川上未映子のレビュー一覧
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01|感想
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3人の関係性がすごくいい⋯。貧しいながらも確かな幸せがあります。独特な筆致から3人の思いや息遣いが伝わってきて、読んでいて胸が暖かくなりました。文体は特徴的です。読点でつながる独特な文体や関西弁のリズムに戸惑いますが、だからこそ感情や息づかいが直に伝わってきます。素晴らしい作品でした。
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02|あらすじ
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豊胸手術を望む姉・巻子と、12歳の娘・緑子が、東京に住む妹・夏子もとへ訪れる、二泊三日の夏の物語です。緑子は母の行動を理解できず、ある日から突然口をきかなくなってしまいます。彼女が心の内 -
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ネタバレ6章まで読んだ時、ちょっと考える時間が必要になった。
なぜ誰かをいじめること暴力をふるうことがダメなのか。
百瀬の理屈にそった説明で納得させることは、私も難しいと感じてしまった。
それはなぜか。根本的な何かがズレてる感じがある。
「僕」にはあるけど、百瀬は持ってない何かがあるんだということはわかるんだけど。何なのかちゃんと説明できない。
それはモラルと言われる何かのことなのか。
(内田樹さんの本にこんな事が書かれてたように思う)
なんでひとを殺してはいけないんですか?
これは、あらゆる幸運がそろって今自分が恵まれた環境にいることを自覚できない人ができる質問である。
じゃあ、もしあなたがい -
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セリフが関西弁、地の文は標準語という自分が今まで読んだことのない文章で新鮮さがあった。
テンポのいい関西弁とそこにトーンを落とし重さを感じさせる標準語が混じり合った文章のおかげで、題材が重く600ページをこえる本作を飽きずダレることなく一気に読むことができた。
本作はパートナー不在で子供を欲する夏子、豊胸手術をしようとする夏子の姉である巻子など様々な女性が書かれている。
男である自分は物語内の彼女たちの姿を見て、今付き合っている彼女のこと、地元にいる母のことを以前より考えるようになった。それとかなり気持ち悪いと思うが将来彼女のお腹に宿るかもしれない架空の赤ん坊についても考えてしまった。けど男 -
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この小説だけではなく各文学で恋愛感情を示す「好き」という言葉の危険に満ちる一方、なんとも微笑ましいことか。さらに本書のような良質な心理描写の中で綴られる「好き」は一入である。好きという単語の配置のタイミングは恋愛小説の評価の多寡を分ける。本書はだいぶん後半に入ってくるが。
私がそこまで「好き」という表現を好むのは他の曖昧模糊になりがちな恋愛感情の表現より明らかな直接性があり覚悟がいる表現であることであるからだ。この言葉を繰り出すシチュエーションを思い浮かべるが良い。好きな対象に自分の制裁与奪を委ねてるのが普通に理解できる。他者に表明することで自分の尊厳を委ねかねない、この大事な言葉を気安く発 -
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ネタバレ六つの物語から成る短編集、なんだけれど、ひとつひとつの完成度と熟成された感にいちいち圧倒されて、読後、おいおい、『ヘヴン』くらいのすごい物語を読んだぞ、これは……と、ちょっと現実に戻ってくるのに数日かかるって感じの読書体験でした。
はああああ、ほんと未映子先生さいこう……たまらねえよ。
やっぱり未映子先生で好きなのはエンタメより、純文学なのよ…!
どの話も胸を抉って、わたしに色んな感情の種を植え付けてくるので、ある物語(たとえば「あなたの鼻がもう少し高ければ」や「淋しくなったら電話をかけて」)を読んだときはそれはいっそ暴力だったし、ある物語(たとえば「青かける青」や「娘について」)を読んだ -
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今1番気になってる作家のお2人の会話が読めてとても嬉しい。特に「騎士団長殺し」を最近読み終えたばかりだったので、インタビューの内容もついていきやすく良かった。
川上未映子さんだからこそできる質問や、かなり深入りする質問がとても面白かった。特に村上春樹さんの小説の中での、女性の描かれ方についての突っ込んだ質問。めちゃくちゃ良かった。
村上春樹さんの今まで読んだ(まだ数は少ない)小説は、どれも私はとても好きだったのだけれど、女性目線で読むと少しモヤモヤするところがあって、その霧が晴れたような気持ちになり、本当にこのインタビューを読めて良かったと思う。
村上春樹さんへは、川上未映子さんがそう感じたよ -
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高校の時の担任の先生が持ってて、教室に置いてあったんだけど、その当時の私は本が嫌いで読み終わることができず、、、でもずっとミスアイスサンドイッチのことを覚えていて、水色のアイシャドウで大きな目ってことまで覚えていて、ようやく5年ぶりくらいに読み終えることができました!言葉の綴り方というか、表現の仕方、語彙がパッと出てくるものではなくてというか、グングン読み進められた、理解できない比喩というか表現もあるけれど、自分なりにこういうことなのかな?と想像できるのも面白い、ミスアイスサンドイッチに私も会いたいし話してみたいし、というか、麦くんと同じ場所から眺めたいし、麦くんが描いた絵も見てみたい、ヘガテ