川上未映子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
序盤は主人公の冬子に全く共感できずなかなか進まなかったけれど、文章や風景描写の綺麗さもあり読み進めていくうち、過去の恋愛で傷つくのが怖くて相手と深く関わることができなかった自分を思い出して苦しくなった。
冬子とは対極な性格に描かれている聖にも全く共感はできなかったし、終盤の喧嘩のシーンでの発言についても言い方やタイミングはどうかと思ったが、聖の台詞からは、人と関わる中で自分を守るために一歩踏み込めない私自身を顧みるきっかけをもらったと思う。
すきな人のありとあらゆる細かいことを覚えていたり、気がつくとその人のことを考えていたり、相手をもっと知りたいと思ったりする心情描写には恋愛の苦しさ、切 -
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ネタバレ3周回ってまた村上春樹に興味が湧いてきた。
良書。
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ようこそ、村上さんの井戸へ――川上未映子はそう語り始める。少年期の記憶、意識と無意識、「地下二階」に降りること、フェミニズム、世界的名声、比喩や文体、日々の創作の秘密、そして死後のこと……。初期エッセイから最新長編まで、すべての作品と資料を精読し、「村上春樹」の最深部に鋭く迫る。十代から村上文学の愛読者だった作家の計13時間に及ぶ、比類なき超ロングインタビュー!
はじめに 川上未映子
第一章 優れたパーカッショニストは、一番大事な音を叩かない
朗読会の思い出/「語りかけ」の変化/キャビネットの存在/「人称」をめぐって/登場人物、囚わ -
Posted by ブクログ
ネタバレ校閲という仕事を知らず、興味深く読んだ。
冬子の、自分の意見をあまり言わない受け身なところは、自分と重なる部分もある。そして友人にも似たタイプもいる。自分の意見に同調してくれるのは心地よいこと。けど「あなたの意見は?」とむずがゆく思うこともある。
小説のようにそういう冬子タイプの人を「イライラする」と感じる人もいるのだろう。でもあなたが一緒にいることを「選んだ」のでしょ、心地いいんでしょ、とも思う。
冬子は「流された」と言っているが、聖のすすめで会社を辞めてフリーランスになったことは、「選んだ」ことだと思う。仕事や何かを変えることをしたくても踏み切れない人だってたくさんいるはず。
恋愛部 -
Posted by ブクログ
2026.05.10再読。
大学4年生で初めて読んだ時ほどの感動はなかった。それは当時の自分の一番の悩みが人間関係で、この本を冬子の成長物語だと捉えていたから。もう今の私は自分の気持ちを相手にはっきり伝えられるし、学生時代のような狭くて濃い人間関係にもう属していない。それより三束さんとのパートに焦点を当てて読んでいたから、終わり方に驚いた。
冬子が三束さんに、なぜ自分が毎回酒を飲んで会っていることについて何も聞かなかったか尋ねた時、「人には、いろんな事情があると思うので」と言ったところに、大人の恋愛の(三束さんに恋愛感情があったとは思わないが)醍醐味だなと思った。なんでも相手のことを知りたく -
Posted by ブクログ
目に見えないモヤモヤ〜っとしてしまうような感情や距離感の描き方が絶妙だったなあと思いました。
〝恋愛〟に境界線はないような気もしますが、冬子と三束さんとの関係は、年齢差のせいか、私はつい親や子世代を思い浮かべてしまい、恋愛モードに入りにくかったかな?
また、冬子の「日本酒入り魔法瓶」や登場人物たちの言動に、頭では〝常識〟って、通じる範囲が限定されるし、流動的なもの、と理解しつつも、なんとなく違和感がこみあげてきて、自分の中にある同調圧力や価値観の捉え方をどこか試されているような、居心地の悪さを感じながら読んでいた気がします。
終盤、まるで、夢や酔いから醒めるように、一気に現実へ引き戻され -
Posted by ブクログ
「ヘヴン」とは何か。
僕が最後に見た景色、それがヘヴン?
コジマのヘヴンは?
虐めなんて甘い言葉で済ましてはいけない。
描写がリアルすぎて何度も辛くて本を閉じては読むの繰り返しで、読み切るのに時間がかかった。
虐めから鬱状態になり希死念慮が湧き立つまでのストーリーが流れるように自然で、同じく希死念慮のある自分も引きづり込まれそうになった。
虐めももちろん悪だけど、そこにも意味があるというコジマの考えは、僕を虐めから逃さない鎖のようにも思えた。
世界で翻訳されてるようだけど、あの繊細な言葉はそのまま綺麗に伝わるのかな?なんて疑問を抱いてしまった。
とにかく重くてしんどい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初の方あまり物語に集中できてなくて、気付いたら主人公が昼からお酒を飲み、魔法瓶に日本酒を入れて外に持ち運ぶほどのアル中になっていてびっくりした
自分のなかにある三束さんへの想いを自覚することの恐れや、一度自覚してしまうとダムが決壊したかのように自分のなかにとめどない感情や欲望が溢れてくる主人公の感情の揺れみたいなところはかなり共感できてしまってしんどかった
主人公のキャラクターや振る舞いを思うとそういう人間のサンドバックにされがちなのも納得だけど、それでもこの小説のなかで冬子の人生に関わってくる女は最初に仕事を紹介した元同僚?の女も含め、どいつもこいつも強くて、冬子と会話をしているようで実際