川上未映子のレビュー一覧

  • 乳と卵

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    あえて整理せず、頭の中の思考のログをそのまま反映させたような文章。読みづらいのに読み進めてしまう不思議な魅力があった。

    女性としての体を取り戻したいという衝動は、欲求とか下心とかではなく、もう制御の効かない動物としての本能に近いものなのかなと感じた。
    あらゆるものに関して「ほんまのこと」は意外と存在していなくて、普段の自分の行動も、大切にしている拘りも、理由づけがされないまま出力されている。









    P.S.
    どこかの記事で読んだか動画で見たか忘れたが、椎名林檎の作品について
    「椎名林檎の本質は女じゃないと理解できない。男がいくら考察を重ねようが研究しようが、女という性の根源の体現者である椎名林檎の作品を男が根元から体感するのは不可能だ(意訳)」
    的なことをおっしゃっている方がいた。
    『乳と卵』もそういう作品のひとつなのかもしれない。私がいくらこれを読み返そうがどれだけ調べ上げようが、真にこの作品を理解することはできないかもしれない。悔しいけれど。

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    2026年07月30日
  • ヘヴン

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    とても面白かった。川上未映子さんの著書ははじめて読んだけど、ちゃんとものを考えてる人が書いた感じがしてとても良かった。

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    2026年07月30日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    川上未映子さん制覇!!!

    あこがれもよかった!
    麦くんいいやつすぎ!てかベガティも麦くんも小学生とは思えないくらい大人っぽいな

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    2026年07月24日
  • 黄色い家(下)

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    下巻は上巻よりもあっという間に読めた。

    仕事も暮らしも精神もどんどん苦しく、窮屈になる。
    人一倍責任感の強い主人公の頭はどんどん黄色に支配されて、おかしくなっていく。

    でも汚い手段で手に入れたお金は表の世界では使えないし、一度裏の世界に染まってしまうと、責任感の強い人ほどそこから這い出るのは難しい。
    性格が良くても頭を使うのが苦手な人は、性格が悪くて頭を使うのが得意な人に利用されて使い捨てられる。

    主人公が、あんなに大切だった黄美子さんや仲間、自分の罪を忘れたのは自分の精神を守るための防衛本能で、この物語に共感できる体験なんて何一つしていないのに、なんだかすごく分かるなあと感じた。

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    2026年07月24日
  • 黄色い家(上)

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    面白かった。
    上下巻の長さを感じさせない疾走感がある。

    上巻は、決して楽ではない生活の中でも共に生きられる仲間を見つけ、自分達でお金を稼いで自由を手に入れる青春篇といったところ。

    「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る(石川啄木)」
    が読みながらずっと頭をループしていた。

    切ない。

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    2026年07月24日
  • 黄色い家(下)

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    なんというか、、とても不気味だけどリアリティのある本。人は自分の見たいように世界を見るんだなと気づかされた。

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    2026年07月23日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    黄美子さんが結局何なのかがわからなかった。
    途中からぼーっとしてる描写が多く、存在感があるようなないような。でも花にとっては大切な必要な存在だったことが終盤の展開からもわかる。
    20年後くらいの犯罪の記事から再開し、一緒に来ないか?と言うくらいだから。 花は何とかしてあげたかったのか?そうすることで罪の意識だったりから少しでも解放されたかったのか。

    花のキレ具合が面白い。

    カード不正などで金を稼ぐ。燃えて無くなってしまった「れもん」をまたやりたいとお金を貯めるが、悪い稼ぎ方だ。それでもお金が必要。

    蘭、桃子、琴美、映水
    琴美さん魅力的だった。

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    2026年07月20日
  • 夏物語

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    センシティブな内容な中
    夏子がお母さんおばあちゃんお姉ちゃんと健気に生きていた幼少期
    貧しかったけれど、それぞれがそれぞれを思う姿に涙が止まりませんでした。
    何度も読みたい本です

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    2026年07月16日
  • 夏物語

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    読み切った!!!!!読み切れたぞ!!!!!途中まであまり入り込めず読み進めるのに時間はかかったけど、後半からは読むの止まらず、良かった…

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    2026年07月12日
  • 夏物語

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    友達から頂いた本。後半になるにつれどんどん面白くなっていった。パートナー無しで子供を持つ事は親の勝手なのか?いわゆる自然な方法以外で子供を作る事はおかしいことなのか?批判されるべきのことなのか?いろいろな意見があるだろう。

    “自分の子供に会いたい”そう思う1人の女性の思いがほとばしっていて、読んでいて主人公を抱きしめてあげたくなった。

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    2026年07月12日
  • きみは赤ちゃん

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    出産を控えて、産休中に友人から貰った本。

    妊娠してから色々な人のブログやらSNSやら見漁っていたけれど、これもそんな感覚で、そんな事あったなぁとか、育児ってそんな感じなのか、とか共感したり参考になったり面白かった。

    産後めちゃ働いてた川上未映子さん心配、休んで。

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    2026年07月10日
  • 夏物語

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    尊い。
     
    1人の人間がこの世に誕生することって、
    自分の力じゃどうにもならないくらい偉大だからこそ畏怖の念を抱かざる終えない。

    怖いんだけど尊い。 
     
    怖いと尊いって、相反する感情なんだけど、読んでいて
    それが一気に押し寄せる感じ。


    逢沢さんは、夏子に出会えて良かった。
    生きる意味なんてない。
    生きているだけで尊い。


    善さんは、夏子と相反する価値観で1冊の中で、いろんな価値観が描かれているところも、これまた面白い。

    そんな価値観、自分でも考えなかったような価値観に出会えることが読書の醍醐味だよな。



    ゴンドラにのる2人のシーンは映画のワンシーンのようで、尊い!

    今でもどこかを飛んでいるボイジャーの話が寂しく、孤高で尊かった。

    ミッションを終えても、地球と交信をつづけながら、今も飛行を続けているボイジャー。

    辛い時は、ボイジャーのことを思い出せ


    尊さが詰まっていた!

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    2026年07月12日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    シノギ、シマ、アガリ、ポン中、、、
    知らない言葉ばっかりの、闇の世界が描かれている小説だった。
    別にハートフルな話ではないと思ってたけど表紙が可愛かったので予想外。

    ここ最近読んだ本の中では読みやすくてスラスラ〜と読めた。
    親がイカレポンチで歪んでしまった子どもたちと黄美子さんの共同生活。
    黄美子さんってものすごく何かが欠けていて不思議、、なんと言ったらいいんだろ、、
    優しそうに思える時もあれば人の気持ち全く理解してなさそうな時もある、
    何考えて生きてるんだろ?まあ基本ボケーっとしてるのかな?と思ったらラッセンの絵を振りかざしてふすまボコボコにしちゃう
    そして常に拭き掃除してる
    近くにいたら私は「こわい大人」と認定して近づかないんだけどね、花にはその感覚がなかったみたい。むしろ黄美子さん=救世主

    金ために水商売や詐欺をする花。
    ただ、金金金!とはなってるけど別に贅沢な暮らしがしたいわけじゃなくて、中卒で身分証もない・銀行口座もない、の状態だからこれでやっていくしかないんだよね。
    ほんとはどれもこれも、親のせいだと思うのよ。
    色々あったからお金貸してと娘に無心してくる親。しかも200万。
    で結局亡くなった後にどれくらい貯めてるのかと蓋を開けたら7万、、、、7万って。返す気なさすぎだろ。
    とか思うけど本人(花の母)は本気で頑張って7万貯めたんだろうね。
    日本のどこかにリアルに存在しそうな人たちではあったのでちょっと心痛くなった。

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    2026年07月09日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

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    いままで読んだ川上未映子の代表的な作品より、私はこの短編集のほうが好き。
    マリーの愛の証明 だけが個人的に惜しくて、それも気にいれば星5だった。

    あらすじにも書いてあるとおり「かつて存在した愛」についての作品集。
    あたたかい愛というよりは、切なさや痛みという「喪失」のほうがテーマと呼ぶに相応しそう。
    どの話も良いのだが、とりわけ『シャンデリア』が好き。喪失と同等の虚無が描かれている。

    実は再読を何回かしており、おそらく今後もまた読むと思う。

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    2026年07月09日
  • 夏物語

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    この物語を貫くのは、世間が押しつける「家族の幸せ」といった生ぬるい綺麗事ではない。

    作中、夏子が編集者から「あなたの文章の良さ、リズム、それは強い個性」と評されるシーンがあるが、まさにこの小説自体のリズムと流れが、読者の身体にドクドクと流れ込んでくるような心地よさと、圧倒的な強さを持っている。川上さん自身もこう言われてきたのだろうか、と思わせるほどに言葉が生きている。

    特に胸に刺さったのは、美化されがちな「思い出」や「女性の身体」の、あまりにも泥臭く生々しい描写だ。
    幼い夏子のために、姉の巻子が一生懸命に考えてくれた「ぶどう狩り」。それは決して美化された思い出なんかではなく、どこまでも「情けない」光景だ。嬉しさよりも情けなさが勝ってしまった幼い夏子の記憶。けれどそこには、紛れもない姉としての温かい「思い遣り」があった。大人になった今、夏子が抱く巻子への大いなるありがたさと、当時の切なさが交錯するからこそ、このシーンは涙なしには読めない。
    また、姪の緑子が頭に卵をぶつけて叫ぶ場面。
    頭からどろりと滴り落ちる黄身と白身の描写は、月に一度、女の身体の中で飛び出る卵(排卵)、つまり、女性として生まれてきたことの抗えない肉体の現実と生々しさを、視覚的に突きつけてくる。

    「子孫繁栄、は?なんですかそれは」
    女性にばかり犠牲を強いてきた歪んだ社会システムを冷ややかに一蹴し、産むイニシアチブを自らの手に取り戻そうとする女性たちの静かな逆襲。今の非婚化や少子化の本質が、ここにすべて描き出されている。

    しかし同時に、物語はさらに深い深淵へと私たちを連れていく。
    「子どもはこの世に生まれたかったわけじゃない。産むということは、とても罪深いことなのではないか」という、逃げ場のない倫理の問い。
    やはり妊娠や出産は、人間がテクノロジーでコントロールしてはならない「神の領域」なのではないか、という畏怖。

    だが、本書を読み終えた今、もう一つの冷徹な救いのような視点に気づかされる。
    生物学的に言えば、私たち生き物は次の世代を生み出すことで、「今生きているモノ」としての役割を終え、この世から静かに消え去る権利(バトンタッチ)を得るのだ。
    ハッピーエンドもバッドエンドもない。
    ただ、命をめぐるあまりにも重い矛盾の前に、立ち尽くし、震える。今を生きるすべての人に、この言葉のうねりを体感してほしい。

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    2026年07月07日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    日常の些細なズレや、他者との関係に潜む“こわさ”がじんわりと迫ってくる短編集でした。
    コロナ禍という時代背景も相まって、人の内面の弱さや執着がより生々しく感じられました。
    描写が鋭く、読んでいてグサッとくる場面も多かったですが、読み終えるとどこかスッと心が静かになるような、不思議な余韻が残る一冊でした。

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    2026年07月06日
  • 黄色い家(下)

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    夢中になって上下巻をあっという間に読み切ってしまった。特に最後の100ページ。W杯で乱れた睡眠リズムを取り戻そうと、早く寝ようとした夜に気づいたら2時間30分。25時30分まで読んでいた。

    川上美映子さんはどうやってこれを書いたのだろう。貧困から犯罪に手を染める、あの罪悪感を打ち消す自己肯定。少しずつ気が狂っていくも、本人は気づかない、そして気づいた時の絶望感。全ての描写、解像度が異様に高い。

    自分も何かに気づかずに毎日を過ごしているのでは?何かを見ないふりをしているのでは?と恐ろしくなった。読書というよりアートのような。ハッとさせられる作品だった。

    この後、色んな方々のレビューや、作者のインタビューを読んでみようと思う。それも楽しみだ。

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    2026年07月03日
  • 世界クッキー

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    好きだなあ、本当に好きだなあ、川上未映子さんの文章は面白くて、感覚的で、なぜかたまにとても切ない。

    いろんなところに寄稿したエッセイをまとめた本で、15年以上前の文章なのだけど、いま読んでもまったく流れた時間を感じさせない。川上未映子さんが太宰治愛を語られている障がいくつかあって、未読なので読んでみようかなと電子書籍をダウンロードした程度には影響を受けた。

    いつかお会いしてみたい、お目にかかりたいなぁと思ったら「誰かに会いたいって思うのはなんでだろう、会って満たしたいものってなんだろう」と書かれていて、見透かされた気分で面白かった。

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    2026年07月03日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    パンデミック目前の日本で生きる人々の短編集。

    その「パンデミック」というテーマがどれほど物語に影響しているかと言われると、あんまり関係ないのかなと思う物語もあるのだけど、総じて不穏な空気、人間の狡さや弱さ、生と死みたいなものを考えさせられるお話だった。

    「青かける青」の『戻れない場所がいっせいに咲くときが、世界にはあるね』という一文のそこはかとない愛しさにしばし呆然とした。

    結論のないふわっとした短編なので好き嫌いは分かれそうだけど、わたしは川上未映子さんの紡ぐ言葉が好きで、当たり前なことをこんなに詩的に捉えられる彼女の感性にうっとり憧れてしまうのでした。

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    2026年07月03日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

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    ウィステリアの話。忍び込んだ家の記憶と共鳴する女。その家の主はかつて主人公と同じように子を求め、望んだせいで好きな人の子が死んだ。決して自分のせいではないのに。女はその記憶を見て、藤の花を纏う。自分が誰かわからなくなり、夫の顔すらも忘れる。微かに聞こえる音はおそらく自分のこれから抱くかもしれない子供で主人公を求め、主人公も求める。

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    2026年07月01日