川上未映子のレビュー一覧

  • 愛の夢とか

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    短編集。短中編くらいのものもある。
    どれもそれぞれ別の女性が主人公でそれぞれの人生なんだなと思うが、どこかお花のイメージが共通してある感じがした、
    好きなもので作り上げた家を引き払うことになり、でも未練が残って戻ってきてしまい、特に思い入れが強かった庭に埋めてもらう「お花畑自身」や、心配性の妻が早くに亡くなってしまった仲睦まじい夫婦のその後(とその感覚)を描いた「十三月怪談」など、軽やかで飄々ともしているけれどテーマとして重みもあるものが印象的だった。

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    2026年03月27日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    自分の好きな流れるようにスラスラ読めるタイプの小説でした。リズム感のようなものが心地よさを与えてくれる文章が好きなのでとてもよかったです。

    他の方の考察も読んだのですが、冬子と三束さんと恋愛がベースでありながらも、最終的には冬子が人間として自立していくまでの成長を描いた物語であることがわかります。自分で選択することを避けてきた冬子が三束さんとの恋愛、そして聖との関係性を経て最後には「すべて真夜中の恋人たち」という言葉を自分で生み出すという流れら素晴らしかったと思います。

    また三束さんと結ばれずに終わるというのもよかったです。冬子が酒を飲んで酔った状態でしか三束さんと相対することができなかっ

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    2026年07月21日
  • 黄色い家(上)

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    ネタバレ

    SNSで話題になっていたのとジャケットのインパクトと帯の「人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか」というフレーズがとても気になって購入しました。
    第一章の内容は主人公の花の現在から始まっていて一緒に住んでいたという黄美子さんが何故捕まったのか?
    古い携帯に電話番号が残っていた蘭とはどういう関係だったのか?
    桃子は何故行方不明になったのか?
    等の伏線回収を感じる内容で徐々に興味を惹かれていきました。
    第二章からは主人公が15歳の時に戻ってそこから過去の話が始まり黄美子さんとの出会い等が明かされます。
    黄色い家の(上)はとにかく心が痛くなる内容で主人公に感情移入してしまうと胃痛がしてしまう様な内容でした

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    2026年03月22日
  • 夏物語

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    女性が子供を産むこと、持つこと、生命の意味をめぐる、とても美しい物語でした。切なくて美しい表現と、大阪弁のコミカルなリズム感が心地よかった。男性には計り知れない思いを抱いて女性は生きているのだと思いました。だから男性こそ読むべき小説だと思います。

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    2026年03月19日
  • 黄色い家(上)

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    上巻。
    このあとどうなっていくのか‥。
    主人公の花がとことん可哀想で。
    頑張っても頑張っても突き落とされてしまう。
    どうしてこんな辛い試練ばかり‥。
    上巻の最後は『なんでこうなるの、、』と目を塞ぎました。

    苦しいけど、下巻が楽しみ。

    2026.3.17(火)

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    2026年03月17日
  • 夏物語

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    読み終わって鳥肌が止まらないのは初めてかもしれない。
    読んでる最中も、生活のいろんなところでこの本のことや主人公のことを考えた。ものすごく感情移入してたと思う。あと読んでる最中は生活の中でもやけに冷静になれた。
    とりとめのない気持ちを文字にするとこんなふうになるのか。夏子の感じたことをいくつも私も感じた覚えがあって、とても愛おしく思えた。
    ただ切ないとか胸が痛むとか、一言にするとそれだけの気持ちをいくつもの言葉で、私がうまく言葉にできない気持ちを全て言葉で読めることが不思議だと思った。
    なんとなく読み終えた今は、この本を読めて良かったって言う強烈な気持ちと、川上さんの本を全て読んでみたいと言う

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    2026年02月27日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    小学6年生が主人公のお話し。
    川上未映子さんって、こんなに幅広いんだ!

    本当に小6の目線な気がしました。

    子どもたちはこんな風に悩んで、こんな風に乗り越えていくんだなぁと、我が子を思いながら、しみじみと読みました。

    子供たちに辛いことや嫌な気持ちを味わってほしくないと思うけど、そんなことはきっと無理で、どうしても大人になっていく過程では、涙が出る経験ってあるよなぁ。
    それが怒りだったり、悲しみだったり、悔しさだったり、色々ある。

    親が、我が子にふってくる嫌なことの全てから守ることはできない。

    でもそんな辛い気持ちを味わって、それでも乗り越えていく子どもたちの方が、人に優しくなれたり、

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    2026年02月21日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    川上未映子の美しい文体から人間の醜さや愚かさが流れるように描写され苦しさを感じつつも物語を読み進める手が止まらなかった。

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    2026年02月18日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    この方の作品は『黄色い家』に続き2作品目。
    すごく良かった。

    心理描写がすごく細かく巧みで、誰もが味わったことのあるような感情を比喩を交えながら文章にしていて、登場人物に自分を重ねてしまう場面がたくさんあった。
    特に物語の終盤、ヘガティのお母さんへの想いが溢れ出す描写は切なくて涙が溢れた。
    「私が小さい時にお母さんはいなくなったから、お母さんのことで思い出せることはないのに、お母さんを思いだすと涙が出る」というところ。子どもはみんな、「お母さん」という存在が恋しい、大好きな対象なんだよね、ととても腑に落ちる文章だった。

    子ども向けの本なのかもしれないが、私にとってはとても心に刺さる素敵な物

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    2026年02月15日
  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集

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    今まで読んだエッセイで一番しっくり来たかもしれない。
    エッセイをタイトル読みしたらなんだか違う、ということがよくあるけれど、
    これは全然裏切らなかったなー。
    hanakoに連載されていたものらしい。
    2011年から2022年までのが載っている。
    そんなに時がたっているとは思えないぐらい、どの回も揺れがないような安定感を感じました。
    でもその間にお子さんが生まれてもう小学校も高学年になっているなんて、
    時間の流れを考えるととても不思議だなーと思ったり。…

    いろいろ救われそうです。

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    2026年02月18日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    ふたつの物語があって、最初のは、小学校4年生の、近所に住む、男の子麦くんと女の子ヘガティーのお話。次のお話では、2人が6年生になっている。


    4年生の麦君は、まだまだ子供で、ヘガティーのほうがしっかり者って感じだけど、6年生の麦くんは、だいぶ思慮深い感じになってて、素敵だ。

    ヘガティーは、徐々に思春期にさしかかって、いろいろに思い悩むんだけど、お父さんには言えないっていうところが、ああ、自分もそうだったなあ、と思った。

    大人になってしまうと、泣きたくても、泣けなかったり、誰かに何かを相談したくても、誰にも言えずじまいだったり。なんとか自分の中で折り合いをつけてしまいがちだ。

    この本の2

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    2026年01月29日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    かなり昔に乳と卵を見て好みじゃないと思って以来だけど、これはすごく好き。鼻の話と最後の娘の話が特に。

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    2026年01月19日
  • 愛の夢とか

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    十三月会談を読んで、時子の感覚のように過ごしているわたしは、もしかして死んでいるのかな?と意味もなく辺りをキョロキョロ見回した。

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    2025年12月27日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

     この作品における「いじめ」は、テーマというより一つのモチーフとして扱われているように感じた。いじめが許されないのは当然だが、作者が描こうとしたのは、卑劣で非情な環境に置かれた人間がどのように生き延びようとするのかという、もっと根源的な部分だったのではないかと思う。とはいえ、凄惨ないじめの描写はあまりに辛く、一語一句丁寧に追うことはできなかった。

     コジマが父との繋がりを絶やすまいとして風呂に入らず、服も洗わない行為が周りに理解されることはない。しかし中学生の少女にとってそれは、理屈を超えた、自分らしく生きようとする精一杯の自己主張なのではないだろうか。

     また、百瀬の無慈悲で過度に冷笑的

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    2025年12月05日
  • 愛の夢とか

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    ネタバレ

    短編集。それぞれに心に響くポイントが異なる作品が並んでいる。

    『いちご畑が永遠につづいてゆくのだから』
    幻想的。文章構成の妙。表題を提示しそのあとに続く文章はまるで連作詞編をよんでいるよう。二人の関係性はいかに。個人的には30代前半の夫婦で子作りに関する話題で大ゲンカ。ブチぎれる妻と黙秘と苛立ちを醸し出す夫の一幕。

    『日曜日はどこへ』
    淡い青春への憧憬。大人になって日々を惰性で貪る感覚が高頻度で襲う私の人生。そうではないパラレルワールドを夢見みながら日常の平凡さに押しつぶされそう。

    『三月の毛糸』
    ファンタジーなラスト。テーマはわかり味が一番強い。
    凄惨な世界に取り囲まれている生活の危う

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    2025年11月17日
  • ピーターラビットのおはなし

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    マグレガーさんが育ててる野菜は、ピーターが食べるとおなかをこわしてしまったが、いったいどんな野菜だったのだろうと思った。

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    2025年10月31日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    娘とaudibleで聴いた。
    ヘガティーとかあだ名が面白くて、どうやったら思いつくんだろう。天才的にネーミングが全て好きだった。
    この作品を娘と一緒に話し合いながら聴けたことが嬉しい。

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    2025年09月15日
  • 愛の夢とか

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    「お花畑自身」が特に好き。大切に手入れしてきた庭や自宅をいけすかない若い女に売らざるを得なくなった50代の女性の話。かつて自宅だった庭のバラを何度も見にいくの切ない。

    「十三月怪談」は死んでしまった妻視点、生きている夫視点が混じるような不思議な視点。薄れていく意識なのか、記憶が本当のことなのか幻なのか…

    自分は川上さんの文章はどういいのかいかに素敵なのかというのが説明しにくく、何を言っても無粋になる気がしますが、川上沼にズブズブです。一冊を読み終わりたくないんです。ずっと読み続けたい…といつも思ってしまう。

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    2025年08月11日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    自分が成長していくなかで失ったものを突きつけられます。とてもとても切なくなってしまった…

    異性の友達ってすごくいいなぁと思いました。自分にはいなかったので、それが本当に羨ましい。

    あと、麦くんがつけるあだ名がめっちゃおもろい。

    素敵な小説でした。

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    2025年07月30日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    はーもうため息が出るラスト
    しみじみと涙が浮かぶ
    自分とは違う存在、環境へのあこがれ
    戸惑ってみたり、手を伸ばしてみたり、思い描いてみたり
    二人ともとても可愛いんだけど、ヘガティー目線で語られる2章での麦くんが本当にいい
    みんな自分の子にはこうなってほしいと思わされるはず笑

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    2025年05月29日