川上未映子のレビュー一覧
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彼女には彼女なりの正義があった。
そして彼には彼なりの正義を見つけた。
「できる」が「しない」を選ぶ事が強さになる。
今その時には無意味な行動かもしれないけど、今後その選択をした自分が正解だと思えるのだろう。
ヘヴンを見なかったことにより、ヘヴンはどん底からの渇望により探し見るものではなく、結果としてそれがヘヴンだと肯定できる場所だったんだな、と。
自分の話をする。
小学生の時に、虐められていた子が居た。
パジャマのような服を着て、鼻水を垂らしている。軽度の知的障害がある子だった。
仮にA子とする。
「A子菌」というものが流行った。
その子自身やその子が触った所にはA子菌があると周り -
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かつて一緒に住んだ女性・黄美子の事件記事を見た花が同居していた当時を回顧していく物語。
お金に無頓着でネグレクト気味の母親のもとで育った花。
生きる上で必要な知識というものが世の中にはある。
それを知る機会がないことは大きなハンデで、資本主義の世の中を渡っていくのはとても難しくなると思った。
そんな中、選べる選択肢の中で精一杯頑張って、やっと手に入れたものを何度も失う花の絶望感は計り知れない。
現在から始まるものの、過去同居していた蘭の言動からは、断ち切りたい過去の空気感しかない。
転落のスタートラインに立った上巻のラストに、これからどうなっていくのか、先が気になった。
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きつい。
暴力もそうだけど、
主人公とコジマの優しさと強さと、
ちゃんと弱いところ。
全部が痛い。
加害側の、わかるようなわからんような
いじめを正当化する発言とか理屈みたいなのも
もやもやするし気持ちが悪い。
あとからじっくり分解するとツッコミどころ満載なんだけど、その場ではよくわからんけど正解っぽい謎理論を用いて相手を言い負かすことができるタイプの気持ち悪いやつ、百瀬。
主人公が治療を考え始めて
前に進んだ?
大事な物の変化?
によりコジマとの距離が決定的になるのがつらい。
コジマには主人公に匹敵する、
もしくはそれ以上の存在感があった。
だからこそ最後はただ
コジマが幸せであって -
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ネタバレ正直何も起きない話ではある。
登場人物は語り手の女性とその姉、そして姉の娘−−つまり語り手の姪である緑子。
思春期女子特有の二次性徴の気持ち悪さや自分を産んだ親や繁殖そのものに対する嫌悪感、「こんなしんどい世なら生まれてきたくなかった」みたいな感情が自分にもあったことを思い出しつつ、語り手と同世代の自分はもうそれらに慣れっこになってしまっていて、いつからか生理が来たり性的なものに触れたりちょっと嫌なことがあったくらいではなんとも思わないように鈍麻していたのだなというのを語り手を通して自覚する。
これといって大きな見せ場はなく、緑子が母に我慢ならなくなって廃棄予定の卵を自分の頭にぶつける奇行に走