川上未映子のレビュー一覧

  • 夏物語

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    タイトルからして夏の物語なのかと思いきや、鬱々した描写が続き、何の物語を読んでいるかわからなくなり何度か読むのを諦めそうになった。
    後半は色々考えさせられた。
    逢沢さんとの会話が良い。

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    2026年08月24日
  • 黄色い家(下)

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    「幸せな人は考えない人」作中に出てくるこの言葉で、読み終わってからも主人公をはじめとする人たちがそうであったか考えてしまった。後半の主人公の感情が動くスピード感が凄まじかったし苦しかった。

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    2026年08月22日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」から始まる綺麗な恋愛小説。

    真夜中の雨でぼやけた光みたいな繊細な瞬きがよく似合う不器用で素朴な主人公冬子34歳の生き方が愛おしい。
    いちいち人と話したり出かけるたびに、酒かちこむアル中具合も人間らしい脆さがみえる。
    周りの女友達たちはみんなフレネミー要素があったり、劣等感を感じさせる真反対の人ばかりで、冬子はきっと毎日心が疲れるだろうなぁって何度も読んでて苦しくなった。

    でも、冬子みたいな女がむかつく聖の気持ちも少しわかるので、2人の女同士の言い合いは共感と反省で胸が少し抉られた。
    意見をはっきりという人=きつい・我が強い・自己中心的と思われがちだけど
    自分の本心を出さないずるい人の代わりに悪者になってあげてるのにって思うことある。
    主体性のない人間に、思った事はハッキリ言えばいいのに、って思ってしまう事がある。
    でも人には人の性格があって、感じ方があって、ペースがあって、だから何かを押し付けるのって違うよねって反省できた。

    それにしても、川上未映子は「乳と卵」だけ読んで女版村上春樹のような印象を受けてたんだけど
    この作品は全然印象が違かったな。

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    2026年08月22日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    仕事だけで、毎日が淡々と過ぎていってしまう、独身女性の物語。
    人がたくさんいる場所が苦手で、話をすることも苦手。
    そんな女性の恋物語。

    世の中きっとそういう人だらけだと思う。
    だからこそ共感を呼ぶのだろう。

    自由を手に入れたら、その分何かを失うし、それでも、自由でいたい人はいればいいし、安全な現代社会で、少し不自由だけれど淡々と生きるのもいい。
    それは自分で選ぶしかない。

    私は、多分、不自由な安定をこのまま生きるだろう。
    それでも、この主人公のように、恋ではなくても、素敵な自分の物語を紡いでいけるはずだ。

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    2026年08月22日
  • 夏物語

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    言葉は通じるけど、会話はできない。
    うっすら感じていたことをバチッと書いてくれて、この一文を読めただけでも、ありがたい一冊だった。
    作者さんは話の構成の、パターンが他の作品もけっこう似ていると思った。

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    2026年08月22日
  • 夏物語

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    子どもが欲しいというとき、人は何を欲しがっているのだろう。
    遊佐や善の主張、恩田の登場、頭に引っかかったままの「精子提供」というキーワード。
    自分はどうしたいのか。どうしてそう思うのか。
    夏子の心は激しくゆれ動く。
    それぞれの言葉に胸をとんとん叩かれているようで、読んでいるこちらまで問われているような気がした。
    緑子のノートが切なく、蘭子とぶつかり合うシーンでは胸が熱くなる。
    こういう家族がいたというのも、思いの土台のひとつになったんじゃないだろうか。

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    2026年08月21日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

    結構好きだった。
    不気味で救いようのない雰囲気に引き込まれた。
    コジマは 辛いことを受け入れて乗り越えることを美徳としていたが、それを主人公に押し付けて勝手に期待をし、考えが違うとわかると泣いて なにもわかっていないと言い放つ姿に重さを感じた。
    理不尽な苦しみに耐える必要はないと思ったし、私はコジマの考えには共感できなかった。
    主人公は百瀬と向き合おうとしたり、現状をどうにかしたいと思う気持ちがあったと思うが、コジマは 黙って受け入れることがアイツらに抵抗する唯一の手段だと考えていた。
    読んでいる時、二人が報われて欲しいと思ったが、二人の考えはかなり違った。
    主人公は、コジマに共感していなかったように思える。

    斜視なことや、身体的特徴などが直接いじめに関係しているのではなく、全部たまたま タイミングで何もかも起こっているという、百瀬の考えに最も共感した。

    コジマがいるけど斜視のままロンパリとバカにされひどいいじめがある世界。
    コジマがいなくなるけれど何もかもから解放される世界。
    どっちがヘヴンなのだろうか

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    2026年08月21日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

    文章が綺麗で本当に好きな感じだったんだけども、終始しんどい。逃げればいいと思ったし、酷すぎる虐めに耐える行為に意味あることだと思えない。でもコジマにとってはそれが意味あることでそれを乗り越えてこそ、という考え方で…。
    もうコジマの思想は恐ろしい程に確立していて、心は壊れてしまったのだと。2人が普通の友達になれればどれだけ良かったことか……。
    今後コジマが大人になって、今までの習慣や考え方は意味なかったんだって思う時は来るのかな……それともずっと縛られて生きていくのだろうか。
    主人公は、たくさん苦しんだ分、新しい目で色んなもの見て友達つくって恋人つくって普通に幸せに過ごしてほしいよ。コジマといても幸せになれないと思うよ。もう狂ってしまったからね。
    そして、百瀬の透かした感じのニヒリズム、死ぬほど腹たったけどまあ気持ちもわかる。結局この非情な世の中、やられっぱなしになる理由もないしね。その状況に置かれてるのも自分の責任、そんな世の中ですからね。まぁ、仕方ねーーーーー

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    2026年08月19日
  • 夏物語

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    女性の物語
    家族、性、生と死、愛がギュッっと詰まった一冊
    生まれてくる子どもって幸せなのか、新しい家族の形、読むたびに捉え方の変化を楽しめそう

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    2026年08月15日
  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集

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    この方にフェミニズムを語らせたら一流なのではと思うほど、たいていの女性が目をつぶっている部分を鋭く指摘する著者が、とてもかっこいいと思いました。自分自身も無意識に見過ごしていたことに気づかされ、考えさせられました。

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    2026年08月15日
  • 黄色い家(下)

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    あっち側とこっち側を隔てるものはなんなのだろう。
    今で言うところの闇バイトで稼ぐ、ということなんだろうけど、すごく壮絶。罪の意識が重い人、軽い人、わからない人。誰でもがちょっとしたことであっち側へ行ってしまう気がして、とても怖い。

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    2026年08月13日
  • 黄色い家(下)

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    いつになっても誰も何も救われない。正しくはないが間違ってもいない、と言う表現。でも結局救われない。キミコに対する憐憫。

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    2026年08月10日
  • きみは赤ちゃん

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    ネタバレ

    妊娠初期です。
    読んでよかった。

    妊娠中、出産、育児のあれこれが、いち体験記ですが、わかります。
    特に夫への感情の予習ができてよかった。
    夫に育児をしてもらう時に申し訳ないとか、ありがとうと言ってるのって何とか?
    来るであろう夫への苛々に対して少しは客観的に付き合えるかな。

    夫に本を薦めましたがまだそんな気分ではないみたい。

    ほか出産時のあれこれ、子どもへの愛情や、母乳の痛さなど、、
    漠然と不安!な出産後までをちょっとイメージができた!

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    2026年08月09日
  • ヘヴン

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    テーマがテーマだけに「ずっと手元においておきたい本」とはならなかったけど、やっぱり""人""の描き方が素晴らしいなと思った。容赦ないけど。

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    2026年08月09日
  • きみは赤ちゃん

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    息子オニくんを妊娠してから1歳までの日々を描いたエッセイ集。
    最初はところどころ、不妊の人は読めないだろうな、という部分があった。
    妊娠してからの日々、出産、出産してからの日々が時系列で書かれているので没入しやすかった。
    命ってすごい、と思うのと同時に子どもを持つって壮絶だなあと思った。

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    2026年08月06日
  • 黄色い家(上)

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    ネタバレ

    貯めた大金が呆気なく消える経験を未成年のうちに2回も経験するって辛い
    母親の彼氏に盗まれた分と母親の借金の肩代わりした分。
    母親から連絡があった時点でまたお金がなくなると察して読んでるちゃんと腹立った

    タイタニックを見て夢の中にレオナルドディカプリオが出てきたときの「自分で決めた人生を生きる人間なんか、この世にいないってことだよ。」残酷だなと思った

    裕福でも子供に尽くすのではなく自分の飾りとしか思わない親もいるし、まともに働かず子供に頼る親もいる
    どんなに離れても血縁はそう簡単に切れないんだとズーンとする気持ち

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    2026年08月06日
  • きみは赤ちゃん

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    作家・川上未映子さんの出産・育児エッセイ。妊娠発覚から1歳になるまでを赤裸々に綴った一冊。そうそう、そうだった!と自分の育児を振り返りながらの読書でした。
    作家さんだけあって、感性や表現力や着目点などがさすがです。喜びも大変さも試練も盛りだくさん。感情の振れ幅も半端ない。
    振り返れば幸せな時間だったなぁと思うのだけど、日々のあれこれは大変ではあったよね。
    妊娠中のつわりのつらさ、新生児時期の授乳・おしめ替え・寝かしつけのエンドレスループと自分の細切れ睡眠の日々。
    その時はこの日々が永遠に続く気がしたけど、赤ちゃんは確実に成長していくのよね。赤ちゃんの時期は案外短い。成長は喜びでありちょっとの寂しさもあり。
    そう、子育てはずっと一抹の寂しさと隣り合わせ。子どもはどんどん自分から離れていくからね。喜ばしいことではあるんだけど。
    あと産後クライシスの話が興味深かった。今思うとそうだったんだなと。パートナーに対する感情の揺れ。あれはホルモンの影響もあったのかも。
    とにかく色々思い出して、新生児の頃のアルバムを引っ張り出したほど。やっぱり今見ると幸せしかないね。
    このエッセイを育児まっただ中で読めていたら面白かっただろうなと思いました。

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    2026年08月02日
  • 乳と卵

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    ネタバレ

    緑子が怒るシーン、胸がギュッてなった泣
    家庭環境に恵まれない母子の話で暗くなっちゃいそうなんだけど、緑子の無邪気で面白い日記が挟まることで緩和されてたし微笑ましさすら感じられた。卵割るシーンは、滑稽なんだけど、生まれてこなきゃよかった、みたいな感情とリンクしてる感じがして少し苦しくなった。。

    2個目の話、面白すぎる笑

    川上未映子さん、女性ならではの感情とかを書くのが上手な方だな〜

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    2026年08月01日
  • ヘヴン

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    個性や生い立ちを自分らしさと考えたり、いじめの理由と考えたり、若さゆえの葛藤が丁寧に描かれていてよかった。
    人生には数々の選択肢があって、自分には考えつかない提案をしてくれる周囲の人もいる。
    主人公はいじめっ子に反撃する選択は取れなかったが、斜視の手術を受ける決断はできた。
    ただそれだけなのだろう。

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    2026年08月01日
  • 乳と卵

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    パキッとした対立構造と、思考の流れをそのまんま書き記したような関西弁の文体とのアンバランス感が何とも不思議な体験。玉子割りというなんらかの儀式性を帯びたイベントを経て緑子は成長したのだろうか。だとすれば巻子の方は?豊胸手術はどうするのだろう。モチーフとして豆乳が出てくるが、あまりエピソードとして膨らまずに、読者を突き放すばかりだ。

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    2026年07月31日