川上未映子のレビュー一覧

  • 黄色い家(下)

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    読んでいてずっとざわざわする感じ。貧困や家族、若者が社会からこぼれ落ちていく感じが、決して他人事ではないものとして描かれていて、読んでいて苦しくなる場面も多かった。悪いことをする人を単純に「悪い人」と片付けられない。人が追い詰められていく過程って、何か一つの大きな出来事ではなくて、小さな選択や環境の積み重ねなんだなと思った。ひとごとではないし、弱者=努力が足りない、という社会の風潮を蹴っ飛ばしてくれる内容だった。

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    2026年09月06日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    川上未映子さんは、いろいろな種類の感情を言葉にする能力が高い。川上未映子さんの小説を読むと、自分の感情にも言葉が与えられる感じがして、すごく好き。
    何ともいえない、グレーな気持ちすら言葉になってしまう。

    最近「人生はハッタリで生きてナンボやな」と思っていたところに、たまたまこの小説を読んで、ハッタリの人生についてまた考えている。
    私はハッタリで生きるほどのキャパシティがない、かつ、めんどくさいので「人生はハッタリで生きてナンボやな」というのは、そうやって生きている人はうらやましいなという意味。
    本当は、内心では、うらやましいというより、かわいそうだと上から目線で見ているのだけれど。
    ダメな自

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    2026年09月05日
  • 黄色い家(下)

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    辛い、しんどい。しんどいのに読んじゃう。
    犯罪してるのに心情は分かるというか、すごく自然な流れで犯罪までつながってる。花ちゃんはピュアすぎるくらいだけど、でも必死でやってるのが伝わるから、発狂しちゃったり病んだりしちゃうのも分かる。責任感が強すぎるんだよね、幸せになってほしい。
    実際には犯罪とかしてもすっかり忘れて要領良く生きれる蘭みたいな人間が多そうで、主人公の花ちゃんみたいなのは稀だよね。
    最後まで読んでから冒頭を振り返ると悲しくなる。

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    2026年09月05日
  • 黄色い家(下)

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    裏表紙には「監禁・傷害事件」、「クライム・サスペンス」、「人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか。」という惹句があるが、これはミスリードのように感じた。

    ドロドロの犯罪小説なのだという先入観を持って読み進めたが、思っていたのとは違った。

    犯罪やお金そのものよりも、主人公・伊藤花の15歳から40歳頃までの生き様を描いた物語として読むと、面白さが見えてくる。

    未成年の花が社会に投げ出され、手探りで生きていく中で、少しずつ危うい世界に入り込んでいく。その過程がとてもリアルに描かれている。

    誰にも導いてもらえず、自分なりに一生懸命生きようとすることが、かえって自分を追い詰めていく。その姿が痛々しくも

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    2026年09月03日
  • 乳と卵

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    ずーーーっと話し口調。関西の方言で綴られている一人称視点での話し口調が、読みづらいのに読みやすいというすっごく不思議な感覚。そして情景の描写がすごい。空気感や匂いまで感じてくるように思った。

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    2026年09月02日
  • ヘヴン

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    虐められる主人公よりも、病院で遭遇した
    百瀬とのやりとりが気になった
    自分の都合よく物事をみていることのやりとり

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    2026年09月01日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    悲しい。親がいい加減だとずっと苦しまなければならないのか。黄美子さんが女性を監禁していたのか、それはわからないけど映水さんもちがうと言ったしそう信じたい。花だけがずっとみんなでいられるようにシノギで働いてでも黄美子さんを見捨てるしかなかった。

    なんでそっちを選ぶのか、という意見にはこうなるしか本当に花はなかったんだよ。
    親に頼れなくて、花はどうしたって頼れる、そして頼りにしてもらえる黄美子さんや映水さんやヴィヴさんのことが必要だった。

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    2026年09月02日
  • 夏物語

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    ネタバレ

    第一部は緑子の思春期特有のうまく伝えられない気持ちが繊細に描かれていてとても面白かったです。緑子が夏子と関わることによって様々なことに気がついていくのと同時に夏子も様々なことを感じていくという構成がよかったです。最後に緑子と巻子で卵を自分の頭にぶつけてお互いに伝え合うというのがシュールでしたがこの作品の中で最もインパクトのあるシーンであるのは間違いなく、非常に面白い体験をしました。第二部は夏子がAIDによって自分の子供と出会おうとする中で逢沢をはじめとした様々な人物と出会い、生命とはなにか、結婚とは何か、独りとはなにかを感じ取っていくというストーリーでした。登場人物それぞれが色々な感情や背景を

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    2026年08月31日
  • きみは赤ちゃん

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    産後に読書再開しようと思い、Geminiで育児書を選書された中の一冊。

    川上未映子さんの著書自体が初めてで「めっさ重たい」「むっさいかつい」「値段なんかこれもげっさ高い」などの副詞が新鮮で面白かった。

    あとがきにも書かれているけれど妊娠、出産、育児の話題はとても個人的なもの且つとってもデリケート。この感想を投稿する文章を考えるだけでも書いては消してを繰り返し、いつもの倍以上の時間がかかってしまった。

    育児に関して一番刺さったフレーズは
    「世の中の思い込みから解放されて、自分たちにとっていいあんばいのスタンスをみつけてゆかねばならない」

    マタニティブルーや産後クライシスの部分は読むのが苦

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    2026年08月31日
  • 黄色い家(下)

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    4.3

    凄く重厚感のある感じの本だった。。

    薄らと不幸で辛い人生が続く中でも一時的にある幸せの瞬間がとても輝いてみえた。

    でも、辛いなーって感じです。
    こんな方もいるんだよなーと思うと悲しい。

    凄い本だった。

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    2026年08月30日
  • 黄色い家(上)

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    親から守られなかった子どもが、大人としての役割を背負い、自力で生きていく物語。

    まだ上巻なので何とも言えないけど、読んでいてドストエフスキーと吉田修一を混ぜたような雰囲気を感じた。

    生きていくために、やってはいけないことをやっている。でも、それは正しくないけれど、間違っているとも言い切れない。そんな矛盾の中で、「私の人生ってなんなんだろう」と問いかける感じは、ドストエフスキーを思わせる。

    そして、「血のつながりって何なんだ」というところは、吉田修一の小説を思い出した。

    最後の母親との再会の後の花の場面では、瞼の奥が熱くなった。下巻でどう狂うのか、なんだか怖い。でも、早く読みたい。

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    2026年08月30日
  • きみは赤ちゃん

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    こめのおすすめ
    誰かの妊娠から1歳までに感じたことを読むのは面白い
    十人十色なことだから自分はどう感じるかなーと想像して今から楽しみ
    大人になってからこんなに生活が一変することってなかなかないもんね

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    2026年08月30日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    何年か前にも読んでいて、その時は全く楽しめなかったけどまた読みたくなって読み返しました。これはあれだ、コロナ禍と隣り合わせの人間の怖さ?汚さ?がなんとなく散りばめられてる。よくありそうな感じの話。

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    2026年08月29日
  • 黄色い家(上)

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    3.8

    全体のスーリーは鬱屈として辛い人生模様なのだが、面白くて読み進められる。

    主人公の花の辛い境遇や努力しても報われない感じが読んでいても辛いのだが黄美子さんという存在により少し気持ちが楽になる感じが伝わる。

    ただ、こういった境遇の方も世の中にはいると思うとやはり辛い世の中だなと感じる。

    下巻も楽しみ

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    2026年08月27日
  • 夏物語

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    タイトルからして夏の物語なのかと思いきや、鬱々した描写が続き、何の物語を読んでいるかわからなくなり何度か読むのを諦めそうになった。
    後半は色々考えさせられた。
    逢沢さんとの会話が良い。

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    2026年08月24日
  • 黄色い家(下)

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    「幸せな人は考えない人」作中に出てくるこの言葉で、読み終わってからも主人公をはじめとする人たちがそうであったか考えてしまった。後半の主人公の感情が動くスピード感が凄まじかったし苦しかった。

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    2026年08月22日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」から始まる綺麗な恋愛小説。

    真夜中の雨でぼやけた光みたいな繊細な瞬きがよく似合う不器用で素朴な主人公冬子34歳の生き方が愛おしい。
    いちいち人と話したり出かけるたびに、酒かちこむアル中具合も人間らしい脆さがみえる。
    周りの女友達たちはみんなフレネミー要素があったり、劣等感を感じさせる真反対の人ばかりで、冬子はきっと毎日心が疲れるだろうなぁって何度も読んでて苦しくなった。

    でも、冬子みたいな女がむかつく聖の気持ちも少しわかるので、2人の女同士の言い合いは共感と反省で胸が少し抉られた。
    意見をはっきりという人=きつい・我が強い・自己中心的と思わ

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    2026年08月22日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    仕事だけで、毎日が淡々と過ぎていってしまう、独身女性の物語。
    人がたくさんいる場所が苦手で、話をすることも苦手。
    そんな女性の恋物語。

    世の中きっとそういう人だらけだと思う。
    だからこそ共感を呼ぶのだろう。

    自由を手に入れたら、その分何かを失うし、それでも、自由でいたい人はいればいいし、安全な現代社会で、少し不自由だけれど淡々と生きるのもいい。
    それは自分で選ぶしかない。

    私は、多分、不自由な安定をこのまま生きるだろう。
    それでも、この主人公のように、恋ではなくても、素敵な自分の物語を紡いでいけるはずだ。

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    2026年08月22日
  • 夏物語

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    言葉は通じるけど、会話はできない。
    うっすら感じていたことをバチッと書いてくれて、この一文を読めただけでも、ありがたい一冊だった。
    作者さんは話の構成の、パターンが他の作品もけっこう似ていると思った。

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    2026年08月22日
  • 夏物語

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    子どもが欲しいというとき、人は何を欲しがっているのだろう。
    遊佐や善の主張、恩田の登場、頭に引っかかったままの「精子提供」というキーワード。
    自分はどうしたいのか。どうしてそう思うのか。
    夏子の心は激しくゆれ動く。
    それぞれの言葉に胸をとんとん叩かれているようで、読んでいるこちらまで問われているような気がした。
    緑子のノートが切なく、蘭子とぶつかり合うシーンでは胸が熱くなる。
    こういう家族がいたというのも、思いの土台のひとつになったんじゃないだろうか。

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    2026年08月21日