川上未映子のレビュー一覧

  • 世界クッキー

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    独特な語り口で普遍的な感情や違和感を綴っているエッセイ。受賞の言葉群が抜群にかっこいい。「自分は変わってます」感をそんなに出してないのにきらきらと光って見える中毒性の高い文章だ。

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    2012年08月23日
  • 世界クッキー

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    ネタバレ

    オモロマンティック・ボムから遡って購入した「世界クッキー」。
    作中に「うふふ、世界のほうも、クッキーのほうも、ここで隣りあわせになるなんてことは、夢にも思ってなかったはず」とあるように、言葉の遊び心に富んだエッセイ。「わたしの選択」「ホテルの内部」「あなたは、いつか私を見掛ける」「会いたいも、ただの言葉かしら」などがお気に入り。発想自体よりも、その表現や文体、言葉遣いに唸らされて、何度も読み返したくなる。

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    2012年08月19日
  • 世界クッキー

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    エッセーって頭の中にある日常で遊ぶ人が書くものよ。
    って感じ。
    エッセーなら俺でも書けるって思ってるなら一回読んでみるといい。
    自信になるかもしれないし、キッパリ諦めつくかもしれない。

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    2012年07月15日
  • 世界クッキー

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    今まで気になりつつも作品を手に取ったことはなかった川上未映子さん。
    平台に並ぶ新刊文庫のコーナーで、ひときわ目立つラブリィな表紙に目が行って、今回初めてページを開いてみました。

    そしたら「イズミヤ」の文字が目に入り、あ、そうか、大阪の子やったんやな、とそこにあった行を読んでみると、思っていたよりもなんとなく気が合いそうな気がして、買ってみました。

    今回のこの「世界クッキー」は雑誌や新聞に掲載された文章をまとめた本で、話題はいろいろあるのだけれど、特に、「本に関すること」や「言葉や文章に対する気持ち」を書いたものは、とくにおもしろく感じました。

    単語の気持ちになってみたこと?
     確かに、ないな・・・・
    本棚には本しかなくて、物語は残っても、人は残らない。
     そうやね。
    背表紙がお墓のように見えてくる?
     そりゃ大変や!

    あらためて言われなければ気がつかないようなことを囁かれるような、はっとするような、そんな小気味のよい感情。
    一冊を通してそんな気分になる本でした。

    友達とおしゃべりしたくなるような時、「なんでもいいからしゃべって」みたいな何を求めるでもない気分のときに、本棚から取り出して読みそうな気がします。

    川上さん独特の関西弁まじりの書きことば、句読点が少なめの文章から(それで前は苦手だと思ったのだったっけ)、声は聞いたことないのだけれど、ラジオで流れてくる朗読に耳を傾けているような、そんな印象のする本です。

    「文庫本のためのあとがき」で、いい人やな~、と思いました。
    作者さんが読者のことをこんな風に気遣ってくれる、というのもあんまりないことのような気がして、やさしい人だなあ、と思います。
    背表紙の作品紹介に「きらきらしい58篇」と書いてあるのですが、
    きらきらしい、っていい言葉だな。
    きらきらしい毎日、意識したらきっとまわりの何もかも、違ってくる。

    自分のまわりにあるきらきらしいものを、視線を変えれば、もっとつかまえられそうな気にさせてくれます。

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    2012年06月29日
  • 世界クッキー

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    クリスマスの話が特に秀逸。エッセイ集。
    こんな毎日泣いたり怒ったり感じまくるって忙しいなーて思うほどに多感。
    そして読んでて暑くなったり、日陰の湿った感じがしたり、動悸がとまらんって感じやったりめっちゃ伝わる。
    川上未映子は文末の匠。散らかしまくっておきながら(実際には気持ちよく流れている)、すんと収まる感じ。文章読んでるって感じがめきめきする。

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    2012年06月08日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    映画化されるという事と、友人の聖の考え方が潔くて良いとの評判を聞いて読むことにした。

    Audibleだったからか?友人たちの話し方が気になって仕方なかった。「……よね……ね。」「……じゃない。……さ、……さ。」という語尾が気になった。それぞれ性格の違う友人たちなのに、同じ口調…気になって内容が入ってこなかった。

    それぞれの会話の部分がクドく、読みづらかったけれど、その他の風景や情緒の描写は凄くリアルだった。
    だからこそ、6の主人公の過去がリアルすぎて、こっちまでトラウマになりそうになった。(読む人によっては注意だと思う。)

    上記の嫌な部分が目立つので、三束さんとの時間は余計に光り輝いて、主人公にとって特別な時間であることが理解できた気がする。三束さんの気持ちはあまり書かれていないが、最終章を読めばいかに冬子を大事に思っていのかがわかる。
    少しずつでも冬子が前を向いて歩いていける未来で良かった。

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    2026年10月10日
  • 乳と卵

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    純文学は、あまり起伏のない作品が多い。
    この作品もそうである。
    哲学にも似たテーマがあるのだろうが、私には合わなかった。
    表題の作品と短編の2作品である。


    第138回芥川賞・受賞作品。現代の樋口一葉の誕生!
    初潮を迎える直前で無言を通す娘と、豊胸手術を受けようと上京してきた母親、そしてその妹である「わたし」が三ノ輪のアパートで過ごす三日間の物語。三人の登場人物の身体観と哲学的テーマが鮮やかに交錯し、魅惑を放つ!

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    2026年10月07日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    なんだかすべてがよくわからない話だった。サラサラ読めて、読みやすかったけど、主人公もウダウダグダグダ24も上のヨレヨレおじさんに恋して変だし、友達が苗字にくん呼びなのもなんかよくわかんなかった。全体的によくわからなかったな。主人公はなんでそんなにお酒におぼれてたのかもよくわからない

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    2026年10月06日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    個人的にあまり刺さらず…。静かにゆったりとした恋愛を描いていたところは良かったけど、説明が長ったらしかった。読んでいて少し疲れる。そして難しい。でも綺麗ではあった。三束さんの気持ちがあまり分からなかった。もっと冬子以外の目線からの感情も描写して欲しかった。

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    2026年10月06日
  • 黄色い家(上)

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    花と母親の関係が悲しい
    優しい人だけどお金とは縁遠いところにいて、そういう人を食いものにしている人にころっと騙されてしまう。
    母がお金を無心してきたときの花のやるせなさにうるっときた。

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    2026年10月05日
  • 黄色い家(上)

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    出だしから想像するに、人の家族になりきって監禁し財産を吸い上げる事件を題材にしているのだろう、と思った。
     だが、冒頭で殺人容疑で捕まった黄美子は、在日韓国人のアウトロー映水の話では、お金や生活の見通しが立てられないが、悪気はない人という。
     実際、家出してきた女子高生3人を家に泊め、スナックで働かせながらの共同生活には犯罪の臭いはしない。
     二十代の頃、親不孝の飲み屋で見かけていた、居場所のない十代の娘の逃げ場者、シェルターのように見える。
     これからどんな展開になるのか。

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    2026年10月05日
  • 黄色い家(下)

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    黄美子は人を洗脳して支配する人ではなかった。常識も生活力もなく、人の好意で生かされているような人。
     正直トロいんだけど、周りが助けるんだろう。
     貧乏人、在日韓国人の貧しさが堪えた。
     

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    2026年10月05日
  • ヘヴン

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    思考深すぎ中学生。主人公もコジマも百瀬も哲学者みたい。コジマは主人公のことを仲間というが、「しるし」は自分で選んだ行いであり異常なこだわりさえ持たなければ普通の生活を送れていたはずで。主人公は幼い頃から斜視が原因で悩んできた経緯があり、決して同じ仲間とは言えないだろうと思う。序盤はコジマが心の支えとなっていたが後半になるにつれコジマが狂気じみてきて、主人公にも縛りを与えている印象。正直、百瀬の言う通りいじめには何の意味もないし、愛する人の汚れを一緒に背負い込むことも、苦しみを受け入れることも、意味がないことのように思う。人生に暗雲をもたらしていた斜視も新人の医師がたったの一万五千で、なんなら局部麻酔だけで済んでしまう。たったそれだけのことで人生が一転し光り輝き、悩んでいた自分のことなんて忘れてしまう。苦しみに意味を見出そうとし、死まで意識していたのが拍子抜けしてしまうほどにだ。コジマも案外大人になったら、普通に社会に馴染んで子綺麗になって昔の黒歴史に自分自身で苦笑いするかもしれないなんて想像をした。

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    2026年10月03日
  • きみは赤ちゃん

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    ほかの哺乳類と同じようあと3ヶ月ぐらい胎内で過ごしたほうがよいが人間の赤ちゃんは頭が進化しているため、3ヶ月はできるだけ胎内の状態に近い環境をつくってやると赤ちゃんも安心してこの世界に慣れてゆくことができる。

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    2026年10月01日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    表現が美しくて、素敵な文章で構成された小説だなと思った。

    ただ、なんで主人公がお酒に頼るようになってしまったのかあまり理解できなかった。
    大きなきっかけがあったとかじゃなくて、生きづらさとか仕事の鬱憤とかそういうことの積み重ねが原因なのかな、たぶん。

    あと、終盤の荒ぶり聖も唐突すぎてびっくりした。あれもお酒のせいだよね…?溜まってたものはあったにせよ、突然押しかけて来てブチギレるのは、うーんって思った。

    結末は想像とは違くて、でも三束さんが主人公に与えた影響がすごく大きくて、出会えて良かったねって思えた。

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    2026年09月30日
  • 夏物語

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    ざっくり言うと、"なぜ子どもが欲しいのか?"と問い掛けてくる話。
    でも、多くの人が答えを持っていないのでは?親のエゴ・博打、どう言われても反論できない。産む理由を考えたらたぶん実行できないもん。結局は"何を選択しどう責任を取るか"に落ち着いてしまう…難しい!

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    2026年09月29日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    川上未映子さん、四作品目(うちエッセイ一冊)。

    私は川上未映子さんの小説が好きなのかどうか、まだわからない。
    気がついたら手が進んでいて、読まずには居られなくて、あっという間に読み終わってる。

    今回はどれくらい恋愛色が強いのかな?と思って読み進めると主人公の性格も相まって静かで淡々としていた。(長編恋愛小説は初だったらしい)

    恋愛に没頭している最中の文章はふわふわして夢のようで、同僚の人との会話は急に現実的になるところは川上未映子さんの文章力なのだろうなと感じる。

    講談社のホームページに川上未映子さんのコメントがあったので引用。

    「いつか消えてしまうけれど、でも今は、ここに確かにあると信じられるもの、信じたいもの。
     淋しさや感情や記憶や、わたしたちのあいだにある、見えるもの、見えないもの。それらについて、どうしても書きたかった恋愛小説です。
     まるで人生にちりばめられた、儚いけれどそれだけがあれば生きていける光のようなもののことをずっと想って、それだけを想って書きました。」

    自分自身、結婚して落ち着いてしまったけれどふと人生を振り返るとこんな恋愛感情を抱いていた瞬間もあった気がするなぁと思い出す。

    川上未映子さんの作品をここ最近よく読んでいたので、一旦間を開けてしばらくしてからまた新しい作品を読んで自分が好きな文体なのか確かめたい。

    余談だけれど調べていたら今作の映画が11月に映画が公開予定でとてもびっくり。本のイメージと映画の予告は違ったけれどどんな仕上がりになってるのか観てみたい。

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    2026年09月28日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    人と話すのが苦手…酒の力借りる
    わからなくもない…けど、力借りすぎ
    よくこんな出会い方で三束さんは会ったよなぁ
    周りのイライラするっていう人の気持ちわかる…冬子にイライラした
    だけど
    さすがに典子には腹が立った
    ニコッと笑って辛辣な言葉ぶっこむよな
    自分のこと棚にあげて
    聖との関係も うーん
    こういう関係がおばあちゃんになっても続くのかなあ
    それぞれの5年後10年後知りたいな

    真夜中に歩く気持ちはすごくわかる

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    2026年09月28日
  • 夏物語

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    第一部は長くあまり響かないし面白くないのでダラダラ読んでて、第二部に入ったら一気に読み進めた。特に第二部ははっきりとテーマが見えるし考えながら読んでいた。最後は意外というか急にドラマチックな展開に感じてふーんという感じで終わったかな。

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    2026年09月27日
  • きみは赤ちゃん

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    まわりに子育て中の友達も増えたし、何も知らずにいるのはよくないな〜と、妊娠・出産、子育て当事者の苦労を知っておくに越したことはないので読んでみた。個人差があるといってしまえばそれまでだけど、壮絶な日々のうえに幸せが成り立っているかもという可能性は、ちゃんと頭に入れておかなくてはね。デリケートな問題だからこそ無知は怖いし、自分の無意識の発言で追い詰めてしまったりしたらやだもんな〜。

    妊娠中や子育て中、きっと想像以上に孤独なんだろうなと思った。旦那さんと二人の子どもとはいえ、やはり男性・女性で役割が違ってしまうのは事実。なんというか本当に、社会の構造上しかたない部分はあるけどやるせないよね、と。

    ほかにも色々思うことがあった。読んでよかったし、男女問わずこれは読んでおいたほうがよさそうな。

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    2026年09月25日