天災ものがたり

天災ものがたり

1,881円 (税込)

9pt

地震、津波、火事、飢饉、豪雪、火山の噴火、河川の氾濫……。日本史上に起こった大災害を直木賞作が克明に記した圧巻の連作短篇小説集。

(以下、収録作品)
江戸時代初期「囚人」・・・時は明暦。小火に始まる火事はからっ風のあおりを受けて、江戸を焼き尽くす。その時、小石川の牢屋に入っていた男を救った奇跡とは?

明治時代「漁師」・・・百二十七年前に東北を襲った三陸沖地震。その復興に至る道のりは、現代社会の防災上の大きな教訓と学びとなった。

昭和「小学校教師」・・・昭和三十八年。新潟から上京する列車に乗った女性教諭を襲ったのは、記録的な豪雪だった。これは、天災だけでなく、発達した交通網による人災の記録でもある。
(ほか3篇)

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天災ものがたり のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年09月03日

    日本史上に幾多とあった天災。それらを題材に災害から立ち直ろうと奮闘する人々を描いた連作集。


    信玄堤、三陸沖地震、飢饉、宝永の富士山噴火、明暦の大火、三八豪雪。

    天災と人災の境目について考えさせられる一冊。

    氏の作品には外れがない。

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    Posted by ブクログ 2024年03月13日

    「一国の国主」天文の乱十一年(1541)甲府洪水
    晴信と名乗る若かりし武田信玄が奮闘した「信玄堤」のとっかかり事業
    『家康、江戸を建てる』に繋がっていくような締め方でジンときた


    「漁師」明治二十九年(1896)三陸沖地震
    津波、、、どんなホラーよりもミステリーよりも怖かった、、、
    “金と言うもの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月02日

    『銀河鉄道の父』の著者による、戦国時代から昭和に至るまで日本を襲った災害にまつわる人間ドラマ集。〈小説現代〉に2020〜22年に発表された。

    『一国の国主』天文十一年(1542)甲府洪水(「信玄堤」構築物語)、
    『漁師』明治二十九年(1896)三陸沖地震(ある漁村の高台への移転の試み)、
    『人身売...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月24日

    日本史上に起こった大災害を6編から描く。

    「一国の国主」
    暴れ川の治水工事を行なった武田晴信(後の信玄)。
    人間味あふれる一面が知れておもしろい。
    人は、津波・大火など天災の前では無力。
    P288
    〈人のいるところに天災がある。逃れるすべはなく、
    あるのは逃れかたの上手下手だけ。または運だけ〉

    ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月06日

    タイトルが示す通り天災~洪水、津波(地震)、冷夏(飢饉)、噴火、大火、豪雪~を舞台にした6つの短編。時代も鎌倉時代から昭和38年(豪雪)まで、場所も様々です。
    門井さんはこれまで5作品読みましたが、短編は今回が初めてです。
    長編では軽快な語り口でサクサク読める作家さんという印象が強かったのですが、こ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月10日

    洪水、地震、噴火…6つの物語の主人公が突然の災害に翻弄され、苦渋する姿は最早他人事とは思えなかった。災害の爪痕は後世に範例を残す。日本が災害に強い国になるには、未だ遠く長い道程だと感じた。

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    Posted by ブクログ 2023年09月11日

    久しぶりに三陸に。田老の巨大堤防は予想以上。田老もだが、三陸あちこちの立派な球場に違和感…メディアでは伝わらない復興の現実。高台移転の失敗にも歴史があるんだ。「要するに誰も彼も百年の計より目前の便宜を取ったってことだ」「人の暮らしってのは頭の中で考えるようには行かないもん」「お金というものはタダでも...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月15日

    大昔から近代まで、大きな災害とそこに直面した市井の人々の逸話の短編集。ツラい内容が続くので、耐えきれず途中で一度読むのをやめてしまいましたが、日を置いて読み直しました。最後の短編には少し希望がありましたが、やはり苦しかった。だからこそ、こういう小説が必要とは思いました。

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    Posted by ブクログ 2023年11月18日

    川の氾濫,津波,飢饉,富士山の噴火,江戸の火事,新潟の大雪を題材にした短編集6編
    災害とそれに立ち向かう人々の姿,運や巡り合わせも含めて,天災後の対処の仕方にも一捻りあって面白かった.
    武田信玄の信玄堤は有名だが,この信玄の姿はとても素敵だ.

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    Posted by ブクログ 2023年10月30日

    2018年に「銀河鉄道の父」で直木賞を受賞した著者が過去に実際に発生した歴史的大災害をモチーフにした短編集。あくまでも大災害はモチーフで、実際に描かれてるのは人間。この方は人を描くのはうまい

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