川上未映子のレビュー一覧

  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集
    コロナ禍のせいか、ライフステージが変わりやすい年齢のせいか、ここ3年ほどで人との付き合い方がかなり変わった。
    これまでは仲良くする人を選ぶ時に、正直にいうとメリット・デメリットを頭に浮かべて決めていた。
    でも今は、「この人と今一緒にいたいか。話したいか」を軸にするようになった。
    「誰にどう思われるか...続きを読む
  • 乳と卵
    ほんまのこというて、と言う緑子に対しての巻子のほんまのことなんかないこともあるんやで、というせりふが印象的でした。なんかわかる…。
    母親の奇行を不安に思う緑子の気持ちもわかる。
    巻末の短編も暗かったけど面白かった。
    わけもなくそういう気持ちになるときあるなぁ。
  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集
    クール美人という印象をずっと思っていた川上さんですが、いい意味で人間らしさがあって、「今夜飲まない?」と誘いたくなるような彼女の魅力に包まれる、そんなエッセイ秀でした。
  • ヘヴン
    僕とコジマの友情は永遠に続くはずだった。もし彼らが僕たちを放っておいてくれたなら-。

    初めての川上未映子san。

    中学2年生の「僕」と同じクラスの女子の「コジマ」を軸にした、いじめがテーマの物語。読み終わった後、主人公に名前が無かったことに、言葉が見つかりませんでした。

    苛められているのに、暴...続きを読む
  • 愛の夢とか
    難しい話もあったけど
    やっぱり綺麗な表現をされる方で読み終わって世界が違って見えた。
    また色の違う短編集で汲み取りきれない作品もあったけど2つの作品がすごく好きでそれについて言及したい。

    「愛の夢とか」
    なんだかんだで私にとって身近なピアノが題材。
    何歳になってもどんな状況でも自分が決めてやり遂げ...続きを読む
  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集
    久しぶりの川上未映子さんのエッセイ。期待を裏切らない中身でした。
    川上未映子さんの語り口が好きです。
    川上未映子さんがどう思う?と問いかけした内容に関しては色々考えていきたいと思います。
  • 夏物語
    まず、主人公が三十代独身というのに新鮮味を感じた(ただ単に自分が読書初心者だからかも)最初の姉妹の話から、子供の話まで全く共感も理解もできなかったけど読んでいる時間は心地よかった。時々、主人公が思ったことを適当に書いたような文があったのが印象的。本当に辛い時とかどうしようもない時は私もメモに感情をそ...続きを読む
  • ヘヴン
    苛めの描写が具体的に描かれ、痛みの表現が生々しいため目を背けたくなるような場面が多々あった。

    苛める人と苛められる人の違いは、ただそれができるかできないか、したいかしたくないかであり、そこに呵責の念や罪悪感などは介入しないという考えに妙に納得した。

    この世の全てに意味があると主張するコジマと、こ...続きを読む
  • 乳と卵
    日常や仕草の描写が細かくリアルで、そこに一種の気持ち悪ささえ感じるが、それが本書のテーマの持つ性的な側面と非常にマッチしている。また、母娘の相反する感情のぶつかり合いに引き込まれ、ぐいぐい読み進めてしまう。多くの女性が少なからず抱える気持ちを、軽妙な関西弁を混じえながら言語化した一冊。
  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集
    心に残ったのは、
    別れのリトマス試験紙(この人を手放すことができるかどうか)
    知り合い以上、友だち未満(第三者の価値観や嫉妬やイタズラ心で親友になれたかもしれない人との関係が終わってしまっていたかもしれない可能性)
    見知らぬ町で(好きな人のことをずっと好きでいられて、会うたびにそれが確認できる喜び)
  • きみは赤ちゃん
    深く、しっかり息をして、のエッセイを読んでいて、ちょうど子供が半年過ぎ頃で慣れない子育て中に、エッセイ中に出てきたので気になって購入、読み始めた本。通勤中にコツコツ読む。評判通り、最後はジーンときた。会社に行く前に泣いてはだめ!と、電車で一旦本を閉じた。笑

    子供が11ヶ月になり、妊娠中のことはまだ...続きを読む
  • ヘヴン
    とにかくいじめの表現が凄くて
    苦しくなる部分も多々あった。

    百瀬との話も、ここまでか…と思うほど
    心が苦しくなりました。

    でもこれって目を背けちゃいけないし
    色々と考えさせられるお話でした。
  • 乳と卵
    読みやすさ◎
    好きか○

    二部作。
    先に、夏物語を読んでいたので、ある程度重なっていた話ではあったものの、女の不完全さが私はいやじゃない。特に、あなたたちの恋愛は瀕死 はショートストーリーなのに、わかるわかる、と頷ける感じで、でも応援は決してできない女。結末が、のこる。
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)
    予想以上に川上未映子が突っ込んだインタビューをしていて、かなり読み応えがあった。
    あの村上春樹が、作品や過去に受けたインタビューで答えた内容との矛盾?を川上から指摘され、ややたじろぐ様な場面もあり、読んでいる方がハラハラ。それでも飄々と村上節でかわしていく?様子はさすがだなと。だけど終始和やかな雰囲...続きを読む
  • 乳と卵
    話の内容も勉強になったし、文章も面白くて途中で笑ってしまった。
    母子の会話の中で饅頭に醤油をめちゃくちゃつけて食べるシーンで、喧嘩があるんだけど、それを見た主人公が、醤油えぐない、って突っ込むの、関西人だなぁ。
  • ヘヴン
    救いがあってくれと思いながら読み進めて止まらなくなった。
    これは小説だから、と割り切れる話ではなく。現実で今も無数にある状況かもしれないと思うと、尚更辛かった。
  • 乳と卵
    結構好き。
    子供目線でも、大人としても、どちらの気持ちもわかるからなんとも胸が苦しくなる箇所があった。

    特に最後の喧嘩のシーンは良かった。
  • 愛の夢とか
    フワフワとした話が多かった。「お花畑自身」がお気に入り。途中ドキドキした。

    「十三月怪談」も印象的だった。☆印のついたところは、順一パートっていうことでいいのかな?時子目線のところもあるけど、順一が見た夢なのかなって思った。順一の愛が深くて、悲しい話だった
  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集
    2011年〜2022年に”Hanako”に連載されたエッセイ。
    こうやってまとまって本になって読めるのは嬉しい。
    この間に著者は出産、子育てと目まぐるしく環境が激変し
    体調もおもわしくない中で小説も書いて、育児もしていたんだ。
    サイン会で若い女性が著者を前に泣いてしまうという、なんだかわかる気がする...続きを読む
  • ヘヴン
    いじめ描写が壮絶で本当に苦しかった。

    いじめる側、いじめられる側はもちろん
    交わり合わない思考はどこにでもある。
    そこにどう折り合いをつけるか
    どう解消していくか
    どう上手く付き合っていくか
    大人はそれを教えていかないといけない。
    まぁ大人でもいじめは起こりうるんやけれども。

    人はどうやっても自...続きを読む