【感想・ネタバレ】深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集のレビュー

あらすじ

川上未映子、12年間の軌跡。
雑誌Hanakoの連載エッセイ「りぼんにお願い」が書籍化!


どれだけ時間が過ぎても言葉にできないことが
それぞれの胸にあるのだと思う
――川上未映子


2011年から2022年。小説『すべて真夜中の恋人たち』、『夏物語』、『黄色い家』を世に出し、さらには出産、育児、プロモーションやシンポジウムなど海外への渡航…。目まぐるしい変化の中で川上未映子さんは毎月、雑誌Hanakoでのエッセイ連載「りぼんにお願い」でそのときどきの喜びや悲しみ、悩み、読者へのエールを綴ってきました。「Hanako読者のことを想像しながら文章を書くことは、いつも、すごく楽しかった(中略)心と体も、移動するような気持ちになれた、暖かそうな、光がたまってる方面に」(あとがきより)。

メイクやファッションの悩みから、季節の移り変わり、社会の中での女性の変化について、ときにユーモラスに、ときに勇敢に、ときに暖かく、読者へと語りかけるように書かれたエッセイには、小説作品とはまた違った、著者自身の思いや12年間の変化が綴られています。

[コンテンツ紹介]
● 連載245回の中から厳選した、80のエッセイを収録。
● 新規書き下ろしとして、2011年から2022年まで、1年ごとの「当時の自分と社会」についての振り返りエッセイ

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Posted by ブクログ

大好き川上未映子さんのエッセイ
なんで私の考えてることが分かるんだろう、言葉にしてくれるんだろうと一文一文が沁み入る
日常のいろんなことの捉え方が深く優しくて、親友から肩を抱かれてるような気持ちになる
子どもに感じる「だいじょうぶよ!」、鈍感になる感じすごく共感

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2025年05月18日

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日々いろんなことがあっていろんなことを考えて生きてることを再確認できる本
女性向けかもなあって思うところもある

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2024年12月06日

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まさにタイトルのように
深く深く息を吸ってはいて、そうできることに感謝したくなるような本でした。

強さと優しさと繊細さを感じて
なんだか泣きたくなった。
私もこうやって生きていきたいと感じた。
心が弱っている時って少々の刺激でも精神が揺らぐから私は本を読めなくなるのだけど、
優しく寄り添ってくれるホットココアみたいな文章があたたかく包み込んでくれた。

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2024年10月27日

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日常のあれこれから世の中のあれこれまで
みえこぱいせんがふんわりと綴ったエッセイ集。

なんでふんわりしてるのかな、と考えたけど、
いろんな方の意見があることを内包し、余白を残した上で綴られてるからだろうな。

こちらもふんわりと読ませていただきました。

あとがきがかなり良かった。
私も、いろいろあっても、穏やかであることにこだわっていきたい。

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2024年08月06日

Posted by ブクログ

◾️特に好きなもの
悲しみを乗り越えられるわけ
別れのリトマス試験紙
すべてを忘れてしまう私たちは
いっそすべての穴を埋めたい
主人などいない
彼女のような人ならとくに
これっていったい何なんだろう

似てると言ったら烏滸がましいのだろうけれど、私も根っからのネガティブ人間なので、川上未映子さんのエッセイに何度となく出てくる、生きることは強制参加、なぜか涙が出てくる、みんないつか死ぬのに、エトセトラ、そんなような感覚がとてもよく分かって、泣きたい気持ちになる

私は自分の心情を言語化することは好きだけれどうまく帰結することが苦手
拡散して拡散して、なんだこりゃ、私、何がしたいんだっけ?何が好きなんだっけ、なんで生きているんだっけ、たとえば2050年って、私、何歳だ?生きてるの?私の周りにいる大切な人たちもみんなみんな、その頃何しているんだろう?分からない未来のことを考えて漠然とした不安に包まれるような感覚になってそれは本当に、実際に、呼吸がうまくできなくなることがあった(ある)

> 過去や未来の不自由さに比べて、「今」だけは、自分の努力で少しぐらいは何とかできそうだって思わない? 大切なものを守ってゆく、たくさんある努力の中の、これはひとつだと思うんだよね。

だからこれは本当に救いになる考え方というか、忘れずにいたいと思ったフレーズです。

「今」が繋がってきた結果が過去であり続いていった先に未来があって、近くても遠くてもそれは「今」の連続の中にある。
あれこれごちゃごちゃと難しく考えたがりな私はとくに意識して、「今」を大事にしていきたいなと思う

いろんなことが当たり前じゃないよねっていうことを感じさせてくれるエッセイでした

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2024年06月12日

Posted by ブクログ

川上未映子さんの小説もエッセイも大好きで、全て網羅している。
Hanakoに連載された2011〜2022までのエッセイ。
他のエッセイ本と重なってる部分もあったけれど、やっぱり未映子さん節好きだな。

同い年で、色々な共通点もあり、誰かに何かを買ってもらうのが苦手で、「欲しいものは自分で稼いで買うこと」にある意義や快感を感じる。と言うのも同じ。
話してたら話したら無いほど楽しいだろうなぁ。

それで、今回ホットヨガにハマっていると書かれていて、嬉しくなってしまった。
ジョギングはしてないから分からないけれど、ヨガの呼吸からは、気付きや学びがとても多い。

緊張したり、うまくいかない事があると、自分でも気付かない間に、呼吸が浅くなったり、止まっていたりする。
そんな時にヨガをすると、アーサナ(ポーズがグラグラして)が安定しない。
深く深ーく呼吸をすると精神も肉体も安定する。
少しだけ、楽になる。

次のエッセイは、新しく家族に迎えたダックスちゃんが登場するのかな。
我が家もダックスを飼っているので、とても楽しみ。

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2024年04月13日

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川上未映子さんの小説はもちろん好きだけどエッセイも大好きなんだ〜〜
この方の女性に対する優しい眼差しとか言葉を見るたびに自分はここに存在していいんだなっていつも思う。

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2024年03月21日

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川上未映子さん、読んだことないな〜と思って買ってからしばらく経ってたけど、このタイミングで読んでよかったなとおもう、いつもどんな本もそうなんだけど
一番身近な人生のパイセンって感じでよい!
「木っ端微塵を求むる心」遺品整理について、考えたことなかったな。。
子供を産むと、幼少期の追体験ができるという点はあるのかな、とおもった。「きみは赤ちゃん」も読んでみたい。
「いまこの瞬間に、つねにどこかに当事者がいて、ままならない現実を生きている人が必ずいるのだということ」こういうことを考え続けている人の言葉は、とても頼もしいと思う。

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2024年03月17日

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川上さんの、何気ない日常を表す言葉の解像度の高さがすごく好きだ。

・「ありとあらゆる世話をするために、どんなにどんなに眠くてつらくても、起きて動かなければいけないのだ。家事をし、公園にもゆき、ハイテンションで遊ばなければならないのだ。このつらさ、渦中にあっても未だにわたしはうまく信じられないのだけれど、とにかくわたしの人生の大部分は自分のものでなくなったと感じるのはこんなときで、そんなときに必須なのが、エナジードリンクだったりするのである」

ここが結構衝撃的だった。
私は出産・子育てについて考えた時、「子どもは別にいなくても良いかな」と思っていた。
だけどこれって、自分でも気付いていない本音を巷でよく聞く言葉で誤魔化していただけだったなと今は思う。

この部分を読んで、本当は自分の人生の大部分が自分のものでなくなるのが耐えられないんだと感じた。
子どものために尽くす自信が無い。
心から可愛いと思えるかわからない。
確かにそんな漠然とした不安もあるけど、それを人に話しても「自分が産んだ子と他人の子は違うから大丈夫」「産んだらなんとかなる」と言われる。
今まで、そんな一か八かでほんまにええんか...?と後込みしていたけれど、根本的に不安の根っこが違ったんだな。
生まれてきた子どもを愛せるか、ちゃんと育てられるか以前に、きっと自分の人生の主人公が自分ではなくなるのが不安なんだ。
不安の原因がわかってなんかスッキリした。
この先自分が主人公をし続けることに飽きる日が来て後悔するんじゃないかという心配もあるにはあるけど、まぁ今の気持ちに正直に生きるしかない。

時間を空けて読むとまた感じ方が違うんだろうな。
折に触れて読みたいエッセイだった。

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2024年02月17日

Posted by ブクログ

川上未映子さんの文章を初めて読んだけど、こちらに語りかけてくれているような少し口語的なところがすごく心地よかった。
ひとつひとつは短くて軽やかなんだけど、女性に関する社会の問題提起とか、言葉や考えることの大切さとか、今の自分に刺さる話が多かった。
なんとなく価値観というか感性が似ているのかも…と恐縮ながら思った。別れるとき思わず泣きそうになってしまう人がいるよね、とか、あ〜〜わかるぅ〜〜となった。
深く息をするのが大事、は私も経験があって、なんだか私がこれから経験したり考えたりすることを先に経験して教えてくれる女性の先輩のような、そんな存在になりそう。

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2025年11月17日

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乳と卵、夏物語からハマって読み続けている川上未映子。これは雑誌Hanakoに掲載されたエッセイ集。何気ない日常や思いなど川上さんの考えに触れる一葉で、私はとても好きでした。片思いしている人の声を聞くみたいな気持ちで読んでいて、知らなかったアートや考え方にも触れられて、様々な事を考えさせられたり、自分の知らなかった気持ちに気付けたりしました。これを読んで彼女のInstagramも見てみたりして、やっぱり好きだなぁと思いました。
デビューした頃は全く興味がなくて読んでみたいとも思わなかったけれど、どこでどんな出会いをするかで自分にとって大切な本や作家になりうる、また書き続けて欲しいと思います。

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2025年10月06日

Posted by ブクログ

女性としての人生の先輩と、日常的なあれこれから社会のあり方まで幅広く、でも飾らない言葉でさらっと語りかけてくれるようで読みやすかったし、自分が迷ったり困った時助けてくれそうな話もたくさんあった

三ヶ月だけ、と、かけがえのない味方 はなかでも印象深くて、この先実践的に私を守ってくれると思う

あと、そのときケアが生まれた も

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

しばらく
読書から遠ざかって、遠ざかって

世界の片隅で、
仕事に追われて、を言い訳に
無気力に勝てず…、が理由で…

そんな、
クッタクタの日々を何とか乗り越えて、
こえて
手に取った本書。

この人の言葉には、
嘘がないと言うか
表裏がないと言うか
体の芯から出てくる感じが「ビッシバッシ」と
いて、伝わってくる。
好きですな。

かっこつけてない



カッコいいんだよなぁ


2011から2022までの11年間に渡るロングスパンのエッセイ集。
著者が35歳くらいから46歳頃かな
いわゆるアラフォー時代

小説の合間に書かれたであろうエッセイたち。

小説の書かれた時代に合わせて、
小説と並行して読むのもアリかもなんても思いました。

小説家
にとって、エッセイって休憩の感じがある。

いやいや、
もちろん仕事として、
手を抜かず書いてるでしょうけれど…。

長編小説を主戦場としてる作家さんにとっては、やっぱり休憩感があって、人生の整理感があって。
それって一般の人にも当てはまることであって。
やっぱり、心の整理整頓は、大切だと思うのであった。
こころ、からだ、身のまわり…
整理整頓。

タイトル、カバーのデザインともに
内容にピッタリでまったりした読書ができました。

まだ、途中で2017あたりを読んでます

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2025年04月20日

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10月ごろ読み終わったはずなのに、なぜか登録してなかった。
おもしろかったはず!
心に残った文章もあったのに忘れちゃった。
また読まないと。

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2025年04月06日

Posted by ブクログ

川上未映子さんの小説は読んだことがないのだけど、初めてエッセイ集を手に取ってみた。読者へ語りかけるような文体で、するすると入り込んでくるような感覚。ジェンダーに関する話題もちょこちょこ書かれてるけれど、10年近くたってもこの国はちっとも変わらないよな..と軽く絶望したりもしつつ。1篇ずつが短いので、夜寝る前に毎日少しずつ読むのも良さそう。これをきっかけに小説も読んでみたいと思った。

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2025年04月02日

Posted by ブクログ

「たとえ元気がなくたって、笑顔でなくたって、強くなくたって、穏やかにいられること。なんとなく、思いついたときにでも、深く、しっかり息をしてみること。そのあとのことは、そのあとやってくるものに、まかせるような、穏やかさで」

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2025年03月30日

Posted by ブクログ

親戚のちょっと年上のお姉さんが優しく話しかけてくれるているようなエッセイ。

何より、川上未映子さんってこんなエッセイ書かれるのかー!という発見でまた一段と作家さんのことを好きになる。

ときどき、あなたはどう?と語りかけてくれるから、自分の中のいろんな気持ちや思いを言葉に直して考えるきっかけにもなった。

雑誌の読者に向けたものだから語り口的にもそう感じるのかもしれないけど、とにかく温かく包み込んでくれる。
ひとつひとつが短くて読みやすいし、懐かしい人と久しぶりにゆっくり話して心がじんわり温かくなるような、そんな読後感でとっても好きです。

サイン会に来て涙が溢れてしまった女の子に対するエールが本当に素敵で私まで泣いてしまった。

きれいごとだけじゃないけど確かな愛を感じる子育ての話も沢山載っていて、私は本当に珍しく、子供が欲しいかもと久しぶりに思った。

読んでよかったな、あと夏物語も読まなきゃ。

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2025年03月10日

Posted by ブクログ

川上さんの小説を多く読んでいる訳ではないので偉そうに言えないのだけど、エッセイという性質からか、音楽的な文章だな、という印象を抱いた。
小説よりももっと自由度が高くて、自らのリズムに気ままに言葉を乗せている感じ。
(放埒な文章という訳ではない、断じてない)
詩的、というよりもっと音楽的で何なら歌みたいとさえ思える。

脳細胞がシャキシャキ動くのを感じる。
川上さんの言葉の、表も裏もぜんぶ読み取って吸収したいという欲求が、脳細胞の働きを活発にしている気がする。


なんというか、作家という仕事は、言葉に対するセンスとか感受性の豊かさとかが大事なのだと思うけど、さらに物事や思考をどこまでも深く掘り下げていくことを厭わない姿勢が必須だよな、ということを改めて考えさせられた。


「質量保存の法則の醍醐味」…醍醐味!?
そういった概念に思いを馳せたことなんてなく、発想すらなかったのでなんかもう、度肝を抜かれた。すげえや。


これは小説・エッセイ関係なくなんだけど、川上さんの作品は、どれも優しい陰を湛えているように思う。晴れた真っ昼間の陰ではなく、月夜の静寂が滲む優しい陰。
けっこう惹かれるのである。

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2025年03月10日

Posted by ブクログ

女性として生きてると感じる怒りや違和感に共感しておもしろかった。わたしも言葉にして、考えていきます。

お気に入りの話
・別れのリトマス試験紙
・自分のために生きる時間①、②
・三ヶ月だけ
・わたしは二度、結婚している
・遠くなる、大事なできごと
・おかしな話
・主人などいない
・かけがえのない味方
・その女子力に用はない
・それは有限と無限のあいだで
・それは問題、大問題

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2025年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

コロナ禍のせいか、ライフステージが変わりやすい年齢のせいか、ここ3年ほどで人との付き合い方がかなり変わった。
これまでは仲良くする人を選ぶ時に、正直にいうとメリット・デメリットを頭に浮かべて決めていた。
でも今は、「この人と今一緒にいたいか。話したいか」を軸にするようになった。
「誰にどう思われるか」「こうした方が得だ、評価される」という考えではなく、「自分がそうしたい」という気持ちをなるべく優先させたい。

■引用
・わたしたちはとにかく忘れてしまう生き物だから「今」で繋がっていないと、すぐに見えなくなってしまう。あっけないほどに忘れてしまう。だから大切な人とはできるだけ一緒に「今」を過ごすこと。それは「どれだけ長く一緒にいたか」を振り返って確認することじゃなくて、とにかく「今」を一緒にいること。
・ちなみに「夫さん」といっても「?」と聞き返されること必至なので、わたしは必要があるときは名前で呼ぶことにしています。というか、逆をいえば名前も知らない相手の配偶者のことに「旦那さんは元気?」なんて、そんなのべつに言及する必要なんてないってことなのだ。
・職場では色々な 軋轢 があるものだ。「なんでわたしが」と思ってしまうこともあるだろう。だからこの場合は、妊婦と、質問をしてくれた彼女が対立するのがおかしいのであって、会社側がこのふたつの立場をしっかりと受け止め、調停するべきなのだ。だからお互い、相手に不満を向かわせるのではなく、会社に申し立てること。ストレス解消ではない「解決」を望むなら、それしかありません。思いやりは必要ですが、あなたがたは、どちらも間違ってはいない。そのことも、お伝えした。

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2024年01月18日

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クール美人という印象をずっと思っていた川上さんですが、いい意味で人間らしさがあって、「今夜飲まない?」と誘いたくなるような彼女の魅力に包まれる、そんなエッセイ秀でした。

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2024年01月18日

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久しぶりの川上未映子さんのエッセイ。期待を裏切らない中身でした。
川上未映子さんの語り口が好きです。
川上未映子さんがどう思う?と問いかけした内容に関しては色々考えていきたいと思います。

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2024年01月06日

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ネタバレ

心に残ったのは、
別れのリトマス試験紙(この人を手放すことができるかどうか)
知り合い以上、友だち未満(第三者の価値観や嫉妬やイタズラ心で親友になれたかもしれない人との関係が終わってしまっていたかもしれない可能性)
見知らぬ町で(好きな人のことをずっと好きでいられて、会うたびにそれが確認できる喜び)

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2023年12月31日

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そうだよな、と頷く文章が多い中でも、p204 そのときケアが生まれたの章は目から鱗というか。言わないで欲しかったという感情は、私自身すごく無視をしていたので「その気持ちも許可していいんだ…」と反芻していた、川上さんと同じように。p76 自分のために生きる時間②では、今年を振り返りつつ、自分の内側にある気持ちを棚卸ししながら読んだ。本当に、成仏させてやらなきゃ。

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2024年12月21日

Posted by ブクログ

失礼ながらもっと年配の女性だとかってにおもっていたので、こんなにチャーミングな感じの女性だとは思っておらず新鮮だった。
夏物語が読みたくなった。

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2024年11月14日

Posted by ブクログ

東日本大震災の年からコロナ禍までの10年のエッセイ。成功して行く姿が眩しくて、私には続けて読むのは無理でした。しかし、文章は美しく言葉で表現する事の大切さを感じさせてくれました。タイトルと後書きが素敵です。

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2024年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日常生活のささいなことから、社会全体の構造にいたるまで、いろんなテーマに関する川上さんの思いがつまっている。
小説家の先生だから普段からすごいことを考えているのでは、と思っちゃうが、開いてみれば同じ人間同士一般人と大きな差はないのかもしれないなと思った。


いくつか心に残ったエッセイがあるが、一番刺さったのは「彼女のような人ならとくに」かなぁ…
トークショーで20代の女性から「妊婦だって仕事はきちんとしないといけないと思うが、自分もいつか子どもを産んだら、優しくなれるのか」という質問が投げかけられたことについてのエッセイだ。
私は質問者とまったく同じことを感じていて、この質問をするってどれだけ勇気がいっただろうと思ってしまう。筆者の川上さんも、質問者が感じている生きづらさを思いやるようなことを書かれたうえで、余裕がなくて人に優しくできないときもあるよね、それって会社がどうにかすべきじゃない?と答えたと綴られていた。

たしかに、妊婦かどうかに関わらず基本的に人には優しくすべきだ。ではなぜ質問者の彼女が妊婦に注目してしまったかでいうと、社会の中に妊婦には優しくすべきという風潮があること、また余裕がない中でも思いやりを強制される対象が、質問者の場合妊婦というケースに限られるからなのかなと思った。
そう思って顔をあげてみると、世の中には妊婦以外にも高齢者、子ども、障がい者、怪我人、病人などなど、ここには書ききれないくらい気をつかった方がいい人たちがたくさんいる。
気が遠くなる。正直そこまでやってらんないよ!って思ってしまうのは、私だけなのだろうか。
そして、そう思ってしまうのは、私が真面目で余裕がなくて生きづらさを抱えているからなんだろうか。そんな何も気遣うポイントがない私を気遣ってくれる家族や親以外の人は、この世の中にいるんだろうか。
会社だって、すべての従業員が100%気持ちよく働ける環境を用意するなんて難しい。人は足りてないのに仕事は山積み、そんななかでお休みに入る人がいるってなったら、マジか…勘弁してくれ…ってなっちゃうし、会社としてもじゃあ今から人を一人採用してそこに入れようなーんて簡単な話ではない。


といったように、うだうだぐちぐち書いてきたけど、絶対この本で推したいポイントってここじゃないのである。もっとほっこりするお話とかたくさん載っているのでぜひ読んでみてほしいです!!!

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2024年08月16日

Posted by ブクログ

可愛い表紙に惹かれて。
雑誌Hanakoに連載された2011年から2022年までのエッセイ。ファッション、子育て、生活や社会、作品のこと。
読者に語りかけるように書かれた文章が、印象的だった。

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2024年06月25日

Posted by ブクログ

こういうエッセイは月刊誌、雑誌で読むから新鮮、新しさを感じるんだろうなー。

生き生きとその時の世相の関心に、読む側も今起きていることだからこそ共感できる。

単行本にまとめてしまうと、今から見た過去の答え合わせはできたしても、重複した内容や思考の浅さにおやっ、となる。もやっとか。

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2024年04月30日

Posted by ブクログ

15年にわたり雑誌Hanakoに連載されたエッセイの中から、2011年から2022年までの80本を選び収録した本。
川上さんのエッセイは『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』を読んだけれど、あちらとはまるで別物の印象だ。特に社会問題化している女性の権利や、子育てに関するあれこれが心に残った。おっさんであるぼくが読んでそう思うのだから、若い(とわざわざ限定する必要もないのか?)女性なら尚更じゃないかな。
掲載誌ゆえかファッション系の話も多く、お金持ちっぽい書き方がちょっと気に障った。

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2024年03月24日

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