川上未映子のレビュー一覧

  • 黄色い家(上)

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    私は37歳で中高生の頃は恥ずかしながら、
    しっかりめにグレていた。
    そんな私から読んでも信じられないほどリアル。

    中高生のヤンキー、ギャルたちの中には、
    絶対に大人が数人紛れ込んでいる。

    当時は、そんな彼らを
    大人だからというだけで、尊敬してた。

    お金を自分たちより多少持っていて、
    車が運転できて、
    合法的にお酒もタバコも吸えるから。

    でも、いざ自分たちが大人に差し掛かろうとするタイミングで気づき始める。

    「え。この大人、なんかやばくない?」

    そこに紛れていた大人たちって、
    結局は見た目が大人なだけで、
    中身が子供のコドナだったって事に気づく。

    一番怖いのは、それに気づかず、

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    2026年01月27日
  • 夏物語

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    生まれること。生むこと。生む機能を持って生まれるということ。「女」であることは夏の暑熱のようにぴったり肌に貼り付いて、意識しようとしまいと、女の人生は「女であること」から自由にはならない。その息苦しさの果てに広がる、夏空のような開放感が強く印象に残る。

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    2026年01月25日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    ・あなたの鼻がもう少し高ければ
    ・娘について
    がおもしろかった。
    全体的に暗い印象。
    あと「美人が書いてんだろうな~」という空気感がある。文章から美が滲み出ている感じ。美への解像度が高いというか、美しさを知ってるというか。私はいまイメージでものを言ってますよ。

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    2026年01月23日
  • 黄色い家(下)

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    堕ちていくだけの下巻。最終章は別にして、こんな底辺のバカな女の話など読むんじゃなかったというのが感想です。こんなこと知らなくて良いし、不愉快でつまらなかったです。どうせ作り話の小説を読むのなら読んで良かったと思う本を読みたいと改めて思いました。

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    2026年01月21日
  • 夏物語

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    母と子、そして生殖を巡る物語でした。
    幼い頃に母と祖母を続けて亡くした主人公の夏子は、姉と助け合って大阪で暮らしてきた。その後、東京で一人暮らしをしながら作家をしているのだが、37歳になって自分の子どもに「出会いたい」と思うようになる。しかし、夏子はセックスが苦痛で以前の恋人と別れており、恋人や配偶者を得ることには諦めがある。そんな中、AIDのことを知りAIDで子どもを産めないかと考えるようになる。
    独身子なし、シングルマザー、AIDで産まれた人、反出生主義…夏子は様々な人たちの思いを聞き、どうして自分は子どもが欲しいのかと考える…。
    親のエゴではない命はない…というのは、その通りで。AIDで

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    2026年01月20日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    年末年始の休暇中に上下巻を一気に読んだ。物語に勢いがあり、読みやすく、ページをめくる手は止まらなかったが、おそらく再読することはないと思う。

    帯には「なぜ少女たちは金を稼げる犯罪に走るのか」とあったが、正直なところ、小説に社会学的な答えを求めるのは少し違うのではないかと感じた。登場人物たちが置かれている立場や環境は、確かに一般的な家庭からは想像しにくい部分もある。しかし、それが「犯罪に手を染めてまで金を稼ぐ理由」になるかというと、やや飛躍があるように思えるし、一般論として語れる話でもないだろう。

    作中でヴィヴが語る、「金持ちは自分たちに都合のいいルールを作る悪者だ」という理屈も、言いたいこ

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    2026年01月19日
  • 黄色い家(下)

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    あーー、胸糞が悪かった!
    登場人物全員、ケアが必要な人たちで、だけど全員にケアが行き渡らないのも現実なのだろう。胸糞悪いとか言ってないで、その現実と向き合うのが正しい姿勢なんだろう。
    一般的に見たら恵まれて育った自分が、「知るだけでも意味がある」なんて役に立たない綺麗事を並べるのではなく、その現実にどう向き合えるのか、答えはまだない。
    ちょいどこだけ正義感の「弁論2」をYouTubeで見たので、そんな風に考えて読んだ。

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    2026年01月15日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

    主人公のもつ斜視は、友人のコジマにとっては、自分たちの世界への拒否のシンボルだったけど、彼にとってはただのスティグマだった。だとしても、全肯定されることで、自分を客観的に見られるようになったことは彼に撮って大きかったと思う。主人公が最後に選んだのは、斜視を治療することだったけど、コジマを失ったからできた選択だったのか、どうなんだろう。視野が矯正されたあとの初めての世界、解像度が上がって、空気まできらめくような描写が美しい。

    このあと、彼はどういう人間になるんだろうか。家族と転校して、新しいコミュニティにうまく馴染んでいけるのか、あるいは不登校気味ながら学校に残って少し遠巻きにされながら卒業す

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    2026年01月15日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    きっかけ
     みきちゃんが貸してくれて
     「大人の恋の話が読みたくて」
     「でも途中で止まっちゃってます」
     って

    不器用に生きる校閲の仕事をしている冬子と、物理教師の三束さんの話

    感想
     作中に
     絵に描いたような公演の網のゴミ箱
     とか
     停めてある自転車のカゴに誰かが
     空き缶を投げ入れていく
     描写があるけど それが まるで

     誰かに呼び出されて言いたいことを
     一方的に言われ続ける冬子と 被った

     聖(ヒジリ)とか高校の同級生とか
     以前の職場の先輩とか

     文章は 一文がやたら長くて
     冬子の頭の中がこんがらがってて
     こーゆーの嫌いじゃない

     アタシ、読むの大好きだけど

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    2026年01月13日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    下巻に入り展開としてどうなっていくの?と思って読み進めたが、個人的なあまり結末は腑に落ちなかった。ふんわり終わった印象。

    お金に振り回されたあげく、自分に残るものはなんなのか?何のためにお金を稼ぎ生きていくのか?主人公の花は、幼少期からお金に振り回されてきたが、結果的に自分自身もお金で何をしたいのか、わからないまま悪いことにも手を染めながら人生を過ごすしかなくなってしまった。そんなストーリー。

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    2026年01月12日
  • 黄色い家(上)

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    2026.1

    移動中にちびちび読んだ。
    心が苦しい。

    ===

    P123 わたしたちが使える口座はひとつもなかった。
    P126 自分が家を出ることで、なんだか母親を置き去りにするような、自分だけがあの暮らしから逃げ出そうとしているんじゃないかとか、そんな罪悪感めいた思いにもかられていた。
    P147 もちろん嫌な客もいるけど、まあ昼だって頭おかしい客なんかふつうにいるから。
    P203 いま画面で見ているのはきっとその一部に過ぎなくて、それでさえ伝わってくるこんなにとてつもない量のエネルギーを、ひとりの人間がどうやって受けとめて、それを背負うことができるんだろう。人と人のあいだには、どうしてこ

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    2026年01月11日
  • 乳と卵

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    良い意味で読みづらい
    全ての文章に言葉に文字に引っ掛かりがあってそれをひとつひとつ触りながらでないと読めないような
    詩みたい
    知らないのに夏の日の団地の質感や温度や匂いがあってすごい

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    2026年01月10日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    ものすごく良かった。
    光をひとつテーマとする上で、冬子にしか見えない景色の美しさが見事に文章化されている。ほんとうに美しい文章に浸り続ける体験ができた。
    感覚を描くのがうますぎる。全身の刺激が、自分の体に感じられるように読める。
    でも、どうしてもこの物語を手放しに礼賛する気にはなれない。
    悲恋がもたらすカタルシスによって物語が矮小化されているような気がどうしてもしてしまうのだが、これはぼくが若すぎるのか。青すぎるのか。
    最後の方で、聖が悪者として描かれてすぎているように感じたのも正直すこしいやだった。登場人物がみな、嫌に描かれすぎている気がする。まあ、完全に悪者には描かれてはいないのだが。

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    2026年01月07日
  • ヘヴン

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    初めての川上未映子さんの小説。「きみはあかちゃん」というエッセイは読んだことがあり、細部までありありと想像できる点では近いが、今回の作品は哲学的であり、最後まで不穏な空気が流れる。
    テーマである「苛め」は途中で晴れることがなく、どうか救われてと願いながら読むしかなかった。
    結局「ヘヴン」はどんな作品だったのか、コジマは最後どうなったのか、僕の家族はどうなったのか、気になるところはいくつもあるけど、人生も死ぬまでにさっぱり結論づくことはないのかもとも思った。

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    2026年01月05日
  • 黄色い家(下)

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    救いのない世界。その中でもそこに生きる人々の愛情や幸せがある日々があるということか、救いのない世界の悲しい話か。

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    2026年01月05日
  • 夏物語

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    エレナフェッランテ推薦の女性作家小説リストにあったことがきっかけで読んだ。貧困やジェンダー、作家として作品を書くこと、出産に関する選択など、色んな要素のある長編作。久々の日本の小説なので長くても読みやすかった。
    彼女ほどの貧困も葛藤もなく好きな人と結婚、妊娠、という人生を歩んできたので、違いを見つめるような気持ちで読み進めた。存在しないほうがよかった、そんなことを思わせる社会ではいけないよな。

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    2026年01月05日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    一人の女性が自分を見つける物語だった。
    仕事、恋愛、人間関係、色々な環境の中で自分の外殻に触れて形作っていくような
    人は良くも悪くも外の世界と関わることで、自己を確立させる。主人公も三束さんやその他の人と関わることで初めて自分の想いに気づくことができたのかな
    吸収されず反射したものが色として届く。想いとして発したものが相手に届き、自分になる?
    この物語において光、色が差すものが何か、いろんな人の意見を聞いてみたい

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    2026年01月04日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    言葉や描写が繊細で美しい。よってよりリアルな日々を描いている。


    「あなたが自分の本当の気持ちを吹き受けて、自分で行動を起こしてそれで断られて玉砕してそんなドロドロの顔して帰ってきたって言うなら、私すごいと思うわよ。すごく頑張ったと思うもの。でも結局傷つくのが怖いのか何なのか知らないけど、安全なところからは出ないでおいて相手に気持ちを汲んでもらって、それで小学生みたいなセンチメンタルにどっぷり浸って自分の欲望を美化して、気持ちよくなってるのが端から見ててすごく嫌なんだよね。きれいごとってそんなにいい何がいいの?軽く見られるのが嫌なの?何か大事なものを守ってるように男に見られたいの?誰に見られ

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    2026年01月03日
  • きみは赤ちゃん

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    ⭐️3.7
    妊娠〜出産、育児のリアルな体験を母親目線で描かれていた。
    読みやすくて、全て大阪弁だったのが面白かった。
    男女とも出産を考える頃までに読んだらためになると思うので、読んで良かった。

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    2025年12月31日
  • すべて真夜中の恋人たち

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    ネタバレ

    言葉がとても繊細で美しく、ひとつひとつを大切に味わいながら読み進めました。
    光や真夜中の描写が儚くて切なく、静かな物語なのに感情の揺れが繊細に伝わってきました。

    主人公の冬子は、人との関わりが苦手で、傷つくことや失敗を恐れ、淡々と日々を生きていて。
    自分の意思や言葉が曖昧で、時に危うく感じる部分もあったけれど「何も選ばずにやり過ごしてきた」という感覚には共感するところが多かったです。
    聖との口論の場面はぐさぐさと刺さり、自分の感情は誰かの引用なのではないか、という問いも強く心に残りました。

    三束さんと出会ってから、冬子は自分の感情に気づき、連絡をしたり、おしゃれをしたり、告白したりと、静か

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    2025年12月30日