川上未映子のレビュー一覧
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ネタバレやっぱり良い、川上未映子さんの文章は本当に良い。「正しい」とされる教科書のような日本語ではなくて、歌うような、言葉が流れるスピード感が素晴らしい。正しさに囚われていては決して辿り着けない、彼女の感性が織りなすオリジナリティがある。
「愛の夢とか」は7つのお話からなる短編集。ご近所さんのピアノの練習に付き合う表題作や、愛着のある自宅を手放さざるを得なかった女性とその家を購入した若い女性の話も面白かったのだけど、なんと言っても十三月怪談が素晴らしかった。
夜寝る前に読んだのが間違いで、泣きすぎて翌朝目が五重くらいに腫れていた。若くして亡くなってしまう女性、時子と、そして残された夫、潤一。時子の -
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まだ読み終えた直後であまり感想がまとまってないけど、とにかく綺麗な物語だった。
肉体に刻まれた象徴は物語でありアイデンティティであること、それはひとつの美的であるが、そこに囚われる必要もない。肉体のひとつが変わろうが変わるまいが、長い人生において些細なことで、そんなことで人の大切な部分は変わらない。
新たな世界に飛び込めるならば、その行動は正しいのだから。
二ノ宮を中心とした奥行きのない空虚な彼らは何も変わらず、美しい世界を見ることはないだろう。それは自身のニヒルな感情に酔いしれる百瀬も同様に。一瞬のカタルシスに作品を委ねず書き上げた作家さん、ほんと偉いと思う。。。僕なら暴力に屈します。
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Posted by ブクログ
ネタバレ川上未映子さんは、ヘブンや黄色い家の、生き方や人生観を考えさせてくれるゴリゴリの純文学感が好きなのだが、あこがれはやわらかい、優しいお話だった。で、それはそれですごくよかった。
麦くんとヘガティーがそれぞれ少しずつ大人になっていく様子を眺めることができた。麦くんもヘガティーもお互いを思いやることができて、優しくて読んでいて好きなキャラクターだなと思った。きっと川上未映子さんが優しい人だから、そんな人柄がキャラクターにも意図せず投影されている(滲み出ている)のかなと思った。
文体がとても読みやすいんだよなぁ、リズムがいいのかなんなのか。 -
Posted by ブクログ
あぁー、面白かった!共感した!
女友達と、飲みながら、男にはどうやったってわからない妊娠や出産や子育てのしんどさを、
自分でもどうしようもないイライラを、命を守るという見えないプレッシャーを語り合ったような、そんな気持ちで読み終えた。
著者のエピソードがリアルで、そして意外と楽だったーではなくちゃんと大変なことが多くて、「あーみんな大変なんだ」「世のママたちほんまに頑張ってるなぁ」と思えた。
関西弁なのも、良かった(自分が関西人だから)
これからパパになる後輩くんや、パパになったばかりの男性に読んでほしい一冊。
特にうんうんと頷けたのがここの一文▼
俺だっておなじくらい家事をやってるよ、 -
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長っ、ていう文章はそれでも読みやすい。すらすら入ってくるのは著者と自分のリズムが合うからなのか、単純に口語に近いからなのか。
自身の性(とそれに付随する身体)に社会が貼り付けた役割に対して嫌悪感を抱いている緑子。女性の身体の中には、生まれる前からたくさんの卵子がすでにあるらしい。
考えは煮込まれていって反出生主義的な考えにまで至っている様子。
母・巻子は、いくつも仕事を掛け持ちして緑子を養っている。スナックでの仕事ではお酒をお腹いっぱい飲んで、客の相手をする。ママからも足元を見られて雑用まで押し付けられるが、それで給料が上がるわけでもない。決して裕福ではない暮らし。
そんな中、豊胸手術をす -
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いじめを題材にした作品だが、読後に残ったのは暴力そのものではなく、人が何を正しいと信じて生きるかという問いだった。
二ノ宮や百瀬の考え方は一見もっともらしく聞こえる部分もある。しかし結局のところ、あいつらはまだ子供だったのだと思う。
一方で主人公とコジマは苦しみながらも、自分なりの正しさを見失わない。途中で何度も考えさせられたが、自分がなりたいのはお母さんや鼻のお医者さんのような大人だと感じた。
いじめられる側に原因はない。今も昔もそこは変わらない。
ラストからのコジマのこれからだけは少し気になったが、それも含めて忘れられない読書になった。 -
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Posted by ブクログ
すごい。「体験させてもらえた」ってのがまず率直な感想。川上未映子、やっぱすごい。ポップでキャッチーで読みやすく、きちんとリアルに壮絶。あたしはこれを読んで、「絶対妊娠出産育児なんかしたくない」と思ったあとで、「でもやっぱ、新しい命と出会い、産み育むのって、自分が想像する以上にすんばらしいことなんだろう」とも思った。この本は、すごい。書いてくれたことがありがたい。男女問わず必読と思います。
てか世の母親すごすぎんか?もちろん父親も大変だが、やはり母親はすごい。なぜならば母親だけが経験する妊娠出産あれこれは、文字通り死ぬ思いで成されることだからである。これ、今を生きる全母親が成し遂げてるの、まじ -
Posted by ブクログ
急に再読したくなった「深く、しっかり息をして」。
川上未映子さんの文章に触れたくなる時がある。
どこまでもまっすぐで、丁寧な言葉たち。めっちゃ忙しい時に、一節だけ読んで「穏やかでいよう」となる本。
カバー外した時の装丁が好き。
エッセイは特に装丁に遊び心があることが多くて、紙の単行本を買ってしまう..。
そもそもエッセイは一節が短めだから、ついつい買ってしまうし、読んでしまう(?)..。
"だから、本当に大切な人とは、できれば離れないほうがいいと思う。一緒にいることがすべていい結果を連れてくるとは思わないけれど、わたしたちはとにかく忘れてしまう生き物だから「今」で繋がっていない