川上未映子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コロナ禍が迫りくる東京を背景に六話の短編が綴られている。
感染症によって日常が崩壊する直前の脅威と不穏さが潜んでいた時期が舞台となっているのだが、登場する人物たちは切羽詰まった恐怖感には未だ襲われていなかったのだろうが、無意識ながらも情緒不安定な状態だったような気がした。
表題の「こわいもの」は身体が震え上がるようなものとは異なり、無意識に心に忍び込んでくる「こわいもの」だと私は理解した。
登場する人物が考えることや行動は極端な不自然さはなく、誰でもが陥る可能性があるような事柄だと思うのだが、川上未映子さんが描くと何となく不穏さが伝わってくる。
当たり前と思っていた生活が、当たり前で過ごせな -
Posted by ブクログ
3人の未成年を中心に、アングラな世界を覗き見るような1冊。夜の世界のぬめりと温かみと独自性を味わえる。知らない世界に潜り込んでしまった。
登場人物は大人も子供も関係なく、真っ当に生きようと、生き延びようとしているのに、選択肢がないせいで溺れていく様子が妙にリアル。はなちゃんはじめ登場人物はみんなどこか欠けている。選んでいる言動はなにもハートフルじゃないのに、どこか温かみを感じさせる空気の作り方が面白い。どんな世界にも人との関係はあって、それの全てにお金は絡んでいて、お金が絡むと人は変わってしまう。
終わりについては、そんな生き方をしてきた人がそうなるのか わたしはとても疑問である ここはリ -
Posted by ブクログ
読み進めるうちに、なんだか現実の感覚がふわふわしてくるような、不思議な没入感に引きずり込まれた。
とにかく、いじめの描写が壮絶。なのに、どこかファンタジーのような、現実離れした静けさを感じるのはなぜだろう。主人公の「僕」が、あまりにひどい現実から自分を切り離して、どこか遠くから自分を眺めているような「俯瞰の視点」のせいかもしれない。
特に印象に残ったのは、百瀬のニヒリズム。
「強い者が弱い者を踏みにじるのは、ただの自然現象だ」という彼の理屈は、残酷だけれど、私たちが目を背けている世界の真理を突きつけてくるようで、否定しきれない怖さがあった。
一方で、唯一の味方だと思っていたコジマの存在。 -
Posted by ブクログ
最後の、大丈夫!楽しいこといっぱいあるよ!って言葉に励まされました笑
確かに、子供の頃はこれから楽しいことたくさんあるよー!とか、希望的な言葉をかけられやすかったなと、大人の今だから、たぶん誰かに言って欲しかったんだと思います。
世の中のお母さん達、本当にすごい。これに尽きます。
自分はまだ結婚してないし、今後子供ができるのか、産むのか産まないのか何も分からない状態ですが、想像したら怖すぎました笑
でもほんと、産まないと分からない幸せな瞬間も本当に本当にたくさんあるのだということ、かけがえのない時間のこと、文章にしてくださってありがとうございました。
私自身もお母さんの赤ちゃんだった頃があっ