川上未映子のレビュー一覧

  • すべて真夜中の恋人たち

    Posted by ブクログ

    読むのに時間がかかった。主人公はアル中なのかって笑いそうになった。
    光の描写とかはすごく嫌いに描かれていて、真夜中の儚さや寂しさが浮かんできた。恋ってこんな感じだよねって優しく暖かく苦しく表現してあって良かった。

    0
    2025年09月15日
  • すべて真夜中の恋人たち

    Posted by ブクログ

    主人公の心情を表現する文章が、とても練られていて美しいと思った。恋が始まって思いが深まって行く描写も良い。そういった心の機微の表現を楽しみたい人の為の小説と思う。
    物語の起伏や展開をもっと楽しみたい自分には、エッセイ読んでる感が強くて物足りなかった。
    川上さんの他の小説も読んでみたい。

    0
    2025年09月14日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    とめどない思考が文体に表れていて、頭の中をそのまま見ているような気持ちになった。登場人物たちが考えていることを、話し言葉も書き言葉も思考する言葉もあえてそのまま表現する、読み手にそう思わせる筆力に圧倒。モヤモヤするけど共感するけど、言語化されたことによってスッキリするんじゃなくて、もっとモヤモヤするのが純文学なのかもしれない。

    0
    2025年09月07日
  • ヘヴン

    Posted by ブクログ

    全く共感できなかった。
    とにかく終始話が重すぎた。
    やっぱり人って思ってる以上に周りを気にしてないし、そのことに関して生きやすさしか感じたことがなかったけど相手を気にしていないが故に傷つけようとする人もいることが恐ろしいとも思った。

    0
    2025年08月31日
  • 愛の夢とか

    Posted by ブクログ

    短編集だけど一つ一つのお話に入り込んで読めたので、すぐに次のお話に頭が切り替えられなくて3日かけて読んだ。特に表題作の「愛の夢とか」が好きで、実際に読みながら愛の夢を4回聴いた。繊細で神経質なところもある女性のいいところも悪いところも全部描写された1冊で、作者独特の文章のテンポ感が心地よかった。

    0
    2025年08月27日
  • ヘヴン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初川上未映子さんの作品。
    いじめの内容や感情がものすごく辛い。
    苦しすぎて読む手が進まず、心が痛かった…
    百瀬はどういう立場なのか?
    「君の目が好き」と言われた僕だけど、斜視を治す手術をする。
    そしいぇラストも美しく終わる。
    コジマがよく分からない部分も多かった。
    そこをもっと深く追求することできっと物語に込められた意味が分かる気がする。
    コジマの未来も明るいかな。

    0
    2025年08月23日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「彼女と彼女の記憶について」有名人になってから参加した同窓会で、小学生の頃に一緒に遊んだ記憶のある子が30歳で餓死していた。餓死の真相が分からないところがリアル。もう1人女性が一緒に餓死していたという要素も少し不気味だった。
    「シャンデリア」お金の無常さとか命の価値とか色々考えさせられた。

    0
    2025年08月17日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    コロナ禍を舞台にして春の不穏な雰囲気をそのままに色んな題材を織り込んだ6つの短編集。タイトルの通り春の怖いもの、短編に登場する主人公がどれも登場する相手役に少し妙な怖さを感じてるのは秀逸かも。

    黄色い家を読んで面白くてこの著者の短編も手にしたけど、面白さは黄色い家の方が面白かった。まあ本ごとに色が違うからこの短編集はコレでいいのかな?どうなんだろう?期待していたこともあり少し普通だった。

    でもちょっと貧乏や影のあるキャラの描き方はとても秀逸でした。

    特に気になったのは◉あなたの鼻がもう少し高ければの整形にまつわる面接のやり取りは面白かった。
    最後の◉娘についての、よしえと見砂の対比線のキ

    0
    2025年08月13日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    全6編の短編集で、すべてコロナが蔓延し始めた頃の設定です。物語の内容にパンデミックそのものは直接大きな影響は与えていないんですが、コロナ初期の「これからどうなるんだろう」という漠然とした不安と、外出自粛で誰とも会話しない日々で内省的な空気感が全体的にあります。
    「あなたの鼻がもう少し高ければ」、「ブルー・インク」、「娘について」が良かったです。特に「娘について」は、その「こわいもの」を見てしまったという表向きの後悔と、肯定的な気持ちになってしまいそうになる自分の中の「こわいもの」があぶり出される感じで、ただただ衝撃です。

    0
    2025年07月27日
  • 夏物語

    Posted by ブクログ

    大作だったが、私にとっては読みにくい小説だった。
    作者との相性っていうのはあると思った。
    「黄色い家」も私は受付けなかった。
    なんで苦手か考えてみたが、きっと生物学的に雌の湿度の高さを感じるからかもしれない。
    なんとなく、昔飼い猫がこたつで出産した時の匂いを思い出した。
    あれも苦手だった。

    0
    2025年07月22日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    コロナ禍の始まりの時期を舞台にした短編集。

    それぞれ違う作家さんが書いたと言ってもいいくらい、文体が篇によって異なるように感じた。

    人間の心の歪みのようなものが描かれていて、どの話しも読者の想像力に委ねられるようなラストだった。

    独特な世界観は、今村夏子さんの作風に少し似ているなと感じた。

    ただ、あまり心には残らなかった。

    0
    2025年07月13日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    女たちの、誰にも話すことはないだろうというような出来事や記憶や考えをフィルム越しで見ているような短編集だった。
    古い海外の映画を見ているような……舞台は日本で、現代なのに不思議な感覚だった。

    最初の短編が刺さりすぎてしまい、その後の物語に入り込みきることができないまま、
    大きなシャンデリア、深い森の湖、藤の花と、見ている景色が移り変わっていく。
    それでも、ふと集中力が途切れると、西日が当たる小さな部屋と少女の記憶まで巻き戻されてしまう。それくらい衝撃的だった。

    美しい文章の裏側でこの物語は何を示しているんだろう、何を感じとることができれば私は納得してこの本を閉じることが出来るのかな、と考え

    0
    2025年07月11日
  • 愛の夢とか

    Posted by ブクログ

    表題作「愛の夢とか」は、わりと抒情性重視の作品なのかなと思った。薔薇の花びらに触れているみたいな手ざわりの文章。しっとりとしたベルベットみたいで、確かな厚みがあって。心地よい空気に酔ってしまった。

    で、ほかの作品もそういう抒情性を全面に押し出した感じなのかと思いきや違ったテイストだなあと。
    どちらかというと「乳と卵」みたいな系統で、文章のリズムで読ませる的な印象だと思った。

    0
    2025年07月01日
  • ヘヴン

    Posted by ブクログ

     血が苦手な人にはおすすめしません。

     川上未映子のすごさは、人間がノンフィクションより生きていること。主人公も、コジマも、百瀬も、それぞれの考えがあって、お母さんや先生などの大人たちもいる。

     コジマの手紙の、言葉がちょっと間違えていたりするのも、上手いなぁと思う。本当に中学生が書きそうな文章。自分の仲間だと思っていたのに裏切られた、って思う気持ちも分からなくはない。

     主人公も、いじめでボロボロになって、眠れなくなって、だんだん精神に異常をきたし始めるところもリアルだなぁと思った。

     百瀬の考えも、ものすごく嫌悪感はあるんだけど、筋は通っているようで、理詰めでは否定できない。そして

    0
    2025年06月25日
  • あこがれ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    洋画を読んでいるような感覚。群れない2人がかっこよかった。思春期真っ最中ながらも悶々とするのではなく行動に移していってるのが立派すぎる。

    0
    2025年06月20日
  • ヘヴン

    Posted by ブクログ

    とにかくいじめの描写が何度も繰り返されるので、読み進めるのが辛かった。結局、コジマがどうなったのか、いじめ(加害者)がどうなったのかはわからないまま、そこだけ消化不良。


    0
    2025年05月30日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    著者のInstagramに掲載されたこの本の1ページの文章があまりにも美しく、魅了され購入。
    コロナ禍の抑圧された、そして春の胸がざわつくような感情が生々しく描かれていて、文章が息づいているよう。晒された胸の内が美しい日本語で表現されていて、感情が揺さぶられる。その正体は掴みどころがなく、また春がきたら読み返してみようかなと思った。

    0
    2025年05月28日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    未知のウイルスの影響下で迎えた最初の春、その後接触が断たれるとは知らず、身近な人に抱いた苛立ちや後ろめたさ。

    こうして記されなければ過去として消えていったはずの、社会が閉塞に向かう中で誰かが抱いた思い、感情。コロナ禍よ早く終われと願ったけど、終わってみれば、当時のことが忘れ去られ、あの日々を過ごした自分たちが「いなかったも同然」になるのはそれこそこわい。"記録"しなければ消えてしまうあの頃の思念に心に留め、書き留めた著者のまなざし。なんだかやさしみを覚える。

    0
    2025年05月16日
  • 愛の夢とか

    Posted by ブクログ

    よく理解できない話しばかりなんだけど「十三月怪談」の死んでしまった時子が「生きている人を救うのは、救えるのは生きている人間。大事な人がいるなら生きていなければならないんだ」と言う言葉、本当にそうだと思う。

    0
    2025年05月08日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    コロナ禍の世界での日常の思いが描かれている短編集。
    希望が持てないあの頃のものだからなのか、全体的に陰鬱な感じだった。
    思いに共感できる部分もあるけれど、読後感はすっきりしないかな。

    0
    2025年05月06日