川上未映子のレビュー一覧

  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    怖かった……特に最後の「娘について」がとても怖かった……。
    普通に生きている(つもりの)彼女のうちにある悪意が一気に芽吹くその様が何とも言えない。
    ラスト、彼女と彼女の関係がそれでも続くのだということ(続かせようとしてしまうこと)が、苦くて滑稽で、でも生きてくってそうだよねって納得する部分もあって、いやぁ痛いなぁ。

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    2026年05月12日
  • 黄色い家(下)

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    若くして闇バイトのような犯罪に手を染めざるを得ない状況となってしまった主人公とその仲間たちが共に必死に生き抜いた日々を追体験するような感覚で読み進めることができる作品。

    登場人物たちの感情の表現が素晴らしく、その時感じたであろう、悲しい、悔しい、辛いといった感情がありありと表現されていて、自分の中にそのまま雪崩れ込んでくるような、そんな力強い表現力を感じた。

    貧困や格差など重いテーマを扱っているため読むのにはエネルギーが必要だが、間違いなく傑作だった。

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    2026年05月11日
  • ヘヴン

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    川上未映子氏のブッカー賞最終候補作品。
    「夏物語」「きみは赤ちゃん」のあと読んだため振り幅というか高低差はなかなかデカかった。
    壮絶な苛めがテーマだが、根底にあるのは「世界感」や「価値観」。百瀬の認識が苛める側の真理ならコジマの認識も苛められる側の真理。
    読んでいる途中は息苦しさを覚える。”僕”とコジマが夏休みに美術館に赴く平和で幸福な描写はそのあと訪れる残酷な悲劇を予感させ、最後の壮絶な出来事はコジマが必然として受け入れ耐え忍んできた「世界」が残酷な事実を突きつけ、キャパシティを超過し負の達観が訪れる。
    苛めに対してはカタルシスのないまま終焉を迎えるが、「斜視」がある意味キーワードとなり、二

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    2026年05月07日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    コロナ禍描写がありますが、あまりその時代背景の違和感は気にならず楽しんで読むことができました。
    人が考えている本音と、そばの人がうけとっていること、感じていることはだいぶ違くて、奇妙なすれ違いがあるなと思いました。それがすごく面白いです。怖くはないです。
    他の本もまた読んでみたいです

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    2026年05月06日
  • きみは赤ちゃん

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    うちの妻が妊娠したこともあって本屋で見つけて買ってみた。妊娠から出産、子育てまでの完全お母さん目線の話、おもろかった

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    2026年05月06日
  • 黄色い家(上)

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    主人公の伊藤花は、小さなネット記事で監禁・傷害事件に関する事件を見つけ、吉川黄美子という名前に思い当たる。
    今から二十年くらい前、まだ若かった頃の数年間を家族のように一緒に過ごした人だった。
    加藤蘭と玉森桃子、あの時一緒に暮らしていた二人は今どうしているのか。
    あの頃の記憶が一気に蘇る…。
    元々母のホステス仲間だった黄美子さんと二人でスナック「れもん」を開店し、二十歳と偽って働き始め、同じような境遇の人たちが集まって、働いても働いても一生貧乏で、自分が育ってきたあたりまえの生活とはものすごくかけ離れていて、自分が知りえない世界を目の当たりにして震えが止まらない。
    川上未映子さんの筆致が猛スピー

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    2026年05月05日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

    めっちゃ読むのが辛かった
    苛めの本ってどんなものかな?って思っていたより辛い
    主人公はチョーク飲まされたり人間サッカーで鼻かは血が出て腫れてしまったり公園で無理矢理服を脱がされてパンツ一丁にさせられてたり、そしてコジマは主人公の虐められ仲間のコジマは臭いと汚い理由だけで女子だけで虐められる!
    そして広瀬曰く虐められるのはたまたま
    そして広瀬は救世主だと思ったけど二ノ宮と一緒の人だった、、
    広瀬はこんなことはなんの意味もない、こんなことしなくてもおなじってわかってるけど二ノ宮に逆えないってことだよね、、次は自分がやられるって心のどこかに思ってる、、
    ちょっと復讐劇はあってもよかったと思う!でも最

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    2026年05月04日
  • きみは赤ちゃん

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    妊娠6-7ヶ月の時に本屋で見つけて購入。
    「父とはなにか、男とはなにか」の章。何となくの世間の雰囲気を鋭く表現している所が、刺さった。他の作品も読みたくなった。
    出産して、子育てを経験してからまた読みたい。

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    2026年05月03日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    読むときによって受け取り方が変わってきそうな本でした
    自分の選択によってどうなっていくか、どう向き合っていくべきか考えなおす機会になった
    大切な人との向き合い方はもちろん、自分を大切に想ってくれている人との向き合い方も
    どうしていきたいか考える機会になりました
    悩む時間もステキなことなんだなあと
    〜電車旅にて読破〜

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    2026年05月02日
  • 黄色い家(下)

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    殴り書き。ネタバレあり。

    苦しい。黄色い家を読み終えて感じたことは、この一言だけでした。世の中の不条理。負の連鎖。お金、貧乏、家庭環境、グレーゾーン。とにかく誰にもどうにもできない。
    主人公の花は、障がいギリギリの母親との生活を中学生まで過ごす。その最中に出会った黄美子さんに惹かれて一緒に暮らすことになるが、結局、母親の二の舞というか、ヤングアラーの話しでもあると感じた。金銭面の管理や家事を、母親と暮らしていた期間に主人公がこなしていたし、黄美子さんとの暮らしでも同じことをしていた。
    蘭や桃子、映水や琴美の話もそれぞれインパクトのある話や関係ではあったが、あくまで主人公と黄美子さんに焦点を当

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    2026年05月01日
  • きみは赤ちゃん

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    子供達が赤ちゃんだった頃を思い出します。
    未映子さんと同じように、赤ちゃんの頃のことは子供は覚えていないだろうけど、私が全部覚えているよと思っていました。
    読みながら思い出したこともたくさんありましたが、残念ながら覚えていられなかったこともたくさんありそうです。
    大変だったけど大事な宝物の時間、デジタル化して全部見られたらいいのに。

    下の子がもう2年生なので、ママ〜と寄ってきてくれるのは今日が最後かも!体温や匂いやぷにぷにほっぺを全部吸ってやるー!と毎日思いながら過ごしています。

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    2026年04月29日
  • 黄色い家(下)

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    面白かった。終盤の勢いがすごくて出張の行きの飛行機で一気に読み切ってしまい出張中の読書計画が崩れました。序盤に想像していた展開や終わり方とは違っていたので再読してみるのも面白そう。
    どの小説も多かれ少なかれそういうものだとは思うのだけど、川上さんの小説は登場人物の状況や性格・特性などへの想像力が働く距離にいるのかどうかで印象が大きく変わりそうだなといつも思う。花や黄美子さんの性質や振る舞い、そして生き方などに、共感したり、「そうだよねがんばったね」ってなる人もいれば、「なんでそんなことを…」とか「こんな人いるわけない」と感じる人もいるんだろう。その距離をつくるものは性格・性質でもあるし、あるい

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    2026年04月29日
  • 黄色い家(下)

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    上巻の感想で「続きが楽しみです」と書いちゃったんだけど、「楽しみ」ってのはちょっと違ったのかもしれない。

    下巻はいよいよ皆が犯罪に関わっていくフェーズ。花ちゃんに感情移入して、ずっと息苦しかった。蘭や桃子ほどのいい加減さを持ち合わせていれば良かったのかもしれないけれど、真剣に生きようとすればするほど犯罪にからめとられ、巻き込まれていく。花の生き方を上から目線で否定することも可能だけれど、本人目線で見れば「他の選択肢はなかった」ように思える。そんな花ちゃんの生き様を追体験する650ページ。濃厚でした。

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    2026年04月28日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    コロナ禍で世界中が混沌とした不安と恐怖に埋もれていた頃のお話。6つの短編集。
    それぞれ全く異なるシチュエーションで人間関係も違うのに、それぞれのお話に抱く印象は白い深い靄のような闇。
    病棟から出られない孤独、他人の悪意が自分に向けられた時の嫌な汗と喉の渇き、心臓の鼓動の早さ、生と性、自分の中の悪魔。
    あの頃、世界の時間が歪んだ時、それぞれの出来事が不穏で心に影を落とすような引っ掛かりのあるお話たちでした。

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    2026年04月27日
  • きみは赤ちゃん

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    芥川賞作家の川上未映子氏が描く妊娠から出産、ベイビーが1歳になるまでのエッセイ。ややシニカルな小説家ならでは観察眼と表現力で「出産とは何だんだ?!」が泣き笑いの物語として紡がれる。
    どこまでいっても男性には本質的に理解できないであろう(自分が「あべちゃん」だったら今頃激詰されているかな…)「女性にとっての出産」を心身変化とともに少しでも感じることができる。特に何かと斜に構えている川上氏が「とにかくいとしい存在」「この子に会うために私は生まれてきた」という想いが理屈抜きに湧き上がってくると述べているのが印象的。

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    2026年04月27日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    読みにくくはないのだけど、下巻と途中までは入り込めず時間がかかった。

    貯めたお金を銀行に預けず、部屋に保管していたのでこれは盗まれてトラブルになるのだと予想していたが、そんな浅い話ではなかった。

    お金があることが必ずしも幸せだとは思わないけど、お金があることによって解決する問題は多い。

    私もお金がない生活が不安で、お金を貯めないとという強迫観念みたいなのがある。お金を稼ぐことが何かの手段ではなく目的になってしまう。

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    2026年04月27日
  • 愛の夢とか

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    溶けそうな夢たち。
    不思議な読後感が残って、ふとあれってどうなったんだろうとか、何気なく忘れられないお話たち。
    ふわふわと夢の中みたいに惹き込まれます
    とてもすきな感覚を持ちました

    十三月怪談
    どうなったの、会えたのかな?
    すべて夢のように語らい、ふたりともたのしく幸せに終われるといいな。

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    2026年04月26日
  • きみは赤ちゃん

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    何とも言えない感情を言葉に変換できてすごい
    まだ経験したことはないけれどこれが女のリアルか少し前の本だけど今も大して変わってないんだろうな環境は
    それでも赤ちゃんの存在は尊くて泣けてきた

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    2026年04月25日
  • 黄色い家(下)

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    カバーを見て気になって読んでみた。
    ポップな内容を想像していたけど実際はとても貧乏くさい話だった。
    花が蘭と桃子にキレるシーンがアニメ『日常』のみおがゆっこにキレるシーンと重なって笑ってしまった(笑)
    花の視点で読んでいるから周りの大人たちがそれほど悪い人には思えないが、客観的な情報だけで評価すると子供を犯罪に利用しているわけだからどいつも褒められた人物ではない。しかし彼らは本当に悪人だったのか?

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    2026年04月24日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    下巻も1日で一気読み。
    なんというか、悲しいお話だったと思う。発達障害の境界線ギリギリかアウトな母親との貧乏生活を抜け出すために、母親の知り合いの女の人についていって東京でどんどんダークな犯罪の方向へ転落していく主人公、花。みんな、たぶん悪い人はいなくて、ただひたすら生きようとしていただけ。主人公が幼かった頃は気づけなかったけど、親との生活を捨ててついて行った女の人も、発達障害か自閉症かなにかしら大人としては大事なものが欠けている黄美子さん。
    幼少時代から母親からの愛に飢えていた主人公は、結局貯めたお金を母親の借金に充ててしまったり、せっかく過去を清算してなしにしたはずなのに、黄美子さんに会い

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    2026年04月21日