川上未映子のレビュー一覧

  • きみは赤ちゃん

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    妊娠、出産、子育てエッセイ本。
    インスタで見つけ、私も妊娠したら読みたいなと思っていた本だったが、私が妊娠した年齢が物語と一緒で、私の妊娠ストーリーから子育てストーリーまで、共感という言葉だけでは済ますことができないくらいに、日々の生活を重ね合わせて読むことができました。
    初めての妊娠や子育てで色々な葛藤を乗り越えつつ、子育てでしか感じられない愛おしさや幸福感を「そうそう、その気持ち」と思いながら、読み進めてました。
    特に、最後のあとがきは胸があつくなってしまい、思わずノートに書き写してしまうほど、この文を自分の中に刻みたいと思える内容でした。

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    2026年02月21日
  • 黄色い家(上)

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    『夏物語』で初めて読んだ川上未映子は、
    文体のリズムと軽やかさとは裏腹に、
    繊細で切実な物語の紡ぎ方で一気に魅せられたが、
    まー、今回も度肝を抜かれる。

    花。
    抱きしめてあげたい。
    孤独に必死で人生と闘っている小さな魂に、
    ちゃんとそこにいるんだよねって、
    見つめてあげたい。

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    2026年02月21日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    小学6年生が主人公のお話し。
    川上未映子さんって、こんなに幅広いんだ!

    本当に小6の目線な気がしました。

    子どもたちはこんな風に悩んで、こんな風に乗り越えていくんだなぁと、我が子を思いながら、しみじみと読みました。

    子供たちに辛いことや嫌な気持ちを味わってほしくないと思うけど、そんなことはきっと無理で、どうしても大人になっていく過程では、涙が出る経験ってあるよなぁ。
    それが怒りだったり、悲しみだったり、悔しさだったり、色々ある。

    親が、我が子にふってくる嫌なことの全てから守ることはできない。

    でもそんな辛い気持ちを味わって、それでも乗り越えていく子どもたちの方が、人に優しくなれたり、

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    2026年02月21日
  • 夏物語

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    この世に生を受けることは幸か不幸か。正義か悪か。
    それを評価することはその瞬間にはできない。
    生まれてきて、自我が宿り、自分で物事を思考できるようになったその時に、子ども自身が幸か不幸かを判断することになると思う。

    生を受けるように働きかけること自体は親のエゴでしかない。
    生まれてきた子どもが親のエゴを受けてくるのは確実なこと。
    そのエゴで、ある意味生まれてきてしまった子どもが、生まれてきたことに対して不幸に思うことがあるのであれば、それは親の行いは悪になるのだろうと思う。

    川上未映子さんの表現は風景と感情の描写が鮮明であり、物語の中に溶け込めるので心地よい。

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    2026年02月18日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    流れるような美しい文体で苦しい胸中を実直に表現していて、自分の中へ徐々に浸透していくようなとても良い小説だった。

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    2026年02月18日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    川上未映子の美しい文体から人間の醜さや愚かさが流れるように描写され苦しさを感じつつも物語を読み進める手が止まらなかった。

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    2026年02月18日
  • 黄色い家(上)

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    2026/05

    花ちゃんの家庭環境キツすぎる。

    私は親が離婚していて、母親が父親の借金を抱える家庭で育ったので、読んでいてとんでもなくしんどくなった。

    花ちゃんのお金や家への執着が、私にはとてもよく分かる。どれだけ目に見えないものが大切とはいっても、結局自分自身を生かしてくれるものってお金だと昔からずっと思ってきたし、なにがあってもお金に苦労しない人生を送ろうと小さい時から思ってきた。

    でもこの本を読んで「お金に苦労しない人生」っていうのは、他の誰かに頼るんじゃなくて自分がどれだけ踏ん張って努力して頑張れるかなんだなと思った。

    大人になって、結婚をして生活に余裕ができて、ちょっとした

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    2026年02月16日
  • 黄色い家(下)

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    三軒茶屋という街のイメージが変わった作品。
    裏社会の一部を知ってしまったような気持ちで、いろいろ衝撃的だった。

    虐待や貧困、当たり前のように罪を犯す子どもたち。
    「どうやってまともな世界でまともに生きていく資格を手に入れたのか」
    「どうやってそっちの世界の人間になれたのか、わたしは誰かに教えて欲しかった」
    これらの花の思考が辛かった。

    私は当たり前のように何の努力もなしに、花のいうところの「そっちの世界の人間」になれている。
    子どもにとってとりまく環境が全てなのだと改めて実感する小説だった。

    きっと日本には花のような少女がたくさんいるのだろう。

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    2026年02月15日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    この方の作品は『黄色い家』に続き2作品目。
    すごく良かった。

    心理描写がすごく細かく巧みで、誰もが味わったことのあるような感情を比喩を交えながら文章にしていて、登場人物に自分を重ねてしまう場面がたくさんあった。
    特に物語の終盤、ヘガティのお母さんへの想いが溢れ出す描写は切なくて涙が溢れた。
    「私が小さい時にお母さんはいなくなったから、お母さんのことで思い出せることはないのに、お母さんを思いだすと涙が出る」というところ。子どもはみんな、「お母さん」という存在が恋しい、大好きな対象なんだよね、ととても腑に落ちる文章だった。

    子ども向けの本なのかもしれないが、私にとってはとても心に刺さる素敵な物

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    2026年02月15日
  • 黄色い家(下)

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    たまたま「お金に守られていた」だけの自分が、主人たちの善悪を判断することはできないと感じた。
    もしこれと似たような境遇であったとき、自分は犯罪を犯さない、と言い切れるだろうか。自分の家、つまりは「居場所」を確保するための手段は厭わないのではないだろうか、と感じた。
    あくまで「金」はれもんを復活させるの手段であったのに、いつからか金自体が目的化し、崩壊していった。崩壊していく過程が非常にリアル。

    ヴィヴさんの「あいつらは考えないから幸せなんだよ」というフレーズが刺さった。色々思うところはあり、完全に賛同はできないが、金は幸福を産む魔法ではなく、不幸を減らす魔法であると私は感じた。

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    2026年02月15日
  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集

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    今まで読んだエッセイで一番しっくり来たかもしれない。
    エッセイをタイトル読みしたらなんだか違う、ということがよくあるけれど、
    これは全然裏切らなかったなー。
    hanakoに連載されていたものらしい。
    2011年から2022年までのが載っている。
    そんなに時がたっているとは思えないぐらい、どの回も揺れがないような安定感を感じました。
    でもその間にお子さんが生まれてもう小学校も高学年になっているなんて、
    時間の流れを考えるととても不思議だなーと思ったり。…

    いろいろ救われそうです。

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    2026年02月18日
  • きみは赤ちゃん

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    妊娠から出産、子育て(今、我が子は11ヶ月)にある辛さ、愛おしさ、気持ちの移り変わり等、書いてあることに余すことなく共感した。特に、我が子と過ごす日々の愛おしさ、遠い未来に思いを馳せた時の切なさ・・子を持つ親は持つであろう言葉にならない思いが、このエッセイには詰まってます。きっと親になった私はたくさん間違える。間違えて悩んで、子育てを楽しめない時が来ると思う。そんな時にこの本を読み返して、我が子とのかけがえのない日々を楽しむ気持ちを思い出したい。

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    2026年02月15日
  • 夏物語

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    恥ずかしながら川上未映子氏のことを某CMで初めて知り、手始めに『乳と卵』を読み、本作品を読む。
    人生悲喜こもごも。生まれたことの意味。生まされたことの意味。生きることへの苦痛や喜び。それでも私たちは誰かとの関係性のなかで日々生きる。哀しみがあり切なさがあり笑いがあり。唐突さや滑稽さのなかで足掻く彼女らのなんとも眩しいことか。なんだかんだで前を向く夏子や巻子、遊佐に対して絶対的な負として善百合子を描くことでご都合主義に陥らないバランスも良い。圧倒的エネルギーに満ちた傑作小説だと思う。
    唯一の不満点は第一部であれほど盛り上がった豊胸が第二部ではほとんど語られぬことくらいか(一応どうなったかは分かる

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    2026年02月11日
  • 黄色い家(上)

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    女に仕事辞めろとかいう男ほど最後まで面倒みないし助けもしてくれないと感じた。
    頼れるものは「自分で稼いだお金」というのは悲しくもあり真理でもある、リアリズムの極みであると思う。
    金を払う方が強く、払われる方が弱い。金が全てではないが、金がなくては自由に生きられない。
    そんな直視し難い現実を突きつけられた。
    金はなんのためにあるのか。使うためなのか、自尊心を守るためなのか、生きるためなのか。
    自分に問い直したいと思う。

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    2026年02月10日
  • 黄色い家(下)

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    貧しさも、人間関係の恵まれなさも、全てがどうしようもなく、まともな道はないのに明日は来る、そんな中で掴める道が犯罪だったとして、それを見逃すことができるだろうか?
    花は他の道もある中で自ら茨の道へ歩んだようにも思えたけれど、(富豪ではないにせよ)お金を気にすることなく生きてきた私と花とでは、見えている世界も、選びとれる選択肢も、何もかもが生まれたときから違っただろうと思う。
    上下巻とずーっと苦しいのに、先を読みたい一心で数時間で読み切ってしまった。やるせない。だけどこれはけしてファンタジーでない、限りなくノンフィクションに近い現実の姿なのかもしれないと思った。

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    2026年02月10日
  • ヘヴン

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    本作は、ただの「いじめを描いた小説」ではなく、ひとりひとりが持つ「世界観」や「価値観そのもの」を問う物語だと感じました。

    物語の中心にいるのは、斜視のせいでクラスから執拗な暴力を受ける「僕」と、クラスで別の理由で嫌われている「コジマ」です。彼らは孤独の中で手紙を通して交流を深めていき、互いにとっての「救い」となる存在になっていきます。

    しかし、ここで描かれているのは、単純な友情や救済の物語ではありません。読んでいる間、私は何度も「人間の苦しみには意味があるのか」「苦しみと向き合うとはどういうことか」という問いに立ち止まりました。コジマは苦しみの中にも意味を見出そうとしますが、それは決して易

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    2026年02月08日
  • 乳と卵

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    母親と娘、そして叔母の3日間の生活を描いたこの作品では、第三者目線の叔母と当事者の2人で、確実に違った感情を抱いている。

    母親と娘は確実に愛がお互いにあるんだけど、お互いにまだ精神が成熟しきっていなくて、母親はうまくいかない人生があったからそうなんだろうし、娘は年齢(思春期であること)もそうだし、母親から一般的な愛を受けていないこともあるのだろう。

    関西人だから家族間でのやり取りも雑になるという偏見は、関西に住む自分だからこそ偏見でないようにも思えてしまう。

    娘は母親から愛されているのかという疑念が、しっかりと描写されていたわけではないけど、言葉の節々から伝わってくる。寂しさだったり悲し

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    2026年02月07日
  • きみは赤ちゃん

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    夫への贈り物として手に取った一冊。結果的に、渡してよかったと心から思える本でした!

    妊娠中の気持ちをわかってほしいけれど、育児書を渡すのは説教っぽい気がして…。そんな時に本屋さんで目に留まったのがこの本。

    エッセイなので押し付けがましくなく、妊娠・出産・育児が女性にとってどんなものかが自然に伝わる内容でした。
    読み終えた夫が自発的に育児書を買い始めたのには驚きましたが(笑)

    私自身も、泣き笑いしながら共感し、生まれてからの日々をゆっくり考えるきっかけになりました。

    全パパさんに読んでほしいし、これからママになる方、ママさんにもおすすめの一冊です!

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    2026年02月06日
  • きみは赤ちゃん

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    妊婦から出産、育児のあれこれを川上さんの言葉で等身大に綴ったエッセイ。
    最近出産した身としては共感しかなくて終始にやけるか泣くかしながら読み進めた…
    世の中の母親はみんな命懸けで覚悟があって、強くてみんな偉い!と改めて自分が母になって思う。
    街で困ってるお母さんいたら迷惑かもだけどさらっと声かけれる人になりたいな。

    夫に感じてるモヤモヤも川上さんが言語化してくれてて、(育児家事を超積極的にしてくれる夫でも感じてるモヤモヤという点ですごく川上さんの夫と重なる部分があった)特に夫に赤ちゃんが泣いた時の対応とかおむつ替えをしてもらってるときに「ごめん、ありがとう」ということが多くって、この「ごめん

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    2026年02月05日
  • きみは赤ちゃん

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    エッセイを媒介にした大きくなったオニへのメッセージだと感じた。子の誕生を控えた私にとって、どんなノウハウ本よりも、知識が頭に入った。n=1の事例かもしれないけど、どのみち子育ては他人の例が参考にならないn=1の連続だろうからそれでよいのだと思うことにした。

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    2026年02月04日