川上未映子のレビュー一覧
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乳と卵、夏物語からハマって読み続けている川上未映子。これは雑誌Hanakoに掲載されたエッセイ集。何気ない日常や思いなど川上さんの考えに触れる一葉で、私はとても好きでした。片思いしている人の声を聞くみたいな気持ちで読んでいて、知らなかったアートや考え方にも触れられて、様々な事を考えさせられたり、自分の知らなかった気持ちに気付けたりしました。これを読んで彼女のInstagramも見てみたりして、やっぱり好きだなぁと思いました。
デビューした頃は全く興味がなくて読んでみたいとも思わなかったけれど、どこでどんな出会いをするかで自分にとって大切な本や作家になりうる、また書き続けて欲しいと思います。 -
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すごく言葉が多い小説。言葉は言の葉と書くのだけれどだとしたら、秋のイチョウの木のしたに立って、落ち葉を浴び続けているようです。
緑子の独白ノートとでも言うべきものが、すごく切ないというか、胸をギュッとさせる。
もどかしい、やるせない、焦燥感が凝縮されていると思うのです。
私は多感な男子だったので、はっきりとしたことは言えないのですけど。
なので、女性目線だともっと感じるものがあるのではないでしょうか。
男性目線で小説を書く村上龍氏と対称的な女性作家さんと思います。
こうやって、男性、女性と書くのはもはやよろしくないのかとか、思いつつ。
最近、ビールのCMに川上未映子さんがで出ますけど、ス -
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女性の生と性を見つめた作品。ある意味では女性しか描けない作品だと思う。
大阪の母の巻子と娘の緑子が、東京の妹夏子の家に滞在する。
緑子は、母と半年前から口を聞かず、ノートに字を書いてコミュニケーションをとる筆談だった。そのことを夏子が聞くが、やはりノートに書いて答える。字はしっかりしている。
巻子は、現在40歳てまえで、緑子が生まれてすぐに離婚し、シングルマザーで、大阪の京橋のホステス。なぜか、豊胸に興味を持ち、20近くのパンフレットを集める。
巻子は、なぜ豊胸したいのか?がよくわからないので、夏子と論争する。大阪弁でまくしたてる巻子の話にテンポが実にいい。巻子にとって、容貌が劣化し -
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川上未映子の顔が美しくて、ずっと憧れている。
黒ラベルのcmに出演されているのをみて2年くらい積読していたのを思い出し、読みはじめた。
コロナで自宅待機になったことも重なり、1週間くらいでするする読めた。
終盤、自分の育ったまちへ訪れているときに好きなひとから電話があったシーンが一番うれしかった。わたしもしたことがあって、それは田園に死すという映画をみたあとに幼少期住んでいたまちへ訪れてみたこと。自傷ともとれるような行為だとおもう、さみしくて、なつかしくて、ひとりぼっちで涙が出そうだった。そんなときに好きなひとから会おうって連絡があったら、本当に嬉しいだろうなと思った。そしてそのひととの子ども -
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ネタバレ乳と卵を読んだので、夏物語も読んでみたくなり、読んだ。
電車に乗って、知らない街を見た時にここに立つことはないんだろうなと自分も結構思うことあるなーとか、夏子の感情に共感できることがたくさんあったから、確かにと思いながら読んだ。
大人のエゴでなんとなく子供を作り、家庭を作り、幸せですみたいなのって結構あるなぁ〜と思った。子供は親を選べないし、子供ができたからにはそれ相応の覚悟が必要だよなと思った。僕の周りにも親のエゴで子供を作って親が子供を振り回しているみたいな構図の家は一定数いて、誰も産んでくれなんて頼んでないし、産まれなかったらよかったと思う人ってこの世の中にたくさんいるんだろうなと思 -
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文庫版、乳と卵を読んですぐ読み始めたから、最初???となった。第一部はあとにして、第二部から読んだ。
子供をもつ、生命を誕生させる、ということを考えさせられる。特に夏子と善百合子との会話が衝撃的。子供を産むというのは一方的で暴力的な行為、誰の何のための賭けなのか、そういう考え方もあるか…。確かに生まれてきたくて生まれてくる命はないのかもしれない。でもそんなこと言ったら人類絶滅しちゃうよな。善は生立ちが壮絶だからな…ただ、そういう酷い目にあっている子供は現実にも世の中にはいるわけで。なんだか胸が締め付けられる。
遊佐のくらがただいるだけで幸せな感じ、こっちはよくわかる。ただ自分が愛情だと思ってい -
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ネタバレ乳と卵
急に豊胸手術をすると言い出した語り手の姉巻子とその娘で話さずノートに思いを書いていく緑子。が東京へやって来る。緑子の思いはそのノートだけにあって、女の体が生むように変わっていくこと、そのあと生じる人生のつらさ、じゃあ生まなければよい、母は自分を生んで萎んだ胸を膨らませたいならじゃあ生まなければよい、となって、非常に共感できた。
結局巻子は豊胸せず元夫に会いに行った?で、緑子と本音を交わしながら卵をぶつけ合う。→緑子=卵子に繋がる
、、、で気持ちも口語も長く繋ぎ、慣れれば臨場感がある。所々緑子の手紙が出てくる。緑子の気持ちがはっきりですぎていて、これが無かったら(最後の緑子の独白のみ)ど -
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ネタバレ半年ほど前に購入して読み始め、主人公の姪緑子ちゃんの日記がはさまれたり姉の描写があったりと視点が定まらないような感覚がして物語に入っていけず、序盤で飽きてしまい、数か月間放置していた。
久しぶりに電車で通う場所への連勤があったので、そのお供に手に取った。相変わらず序盤部分は入っていけなかったけれど、物語後半、逢沢が登場したあたりからぐぐっと引き込まれ、最後は夜中に目覚めてしまった日に読み、最後まで集中して読み終えた。
自分が産んだ子に「会いたい」と願った主人公。私は妊娠前には「会う」ということまで考えていただろうか。妊娠がわかってから「会いたい」という気持ちになったことは覚えている。
妊娠方法 -
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意外にも読んだことがない川上未映子。最初は短編から入りたいと思い手に取った本作。春のゆらめきのような怖いものかなというイメージで読み初めて気づく。春とは、あの年の春のことか。
すなわち、コロナ発生から間もないあの春、それがどんなもので生活をどのように変えてゆくものなのかまだ誰もわかっていなかったあの2020年の3月-4月。
海外で沢山の方々がなくなり始めるも、まだ緊急事態宣言が出されていないころ。うっすら不穏な予感が充満しているけれども自分事になってない、あのふわふわした時期。
その期間を舞台に、6つの短編が収められてる。いずれも感染症が主題ではないが、あのまだ何も知らなかった頃の日常を -
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一気に読んでしまった。イジメものの中には被害者が実は美少女だったりするものもあるが、本作品では斜視の少年と不潔な少女といきなり苦しい容赦ない設定。
自分なりの解釈と咀嚼が必要な小説と思う。
コジマは殉教者になりたい歪んだ感情を持っている(持たざるを得ない環境だったのかも)のだと思った。その感情に自身も疲弊し、主人公との軋轢も生じてくる。
百瀬とのやり取りはとても読みごたえはあった反面、目新しい議論ではなくどっかから引っ張って来た感があった。中学生でここまで醒めてるヤツいるか?との違和感もあった。小説全体の流れにも大きくは関わっておらず、そこだけ浮いた感じがしたのが残念だった。
主人公にとって重