川上未映子のレビュー一覧

  • きみは赤ちゃん

    Posted by ブクログ

    産後10か月の時期に読んだ。妊娠が分かってから今に至るまでのあっという間に過ぎ去った日々を、この本はありありと思い出させてくれた。ほかほかした幸せな気持ちになれる。

    産後、子どもの順調な成長を願い、この先起こりうる危険や困難を想像して不安になり、涙がでることは私にもあった。その部分は特に共感した。

    0
    2025年12月21日
  • きみは赤ちゃん

    Posted by ブクログ

    妊娠、出産、子育てに対する不安が募った。
    妻が出産後、とにかく寝る時間を確保できるようにしたいと思った。

    0
    2025年12月21日
  • きみは赤ちゃん

    Posted by ブクログ

    妊娠35週頃の妻におすすめされて読んだ本
    妊婦の方だけじゃなく、男性にもお勧めです。

    妊娠してからの悪阻や、身体的変化、精神的変化など側から見てるだけでは決してわからないことが見事に言語化されていました。
    (恐らく多くの妊婦さんはここまで言語化できないのと、目まぐるしい生活を過ごす中で忘れていくことも多いでしょう)

    出産後はホルモンバランスの変化などで通常とは異なる精神状態になることもあるので、予め知っておいてよかったと思いました。
    また、全体的におもしろおかしく書いてくれているので、スラスラ読めました。


    0
    2025年12月18日
  • 黄色い家(下)

    Posted by ブクログ

    おもしろかった。
    境遇は違うが、主人公のお金への執着や安心感や不安、自立心はわかるところがある。
    肉まんのくだりは残念。

    0
    2025年12月18日
  • きみは赤ちゃん

    Posted by ブクログ

    出産から最後まで嗚咽しながら一気に読んでしまった…

    子供は2歳になり、お腹の中には2人目でつわり中。

    ちょっとうっすら忘れてしまっていた記憶、つわり仕事子育て家事旦那との関係で重なるしんどさ、めちゃくちゃ久しぶりにできた自分の時間を使う本としては最高でした。

    まだ頭が混沌としているけど、やっぱり今を楽しみたい!みんな頑張ってる!

    0
    2025年12月15日
  • 夏物語

    Posted by ブクログ

    むっっちゃよかった!

    すんごい、小説を読んだ…
    本を読み続けて本当に良かった…!と思えるぐらい、素晴らしかった
    川上未映子さん、初めて読んだ、今まで読んでこなかったことを後悔
    600ページ超の作品で、ひたすら主人公の思考がつらつら〜と書かれているけれど、ぐんぐん引き込まれる。主人公の頭の中を丸々見せられているような文章が、良かった
    重いテーマで、何が正解かわからないけど、正しく悩み考え切ること、が大切だと思いました

    0
    2025年12月14日
  • きみは赤ちゃん

    Posted by ブクログ

    友人の妊娠をきっかけに読んだ本。

    妊娠出産、育児をしていく中で母親が内面で何を思っているのか、何にモヤモヤしているのか本当によく言語化されていたと思う。

    これから母親になる予定の人はもちろん、
    最近子供が産まれて妻にめちゃくちゃ邪険に扱われたり、謎に八つ当たりされたりで、散々な目にあっているなんていう男性にも読んでほしい。

    0
    2025年12月14日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    想像してた話しとちょっと違うけど
    とても面白くて一気に読んでしまった。
    花ちゃんが悪人じゃないことに救われる。

    0
    2025年12月12日
  • 黄色い家(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    機械が発展し古典的な犯罪が取り残され、段々追い詰められていく様子に、西部劇映画の明日に向かって撃て!を、栄枯盛衰の日々を過ごしたのち何も残らず、時間だけが過ぎていく、でも少しだけ希望のようなものも見えたラストに北野武のキッズリターンを思い浮かべた。
    琴美さんとのカラオケのところはとても綺麗だった。黄色い家が崩壊していく中、蘭と桃子はやっぱり持っている側というか居場所がありなんとかなる側で、花と黄美子さんはなんとかならない側で、花のお母さんもなんとかならない側で、そこの断絶が残酷だと思った。花のお母さんが72000円を残していたのも心に残った。
    人生、レールの上を走れている時は大丈夫だけど、一旦

    0
    2025年12月12日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めちゃくちゃいい。続きを読みたくて眠たいまま次のページをめくってしまう。
    母親に200万円渡すところが切なくて辛かった。一生懸命生きていても報われず、正しくなくても間違ってなくて、懸命に生きる花がただただ切ないと思った。苦しい境遇というか孤立した社会のなかを生きる人を描くのが上手くて、花と自分とは境遇は遠いけど、物語を通じて追体験しながら共感しながら読み進めることができた。また、花は僕より少し年上なはずで、大体同じ時代を生きていて、作中の平成の空気感が懐かしかった。

    0
    2025年12月10日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    人間のもとは卵、いや万物のもとは卵といってもいいかもしれない。それは生殖だけじゃなくて、人間の持つ感情や肉体を体感させてくれる唯一のものとしての卵。射精責任というワードも登場する現代の文壇シーンが象徴するように、やはり人間を生み出すという観点において女性は責任を持ってしまう。持たされてしまう。しかし、それでも私たち女は血を流しながらも生きていくのである。

    0
    2025年12月09日
  • すべて真夜中の恋人たち

    Posted by ブクログ

    読むタイミングを誤った
    単語から文章、登場人物の会話全部タイプ
    この作者のこういう表現が好きっていうのが分かった気がする
    解説まで読んでおもしろかったです

    0
    2025年12月09日
  • 黄色い家(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    登場人物たちが、その時代を生きた一人の人間として、これでもかと深く深く描かれている。奇妙で掴みどころがなくて心惹かれて、それでいて何か危うさもある黄美子さん。
    少女たちは自分の意思をもった一人の人間であると同時に、未熟な存在でもある。一人の大人として自分もそう思う。だが、花が去った後の黄美子さんのことを思うと、あまりにも切ない気持ちになった。

    0
    2025年12月05日
  • ヘヴン

    Posted by ブクログ

    百瀬の言うことも分かるし、コジマの言うことも分かる。全てのことに意味があると思いたかったが、案外そんなことはなく、全てが偶然の上に成り立っているのかもしれないと、最近は思っている。
    苦しいばかりの世の中で、善悪を自分の中に宿すためのよすがを見つけるのはとても難しい。
    「僕」は最後に、誰の言葉も介さない、自分だけの世界を見たのかもしれない。

    0
    2025年12月20日
  • 黄色い家(下)

    Posted by ブクログ

    川上さんの作品の中で一番好き
    親ガチャに外れたのに理由なんてない
    生きてくためには犯罪も仕方ないことなのかもしれない
    その中の小さな幸せが愛おしい

    0
    2025年12月01日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    生きるために犯罪に手を染めて、生きようとする少女の半生。最初から危うい感じ満載。ハラハラドキドキ、やべーじゃん!そう思いつつ読む手が止まりません。圧倒的文字量で主人公の少女の揺れ動く感情、機微が押し寄せてくる、押しつぶされそうなくらい。ギリギリで生きてる感じが切なくて、危ういんだけど、それでも生きてかなきゃならない屈折した心理描写が力強く描かれています。さすが川上未映子様

    0
    2025年11月25日
  • きみは赤ちゃん

    Posted by ブクログ

    川上未映子さんの妊娠から子が1歳になるまでのエッセイ。
    産後編の「父とはなにか、男とはなにか」が共感できた。と同時につらかった時期を思い出してしまった。
    「グッバイおっぱい」「夢のようにしあわせな朝、それから、夜」「ありがとう1歳」で号泣。
    お母さんってみんなすごい頑張ってる。

    0
    2025年11月23日
  • きみは赤ちゃん

    Posted by ブクログ

    出産9ヶ月になり、ネットでこの本の存在を知り読みました。今までの共感、これからの不安、色々感じるものがあり、産んでからまた読み直したいと思いました。

    ■出産編
    つわり:読みながら夫が毎日私が食べられるもの買いにスーパーに言ってくれたこと、排水口ふくむ食べ物の臭いが嫌すぎたことを思い出した。あと、まだおなかが大きくない妊婦さんもつらい時期があると体験した。(産む以外にこんなにしんどい時期があるとは思ってなかった!)

    出生前診断:一貫して子どもは親の都合(エゴ)で産んだんだから、という作者の意見が響いた。

    生みたい気持ちは誰のもの?:野田聖子さんのお子さんの話が心に残った。他人がそのことに口

    0
    2025年11月22日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    本当に大好きな著者さん。川上未映子さんの作品はなんだろう、ずっと宙に浮いてるみたいな、なんだかずっとふわふわしてるような感覚と物語にある不気味さとか悲しさとか美しさがなんとなく掴めないような物語で、その読中の不穏さが充溢した甘美な世界にどうしても浸りたくなる時がある。そんな衝動に駆られることが本当にある。
    この短編集で描かれている「春」は、私たちを取り囲む世界が一変してどうにも出来なかった「コロナ禍の春」のこと。人間の醜い部分ややさしい部分も含めて、何もかもが孤立化してしまって戸惑いながらも生きていた日常が思い出されて少し苦しかった。

    0
    2025年11月18日
  • 愛の夢とか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編集。それぞれに心に響くポイントが異なる作品が並んでいる。

    『いちご畑が永遠につづいてゆくのだから』
    幻想的。文章構成の妙。表題を提示しそのあとに続く文章はまるで連作詞編をよんでいるよう。二人の関係性はいかに。個人的には30代前半の夫婦で子作りに関する話題で大ゲンカ。ブチぎれる妻と黙秘と苛立ちを醸し出す夫の一幕。

    『日曜日はどこへ』
    淡い青春への憧憬。大人になって日々を惰性で貪る感覚が高頻度で襲う私の人生。そうではないパラレルワールドを夢見みながら日常の平凡さに押しつぶされそう。

    『三月の毛糸』
    ファンタジーなラスト。テーマはわかり味が一番強い。
    凄惨な世界に取り囲まれている生活の危う

    0
    2025年11月17日