川上未映子のレビュー一覧

  • ラヴレターズ
    作家、女優、映画監督、映画、タレント……豪華26人が「恋文」を競作!
    史上最高の執筆陣が放つ、心を鷲づかみにする名文集。
    うわ〜こんな豪華なラヴレターがあるのだろうか
    ヾ(✿❛◡❛ฺฺ)♡
    人様の恋文を盗み読むなんて…贅沢(◠‿◠。)♡
    恋文と言っても多種多様なかたちのお手紙。
    作家さんだけが文章が...続きを読む
  • 世界クッキー
    川上さんのエッセイを読んだら、絶対みんなこの人を好きになってしまうと思う。
    たとえば夕暮れ、日常のふとしたときに感じる、訳もない切なさ。
    読んでる間、なんだかずっとそういう気持ちがしている。

    川上さんの小説は、どれもついつい登場人物の向こうにいる川上さんが感じた気持ちのように読んでしまう。
    それは...続きを読む
  • ヘヴン

    役立たないけれど、役立つこと達

    私たちが社会に役に立つものを求めるとき、
    私たちも役に立つものであることを求められる。
    これはきわめて当然だけれど、
    私たちは役に立つものばかりから
    できているわけではない。
    私は私自身の役に立たない部分を
    かえって私のアイデンティティを
    表すものとして、「最後まで」
    愛することがで...続きを読む
  • あこがれ(新潮文庫)
    気持ちが昂る時、そのときを忘れたくない決して忘れないだろうと思った瞬間、風景が押し寄せてくる。
    そしてそれを表現することばがすべて懐かしくて美しい。
    江國香織の夏の匂いを読んだ時と同じ、子供のときの子供目線の不思議な世界を感じた。
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)
    川上さんと村上さんの対談記録。川上さんの質問がかなりパーソナルな部分にも迫るものだったから(フェミ的観点からの指摘の部分なんか特に)たじたじしつつ受け答える村上さんが浮かぶようで新鮮でした。
  • あこがれ(新潮文庫)
     2015年刊行。川上未映子さんのミクロで鋭くキラキラした言語感覚が余すところなく発揮された傑作だった。言語感覚よりも倫理的問題の方に主眼が向かっていた『夏物語』よりも、私はこちらを推す。
     なにしろ語り手が小学生たちなので、「コトバ」との関わり自体が頼りなく、切実だ。「○○だ、でもよくわからないよ...続きを読む
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)
    「対談」って手抜きで本を作ってテキトーに売ってる印象があって普通は読まないんだけど、村上主義者なのでこれは読みました。
    対談じゃなくてインタビューですね。村上春樹を死ぬほど熟読して、どこに何が書いてあるかも、小説の登場人物についても知り尽くし、村上春樹がどこぞのスピーチで何を言ったかもフォローしてい...続きを読む
  • あこがれ(新潮文庫)
    一文の長さ。次々と思考が湧き上がる思春期の一人称を表現されているなと思った。
    リズミカルで甘酸っぱい世界観。

    「もっとちゃんと考えてから、もっとちゃんと答えればよかった」

    あこがれとは未知へのとらわれ。
    自分なりの美しさ(ミスサンドイッチ)へのあこがれ。
    自分なりの正しさ(家族像)へのあこがれ。...続きを読む
  • 愛の夢とか
    「乳と卵」で読んだ生々しい苦しみの描写に惹かれて川上未映子のファンになったのだけど、「愛と夢とか」はもう少しキラキラした雰囲気の装丁なので、川上未映子がそんな雰囲気の文章を書くとどうなるのか気になって買ってしまった。

    表題作の「愛の夢とか」、美しかった。もちろん情景描写だけじゃなくて、微妙の心の距...続きを読む
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)
    初めて読んだ川上未映子の作品。掴みどころがなくて流れるような文章だったけど、綺麗で美しいだけではなく、暗く醜い表現も隠さずに書かれているのがよかった。表紙は最後まで読んでからもう一度見ると胸が詰まる。久しぶりに夢中になって読み終わった本だった。
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)
    短編集。

    比喩と言っていいのか、その美しさとか新鮮さに、
    身も心も持っていかれて幸せな読書だった。

  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)
    読み始めは「???」だったけど、読み終わった時は定期的にやって欲しいと思いました。
    「そんな質問しなくても」とか「失礼じゃない?」って思う質問も慣れてくると(ってなんか変な言い方だけど)面白くなってきた。

    小説を読んでいる感じで、インタビュアーの川上未映子さんに自分がなって村上春樹(ここは敬称略)...続きを読む
  • あこがれ(新潮文庫)
    読み終わった後、ものすごく長いため息がでて、呼吸まで疎かになるほど集中して読んでいたんだと思った。
    圧倒的な筆力だと思う。
    心理描写のリアリティがすごいんだろうか。
    主人公は小学生なので、行動(行動原理)は子供なんだけど、思考のプロセスは大人とかわらない。そんな中で知識や経験が足りなくてうまく立ち回...続きを読む
  • あこがれ(新潮文庫)
    『川上未映子の文体は、ジェットコースターだ。』


    「文体」
    それは読書という行為において、骨みたいなもので、
    いや、五臓六腑みたいなもので、
    つまり、目には見えないけど(気付きにくいということ)核みたいなものだ。
    料理で例えるなら「塩味」といったところだろうか。

    みなさんが本に求めることはたくさ...続きを読む
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外
    たけくらべ読み終えたところ。樋口一葉を読んでいなかった(日本文学をなんとなく敬遠していた)自分の愚かさを呪う。なんだこの瑞々しさ。おっとりした、それでいて景色のわかる気持ちの持っていかれる文運びと表現(これは現代語訳の賜物かもしれないが)。あー、、、、とにかく今日読めてよかった。

    三四郎読み終えた...続きを読む
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)
    村上春樹さんと川上未映子さんのロングインタビューを1冊にまとめた本書
    村上さんの文章に対するひたむきさや川上さんの鋭い質問、読んでいて楽しかったなー。
    あの特徴的な比喩も村上さんの小説を書く上で意識していることで、小説を作る上での裏側を興味深かった。
    たとえ紙がなくなっても人は語り継ぐ
    このセリフい...続きを読む
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)
    予想外に楽しめる一冊。作家同士の対談で、川上未映子の村上に対するリスペクトと深読みがわかる。
    一方村上は、過去の作品につての記憶が薄れているとのこと。ありえそう。
    作品への姿勢は、終始変わらない。70歳の村上の作品は、あと10年は楽しみたい。
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)
    川上さんの質問すごい、ほんとうによく準備してきたのがひしひしと伝わる。自身の考えも織り交ぜつつ、うるさいほど肯定するわけでも否定するわけでもない姿勢がまずすてきだなあと思った。地下2階の話、おもしろいです。村上春樹作品を読んでいて感じる、「どうして自分だけが考えていたことがここに?」の理由がすこしわ...続きを読む
  • あこがれ(新潮文庫)
    小学校高学年の麦くんとヘガティーの男の子と女の子コンビは、大好きなこととかすごく気になることを共有し合える特別な友達。男女として好きとかそういうのではないところが良いです。ヘガティーの映画の銃撃戦アクションの真似に感動したり、絵の上手な麦くんのことをリスペクトしてたり、お互いの世界を大切にしながら自...続きを読む
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子訊く/村上春樹語る―
    村上春樹さんに、川上未映子さんがインタビューした対談集です。村上春樹さんに鋭く突っ込む川上さんの質問が面白いです。女性に対する質問にはつこっみ切れてない感もありますが・・・村上春樹さんのファンなら買って損はないと思います。