川上未映子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作者が妊娠してから、子供が1歳を迎えるまでのエッセイ。
出産2ヶ月前に読んだ。
妊娠初期〜8ヶ月のすでにわたしも体験した期間は
めちゃくちゃ共感しながら読み進めた。
エアロビ強制は結構特殊な産院?と思った。
他の人の体験談を読んでる時もそうだけど、
みんなそれぞれの大変さがあって、なんとか乗り越えているんだなと勇気と安心をもらえた。
出産を控えたいま、
出産痛くないかな耐えられるかな
授乳ってしんどいって聞くけど耐えられるかな
仕事復帰したいけど子育てとの両立できるかな
心配性で完璧主義なわたしは思い詰めそうだな大丈夫かな
みたいな心配が頭を占めてるけど
きっと乗り越えられるし、ほほえま -
Posted by ブクログ
ネタバレSNSで話題になっていたのとジャケットのインパクトと帯の「人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか」というフレーズがとても気になって購入しました。
第一章の内容は主人公の花の現在から始まっていて一緒に住んでいたという黄美子さんが何故捕まったのか?
古い携帯に電話番号が残っていた蘭とはどういう関係だったのか?
桃子は何故行方不明になったのか?
等の伏線回収を感じる内容で徐々に興味を惹かれていきました。
第二章からは主人公が15歳の時に戻ってそこから過去の話が始まり黄美子さんとの出会い等が明かされます。
黄色い家の(上)はとにかく心が痛くなる内容で主人公に感情移入してしまうと胃痛がしてしまう様な内容でした -
Posted by ブクログ
いじめの描写があまりにも生々しくて、読んでいて胸がヒリヒリしてしまいました。かなりビターな内容ですが、学校のいじめの物語にとどまらず、人が理不尽さや矛盾とどう向き合い生きるかを問われているようで、強く引き込まれました。
読みながら考えたのは、
人はなぜ集団になると残酷さに鈍感になり、正当化してしまうのか、ということです。本来、人が人に暴力をふるう権利なんてないはずなのに…、理不尽な暴力の場面に何度もやるせない気持ちになりました。
特に印象に残ったのは、百瀬が語る「世の中の仕組み」と「世界はひとつじゃない」という言葉です。
認めたくはないけれど、
身近な人間関係だけでなく、歴史の中で繰り返さ -
Posted by ブクログ
「」が極端に少なく大阪弁で書かれているので、読みにくいと感じる人も多いと思う。でも私はこの文体がすごく好きで、最初からゾクゾクし、叫びたいほど「待ってました!」という感じだった。
「厭」と「嫌」、「卵」と「玉子」みたいな言葉の使い分けも面白くて、随所に読者の想像力を試してくるような書き方がたまらない。生理への嫌悪感とか、美への執着が男性的な精神からくる産物だとか、全女性がたぶん感じたことのあるあの感覚を、分かりにくそうでいてすごく分かりやすい言葉で全部言語化してくれていて、たまらなかった。描写がうますぎる。
豊胸手術への執着がすごい不器用なお母さんと、地味に反抗しているのに、お母さんのことが本 -
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あるニュース記事から甦る、過去の記憶。
家族でもない、ただの友達とも違う、ある女性たちと一緒に暮らした日々。
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普段何気なく毎日を過ごしているけど、本当は「生きる」ことってこんなにも難しいと気付かされる。
暖かく清潔な家があり、食べるものに困らず、一定の収入がある。自分が「普通」に受け入れているものが、実は親が道筋を引いてくれたものなんだなと、幼少期の花を見ていると感じる。
黄美子さんはそんな花に、不器用で歪ながらも生きる希望を与えてくれる存在だったのだろう。
みんな少しずつ欠けている。だけど、だからこそ寄り添って、一つの「暮らし」を作り上げ -
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読み終わって鳥肌が止まらないのは初めてかもしれない。
読んでる最中も、生活のいろんなところでこの本のことや主人公のことを考えた。ものすごく感情移入してたと思う。あと読んでる最中は生活の中でもやけに冷静になれた。
とりとめのない気持ちを文字にするとこんなふうになるのか。夏子の感じたことをいくつも私も感じた覚えがあって、とても愛おしく思えた。
ただ切ないとか胸が痛むとか、一言にするとそれだけの気持ちをいくつもの言葉で、私がうまく言葉にできない気持ちを全て言葉で読めることが不思議だと思った。
なんとなく読み終えた今は、この本を読めて良かったって言う強烈な気持ちと、川上さんの本を全て読んでみたいと言う -
Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすい。新聞で綴られていた小説らしいので、とても読みやすい。
1997年ごろ、主人公の伊藤花が17歳のころの回想。
瞠目するのは、作者川上未映子が犯罪者の感覚的な部分を描いているところ。それは、学校の教室でいじめっ子が「この子なら言うこと聞かせられるわ」という子を探し当てる感覚に近い。主人公花の母親も、黄美子さんも映水さんのいう「金のなる木」として利用されているのだ。花の母親や黄美子さんに悪意は全く見いだせない。ただ、ユルい。
上巻出だしで、花は黄美子さんが捕まったことを知っているので下巻では二人の関係が破綻するのだろうけど、すでに決定的なのは不安を共有できないこと。人間関係を切り -
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小学6年生が主人公のお話し。
川上未映子さんって、こんなに幅広いんだ!
本当に小6の目線な気がしました。
子どもたちはこんな風に悩んで、こんな風に乗り越えていくんだなぁと、我が子を思いながら、しみじみと読みました。
子供たちに辛いことや嫌な気持ちを味わってほしくないと思うけど、そんなことはきっと無理で、どうしても大人になっていく過程では、涙が出る経験ってあるよなぁ。
それが怒りだったり、悲しみだったり、悔しさだったり、色々ある。
親が、我が子にふってくる嫌なことの全てから守ることはできない。
でもそんな辛い気持ちを味わって、それでも乗り越えていく子どもたちの方が、人に優しくなれたり、 -
Posted by ブクログ
この世に生を受けることは幸か不幸か。正義か悪か。
それを評価することはその瞬間にはできない。
生まれてきて、自我が宿り、自分で物事を思考できるようになったその時に、子ども自身が幸か不幸かを判断することになると思う。
生を受けるように働きかけること自体は親のエゴでしかない。
生まれてきた子どもが親のエゴを受けてくるのは確実なこと。
そのエゴで、ある意味生まれてきてしまった子どもが、生まれてきたことに対して不幸に思うことがあるのであれば、それは親の行いは悪になるのだろうと思う。
川上未映子さんの表現は風景と感情の描写が鮮明であり、物語の中に溶け込めるので心地よい。