川上未映子のレビュー一覧
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今まで気になりつつも作品を手に取ったことはなかった川上未映子さん。
平台に並ぶ新刊文庫のコーナーで、ひときわ目立つラブリィな表紙に目が行って、今回初めてページを開いてみました。
そしたら「イズミヤ」の文字が目に入り、あ、そうか、大阪の子やったんやな、とそこにあった行を読んでみると、思っていたよりもなんとなく気が合いそうな気がして、買ってみました。
今回のこの「世界クッキー」は雑誌や新聞に掲載された文章をまとめた本で、話題はいろいろあるのだけれど、特に、「本に関すること」や「言葉や文章に対する気持ち」を書いたものは、とくにおもしろく感じました。
単語の気持ちになってみたこと?
確かに、な -
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きつい。
暴力もそうだけど、
主人公とコジマの優しさと強さと、
ちゃんと弱いところ。
全部が痛い。
加害側の、わかるようなわからんような
いじめを正当化する発言とか理屈みたいなのも
もやもやするし気持ちが悪い。
あとからじっくり分解するとツッコミどころ満載なんだけど、その場ではよくわからんけど正解っぽい謎理論を用いて相手を言い負かすことができるタイプの気持ち悪いやつ、百瀬。
主人公が治療を考え始めて
前に進んだ?
大事な物の変化?
によりコジマとの距離が決定的になるのがつらい。
コジマには主人公に匹敵する、
もしくはそれ以上の存在感があった。
だからこそ最後はただ
コジマが幸せであって -
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ネタバレ正直何も起きない話ではある。
登場人物は語り手の女性とその姉、そして姉の娘−−つまり語り手の姪である緑子。
思春期女子特有の二次性徴の気持ち悪さや自分を産んだ親や繁殖そのものに対する嫌悪感、「こんなしんどい世なら生まれてきたくなかった」みたいな感情が自分にもあったことを思い出しつつ、語り手と同世代の自分はもうそれらに慣れっこになってしまっていて、いつからか生理が来たり性的なものに触れたりちょっと嫌なことがあったくらいではなんとも思わないように鈍麻していたのだなというのを語り手を通して自覚する。
これといって大きな見せ場はなく、緑子が母に我慢ならなくなって廃棄予定の卵を自分の頭にぶつける奇行に走 -
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大学時代に教養科目の近代文学の講義で、同著者の『乳と卵』を選んで期末試験に解答した。そこから、同じ講義を受けていた友人がこの本を読んで、おすすめされたんだかどうだったかは覚えていないけれど、その時に僕も一回読んだ。
話題になっていたので、ふと思い出して、本棚から引っ張り出して読んだ。枕元で読んでいたら、3ヶ月もかかってしまった。
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わたしは自分の意思で何かを選んで、それを実現させたことがあっただろうか。何もなかった。だからわたしはいまこうして、ひとりで、ここにいるのだ。
(中略)
目のまえのことをただ言われるままにこなしているだけのことで何かをしているつもりになって、そんなふうに、い -
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初の川上さんの作品。
言葉とか、全体の雰囲気は文学的って感じた。お堅めな文学賞とかで好かれる系統と言ったらいいのかな。
大きな進展のない話だけど読みやすかったのは川上さんの力なんだろうな。
ただ個人的に主人公のことを好きになれなかった。
冬子は自分には自分がないと思っているんだろうけど、考えることを放棄しているだけというか、苦手って決めつけて自分からは動こうとしない。何をするにも緊張するのはまだわかるけど、それをお酒に頼ってなんとかするのは人としてどうなのかと思ってしまう、、。
よっぽど聖のほうが人間味があって好き。
まさに「自称サバサバ系女子」って感じだけど、人からどう思われるかよりも、自 -
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ネタバレニュース記事で知人女性による監禁・傷害事件を知った花。
彼女と二人の少女たちと疑似家族のように暮らしていた20年前軒を句が蘇る。
人はなぜ金に狂い、罪を犯すのか。
主人公の花が監禁事件のニュースが昔一緒に過ごした知人女性と知り、そこから回想シーンに入ります。
上巻では花の幼少期の苦しい時期から母の知り合いの黄美子と出会い人生が急展開していく場面です。
文化住宅と呼ばれる古い住居で水商売の母と二人暮らしをしている花だが建物の物珍しさや内気な性格もあり学生時代は暗い日々を送っていた。
母の水商売仲間が行き来する家で出会った黄美子と過ごした夏の日々が花にとっては輝かしい毎日だった。
しかしある日忽 -
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「あなたの鼻がもう少し高ければ」
実際、ギャラ飲みするための面接ってあるのかなと思った。ズタボロに言われた面接の後で生まれたトヨとマリリンの関わりが平和で、ずっとこのままの世界でいてくれと思った。
「ブルー・インク」
書いてしまうと残ってしまうから怖いという感覚はすごく共感した。私も日記が苦手で、自分の感情が文字として残って誰かに見られると思うと怖くて書けない。
「娘について」
表向きであからさまに攻撃するわけではなくて、悪気はないんだよっていえるくらいの範疇でコソコソ相手を裏切っているところにモヤモヤした。家庭環境が真逆で、ぬるま湯に浸かっているような野心のない友達に苛々するところはわか