あらすじ
首都焼失――その時、幕閣のトップは何をしたか?
明暦3年(1657)1月、江戸が燃え尽きた――。「明暦の大火」である。
日本史上最大、世界史的に見ても有数の焼失面積と死者数を出したこの大惨事からの復興に立ち上がった男がいた。代官の息子に生まれながら、先代将軍・家光の小姓から立身出世を遂げた老中・松平伊豆守信綱。その切れ者ぶりから〝知恵伊豆〟と呼ばれた信綱は、町奴の長兵衛に現地調査を命じながら、「江戸一新」に乗り出した。
叩き上げの天才政治家が老中会議で熱く議論し即決、遅滞なく推し進めたのは、現代の東京に繋がる「大江戸」への建て替えだった。
目 次
第一章 大火発生
第二章 復興開始
第三章 米の値段
第四章 復興景気
第五章 抗 争
第六章 大移動
第七章 討ち入り
第八章 遷 都
〈解説〉内田剛
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Posted by ブクログ
明暦の大火を受け、江戸を復興させていった物語。物語の中心は老中、松平信綱。御三家や旗本、町衆の意を把握しながら、江戸がこれから拡大していくという目論見の下、政治を活かしていく考えが秀逸。例えば、旗本(旗本奴)の水野一派と町奴の長兵衛が水野屋敷で乱闘するが、江戸払いとする。しかし、そもそも長兵衛は浅草で当時は江戸外、水野の屋敷が移る予定の隅田川の東も当時は江戸外であるものの、復興すると江戸に組み込まれていく。このような政治的なやりとりがとんちのように繰り出されて面白い