川上未映子のレビュー一覧
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後半に向けて破滅へ向けて落ちていく花が、もがくほど絡まっていき、ジワジワ絶望感が濃くなる下巻。
花が欲しかったのは、お金ではなくて居場所なのに、追い詰められて居場所を失っていく姿がもどかしい。
上巻のテーマが「貧困」だとすれば、下巻は「負の連鎖」か。
「幸せな人間っていうのは、たしかにいるんだよ。でもそれは金があるから、仕事があるから、幸せなんじゃないよ。あいつらは、考えないから幸せなんだよ」
ヴィヴさんのこの言葉は残念ながら真実だと思う。
不都合は人のせいにして目を逸らし、今のことしか考えられない人は、未来を想像する人の時間やエネルギーを搾取し、負担を掛けていることに永遠に気付かない -
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かつて一緒に住んだ女性・黄美子の事件記事を見た花が同居していた当時を回顧していく物語。
お金に無頓着でネグレクト気味の母親のもとで育った花。
生きる上で必要な知識というものが世の中にはある。
それを知る機会がないことは大きなハンデで、資本主義の世の中を渡っていくのはとても難しくなると思った。
そんな中、選べる選択肢の中で精一杯頑張って、やっと手に入れたものを何度も失う花の絶望感は計り知れない。
現在から始まるものの、過去同居していた蘭の言動からは、断ち切りたい過去の空気感しかない。
転落のスタートラインに立った上巻のラストに、これからどうなっていくのか、先が気になった。
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きつい。
暴力もそうだけど、
主人公とコジマの優しさと強さと、
ちゃんと弱いところ。
全部が痛い。
加害側の、わかるようなわからんような
いじめを正当化する発言とか理屈みたいなのも
もやもやするし気持ちが悪い。
あとからじっくり分解するとツッコミどころ満載なんだけど、その場ではよくわからんけど正解っぽい謎理論を用いて相手を言い負かすことができるタイプの気持ち悪いやつ、百瀬。
主人公が治療を考え始めて
前に進んだ?
大事な物の変化?
によりコジマとの距離が決定的になるのがつらい。
コジマには主人公に匹敵する、
もしくはそれ以上の存在感があった。
だからこそ最後はただ
コジマが幸せであって -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直何も起きない話ではある。
登場人物は語り手の女性とその姉、そして姉の娘−−つまり語り手の姪である緑子。
思春期女子特有の二次性徴の気持ち悪さや自分を産んだ親や繁殖そのものに対する嫌悪感、「こんなしんどい世なら生まれてきたくなかった」みたいな感情が自分にもあったことを思い出しつつ、語り手と同世代の自分はもうそれらに慣れっこになってしまっていて、いつからか生理が来たり性的なものに触れたりちょっと嫌なことがあったくらいではなんとも思わないように鈍麻していたのだなというのを語り手を通して自覚する。
これといって大きな見せ場はなく、緑子が母に我慢ならなくなって廃棄予定の卵を自分の頭にぶつける奇行に走