川上未映子のレビュー一覧
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校正のお仕事についてのエッセイ『文にあたる』で紹介されていたこの小説。
校正のお仕事の女性が主人公。
校正のお仕事の様子に触れたくて読み始めたのですが、川上さんの美しい文章、繊細な主人公の心の描写、聞こえてくるような心の動き、そんな全てに引き込まれました。
静かでぐっとくる恋愛小説。
想像しなかった...続きを読むPosted by ブクログ -
言葉の使い方というか組み合わせが好きだった。普段、心の中で感じても言葉にできない、言い表せない、気持ちが言語化されてる気がして、すごいなと思った。主人公が感じていた気持ちと全く同じ気持ちになったことはないのかもしれないけど、でもなんとなく分かる、の繰り返しだった。でもこれも聖が言ってた「何かにたいし...続きを読むPosted by ブクログ
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私は何かを選択できていない。と嘆いていた冬子が部屋の片付けをしている時、典子のセーターは段ボールにつめたのに対して、聖から貰った洋服たちはタンスに閉まっていく描写が良かった。冬子自身が気付いて無いだけで、人生のあらゆる選択をしているのだなと。Posted by ブクログ
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大御所によるラブレターのアンソロジー。失恋した時におすすめしたい本。
俵万智さん、吉本ばななさん、壇蜜さんが特に響いた。『心に墓を建てる』という表現や、吉本さんの清らかな恋愛の瑞々しさも響いた。
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『六年間』という期間を区切った場合に、あなたはどの時代のことを思うでしょうか?
私たちの人生は一日一日の積み重ねが一週間、一ヶ月、そして一年という一つのまとまりとして積み重なっていきます。昨日と今日、そして明日と考える中にそこに大きな切れ目というものは本来的にはないはずです。しかし、実際には入学...続きを読むPosted by ブクログ -
今まで生まれてくることについて考えたことがなかったけれども、『生まれてくることを本人は望んでいない』は真理であると思う。それだけにこれはエゴであるけど、生まれてきた子どもには生まれてきて良かったと思ってもらえるような人生を歩んでほしいし、自分自身もそうでありたいと考えさせられる本でした。Posted by ブクログ