川上未映子のレビュー一覧

  • 乳と卵

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    少し難しく、登場人物の感情がとりとめもなく書かれていて読みづらい点もありましたが面白かったです。緑子のやるせなさに共感できました。

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    2026年05月12日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    物語を読み進めていくと、コロナ禍のあの時のあの感じが蘇ってくる。あの時私は地元を離れて地方に住んでて緊急事態宣言下でも働く側で、世の中に平等なんてないんだなって、職業や環境によって誰かが線引きした中の外側の人間で内側に入れなかった溢れた側の人間なんだなって、なんか捻くれてたな。そんなあの時の気持ちも思い出させてくれた作品でした。
    一つ一つの話は何度も読み返しながら読み進めて、どの物語も最後には読者の想像にお任せします。みたいな感じの終わり方で、これが地獄なのか、これが恐怖なのかって感じました。

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    2026年05月10日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    3周回ってまた村上春樹に興味が湧いてきた。
    良書。

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    ようこそ、村上さんの井戸へ――川上未映子はそう語り始める。少年期の記憶、意識と無意識、「地下二階」に降りること、フェミニズム、世界的名声、比喩や文体、日々の創作の秘密、そして死後のこと……。初期エッセイから最新長編まで、すべての作品と資料を精読し、「村上春樹」の最深部に鋭く迫る。十代から村上文学の愛読者だった作家の計13時間に及ぶ、比類なき超ロングインタビュー!

    はじめに 川上未映子
    第一章 優れたパーカッショニストは、一番大事な音を叩かない
    朗読会の思い出/「語りかけ」の変化/キャビネットの存在/「人称」をめぐって/登場人物、囚われない魂たち/本当のリアリティは、リアリティを超えたもの/物語を「くぐらせる」/文章のリズム、書き直すということ/村上春樹の驚くべき「率直さ」/中上健次の思い出/「頭が沸騰」している時間/自分にしかできないことを追求する/本との出会いから始まった奇跡/ゆくゆくはジャズ・クラブを……
    第二章 地下二階で起きていること
    タイトルと人称はどのように決まる?/「悪」の形が変わったような気がする/地下へ降りていくことの危うさ/それが僕の洞窟スタイルだから/僕は芸術家タイプではありません/ノープランで小説を書き上げるためには/みみずくと作家のキャビネット/水先案内人は三十代半ばがいい/信用取引、時間を味方につけること/地下一階の「クヨクヨ室」問題/「渥美清と寅さん」では困りますからね/免色さんに残された謎/僕のイデアはそれとは無関係です/スピリチュアリストと小説家との違い/ポジティブな終結でありたい/書くことで村上さん自身は変化しますか?
    第三章 眠れない夜は、太った郵便配達人と同じくらい珍しい
    文章さえ変わり続けていけば、恐れることはない/『ノルウェイの森』幻のシナリオ/本当に求めているのは、男性なんじゃないのかな/文章を書くことで、自分を知るということ/読者を眠らせないための、たった二つのコツ/生き方を教えるのは難しい、書き方も同じ/文体は心の窓である/手を引いて、どこかへ導いてくれる存在/女性が性的な役割を担わされ過ぎていないか/こんな女の人、いままで読んだことがない/地下に潜んでいる、僕の影に触れる瞬間
    第四章 たとえ紙がなくなっても、人は語り継ぐ
    日記は残さず、数字は記録する/まずは適当に書き飛ばせばいい/新しい一人称の世界が始まったのかな/昔書いた本は、古くて読み返せない/スプリングスティーンの自問のように/僕はインダストリーズの生産担当に過ぎない/死んだらどうなると思いますか/言葉が一人歩きしているものだから/本物の牡蠣フライよりそそりたい/善き物語は、遥か昔の洞窟の中に繋がっている
    インタビューを終えて 村上春樹
    付録 文庫版のためのちょっと長い対談
    濃厚すぎる二年間ですね/ガラパゴスとか、パリとか、村上RADIOとか/翻訳のこと、「父親」についてのメモワール/父親のことはいつか書かなきゃいけないと思っていた/文章というツールについて/「待つのが仕事だから」と言ってみたいけれど/帰って来られた猫と帰って来られなかった猫、内臓の中の石/インタビューの最後に

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    2026年05月08日
  • 愛の夢とか

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    短編集。最後の物語では、死んだ奥さんが天国や地獄に行けず、生前の家を彷徨いながら夫と別の女性の新生活を見て苦しんでいた。しかしそれは妻の勘違いで、実際には夫は妻の死後も彼女のことを想い続け、前向きに生きていた。

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    2026年05月03日
  • 乳と卵

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    ネタバレ

    思春期に入った女の子が、体の変化に戸惑い嫌悪し、自分のこころは体という入れ物に入ってるだけと感じている。一方、シングルで育てている母親もなぜか豊胸手術をしようと企てる。ままならない境遇を、この体がもっとこうだったら違う人生になるかもと期待してか。それにしても、この娘が賢い。声を発しなくなったのはなぜか。読後感がよい。母子に幸あれ!

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    2026年04月30日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

    重かった………………読むのにとても時間が掛かった。。

    ずっと辛いし、希死念慮が膨らんで鬱状態が加速していく描写は本当に生々しくて、新卒期の摩耗しきった己と重なる部分もあって、わかるなあ、と思いながら読んでた。

    元々ショッキングな描写には耐性があるつもりでいたけど、それも年々ダメになってて、主人公が二ノ宮たちに人間サッカーとかいう惨たらしい暴力に晒されるところで貧血になって一時中断した。。
    生々しい活字に体調崩すのは、中山七里『連続殺人鬼カエル男』と平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』以来かもしれない。

    ノストラダムスの予言、とかいう、自分が生まれるずっと前に流行ったらしいワードから、この物語が90年代初期?とわかるけど、この位の年代の小説が好きかもしれない。

    推しとかスマホとかインスタとかいいねとか、そういう露骨に近代的なモチーフを面白おかしく風刺したような物語より、もっと奥底の人間心理とか、人と人とが作用しあって生きることの難しさとかを、スマホが生まれるの前の時代感で読みたいと思う。最近。

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    2026年04月26日
  • 黄色い家(上)

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    読んでいて感じたのは、「こうなるしかない」という諦念に近い確信だった。
    未成年での飲酒やスナック勤務、血縁ではない人々との同居、明らかな違法行為の人間関係。表面的には自由にも見える環境の中で、実際には選択肢がほとんど存在しない。守ってくれる大人も、安定した生活も、引き返すための基盤もない。あるのは、その場に適応するしかない状況だけだ。
    さらに残酷なのは、ようやく積み上げたものが徹底的に破壊されることだ。自分で稼いだお金は盗まれ、次には母親に奪われる。外からの搾取だけでなく、内側からも奪われることで、信じられるものそのものが失われていく。
    本来なら拠り所になるはずの家族が、最も人を削る存在になっている。逃げ場として機能するはずの場所が崩壊している以上、一人で立って生きるという選択すら成立しない。
    物語は単なる不幸の連続ではなく、どうやって人が逃げ場を失っていくかを丁寧に積み上げていく。その過程があまりにも現実的であるがゆえに、読者にとっては強烈な精神的負荷になる。
    冒頭で提示される殺人という結果も、突発的な異常ではなく、この環境の延長線上にあるものとして理解できてしまう。ゾクゾクくる怖さがある。
    救いを期待して読む作品ではない。むしろ、救いが成立しない構造そのものを突きつけてくる物語だと思う。

    下巻へ進むぞ!

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    2026年04月26日
  • 乳と卵

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    東京に住む妹の所を訪れた姉とその娘が営む夏の3日間。何故か豊胸手術に取り憑かれている母と思春期の娘の関係が痛々しく切なかった。独特の文体で読みにくさはあったが段々慣れた。女性のからだの真髄を探るチチとラン。なるほどと思う事も。熱さのある作品。

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    2026年04月15日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    いくつかの短編小説で構成される一冊。
    どの話も読み終えたあとに、ふわっと余韻が残るような感覚を抱いた。良いか悪いか、ハッピーエンドかバッドエンドか、必ずしも割り切れない曖昧さに、私は個人的に春を感じられて良かった。

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    2026年04月14日
  • 黄色い家(上)

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    序章と最後が面白かった。
    女子同士の会話が本当に話してるようでリアルだった。
    中盤のブルセラがどうとか韓国人がどうとかには興味持てなかった。
    続きが気になる終わり方だったから下巻に期待します。

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    2026年04月07日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    コロナが蔓延し、生活が一変したあの春にまつわる物語を連ねた短編集。

    全話に通じて対話が少なく主人公の心情を丁寧に描写していることと終始不穏な空気が漂っていることが印象的であった。

    心理描写に関しては"不安"や"恐れ"などといった一言でも通じる感情を様々な比喩表現を用いてこれでもかというほど深掘りっているのが印象的だった。
    心理描写ももちろんだか、傍から見た言動に関しても「この人はこういう感情なんだろうな」と読者が一目で分かるような表現が秀逸であった。

    作品の空気感に関しては暗い話が多く、何かが起きる結末でないことが不穏な空気感を作り出していた。起きている作中での物事自体が特別陰鬱といった訳ではないのだが巧みな心理描写によりここまで不穏な空気を漂わせられる川上未映子の技量に感服した。

    比喩表現が豊富であったことや起承転結の起伏が少ないことから全体的に純文味を感じる作品であった。

    「春のこわいもの」というタイトルからは"春"というテーマに惹かれて購入したが、"こわいもの"の方が印象的であった。

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    2026年04月03日
  • 愛の夢とか

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    淡々と話が進んでいく中で、考えさせられるというか人の心の奥深くに存在している闇みたいなやつに気付かされる作品だった。
    ただ、改行も少なく本当に淡々と話が進むため、ちょっと読みづらかった。

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    2026年03月28日
  • 愛の夢とか

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    「お花畑自身」が1番引き込まれた。
    「アイスクリーム熱」も、まずまず。
    あとはちょっと読み終えるのに苦労した…!

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    2026年03月24日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    どの話も掴みきれないまま終わったという感じ。川上さんの本は初めて読んだけど、なんか、初めての感じ。
    明快なストーリー、なるほどという結末が得られない感じ。
    文章の美しさを感じとる作品なのだとしたらわたしにはまだ難しい作品だったかも。

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    2026年03月24日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

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    川上未映子さんが描く女の話は、繊細で美しく、そして一途の不穏が漂う感じが本当に素敵だなと思う。ウィステリア〜も良かったけど、シャンデリアの虚しさが蔓延る雰囲気も好きだった。ブランド品を買えても満たされない心の寂しさよ。

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    2026年03月20日
  • 愛の夢とか

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    なかなか、何を言いたいのか理解するのが難しい話が多かった。
    面白かったのはお花畑自身と十三月怪談。
    十三月怪談は若い夫婦の話。妻が若くして亡くなるのだけど、その後の展開が結局どうなるの?と思いました。
    夜寝る前に読んだのでちょっと怖かった。
    死後の世界は多分あるんだろうなとか好きな人が不幸だと辛いなど色々考える話だった。

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    2026年02月07日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    村上春樹という巨人に川上未映子がせまっていた。文章を書くということを極めたいということ。ストイックで規則正しい生活で待つ。そして常識人でもある。そりゃマラソンもするなと納得。思いの外楽しめた。過去の自分の作品覚えてないとか。川上未映子のほうが詳しい。ふたりの今後の文章に興味がもっとでた。

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    2025年12月15日
  • 夏物語

    cnm

    購入済み

    女性なら一度は考えたことがあるであろう「子供を産むこと」について書かれた小説。乳と卵のその後的な位置付けとのことで購入しましたが、書かれていることはどこか他人事で、ネットでよく見る誰かのひとりごとをかき集めただけのもののような感じがしてしまいました。あまり新しい発見はなかった。乳と卵がとても感情的で作者のオリジナリティを感じた作品だっただけに、そのギャップが大きかったです。

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    2026年09月04日
  • 愛の夢とか

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    十三月怪談、とてもよかった。死ぬってこういう感じなのかなと思って、また会えてよかったねって思えました。

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    2025年09月17日
  • 愛の夢とか

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    短編集だけど一つ一つのお話に入り込んで読めたので、すぐに次のお話に頭が切り替えられなくて3日かけて読んだ。特に表題作の「愛の夢とか」が好きで、実際に読みながら愛の夢を4回聴いた。繊細で神経質なところもある女性のいいところも悪いところも全部描写された1冊で、作者独特の文章のテンポ感が心地よかった。

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    2025年08月27日