川上未映子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
皆さんのレビューが良かったこともあるが、表紙の絵に惹かれて購入。
右の男の子が麦くんで、左の女の子がヘガティー。
二人が4年生と時の短いお話と、6年生になってからの少し長いお話。
この作者、初めて読んだけど、台詞がパン、パン、パン、パン、パン、パンと繋がって行く文章のリズムは結構好き。
サンドイッチ売り場の人に対する麦くんの、不思議な気持ち。それがどんな気持ちなのか自分でも分からない不思議な気持ちってあるよね。
ミス・アイスサンドイッチと初めて話が出来た後、色んなものを眺めながら、ぼろぼろにはがれた白い線の上を歩いて行く描写が切ないな。
ヘガティーが偶然知った父の秘密。見知らぬ姉の存在は、これもまた自分が思わぬ方向へあっちへこっちへ心を揺らす。
これだけでなく、良く分からないけどそんな気持ちになってしなうようなことが、大人になるに連れだんだん増えてきて、そこを通り過ぎることで、ちょっとずつ大人になっていく。
見知らぬ姉を訪ねて行ったひとつのイベントを越え、父や母への思いを新たにしたヘガティーが、自分とともにある世界のあらゆる人やモノの在り様に気がつき直す姿に心洗われる。 -
Posted by ブクログ
やっと読み終わった。長かった!!!
樋口一葉の『たけくらべ』
夏目漱石の『三四郎』
森鴎外の『青年』
たけくらべは、川上未映子氏の現代語訳版です。初めて読んだ気がします。
あまりにもおっさんが読むには時期を逸しているようで、あまりにも幼いころの話でありそういう感受性は失われていることを認識しました。
三四郎と青年は続けて読むと、非常によく似ており
その雰囲気や情緒が感じられ面白かったと思います。
本当に忘れていたのですが、『青年』は昔昔、大学の1年か
2年の時に読んだことがあることを思い出しました。
その時は、自分の年代とあっていたこともあって
とても感銘を受けたことを思い出しました。その時の
自分の人と群れる感じに対しての嫌悪感や、男女の
関係にての正義感や、潔癖な感じ(本当はその
ころでもずぶずぶだったのですが)。社会や
大人に対しての反発や恐れなんかをもっていたこと
を今再度読んで思い出しました。
その時の感覚は懐かしく、恥ずかしく思いました。 -
Posted by ブクログ
―――ああ、ここには文字しかないではないか―――
芥川賞をとると親戚が増えたり、
マンションのエレベータで甥っこを笑わすためにお尻丸出ししてたら、一階でエレベータを待つ住人たちにモニタリングされてたり。。
川上さんの文体はエッセイでこそ本領を発揮する。
「世界クッキー」
というタイトルはよく言ったもので
「脈絡もなければ調子もちがう、でこぼことした文章のあれこれは
わたしがじっさいにクッキーなど作ってみたら、こんな具合になるに違いない」
ということらしい。(完全引用ではございやせん)
川上さんは、酔っぱらった時の奇行がおもしろい。
床に置かれた鍋に水、乾麺の散らばりを発見した朝
それは絨毯の赤いお花柄をガスコンロと勘違いし、どうしてもラーメンが食べたくて、耐え切れず乾麺をかじった形跡ということだったらしい。
かわいそう。
センチメンタルな酔っぱらいエピソードの一節が「わかるわかる」だったので下記に引用する
―――ずっと前は、確かに同じこの指で同じように同じ番号に電話をかけてやくそくしたり、笑ったり下らない話したりしてたのになあ。何時間も、何年も。時間が動いてゆくこと、これっていったい何だろうと、もうどうしようもないそんなことを思いながら、過去にも現在にも置き去りにされた気持ちになる。―――
長嶋有の小説をいっぱい読みたいと思うように
川上さんのエッセイをいっぱい読みたい。