川上未映子のレビュー一覧

  • ラヴレターズ

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    吉本ばななさん、西川美和さん、小池真理子さん、岩下尚史さんの作品が好きでした。

    吉本ばななさんの一節は、あまりに素敵で手帳に書き写した。

    「…ほんとうに心から、彼が幸せであることを、健康であることを、あらゆる災厄が彼とご家族を避けて通っていくことを、なにかすばらしいものに護られていることを、祈ります。」

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    2022年09月04日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

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    4篇の話が入っているが、なんとなく感覚的に女しかわからない話だなーと思った。4篇とも、ほとんど女性しか登場しない。最後の話だけ、よくある気の小さいモラハラ夫が登場しますが、恋愛場面も女性のみです。
    個人的にお気に入りの話はシャンデリア。毎日デパートに入り浸っては目にするアイテム一つ一つのブランドと品物名を心の中に唱える主人公が、優しさで差し出されたハンカチに対してはブランド名を唱えなかった(ノーブランド)けど価値を感じた的なところとか。
    人の優しさはプライスレス感動!てことじゃなくて、女はいくら社会的に成功してても、自分の力でガポガポ稼いでも、それでは満たされない。結局暖かい家族、それもできれ

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    2022年08月04日
  • ピーターラビットのおはなし

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    3mに読んだ
    母の顔しか見ない
    言い回しが少し古めかしいので、読み方がたどたどしくなってしまい、退屈そうだった
    母側がレベルアップして、そのうちリベンジしたい
    もう少し子が成長した頃に読みたい

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    2022年05月30日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    川上さんの本は、なんだか狂気的な気がする。
    オーディブルの読み上げだと特に、なにか日記を読んでいるような、誰かに読ませるように書いていないような不思議な感じの文体。

    途中までは、つまらなかったんだけど途中からの引き込まれる感じもすごい。

    小学生が主人公だけど、脳内は小学生レベルではない感じ(笑)
    血が繋がっていても、他人は他人。
    なるほど。

    たしかにそうなんだけど、たしかにかなりヘビーな内容だと思う。人間の関わり合いって。型にはまった考えとそうでないものがある。

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    2022年03月24日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    村上春樹は「物語の力」を信じているし、読者との「信頼関係」を重んじている。だからいつも、安心して読める。そういう作家はきっと稀有なのだ。
    彼の人格、主義、主張の是非など一切問わず、一読者としてのまっさらな川上未映子がするすると切り込んでいくさまは、いっそ気持ちいい。

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    2022年01月08日
  • 世界クッキー

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    川上未映子さんのエッセイも喋り言葉みたいにつらつら並んでいるので、話している事を聞いてるようにすとんと入ってきます。文章を読んでいる感覚があまり無い。
    でもそれでも、ハッとする表現があったり立ち止まって振り返る部分があるので、楽しかったです。
    多和田葉子さんももっと読みたくなりました。

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    2021年11月14日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    「騎士団長殺し」についてのインタビューなので、読んでないとわからないと思う。半分ぐらいで停止。そのうち再読する。

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    2021年08月10日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    ベガティーとかチグリスとか、外国ぽい名前とどこか翻訳ぽい文章がお洒落ぶってるようで最初受け付けられなかったけど、ラストが良かった。「きみは赤ちゃん」もそうだったけど、川上さんは親子関係のせつなさみたいなのを描くのがとても上手な方だと思う。ハードカバーの装丁がめちゃくちゃ素敵。

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    2023年08月15日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

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    「彼女と彼女の記憶について」はホラーだったのか?モヤモヤしたまま話が終わる。
    「シャンデリア」が一番面白かったかな。最後に金持ちのおばあさんに言うセリフにびっくりしたけど。
    「マリーの愛の証明」はよく分からなかったし、表題作「ウィステリアと三人の女たち」に関しては、妄想⁇と入り込めず挫折…
    最初の2作は面白かったのにな。

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    2021年07月25日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

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    女とは、なんてじっとりして混沌とし、強くて時には儚いのか。美しい表現とは裏腹に、異質な主人公たち。その心情に同じ女性として吸い寄せられる。ぜひ男性の感想が聞いてみたい。きっと恐怖でしかないと思う。

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    2021年07月22日
  • あこがれ(新潮文庫)

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    なぜか空気感が日本ではないどこか遠い異国の地での話のよう。
    『乳と卵』でその文章の異質さ(主観です)に嫌悪感すら覚え二度と川上未映子さんの作品は手に取るまい…なんて思っていたのにハードカバーの装丁に引かれ、ぱらぱりと捲り気づけば購入。そして読んでみた今、不思議な魅力のある作家さんだな…と。素直に他の作品もまた読みたいと思えた。ふたつの作品でこんなに雰囲気の違う作家さんもあまり出会えない。

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    2020年12月01日
  • ヘヴン

    購入済み

    醜さの扱いが難しいところ

    醜い子を、醜く書く、というアプローチが、個人的には嫌いだし、違和感を持ったし、疑問を感じた。
    主人公のお友達がみんなの前で裸になる時とかね。
    容姿が劣っている女の子が、ある瞬間にだけたまらなく美しく主人公には見える、という方が、僕は心を動かされます。
    ありません? 容姿の作りが悪くても美しい女性のある瞬間。
    そういう瞬間は世間的常識を超えてくると思うんだけどなあ。
    女性作家が同性を描く時、そうなってしまうのかな。
    性差がすごく嫌いな作家さんだし。

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    2020年02月14日
  • 女性作家が選ぶ太宰治

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    ネタバレ

    「女生徒」や「恥」は好き。
    自分のことを綴った話はいかにも太宰らしい。度々出てくる弟くんが、このあと若くして亡くなってしまうんだなあと思うと辛い。

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    2020年02月02日
  • ラヴレターズ

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    それぞれの物語。関係の数だけ物語がある。
    ラブレター集だし言葉での表現にグッときたとこもあるけど、その後ろに垣間見える言葉になっていない行間に味わいがある。

    2020.1.1

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    2020年01月01日
  • すべてはあの謎にむかって(新潮文庫)

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    川上未映子のゆる〜く鋭い考察がぽんぽんぽんと楽しめるエッセイ88編。
    世の中への切り込みが、ゆるくて他人事で、でもどこか鋭くて、でも語り口調はゆるい。
    好きなのは「わたしを蹴り上げる雪の日の」「春と過去の、かさなるところ」「すべてはあの謎にむかって」。

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    2017年10月25日
  • すべてはあの謎にむかって(新潮文庫)

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    ぜんぶの後に残るものと人生が用意するもの、どちらも読んでいるので詳しいレビューはそちらを参照。
    何回読んでも川上未映子さんの言葉選びのセンスが好きだなと思うのです。

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    2017年09月21日
  • 世界クッキー

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    この独特のテンポ、まるで樋口一葉のような、、と思ったら作者は樋口一葉が好きみたい。
    しかも色んな雑誌に掲載されていたのを集めたから、独特の上に文章の長さやテーマが全然違ってて、あっちこっちに揺られている感覚がした。

    ストレートパーマの話や甥っ子の話はすっと頭に入るけど、概念や哲学のような抽象的なことを言われると途端に、あれ、この話はなんの事について言ってたんやっけ、、となっていた。

    『乳と卵』が芥川賞を受賞した辺りに作者がテレビに出ていて、確か哲学書を何冊も持っていたし読んでいたのがすごく印象的。こんな綺麗な人と哲学、、その組み合わせが不思議だと感じていた。

    その時から私は哲学はちょっと

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    2017年01月10日
  • ラブソングに飽きたら

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    音楽をテーマにしたアンソロジー。
    好きな作家の加藤千恵さんが筆者の中に入っていたので手に取りました。

    ラブソングとタイトルに入ってますが
    それぞれの短編はラブソング以外の曲もテーマになっています。
    実在する曲が使われていたり
    架空の曲だったりもしたけど

    加藤さんの『約束のまだ途中』と
    あさのあつこさんの『雨宿りの歌』がよかったな。


    加藤さんの作品は、結婚する親友(小学生からの仲良し)との思い出の曲を中心としたストーリー。
    自分の状況と結構かぶるところがあり、かなり共感出来ました。

    あさのあつこさんの作品は、少しミステリーっぽい側面もあるんだけど、小学生の時にある事件に遭遇し雨にトラウ

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    2015年07月14日
  • ラブソングに飽きたら

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    ネタバレ

    恋愛と音楽を絡めたアンソロジー。切なかったり、元気を貰えたり、不思議な話だったり…そんな8つの作品が収録されている。好きな作家ばかりだったので、読むのは楽しかった。どの作家もその作家らしい特色が出ていた印象。椰月美智子の作品が読んでいて1番印象に残った。

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    2015年06月20日
  • 女性作家が選ぶ太宰治

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    「男性作家が選ぶ太宰治」は、どの話も小説の王道のごとく、
    シンプルにストレートに面白かった。
    対してこちらは、エッセイ風だったり、入れ子構造になっていたりと、
    やたらと技巧に凝っているのが目立つ。
    他人と同じものを選びたくないという女性心理だろうか?
    私の頭が単純なのか男性寄りなのか、「男性作家」の方が断然良かった。

    本書でいちばん気に入ったのは、角田光代さん選の「恥」
    「自分を暴かれる傷みが、読む快楽になることを知った」というコメントに膝を打つ。

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    2015年06月05日