川上未映子のレビュー一覧
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最後の、大丈夫!楽しいこといっぱいあるよ!って言葉に励まされました笑
確かに、子供の頃はこれから楽しいことたくさんあるよー!とか、希望的な言葉をかけられやすかったなと、大人の今だから、たぶん誰かに言って欲しかったんだと思います。
世の中のお母さん達、本当にすごい。これに尽きます。
自分はまだ結婚してないし、今後子供ができるのか、産むのか産まないのか何も分からない状態ですが、想像したら怖すぎました笑
でもほんと、産まないと分からない幸せな瞬間も本当に本当にたくさんあるのだということ、かけがえのない時間のこと、文章にしてくださってありがとうございました。
私自身もお母さんの赤ちゃんだった頃があっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ女性の人生についてふんわり思っていたことが、かなり細かく描かれていた。
反出生主義。
鬱になった時、こんなに辛い思いをするなら、消えたい。これからも辛いまま生きなければならないことは明らかで、明るい未来が見えない。だけど、自死は嫌だ。家族を悲しませ、想像できない痛みに自ら向かって行く勇気もない。だから、そもそも生まれなかったら1番良かった。と思ったのだった。
同時に、不妊治療は本当にエゴでしかないという考えを持った。自然の摂理ならともかく、不自然な形を取ってまで、不要なお金や他人の労力をかけてまで子供を産むなんて。今、苦しんでいる子供がいるのに。巻子の言うようにそれは神の領域の話なのに、それ -
Posted by ブクログ
川上未映子さん作
貧困の中で生きていくためには、それは良い事悪い事を問わずしていかないと生きていけないような、そんな心が苦しくなる作品だった。
最初はまじめにファミレスで働いていたが、家を出るためにコツコツ貯めていたお金を盗まれてしまう。そこら辺から段々と怪しくなる。母親は家に帰らなくなり、見ず知らずの黄美子さんと暮らすようになり、スナックからカード詐欺へと。最後は年老いた黄美子さんと再会する。
最初の黄美子さんが逮捕されたという事から主人公 花 の過去を罪がどんな事かと想像したが。
こういう世界もあるのかと、考えさせられ
自分は恵まれた環境で育つことが出来たんだと感じた。 -
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ネタバレ自分の好きな流れるようにスラスラ読めるタイプの小説でした。リズム感のようなものが心地よさを与えてくれる文章が好きなのでとてもよかったです。
他の方の考察も読んだのですが、冬子と三束さんと恋愛がベースでありながらも、最終的には冬子が人間として自立していくまでの成長を描いた物語であることがわかります。自分で選択することを避けてきた冬子が三束さんとの恋愛、そして聖との関係性を経て最後には「すべて真夜中の恋人たち」という言葉を自分で生み出すという流れら素晴らしかったと思います。
また三束さんと結ばれずに終わるというのもよかったです。冬子が酒を飲んで酔った状態でしか三束さんと相対することができなかっ -
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去年の今頃、男性である私の乳房が膨らみ、痛みを伴うしこりが生じた。乳がんを疑いパニックになりかけたが、乳腺内科で薬の副作用による女性化乳房と診断された。
ごく最近無事完治したものの、普段から自分より相手の乳房のことばかり考えてきた人間にとって、「女性らしい外見」としてシンボリックな膨らんだ乳房を自らが持つことは想像以上の違和感とストレスを覚える経験だった。
本作の登場人物である、豊胸手術を受けようとする母親と初潮が来て生命を育める身体になることを恐れる娘。それぞれ女性の外側と内側のシンボルの存在を象徴する彼女たちの関係性は、終盤の「玉子のシーン」で変化する。それが「女性である」ということ、ま -
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ネタバレ生まれ育った環境ゆえに貧困に喘ぎ、生きていくためにもがくが抜け出せない人達の話。あるいは、表面的な事実と、実際に渦中にあった人の認識とは、人それぞれの認識によって全く異なるという話。あるいは、善悪はさておき一生懸命にがむしゃらに生きている花が、その懸命さゆえに孤立していく話。あるいは、幼い辛い時期にしあわせの片鱗を見せてくれた黄美子さんを敬愛しつつも、「黄美子さんはわたしがいないと生きていけない」と依存しとらわれ、その生活を守るために(花にとってはその生活だけが「しあわせ」と同義であったのだろう)、土壺に嵌る話。
色々な人達が登場し色々な側面のある物語。各々の認識がそれぞれ当人にとっての「真