門井慶喜のレビュー一覧
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ネタバレ和人2戸7人(1869年/明治2年)とアイヌの集落があった札幌が、明治維新以後どのように開拓され発展を遂げたのか——世界でも稀に見るスピードで200万都市となった北の大都市の開拓初期が、当時を生きた実在の人物たちの物語を通じて綴られている小説。面白いし、色々と知れる。
5人の主人公が各章で変わる。
・アイヌ語で「広い乾いた土地」と呼ばれていた時代
佐賀藩出身の島義勇が開拓判官として赴任してきて、碁盤の目状に開拓することを決める。ここに骨を埋めるつもりで自らも手を動かし、時には夜中まで作業をする。しかし最終的には職を解任されてしまう。
・その数年後、クラーク博士がやってきた頃の話。主人公の -
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日本の国土は太古の昔から不変ではない。北海道はその最たるもので江戸後期から明治にかけて幕府ないし政府が開拓したものだ。その経緯においてアイヌへの迫害ないし同化があり、ロシアとの領土争いがあった。
この本はその時代の開拓者たちの物語だ。都市計画、農業、宗教、短歌、文学、土木とさまざまな分野の開拓者たちが描かれる。激動の時代だと評される昨今だが、この物語を読むと必ずしもそうではない気がしてくる。むしろなんと生易しく安定した社会に生きているのだろうかと思わされる。今、我々が生きているこの環境は、先人たちが汗水をたらし命を削って行った開拓の上にあるのだと実感する。札幌に行った際はこの本を片手に先人の -
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島義勇、佐賀藩藩士。安政3年、蝦夷行きを命じられる。まずは半年かけて蝦夷地に上陸し、箱館奉行所を訪れた。奉行の堀利煕について蝦夷地を巡ることになった。松浦武四郎も紹介されて北海道について学ぶ。松浦は内陸に町がないことを説いた。蝦夷地を巡って記録を取り、藩主に復命した。
明治の世になり、島義勇は大蔵省に配属になった。蝦夷地開拓御用係に任命される。北海道開拓使も設置される。松浦が北海道と名づけたのだ。大工、左官、石工、井戸掘りなどが来て、札幌建設が始まる。大友堀を基準に道を敷く。日本海から木材を運ぶための道も作る。建設がずいぶん早く、昼夜兼行で木材を運ぶ。義勇はやりすぎた。罷免された。佐賀の乱に散 -
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現在では約200万人の人口を抱える札幌市。
その札幌に人が入植し始めたのは、明治維新の時代。
当時を生きた実在の人物たちの物語を通じて、「札幌」という街が「誕生」する姿が描かれた本でした。
最初は本当に、札幌が、アイヌ語で「広い乾いた土地」と呼ばれていた時代の話(主人公は島義勇)。広い土地を見て、碁盤の目に道を作る計画をたて、そこに役所などの必要な建物を建てようとしている話。
そして、2話目はその数年後。札幌農学校の第二期生の話(主人公は内村鑑三)。
さらには、アイヌ出身のバチラー八重子の生い立ちや、作家として有名になった有島武郎が北海道の農業のあり方を変えて行った話とか、最後は石狩川 -
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近代文学の文豪、宮沢賢治。
その宮沢賢治の父、政次郎の視点から賢治の姿を描いた直木賞受賞作品。
「フィクション」と謳っているが、史実に基づいた、限りなく真実に近いものなのではないだろうか。
このところ宮沢賢治を好んで読んでいたのでとても興味深い作品だった。
家業の質屋を継ぐこともせず、自由奔放にやりたいことに次々と手を出し、その度に政次郎に資金をせびる賢治。
貧しくても勤勉家で、堅実で、朴訥とした宮沢賢治のイメージがひっくり返されたようだった。
散々スネをかじられても、政次郎は賢治の作品の一番のファンでいたのだろうな。
「雨にも負けず」は、読者を説教している訳ではなく、ただの -
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幕末から大正。札幌が、函館に代わって北海道の中心都市になる。
その時代を生きた5人の人生が描かれる。
著者がふくらませた想像によって肉付けされ、過去の物語が生き生きと動き出す。
分厚い本だったけど読みやすかった。
また札幌を訪れたくなった。
島 義勇:明治政府官吏。札幌市の建設に着手し、「北海道開拓の父」と呼ばれる。
内村 鑑三:札幌農学校第ニ期生。文学者・伝道者・聖書学者。
バチラー八重子:有珠生まれのアイヌの歌人、キリスト教伝道者。
有島 武郎:小説家。農学者を志して北海道の札幌農学校に進学。
岡崎文吉:治水技術者。北海道庁の技師として、石狩川の治水計画の基礎を築いた。
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ネタバレ明治版「ハロー!ちびっこモンスター」。
…いや、全然違うのですが、お父さんの悪戦苦闘ぶりがなんだか微笑ましくて連想してしまいました。共働きが当たり前になって家でも休む間もない令和の父親も大変ですが、明治・大正となるとなによりまず家長としての威厳を保たねばならず、子供かわいさとの間で密かに揺れ動く父の姿は現代人から見てほぼコメディーです。
そんな父の愛を一身に受け、宮沢賢治は人格そなわった大先生に育ち…などという事はまるで無く、嗚呼、現代の子育てがそうであるように親の心子知らず極まれりなのです。河原でボヤは起こすわ、謎の商売を始めようとたくらむわ、そのくせ金はいつも父頼み。宮沢賢治、こんなに -
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「一国の国主」信玄堤、そのうち見に行こう。
「除灰作業員」富士山の噴火で火山灰に埋もれた須走、ブラタモリで見たなー。今でもあるだろう。被災地間の被災状況の違いによる勝ち組負け組。
復興の速度や援助の不平等による嫉妬や奢り、恨み。
「小学校教師」新潟から東京へ向かう列車で豪雪に遭う。三八豪雪。
社会がストップすることで、裏日本から表日本への輸送が止まる。逆も。社会が大きくなれば災害はその場だけで終わらず影響が全体に広がる。
てか雪すごいな。新潟来て、今年雪国初体験なんだけど大丈夫かな(;・∀・)
長靴買わなきゃな。買いだめもしなきゃな…。