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人気の美術ミステリー、シリーズ第3弾!
舌に感じる味覚で美術品の真贋を見分ける美術コンサルタントの神永美有と美大の准教授・佐々木昭友、佐々木の元教え子で芸術家の卵・イヴォンヌのトリオが大活躍。
函館戦争で戦死した先祖を悼んで榎本武揚から贈られた、隕石を鍛えなおして作られたというサーベル。刀身の成分を調べてみると、隕石に含まれていたはずのニッケルが検出されず、偽の流星刀と断定された。だが、サーベルを前にした神永の舌はこの刀の意外な部分に甘みを感知していた(「流星刀、五稜郭にあり」)。
佐々木が密かに思いを寄せていた教え子・琴乃が結婚。いやいやながら結婚式に出席した佐々木の前で、琴乃は嫁ぎ先の家宝、支倉常長が持ち帰ったというローマ法王の肖像画を偽物と断じた。真贋の判定を託された佐々木は?(「B級偉人」)。
そのほか、志賀島の金印と同時代の「銀印」が京都から出土した。果たして本物か?(「銀印も出土した」)。北海道の農家から見つかったモザイク画は、本当にカエサルの時代のものなのか?(「モザイクで、やーらしい」)。ペリーが日本に持ち込み、将軍に披露したという蒸気機関車の模型は本物か。鍵を握るのはスケッチブックに残された「sen.T」の署名(「汽車とアスパラガス」)。神永が味覚で美術本の真贋を見極めるきっかけが明かされる青春記(「春のもみじ秋のさくら」)。
Posted by ブクログ 2022年06月05日
美術系ミステリ。
この人の本は何冊か読んできた。
きっと美術のうんちくがつまったミステリなんだろう。
何となしに手にしたが、これ、シリーズ第三作だった。
もちろん、ベテランの門井さんなので、この巻から読み始めても差し支えない。
とはいえ、やはり神永美有の設定が謎すぎる。
本物には甘みを、贋作には...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年06月12日
シリーズ第三弾。
美術品にまつわる真贋を解き明かすシリーズだが、あいもかわらず読者を引き込む。
本作は隕石で作られた流星刀、金印ならぬ銀印、支倉常長が持ち帰ったローマ法王の肖像画など。
美術に興味のない読者も、興味をもってしまう語りも秀逸。
しかし、歴史上、重要な逸品というのは名もない市井の農民...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月26日
前作から読むのに間が空いたので、美術品の真贋を甘味苦味として舌で感じるという特異な設定が強烈に印象に残っており、謎解きが面白かった記憶だったけど、期待値が高過ぎたのか今回はあんまりだった。
前は神永がもっと登場した記憶なのだが、気のせいだろうか。
美術探偵と冠してる割には何と言うか、謎解きのワクワク...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月26日
舌に甘みを感じるか苦みを覚えるかで美術品の真贋を見分けることができる美術コンサルタント・神永美有が活躍する美術探偵シリーズの3作目。
前作同様、美術探偵の神永とワトソン役の美大准教授・佐々木のコンビが遭遇する美術品の真贋を巡って右往左往するという、美術ミステリ短編集。
作者の多彩な知識(というか...続きを読む
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