川上未映子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女たちの、誰にも話すことはないだろうというような出来事や記憶や考えをフィルム越しで見ているような短編集だった。
古い海外の映画を見ているような……舞台は日本で、現代なのに不思議な感覚だった。
最初の短編が刺さりすぎてしまい、その後の物語に入り込みきることができないまま、
大きなシャンデリア、深い森の湖、藤の花と、見ている景色が移り変わっていく。
それでも、ふと集中力が途切れると、西日が当たる小さな部屋と少女の記憶まで巻き戻されてしまう。それくらい衝撃的だった。
美しい文章の裏側でこの物語は何を示しているんだろう、何を感じとることができれば私は納得してこの本を閉じることが出来るのかな、と考えながら、でも明確な答えが見つけられないまま最後のページにたどり着いてしまった。
私自身も、何かのきっかけがないと忘れてしまっている記憶がきっとあるんだろうな。
何かのきっかけで思い出すことが自分の残虐性や偏った嗜好の発現だった時、これまで忘れられていたことがいかに幸福だったか思い知るのだろうな。
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Posted by ブクログ
ネタバレ周りに見える景色を羅列していくことで、沈黙を表現できる。
どうでもよい具体的な考え、会話を書く。目が大きい人は視界の黒枠も広がるのだろうか。とか
川上さんの文章はやっぱり好き。ヘヴンより百倍明るいが女子リーダーとか麦くんの母の謎の仕事とか、少し影もある。
アルパチーノ(^^)/~~
第一章
ミスアイスサンドイッチ 小4 麦くん
ぼくはスーパーのサンドイッチ屋のミスアイスサンドイッチが気になり、彼女の絵をたくさん描く。クラスの女子がミスの顔を整形だと笑っていてざらり。友達のヘガティーと会いにいくとミスは辞める予定だと言う。最後にぼくが絵をプレゼントすると喜び、結婚する予定だと言った。その日ミスとそれに似た姫や犬の自分の出てくる絵本の夢を見る。
優しいおばあちゃんは死んで、相変わらずお母さんは家で占いサロンをしていて、ヘガティーは銃撃戦の映画の真似をする。
屁が紅茶の匂いだからヘガティーって……笑
第二章 小6 ヘガティー
苺ジャムから苺をひけば
わたしのお父さんが実は昔別のお母さんと結婚していた。麦くんはむりやり女子と付き合わされた。麦くんの母が懇意のパワーストーン屋で火事。麦くんの母再婚。
別の母の娘、姉の調査。家に行くも「妹と思わないし、お父さんが死んでも何とも思わない」と言われる。実は父にも先方にも来るのは全部バレていた。 -
Posted by ブクログ
全てのストーリーに共通しているのが、夢と現実の間。夢は希望的な夢じゃなくて寝てる時の夢。
実際にそんな描写から始まる話もある。
タイトルの話とお花畑自身、十三月怪談が印象的。ひとつ分からすぎる話もあったした。
区切りがなく、だーーっとページに文字が並ぶ感じ。難しい言葉はあまりないが何度も読まないと読んでも、理解しづらい文章あり。
好みの分かれる本だけど、私は星3だけどこの人の本を読みたくなる。
最後の話はこれまでになく、感動的なラストで珍しく深い愛情の物語だった。死んだら、こんな風になのか?死んでから、こうやって会いたい人と会えたら幸せ。 -
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ネタバレピーター・ラビットシリーズの二十三巻目ですね。
わらべうたの小さな作品です。
やどやに すんでる
セシリ・パセリ
とのがた みんなに
おいしい ビール
のませてあげる
とのがた みんな
くる日も くる日も
やってきて
セシリ・パセリ
とうとう にげた
があがあ がちょう がちょうさん
どこかへ おでかけ?
だんだん のぼって またおりて
おくさまの おへやに
おじゃまします!
こぶた いったよ 市場にね
このぶた まってた おうちでね
このぶた おあじみ
じゅうじゅう おにくね
このぶた たべない はらぺこね
ちいさな このぶた ないてるね
ウィー、ウィー、ウィー!
おうちが どっちか わからない!
ねこが 火のそば すわってる
なんて きれいな ねこでしょう
そこへ こいぬが やってきて
「やあやあ、ねこさん、こんにちは!」
まだまだ続きますが、この辺で………!
ビアトリクス・ポターの調べと美しい絵がページを飾ります。
詩人の川上未映子さんの訳が踊ります。
楽しく愉快にワクワクしながら心がウキウキする絵本でした。 -
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ピーター・ラビットシリーズの二十巻目ですね。
あるところに、二匹のうさぎが いました。
心の優しいうさぎが、にんじんを 食べようとしています。そこへ 意地の悪いうさぎが 現れて、横取りしました。そして、にんじんに かじりついた そのとき、猟師が鉄砲を ズドンと うって……。
この卷の、お話は短いです。自業自得の寓話のお話になっています。ビアトリクス・ポターの美しいうさぎの絵を楽しむ絵本ですね。二匹のうさぎと猟師しか出てきません。
農場経営をしている、ビアトリクス・ポターにとって、うさぎは本来、害獣のはずですが、ファンタジーを愛する詩人として、うさぎに愛着をみせています。
川上未映子さんの訳も、言葉を少なくして、うさぎの絵を楽しむかのようです。
可愛いい、うさぎに癒されました。 -
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ネタバレ日常生活のささいなことから、社会全体の構造にいたるまで、いろんなテーマに関する川上さんの思いがつまっている。
小説家の先生だから普段からすごいことを考えているのでは、と思っちゃうが、開いてみれば同じ人間同士一般人と大きな差はないのかもしれないなと思った。
いくつか心に残ったエッセイがあるが、一番刺さったのは「彼女のような人ならとくに」かなぁ…
トークショーで20代の女性から「妊婦だって仕事はきちんとしないといけないと思うが、自分もいつか子どもを産んだら、優しくなれるのか」という質問が投げかけられたことについてのエッセイだ。
私は質問者とまったく同じことを感じていて、この質問をするってどれだけ勇気がいっただろうと思ってしまう。筆者の川上さんも、質問者が感じている生きづらさを思いやるようなことを書かれたうえで、余裕がなくて人に優しくできないときもあるよね、それって会社がどうにかすべきじゃない?と答えたと綴られていた。
たしかに、妊婦かどうかに関わらず基本的に人には優しくすべきだ。ではなぜ質問者の彼女が妊婦に注目してしまったかでいうと、社会の中に妊婦には優しくすべきという風潮があること、また余裕がない中でも思いやりを強制される対象が、質問者の場合妊婦というケースに限られるからなのかなと思った。
そう思って顔をあげてみると、世の中には妊婦以外にも高齢者、子ども、障がい者、怪我人、病人などなど、ここには書ききれないくらい気をつかった方がいい人たちがたくさんいる。
気が遠くなる。正直そこまでやってらんないよ!って思ってしまうのは、私だけなのだろうか。
そして、そう思ってしまうのは、私が真面目で余裕がなくて生きづらさを抱えているからなんだろうか。そんな何も気遣うポイントがない私を気遣ってくれる家族や親以外の人は、この世の中にいるんだろうか。
会社だって、すべての従業員が100%気持ちよく働ける環境を用意するなんて難しい。人は足りてないのに仕事は山積み、そんななかでお休みに入る人がいるってなったら、マジか…勘弁してくれ…ってなっちゃうし、会社としてもじゃあ今から人を一人採用してそこに入れようなーんて簡単な話ではない。
といったように、うだうだぐちぐち書いてきたけど、絶対この本で推したいポイントってここじゃないのである。もっとほっこりするお話とかたくさん載っているのでぜひ読んでみてほしいです!!! -
Posted by ブクログ
ネタバレピーター・ラビットシリーズの十五巻目ですね。
こぶたの冒険のお話です。
これまでのピーター・ラビットシリーズの中でも、長いお話になります。ビアトリクス・ポター自身が作品の中に登場して、お話が始まります。
ポターの農場に、ペティートおばさんという名前の、ぶたがいました。ペティートおばさんには、八ひきのこぶたがいました。こぶたがあまりにいたずらをするので、ポターはペティートおばさんに「おりこうなプッチは家において、ほかの子たちはよそにやります」とつげました。こぶたのブランドとアレクサンダーは、市場にやられることになりました。
こぶたのブランドの冒険の始まりです。
イソップのお話のような、人間とぶたの駆け引きが面白い作品です。
ぶたのペティートおばさんが、こぶたと別れるシーンは、涙を誘います。まるで独り立ちして都会に出ていく子供を見送るような、映画の一シーンを彷彿させますね。別の農園の意地悪なおじさんに捕まって、逃げ出す駆け引きも面白い作品です。ディズニーの作品にしても良いくらいですね。
もちろんビアトリクス・ポターの素敵な絵も見逃せません。これまで未公開だった絵も寄せられています。ハッピーエンドになっているのも嬉しいですね。