川上未映子のレビュー一覧

  • 夏物語

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    ネタバレ

    女性の人生についてふんわり思っていたことが、かなり細かく描かれていた。

    反出生主義。私自身も、鬱になった時、
    こんなに辛い思いをするなら、消えたい。これからも辛いまま生きなければならないことは明らかで、明るい未来が見えない。だけど、自死は嫌だ。家族を悲しませ、想像できない痛みに自ら向かって行く勇気もない。だから、そもそも生まれなかったら1番良かった。と思ったのだった。
    同時に、不妊治療は本当にエゴでしかないという考えを持った。自然の摂理ならともかく、不自然な形を取ってまで、不要なお金や他人の労力をかけてまで、将来私みたいに苦しむかもしれない子供を産むなんて。今、実際、苦しんでいる子供がいるの

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    2026年03月29日
  • 深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集

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    川上未映子作品を読んでいると、いろんなことを考えさせてくれるところが好き。女性としての私、社会人としての私、そして将来母や妻になるかもしれない私、などなど。それをあらゆる観点から多角的に読むことができる。日常だと「考えすぎやろ」とか言われるようなことを、つぶさに拾い上げてくれるところが好き。

    特に今回は、恋愛リトマス紙が好き。(笑)

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    2026年03月26日
  • 乳と卵

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    ネタバレ

    縁子が玉子を自分に向かって叩きつける場面が印象的でした。なぜ川上さんは、縁子が自分に叩きつけるものに玉子を選んだのか、理由があるようで考えてしまいます。縁子は自身の体内にある卵子について、「かきむしりたい」「ぶち破りたい」と日記に書いており、玉子はそのように縁子が厄介に扱った卵子と関連があるような気がします。その一方で、作中では「玉子」と「卵」で表記を変えていたりして、やっぱりなんの関係もなかったのかな、、、?と思ってしまい、謎のままです。

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    2026年03月23日
  • 乳と卵

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    去年の今頃、男性である私の乳房が膨らみ、痛みを伴うしこりが生じた。乳がんを疑いパニックになりかけたが、乳腺内科で薬の副作用による女性化乳房と診断された。
    ごく最近無事完治したものの、普段から自分より相手の乳房のことばかり考えてきた人間にとって、「女性らしい外見」としてシンボリックな膨らんだ乳房を自らが持つことは想像以上の違和感とストレスを覚える経験だった。

    本作の登場人物である、豊胸手術を受けようとする母親と初潮が来て生命を育める身体になることを恐れる娘。それぞれ女性の外側と内側のシンボルの存在を象徴する彼女たちの関係性は、終盤の「玉子のシーン」で変化する。それが「女性である」ということ、ま

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    2026年03月23日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    世界の暗さは私たちが生きる世界と何も変わらないのに川上さんが書く言葉によって綺麗なものになっているのがずるいと思った。でも読み終わって本を閉じたあと視界に見えるものの動き一つ一つが繊細なもののように見えた。読後感を味わいたい人にぜひ。

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    2026年03月21日
  • 黄色い家(上)

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    上下巻ってなんとなく手をつけにくかったけど、あまりにも本屋で目につくから買ってみた。おもしろい、けど、下巻がいますぐに読みたい!ってほどではなかったな〜。。ただ序章に漂っていた黄美子のやばさとか、なんで全員バラバラになったのかとか、は気になるから下巻も読もうと思う。

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    2026年03月20日
  • 乳と卵

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    川上未映子は以前にヘヴンという小説は読んだことがあり、その時はえぐい話だなと思うくらいで、特に文体が特徴的だったという印象はなかったのですが、この小説を読むと口語的で大阪弁をそのまま文章に起こした文体がとても特徴的であり、実験的もあり印象に残る。

    内容の方は、豊胸手術を受けることに取り憑かれている母とそんな母親に嫌気がさし言葉を発することを拒否するようになってしまった小学生の娘の関係性の修復というのが主なテーマになっている。

    心はまだまだ子供なのに、体は大人になっていく、思春期特有の不安定な感情をよく表現している。

    親子揃って卵を頭にぶつけて割って、泣きながら会話するというシュールすぎる

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    2026年03月19日
  • 乳と卵

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    ネタバレ

    はじめは段落もかなり少なくて読みにくいと感じてたけど、日常生活の中の細かな独特の描写やリアルな話し言葉での関西弁が頭から離れなくて引き込まれました。
    こんな文章の書き方があるんや!という驚きと本ってほんまに面白いやん!という感激がありました。
    巻子と緑子のやり取りで、ほんまのことゆうて!ほんまのことってなに?ほんなのことなんてないこともある。と言うところは、あぁ二人の言ってること分かる気がするって思いました。
    ほんまのことってほんまに何やろって思うことあるし、大事な人が自分自身を大事にしてないって感じた時、ほんまのこと知りたいし理解したい助けたいって思う。
    夏子の友達の豊胸と化粧の違いのやりと

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    2026年03月18日
  • ヘヴン

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    いじめが壮絶すぎて‥
    自分がそこにいる気持ちになります‥
    早くお母さんに言ってとか、病院の先生に言ってとか
    思春期はなかなか言えないのわかるけど
    抱えこんでたらダメだよね

    コジマとのその後が知りたい!

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    2026年03月17日
  • 黄色い家(上)

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    貧しい日常に疲れた女性達が共同生活を送る話し。生きていくために犯罪に手を染めていく。花は逃れられない不安に、お金という安心感で対峙する。裏の世界やシノギの場面の描写が、ややぼかされていることで、奥深さやリアリティを感じた。

    上下巻の感想

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    2026年03月14日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

    コジマが、いじめの状況は変わらないのに
    どんどん強い印象に変わっていくのが不気味だった。
    自分の解釈で世界を捉えて、現実の苦しさになんとか
    耐えるためか?目を逸らすには、より強く世界に
    没入しないといけなかったのかもしれない。
    だから自分に言い聞かせるように、
    汚れをお父さんを忘れないための「しるし」とか、
    いじめに対抗しないのは「美しい弱さ」と何度も
    訴えていたのかもしれない。その様子を主人公が
    なんだか受け入れられないのは、
    置いて行かれるという焦り?か、
    自分もコジマの世界観に取り込まれてしまうという怖さ?
    とかかなと思った。
    百瀬は最初の描写から、後で主人公側になるか、
    と思ったけど、

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    2026年03月14日
  • 黄色い家(上)

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    生まれつきのどうしようもない環境の中で孤独に必死に考えて生きようとする10代少女の姿は胸にくるものがあった。主人公の花は暗いトンネルの中で光を求めて彷徨い、仲間を得ながらも掴みかけた光が遠のいてまだ抜け出せない。下巻に向けてさらに暗闇に誘われているようで、この先に目が離せずにいる。
    今、すぐ、下巻を読んでます。
    かなり生き様がリアルに描かれていて、臨場感がすごくあります。

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    2026年03月14日
  • ヘヴン

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    風景描写や比喩表現など、文章表現が豊かで読んでいて情景がリアルに感じられ読み始めると時間はかからなかった。激しい感情の動きの文体も緻密で、映像を見ているかのようだった。
    6Bの芯と言われると、不思議とコジマの声が想像できる。残酷なシーンは多いが、綺麗な印象のある本だった。
    一見淡白に見えるが、息子想いな母親の存在も救いだったように思う

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    2026年03月14日
  • ヘヴン

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    すごかった…すごい本だった。

    風景描写というか、主人公たちが見てる景色の描写がすごかった。
    壮絶ないじめをうけて自分が「もの」であるかのような感覚を抱いてる主人公だからこそ、見えてる世界なのかもしれない。

    もう一度読み返したい。

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    2026年03月12日
  • ヘヴン

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    いじめの内容と聞いていたから結構重めかなと期待してたけど、思ったより重くはなかった。ただ、いじめの描写が具体的でそんなこともするの!?って思うこともいじめとして描かれていてその部分は心が痛かった。最後コジマはどうなったのかが書かれていなくて最終的に主人公とコジマの関係が気になる。

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    2026年03月10日
  • 夏物語

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    黄色い家が面白かったので2作目として夏物語を読みましたが、やはり文体がいい。
    一気に溢れ出した思いを細かく言葉に変えているような勢いのあるページもあり、ゆったりしっとり流れるページもあり、これぞ文学!という感じがして好き。

    あらすじで読んでいた、逢沢との出会いがでで来ないなと感じるくらいの長い長い前半。でも夏子を知るためにも全て必要なエピソードだったのだと感じた。

    この人の作風から、きっとよくあるハッピーエンド!という感じではないだろうと思っていたけれど、読後感は黄色い家と同様にとても良い。

    豊胸と精子提供についてとても知識が増えた。

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    2026年03月06日
  • 乳と卵

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    大阪弁の勢いがとにかく小気味いい。
    ほんまに横で喋ってるみたいで、「ああ、こういう女の人いる」と思いながら読んだ。

    生理の描写には驚いた。
    嫌悪じゃない。経験していることだからわかる。
    でも、「そこまで書く?」とは思った。
    血も痛みも湿度も、そのまま出してくる。

    あけすけ。遠慮なし。
    なのに不思議と、核心はするっとかわされている感じもある。

    あんなに喋っているのに、
    本当にいちばん痛いところは、最後まで言葉にしていないような。
    むき出しに見えて、どこかでちゃんと守っている。

    母になること、ならないこと。
    身体を持つこと。
    軽口の延長で話しているようでいて、実はものすごく重たい。

    読後

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    2026年03月03日
  • 黄色い家(上)

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    上巻だけの感想

    自分の居場所を確保するために必死に働く花。鋭敏にならざるを得なかった金銭感覚でコツコツと貯金をする。しかし、困難が何度も続く。

    花が頑張らなければならない、となる状況に陥るのが見事に描かれている。同居人の黄美子(蘭、桃子も)が金銭感覚に乏しいことは序盤から丁寧に描かれていた。家賃や他の生活費に関しては尽く話が噛み合わないことが残酷なまでに描かれている。

    闇バイトの上司(?)に高級焼肉店を奢ってもらったときに「おいしい」という感情よりも強く、こういった店で食事をする機会がないであろう黄美子や母のことを思って泣いてしまう。このシーンで花は本当に優しい子であることが分かる。また

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    2026年02月26日
  • 黄色い家(上)

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    ・ニュースを通じて知人(黄美子)による監禁・障害事件を知った花の人生を通じて、事件に至るまでの過去の経緯が明らかになる
    (上巻はまだ過去の描写の途中。下巻を早く読みたい)
    ・『なぜ日本文学は英米で人気があるのか』の中で川上未映子さんが村上春樹を痛烈に批判している記述があり(「マッチョイムズ、焼き増し」という批判だったかな?確か)、彼女の作品を読まねば!!ということで早速読んでみたけど、これは凄いな、、、
    ・花が目にする景色、友人との会話、安心/不安/怒り/行き場のない感情含めた描写、そこに漂う空気まで、あまりにも生々しく、花の人生を追体験している様な気持ちになる
    ・それでいてとてもテンポの良い

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    2026年02月25日
  • 乳と卵

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    乳と卵。
    大阪から姉の巻子と姪の緑子が訪ねてくるところから物語が始まる。
    どうやら、巻子は豊胸手術をしようとスナックの仕事を休み、娘と妹宅にやって来たらしい
    事件や何か起こるといったことはなく、巻子が何故
    豊胸にこだわっているのがだんだん分かってくる
    ちなみに、緑子はいつからか分からんが、巻子と会話をしなくなり、全て筆談。(病気が原因ではない様子)
    女性が自分の胸の形にこだわってるなんて、全く分からない感覚だったし、中学の緑子が卵子の存在を
    うとましく思う気持ちもラストに近づくにつれ、分かってくる。
    銭湯♨️での姉妹の会話も面白過ぎだし、真夏の夜に近くの定食屋に三人で訪れるゆったりとした描写も

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    2026年02月20日