川上未映子のレビュー一覧
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川上未映子は以前にヘヴンという小説は読んだことがあり、その時はえぐい話だなと思うくらいで、特に文体が特徴的だったという印象はなかったのですが、この小説を読むと口語的で大阪弁をそのまま文章に起こした文体がとても特徴的であり、実験的もあり印象に残る。
内容の方は、豊胸手術を受けることに取り憑かれている母とそんな母親に嫌気がさし言葉を発することを拒否するようになってしまった小学生の娘の関係性の修復というのが主なテーマになっている。
心はまだまだ子供なのに、体は大人になっていく、思春期特有の不安定な感情をよく表現している。
親子揃って卵を頭にぶつけて割って、泣きながら会話するというシュールすぎる -
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ネタバレはじめは段落もかなり少なくて読みにくいと感じてたけど、日常生活の中の細かな独特の描写やリアルな話し言葉での関西弁が頭から離れなくて引き込まれました。
こんな文章の書き方があるんや!という驚きと本ってほんまに面白いやん!という感激がありました。
巻子と緑子のやり取りで、ほんまのことゆうて!ほんまのことってなに?ほんなのことなんてないこともある。と言うところは、あぁ二人の言ってること分かる気がするって思いました。
ほんまのことってほんまに何やろって思うことあるし、大事な人が自分自身を大事にしてないって感じた時、ほんまのこと知りたいし理解したい助けたいって思う。
夏子の友達の豊胸と化粧の違いのやりと -
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著者のお子さんが生まれてから1歳を迎えるまでの日々を綴った出産・育児エッセイである。
読みながら、自分の子どもが生まれた頃の記憶が次々とよみがえった。エコー写真を見て涙が止まらなかった日のこと、仕事を切り上げて病院へ駆けつけた日のこと、何もかもが初めてで発見の連続だった日々。泣き止まない夜に途方に暮れたことも、小さな手を握ったことも、まっすぐ見つめられたことも思い出した。
苦しくなったり、笑ったり、時には涙ぐみながらページをめくった。
子育ては永遠に続くようにも思えるが、きっといつか終わりがくる。まだ先のようでいて、きっとあっという間なのだろう。
読み終えて、二人の我が子の頭をそっと撫 -
Posted by ブクログ
ネタバレコジマが、いじめの状況は変わらないのにどんどん強い印象に変わっていくのが不気味だった。自分の解釈で世界を捉えて、現実の苦しさになんとか耐えるためか?目を逸らすには、より強く世界に没入しないといけなかったのかもしれない。だから自分に言い聞かせるように、汚れをお父さんを忘れないための「しるし」とか、いじめに対抗しないのは「美しい弱さ」と何度も訴えていたのかもしれない。その様子を主人公がなんだか受け入れられないのは、置いて行かれるという焦り?か、自分もコジマの世界観に取り込まれてしまうという怖さ?とかかなと思った。百瀬は最初の描写から、後で主人公側になる?と思ったけど、違った。不思議な人だったけど、
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Posted by ブクログ
大阪弁の勢いがとにかく小気味いい。
ほんまに横で喋ってるみたいで、「ああ、こういう女の人いる」と思いながら読んだ。
生理の描写には驚いた。
嫌悪じゃない。経験していることだからわかる。
でも、「そこまで書く?」とは思った。
血も痛みも湿度も、そのまま出してくる。
あけすけ。遠慮なし。
なのに不思議と、核心はするっとかわされている感じもある。
あんなに喋っているのに、
本当にいちばん痛いところは、最後まで言葉にしていないような。
むき出しに見えて、どこかでちゃんと守っている。
母になること、ならないこと。
身体を持つこと。
軽口の延長で話しているようでいて、実はものすごく重たい。
読後