川上未映子のレビュー一覧
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ネタバレ周りに見える景色を羅列していくことで、沈黙を表現できる。
どうでもよい具体的な考え、会話を書く。目が大きい人は視界の黒枠も広がるのだろうか。とか
川上さんの文章はやっぱり好き。ヘヴンより百倍明るいが女子リーダーとか麦くんの母の謎の仕事とか、少し影もある。
アルパチーノ(^^)/~~
第一章
ミスアイスサンドイッチ 小4 麦くん
ぼくはスーパーのサンドイッチ屋のミスアイスサンドイッチが気になり、彼女の絵をたくさん描く。クラスの女子がミスの顔を整形だと笑っていてざらり。友達のヘガティーと会いにいくとミスは辞める予定だと言う。最後にぼくが絵をプレゼントすると喜び、結婚する予定だと言った。その日ミ -
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ネタバレこの本は同じ時間軸を生きる全く別の6人の短編集
コロナに翻弄された春にあらわれた「こわいもの」の話である
私が印象に残ったのは最後の話「娘について」だ
主人公は小説家を夢見るよしえで、女優志望の見砂とルームシェアをしている。よしえは家があまり裕福ではない母子家庭のため、バイトをしつつ小説を書いては応募する日々を送っているが、見砂は過干渉な親からの潤沢な仕送りに甘え、参加費を払うワークショップに参加したり、レッスンを受ける一方で、20歳ほど離れたオジサンと付き合ったり買い物に明け暮れたりしていた。そしてそんな見砂が掴みかけた最後のチャンス。よしえは…。
恵まれた環境。恵まれない環境。環境を言 -
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初の川上 未映子作品。『乳と卵』、『ヘヴン』や『すべて真夜中の恋人たち』と著名な作品がある中で、タイトルと短編集という理由から、手に取った作品。
コロナ期を背景に描いているので、全体的に凄く閉鎖的で読んでいて、余り明るい気持ちになることはありませんでしたが、想像していたよりも、テンポが良くて時代にマッチしているような文体だなぁと感じました❗️面白いかと聞かれたら決して面白いと言える作品ではありませんが、村上 春樹さんを彷彿とさせるような文体もあって、個人的には好きな作家さんです。また気の所為かも知れませんが、心がゾワゾワする感覚が、今村 夏子さんの文章に似た感じがしました❗️
好きな話しは -
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「わたし、
忘れたこと
ないからね」
六人の男女が体験する甘美きわまる地獄めぐり
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川上未映子さんは「ヘヴン」に続き二作目です。
20代の頃「ヘヴン」を読んで、
当時の私は衝撃を受けすぎて、
そこからは著者の作品に手が伸びず。苦笑
40を目前に、
素敵な装丁と不安なタイトルに惹かれ、
今なら読めるかもと思い手に取りました。
6篇の短編集ですが、
テイストは違えど、
じわじわくる感じは共通していて。
仕方ないのですが、最近の作品はどれもSNSとコロ -
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全てのストーリーに共通しているのが、夢と現実の間。夢は希望的な夢じゃなくて寝てる時の夢。
実際にそんな描写から始まる話もある。
タイトルの話とお花畑自身、十三月怪談が印象的。ひとつ分からすぎる話もあったした。
区切りがなく、だーーっとページに文字が並ぶ感じ。難しい言葉はあまりないが何度も読まないと読んでも、理解しづらい文章あり。
好みの分かれる本だけど、私は星3だけどこの人の本を読みたくなる。
最後の話はこれまでになく、感動的なラストで珍しく深い愛情の物語だった。死んだら、こんな風になのか?死んでから、こうやって会いたい人と会えたら幸せ。