川上未映子のレビュー一覧

  • ヘヴン

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    川上さん作品2作目。
    やっぱり読みやすく、面白くてやめられなくて、1日で読んだ。
    切なくて苦しい描写の中に、ホッとするような、キラキラと光る素敵な空気が出てきて。
    シャガールの絵が作中に出て来たのも、良かった。
    分かりやすいハッピーエンドじゃない感じがリアルだった。

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    2026年05月21日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    序盤は主人公の冬子に全く共感できずなかなか進まなかったけれど、文章や風景描写の綺麗さもあり読み進めていくうち、過去の恋愛で傷つくのが怖くて相手と深く関わることができなかった自分を思い出して苦しくなった。

    冬子とは対極な性格に描かれている聖にも全く共感はできなかったし、終盤の喧嘩のシーンでの発言についても言い方やタイミングはどうかと思ったが、聖の台詞からは、人と関わる中で自分を守るために一歩踏み込めない私自身を顧みるきっかけをもらったと思う。

    すきな人のありとあらゆる細かいことを覚えていたり、気がつくとその人のことを考えていたり、相手をもっと知りたいと思ったりする心情描写には恋愛の苦しさ、切

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    2026年05月19日
  • ヘヴン

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    いじめに遭っている中学生男女の話。むずくて不快感強い。
    斜視をもつ僕はクラスの男子グループからいじめを受けている。ある日差出人不明の手紙の指示に従って公園を訪れると、そこには同クラスの女子グループからいじめを受けているコジマがいた。
    再婚後にできた母がいいキャラしてる。最後に安心したけど、途中はしんどいしどうしようもなくてきつい。議論の内容が卑近なもので難しく、私には合わなかった。でも川上未映子作品とあって文章が読みやすく、活字を追うには楽しかった。

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    2026年05月15日
  • 乳と卵

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    変な小説。
    エピソードトークを喋りかけられてるような、話のその場面に実際にいて脳内を覗いているような、不思議な文章。ふんわりしているので、女性が生まれながらにして背負う重たくしんどい宿命のことをテーマにしても軽快に受け取れる。
    短編の『あなたたちの恋愛は瀕死』が面白い。やるせなさが好き。

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    2026年05月14日
  • 乳と卵

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    少し難しく、登場人物の感情がとりとめもなく書かれていて読みづらい点もありましたが面白かったです。緑子のやるせなさに共感できました。

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    2026年05月12日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    物語を読み進めていくと、コロナ禍のあの時のあの感じが蘇ってくる。あの時私は地元を離れて地方に住んでて緊急事態宣言下でも働く側で、世の中に平等なんてないんだなって、職業や環境によって誰かが線引きした中の外側の人間で内側に入れなかった溢れた側の人間なんだなって、なんか捻くれてたな。そんなあの時の気持ちも思い出させてくれた作品でした。
    一つ一つの話は何度も読み返しながら読み進めて、どの物語も最後には読者の想像にお任せします。みたいな感じの終わり方で、これが地獄なのか、これが恐怖なのかって感じました。

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    2026年05月10日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    3周回ってまた村上春樹に興味が湧いてきた。
    良書。



    ようこそ、村上さんの井戸へ――川上未映子はそう語り始める。少年期の記憶、意識と無意識、「地下二階」に降りること、フェミニズム、世界的名声、比喩や文体、日々の創作の秘密、そして死後のこと……。初期エッセイから最新長編まで、すべての作品と資料を精読し、「村上春樹」の最深部に鋭く迫る。十代から村上文学の愛読者だった作家の計13時間に及ぶ、比類なき超ロングインタビュー!

    はじめに 川上未映子
    第一章 優れたパーカッショニストは、一番大事な音を叩かない
    朗読会の思い出/「語りかけ」の変化/キャビネットの存在/「人称」をめぐって/登場人物、囚わ

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    2026年05月08日
  • 夏物語

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    全編にわたって状況描写がすごく細かくて、よくこんなに描けるなぁ、リアルに想像できるなぁと思った。
    主人公の夏子の感情は、もちろん上下はあるんだけどどこか1歩引いているというかゆっくりして感じられる。
    確かに子供を産む/産みたいという時に子供が不幸/病気になるかもしれない、とか子供のことをあんまり考えないし、それって賭けではあるなぁと思った。
    第1章はあまりにも描写細かい中で、割と暗くて重めな前提情報の話が多いので面白いのか?とおもってしまったが、第2章からはスピードアップする。

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    2026年05月06日
  • 愛の夢とか

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    短編集。最後の物語では、死んだ奥さんが天国や地獄に行けず、生前の家を彷徨いながら夫と別の女性の新生活を見て苦しんでいた。しかしそれは妻の勘違いで、実際には夫は妻の死後も彼女のことを想い続け、前向きに生きていた。

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    2026年05月03日
  • ヘヴン

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    鬱々としたいじめの描写が長く続く。あまりに可哀想で、伏線が回収され、虐める側に何らかの天誅が下ることを期待しつつ読み進めてもいじめは終わらない。最後に少しだけ救われるが、それまでの苦難に十分には見合ったとは思えずもどかしさが残った。

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    2026年05月03日
  • ヘヴン

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    「ヘヴン」とは何か。
    僕が最後に見た景色、それがヘヴン?
    コジマのヘヴンは?

    虐めなんて甘い言葉で済ましてはいけない。
    描写がリアルすぎて何度も辛くて本を閉じては読むの繰り返しで、読み切るのに時間がかかった。
    虐めから鬱状態になり希死念慮が湧き立つまでのストーリーが流れるように自然で、同じく希死念慮のある自分も引きづり込まれそうになった。
    虐めももちろん悪だけど、そこにも意味があるというコジマの考えは、僕を虐めから逃さない鎖のようにも思えた。

    世界で翻訳されてるようだけど、あの繊細な言葉はそのまま綺麗に伝わるのかな?なんて疑問を抱いてしまった。

    とにかく重くてしんどい。

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    2026年05月02日
  • 乳と卵

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    ネタバレ

    思春期に入った女の子が、体の変化に戸惑い嫌悪し、自分のこころは体という入れ物に入ってるだけと感じている。一方、シングルで育てている母親もなぜか豊胸手術をしようと企てる。ままならない境遇を、この体がもっとこうだったら違う人生になるかもと期待してか。それにしても、この娘が賢い。声を発しなくなったのはなぜか。読後感がよい。母子に幸あれ!

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    2026年04月30日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    ニュース記事で知人女性による監禁・傷害事件を知った花。
    彼女と二人の少女たちと疑似家族のように暮らしていた20年前軒を句が蘇る。
    人はなぜ金に狂い、罪を犯すのか。

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    2026年04月30日
  • ヘヴン

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    思春期の心と体の揺れ、いじめと言う社会問題を通して、「善悪とは何か」「生きるとは何か」を問いかけてくる作品だったような気がします。

    いじめの描写は正直かなり辛いものもあり、現実はもっと酷いのではないかと思うと、苦しくなることもありました。

    そんな中で、いじめる側である百瀬の言い分に、自分が完全には反論できなかったことも辛かったです。そこに、この作品の怖さがあるのではないかと感じました。

    一方で、どこまでもブレずに自分の価値を信じ続けるコジマや、淡々とした中でも主人公に寄り添う母親に、救いのようなものを見出しました。

    読み終えたあとも、簡単には答えの出ない問いが残り続けるような作品でした

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    2026年04月29日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

    重かった………………読むのにとても時間が掛かった。。

    ずっと辛いし、希死念慮が膨らんで鬱状態が加速していく描写は本当に生々しくて、新卒期の摩耗しきった己と重なる部分もあって、わかるなあ、と思いながら読んでた。

    元々ショッキングな描写には耐性があるつもりでいたけど、それも年々ダメになってて、主人公が二ノ宮たちに人間サッカーとかいう惨たらしい暴力に晒されるところで貧血になって一時中断した。。
    生々しい活字に体調崩すのは、中山七里『連続殺人鬼カエル男』と平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』以来かもしれない。

    ノストラダムスの予言、とかいう、自分が生まれるずっと前に流行ったらしいワードか

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    2026年04月26日
  • 黄色い家(上)

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    読んでいて感じたのは、「こうなるしかない」という諦念に近い確信だった。
    未成年での飲酒やスナック勤務、血縁ではない人々との同居、明らかな違法行為の人間関係。表面的には自由にも見える環境の中で、実際には選択肢がほとんど存在しない。守ってくれる大人も、安定した生活も、引き返すための基盤もない。あるのは、その場に適応するしかない状況だけだ。
    さらに残酷なのは、ようやく積み上げたものが徹底的に破壊されることだ。自分で稼いだお金は盗まれ、次には母親に奪われる。外からの搾取だけでなく、内側からも奪われることで、信じられるものそのものが失われていく。
    本来なら拠り所になるはずの家族が、最も人を削る存在になっ

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    2026年04月26日
  • ヘヴン

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    読んでる途中は思春期特有の残酷さと生々しさがしんどかったが、母親が最後「〜しなさい」と言い切ってくれたあたりから終わりの数ページが美しかった。

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    2026年04月18日
  • 乳と卵

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    東京に住む妹の所を訪れた姉とその娘が営む夏の3日間。何故か豊胸手術に取り憑かれている母と思春期の娘の関係が痛々しく切なかった。独特の文体で読みにくさはあったが段々慣れた。女性のからだの真髄を探るチチとラン。なるほどと思う事も。熱さのある作品。

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    2026年04月15日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    いくつかの短編小説で構成される一冊。
    どの話も読み終えたあとに、ふわっと余韻が残るような感覚を抱いた。良いか悪いか、ハッピーエンドかバッドエンドか、必ずしも割り切れない曖昧さに、私は個人的に春を感じられて良かった。

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    2026年04月14日
  • 夏物語

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    ネタバレ

    表現がほんとうにいい。特にラストの子どもが生まれる描写は非常に鳥肌がたった。情景描写もずっと良かった。
    第一部は、女性の身体感覚みたいな話で、正直あまり理解できなかった。僕が男性だから、というのもあるとは思うけどもっと理解したさはある。乳と卵も読もうと思う。
    第二部は、相澤さんが出てきてから良かったと思う。善さんが喋るパートが川上未映子らしいなあと。どうまとまってるのかは正直あんまりわかんなかったから影響は受けなそうっていうか、長く心に残るような気はしないけどすごいあったかい文章に浸る感覚が後半は味わえてとても良かった。

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    2026年04月12日