川上未映子のレビュー一覧

  • 世界クッキー

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    クリスマスの話が特に秀逸。エッセイ集。
    こんな毎日泣いたり怒ったり感じまくるって忙しいなーて思うほどに多感。
    そして読んでて暑くなったり、日陰の湿った感じがしたり、動悸がとまらんって感じやったりめっちゃ伝わる。
    川上未映子は文末の匠。散らかしまくっておきながら(実際には気持ちよく流れている)、すんと収まる感じ。文章読んでるって感じがめきめきする。

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    2012年06月08日
  • 乳と卵

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    なんだか不思議な感覚がじんわりくる小説でした。

    言葉での表現があまり得意でなく、良く観察し、独特の感性で物事を感じとるタイプの人たち。
    芸術的なセンスが強くて、真っ直ぐな心を持ってるから世の中を上手く泳ぎことが苦手でちょっと生きづらそうな遺伝子を持つ人たちかな。って思いました。
    若い緑子は思春期に入りこれから色々と戸惑うだろう。
    でも卵かぶり事件で母子の絆が再確認されたのかな。
    このシーンは笑えてしまった。どこの家庭でもありそうな思春期の子とのぶつかり合い。それをこの家族は殴り合いや、言い合いではなく、卵かぶりでしたのだなあ
    彼らは本当に個性的で平和的で、独特の魅力を持つ人たちだ。

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    2026年03月23日
  • 黄色い家(下)

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    「れもん」がなくなってから、生きていくため、居場所を守るために必死になる花。

    居場所を必死に作っていかなければならない人がいる一方で、それが自然と作られている環境にいる人はそのことに気が付かない。

    怒涛の展開に花の頭の中が考えに埋め尽くされていく様が文字数で表現されていて、苦しくなるほど。人は考えが止まらない時ってこうやって頭の中が文字で埋め尽くされるのかもしれない。

    逆に黄美子さんの思考や心は見えなくて、器のような人。黄色い家を離れてからも記憶は薄れつつずっと何かに縛られていた花は、またそんな黄美子さんに会うことでようやくそれを手放せたのかも。

    登場人物の感情や状況の切迫感を文体等で

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    2026年03月20日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

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    川上未映子さんが描く女の話は、繊細で美しく、そして一途の不穏が漂う感じが本当に素敵だなと思う。ウィステリア〜も良かったけど、シャンデリアの虚しさが蔓延る雰囲気も好きだった。ブランド品を買えても満たされない心の寂しさよ。

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    2026年03月20日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    なんか共感もできないし、ドキドキワクワクもしないし、流れるように静かに読み進める感じが新鮮だった。冬子と聖が続いてくのは2人にとって良い方向に進んだなと思う。自分には合わないけど、良い本ではあった。

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    2026年03月20日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    コロナ禍は大騒ぎして馬鹿なことだったと記憶されるんだろうか。いや生きている時に感染すれば死ぬかもしれない得体のしれない「病い」と実感される記憶だと思う。その切迫感がこの小説群に反映されている。「ブルー・インク」の永遠に失われた手紙の物語を読みながら、世界と自分がああこうやって分断されていったんだと思い返していく。個を大切に最大限に尊重することで手に入れたものが、今のあからさまな力の支配を許すことだとは思いたくない。そんな現在をコロナ禍の時点で投射しているように思える作品であった。

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    2026年03月19日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    文章は美しい。主人公の見ている世界の描写も美しい。だけど気持ち悪さが拭えなかった。主人公がぼんやりしてて、他の人との会話の場面とかイライラするし、最後まで共感できなかった。でもラストは少し感情が目覚めたのかな…?

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    2026年03月17日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    「黄色い家」が衝撃だったので川上さんの他の小説をあたっている最中。
    冒頭から冬子や聖の性別に確信が持てないときがあった。「聖」って男性でもありそうな名前だし。(読み方は「せい」で良いのかな。)
    途中、典子が冬子を「入江くん」って呼んでいて、ますます混乱。冬子は男性だったの?途中で性を変えたの?いや水野くんとの描写を見る限り女性だよね?とか、、、
    正直この物語の結末より、そこが気になってしまっている。笑

    冬子がアルコール依存症なことが、あまりに自然に描かれていて、そこが怖くもあった。「アルコール依存症=悪」という解釈がそのまま持ち込めず、冬子がお酒を飲むことで三束さんと楽しい時を過ごして自信を

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    2026年03月15日
  • 黄色い家(下)

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    一気読み。思っていたよりもサスペンス要素が薄くて、どちらかというとシスターフッド要素の方が強くて終わった感じだったから少し拍子抜けしたけど、面白かった。お金って物の入手手段だけでなくて、その先の暮らしや交友関係、精神状態を担保するもの何だなぁと思う。貧困層がどことなく余裕が無くて焦っているのはそういう事だよね。花がこの家の将来の事への不安が積もりに積もった時に、黄美子さん達への態度が高圧的になるシーンは胸が痛かった。

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    2026年03月14日
  • 黄色い家(上)

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    初めての川上未映子さん。

    お話のテンポが良くてどんどん進む。花に試練のフラグが立ちすぎて切ない…。

    下巻に続く。

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    2026年03月14日
  • 黄色い家(上)

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    ネタバレ

    なんかもっとお金に関わるサスペンスな話かと思ってたら違ってました。ストーリーの核の黄美子さんがゆったりしているからか、進行ものんびりです。花は母に200万円を貸し、「れもん」も燃えてしまって、頼りの大人である黄美子は全く頼りにならないし、どうするんだろうと思います。特に登場人物全員、善人寄りの思考回路をしているけれど、ちょいちょい癖があるところは気に入っています。黄美子はどんな逮捕されるような悪事をしたのかどうか、きっと本人に悪気なんてないんでしょうが、それを楽しみにし下巻も読みます。黄色い家はどこ。

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    2026年03月14日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    冒頭の一文があまりにも美しすぎる。
    肯定も否定もせず色んなことを受け入れていく主人公の冬子。

    私はどちらかと言うと聖と似たタイプの女だと思う。
    そして私も冬子のような人に無性に惹かれる。
    冬子と聖のように自分には持っていないものを持っている同士は
    惹かれ合うことが多い気がする。

    「みんながみんな、あなたの常識で動いてるって思わないでほしい」
    冬子のこのひと言が刺さりまくった。

    2026年に映像化されるんですね。

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    2026年03月14日
  • 黄色い家(上)

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    黄美子さんと花ちゃん達の生活は青春っぽさがあって美しい描写だったけど、水面下に蔓延る生活の不安定さや社会的弱者の運命が拭いきれず、この生活の儚さを感じながら読んだ。下巻はもっとしんどい描写が続くのだろうけど。花ちゃんだってもっとまともな家に生まれていたら、それなりの生活が送れそうな素質はあるはずなのに、結局自分の生まれ育った環境が自分の人生の8割くらいを決めるんだと思うと、世知辛い。

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    2026年03月12日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    率直に、こんなに何も起こらない物語の登場人物を生き生きとさせて、読み手を退屈させない文才が半端ないと思った。
    映画化されたら絶対観ようと思うけれど、映像化が難しくないですかねぇ…この人が書く文章だからこそ魅力的だと思うんだけど…。。

    なんとなーくふらふらぼんやりしてた不器用なのか器用なのかわからない危なっかしい主人公が、自分の手で何かを選べたり、話せたり、ふと思いついた言葉を書いたりできるようになっててよかった。

    光は何かに反射しないと光として認識できないけれど、見えなくても光は確かに存在していて、それを真夜中の恋人として、何か愛しいものとしてるのかな、と解釈しました。

    関係性に何か名前

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    2026年03月12日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    上巻だけ読むと、黄美子さんに洗脳されて的な話かと思うけど、下巻も読んで一気に印象が変わった。

    お金は無いよりある方がいいけど、絶対にトラブル起きるなと思ったし、誰か一人でも道を正してくれる大人がいれば、違う道もあったのでないかと。

    最後、また黄美子さんに会えたことが良かったのか、悪かったのか?

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    2026年03月12日
  • ヘヴン

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    彼女には彼女なりの正義があった。
    そして彼には彼なりの正義を見つけた。

    「できる」が「しない」を選ぶ事が強さになる。
    今その時には無意味な行動かもしれないけど、今後その選択をした自分が正解だと思えるのだろう。

    ヘヴンを見なかったことにより、ヘヴンはどん底からの渇望により探し見るものではなく、結果としてそれがヘヴンだと肯定できる場所だったんだな、と。


    自分の話をする。

    小学生の時に、虐められていた子が居た。
    パジャマのような服を着て、鼻水を垂らしている。軽度の知的障害がある子だった。
    仮にA子とする。
    「A子菌」というものが流行った。
    その子自身やその子が触った所にはA子菌があると周り

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    2026年03月12日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    こじられた人々のお話
    話自体は大きく展開しないが、作者の情景描写のうまさと、主人公たちの心情などを描き楽しみながら読み進めていった

    ・どんどん主人公がアル中になっている姿が怖かった。途中まで登場人物が触れることなく進んでいるからこその怖さ
    ・聖さんの語録がとても印象に残る
    感情に対して「なにかの引用じゃないか」は、SNSでえた情報や感想を嬉々としてなる我々も強く心当たりがある
    ・分厚い本を見て「人が人に伝えたいことがこんなにある」
    ・スプーン1,2杯の液体を体から出すだけでこんなにも変わる

    主人公が典子から「入江くん」って呼ばれているのは、伏線かと思ったが違った??

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    2026年03月11日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    文章がとても綺麗。
    静かな夜やその他場面も想像しやすい

    でも冬子のアル中で肯いてばかりで自己主張がない感じが私にははまらなかった。
    あの会話のテンポ感雰囲気、繊細な表現が好きな人はおすすめだと思う

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    2026年03月08日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    感情移入しきれず。

    酒の力を借り、人の服で着飾る女。
    本来でない仕事を語る男。
    女はファッション、男は仕事というステレオタイプ。ある種の風刺なのか。

    学生時代のセックスの話含めて、聖との関係性も含めて、人生を消費される冬子と、
    消費する周りの人。
    それぞれがどんな価値観で人生を送っているのかとても分かりやすく描写されてる。

    好きになれる登場人物がいないのが大きいのかな?

    すべて真夜中の恋人たち

    これにどんな意味があるのかもまだしっくり来てない

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    2026年03月07日
  • 黄色い家(上)

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    ネタバレ

    中盤が少しだけ退屈だったが、最後また盛り返した。下巻が楽しみ。母親が虐待している暴力的な母親ではなく、でも決していい親ではなく、リアル。一生懸命、子供も嫌いではない、でも自分の方が好き、楽しいことがしたい。
    信頼している大人(きみこさん)実は他の大人からみたら、あの人は、、、ってときの花ちゃんの気持ちもリアルだなぁと。よくあることだよね、ではないが、パーツパーツの事柄とそれにまつわる気持ちに共感

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    2026年03月07日