川上未映子のレビュー一覧

  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なんかもっとお金に関わるサスペンスな話かと思ってたら違ってました。ストーリーの核の黄美子さんがゆったりしているからか、進行ものんびりです。花は母に200万円を貸し、「れもん」も燃えてしまって、頼りの大人である黄美子は全く頼りにならないし、どうするんだろうと思います。特に登場人物全員、善人寄りの思考回路をしているけれど、ちょいちょい癖があるところは気に入っています。黄美子はどんな逮捕されるような悪事をしたのかどうか、きっと本人に悪気なんてないんでしょうが、それを楽しみにし下巻も読みます。黄色い家はどこ。

    0
    2026年03月14日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    黄美子さんと花ちゃん達の生活は青春っぽさがあって美しい描写だったけど、水面下に蔓延る生活の不安定さや社会的弱者の運命が拭いきれず、この生活の儚さを感じながら読んだ。下巻はもっとしんどい描写が続くのだろうけど。花ちゃんだってもっとまともな家に生まれていたら、それなりの生活が送れそうな素質はあるはずなのに、結局自分の生まれ育った環境が自分の人生の8割くらいを決めるんだと思うと、世知辛い。

    0
    2026年03月12日
  • ヘヴン

    Posted by ブクログ

    彼女には彼女なりの正義があった。
    そして彼には彼なりの正義を見つけた。

    「できる」が「しない」を選ぶ事が強さになる。
    今その時には無意味な行動かもしれないけど、今後その選択をした自分が正解だと思えるのだろう。

    ヘヴンを見なかったことにより、ヘヴンはどん底からの渇望により探し見るものではなく、結果としてそれがヘヴンだと肯定できる場所だったんだな、と。


    自分の話をする。

    小学生の時に、虐められていた子が居た。
    パジャマのような服を着て、鼻水を垂らしている。軽度の知的障害がある子だった。
    仮にA子とする。
    「A子菌」というものが流行った。
    その子自身やその子が触った所にはA子菌があると周り

    0
    2026年03月12日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    中盤が少しだけ退屈だったが、最後また盛り返した。下巻が楽しみ。母親が虐待している暴力的な母親ではなく、でも決していい親ではなく、リアル。一生懸命、子供も嫌いではない、でも自分の方が好き、楽しいことがしたい。
    信頼している大人(きみこさん)実は他の大人からみたら、あの人は、、、ってときの花ちゃんの気持ちもリアルだなぁと。よくあることだよね、ではないが、パーツパーツの事柄とそれにまつわる気持ちに共感

    0
    2026年03月07日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    これはパンデミックの時期でなくても、人間の心に巣食う。社会と隔離された入院という時間、淡い恋心を抱いていた相手と心が繋がらなくなった時、美しさのあこがれの先にあった汚さ、死を前にしての性への執念、近しい人への優越感。この感情がずっと続くものではないけれど、重苦しく息がつまるような感覚を体験した人は多いのではないでしょうか。

    0
    2026年03月01日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    久しぶりに文が合わなくて読みづらかった。
    卵で生まれて乳で育つ。卵と乳がなくなると用済み??まだ生きてる。

    0
    2026年02月26日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    かつて一緒に住んだ女性・黄美子の事件記事を見た花が同居していた当時を回顧していく物語。

    お金に無頓着でネグレクト気味の母親のもとで育った花。

    生きる上で必要な知識というものが世の中にはある。
    それを知る機会がないことは大きなハンデで、資本主義の世の中を渡っていくのはとても難しくなると思った。

    そんな中、選べる選択肢の中で精一杯頑張って、やっと手に入れたものを何度も失う花の絶望感は計り知れない。

    現在から始まるものの、過去同居していた蘭の言動からは、断ち切りたい過去の空気感しかない。

    転落のスタートラインに立った上巻のラストに、これからどうなっていくのか、先が気になった。

    0
    2026年02月24日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    正直何も起きない話ではある。
    登場人物は語り手の女性とその姉、そして姉の娘−−つまり語り手の姪である緑子。
    思春期女子特有の二次性徴の気持ち悪さや自分を産んだ親や繁殖そのものに対する嫌悪感、「こんなしんどい世なら生まれてきたくなかった」みたいな感情が自分にもあったことを思い出しつつ、語り手と同世代の自分はもうそれらに慣れっこになってしまっていて、いつからか生理が来たり性的なものに触れたりちょっと嫌なことがあったくらいではなんとも思わないように鈍麻していたのだなというのを語り手を通して自覚する。
    これといって大きな見せ場はなく、緑子が母に我慢ならなくなって廃棄予定の卵を自分の頭にぶつける奇行に走

    0
    2026年02月13日
  • 愛の夢とか

    Posted by ブクログ

    なかなか、何を言いたいのか理解するのが難しい話が多かった。
    面白かったのはお花畑自身と十三月怪談。
    十三月怪談は若い夫婦の話。妻が若くして亡くなるのだけど、その後の展開が結局どうなるの?と思いました。
    夜寝る前に読んだのでちょっと怖かった。
    死後の世界は多分あるんだろうなとか好きな人が不幸だと辛いなど色々考える話だった。

    0
    2026年02月07日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「あなたの鼻がもう少し高ければ」
    実際、ギャラ飲みするための面接ってあるのかなと思った。ズタボロに言われた面接の後で生まれたトヨとマリリンの関わりが平和で、ずっとこのままの世界でいてくれと思った。

    「ブルー・インク」
    書いてしまうと残ってしまうから怖いという感覚はすごく共感した。私も日記が苦手で、自分の感情が文字として残って誰かに見られると思うと怖くて書けない。

    「娘について」
    表向きであからさまに攻撃するわけではなくて、悪気はないんだよっていえるくらいの範疇でコソコソ相手を裏切っているところにモヤモヤした。家庭環境が真逆で、ぬるま湯に浸かっているような野心のない友達に苛々するところはわか

    0
    2026年02月06日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    まくし立てるような読点で紡がれる長い一文が、大阪弁のテンポ感を想起させる文章。小説を読んでいると言えども、女性たちのかしましさを感じる口語文。
    巻子や緑子、夏子の女としての焦りや考えはどこか共感を覚えつつも自分の読解力のなさで咀嚼しきれず、、もう少し年齢を深めた際に再読してみたい

    0
    2026年01月31日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    川上未映子が好き、読んでてああこんな感じだったって思った

    短編集、満足感のあるものに巡り合うことあんまないよね
    最後の話の終わりかけの不穏な感じは良かった

    0
    2026年01月29日
  • 夏物語

    Posted by ブクログ

    生まれること。生むこと。生む機能を持って生まれるということ。「女」であることは夏の暑熱のようにぴったり肌に貼り付いて、意識しようとしまいと、女の人生は「女であること」から自由にはならない。その息苦しさの果てに広がる、夏空のような開放感が強く印象に残る。

    0
    2026年01月25日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ・あなたの鼻がもう少し高ければ
    ・娘について
    がおもしろかった。
    全体的に暗い印象。
    あと「美人が書いてんだろうな~」という空気感がある。文章から美が滲み出ている感じ。美への解像度が高いというか、美しさを知ってるというか。私はいまイメージでものを言ってますよ。

    0
    2026年01月23日
  • 夏物語

    Posted by ブクログ

    母と子、そして生殖を巡る物語でした。
    幼い頃に母と祖母を続けて亡くした主人公の夏子は、姉と助け合って大阪で暮らしてきた。その後、東京で一人暮らしをしながら作家をしているのだが、37歳になって自分の子どもに「出会いたい」と思うようになる。しかし、夏子はセックスが苦痛で以前の恋人と別れており、恋人や配偶者を得ることには諦めがある。そんな中、AIDのことを知りAIDで子どもを産めないかと考えるようになる。
    独身子なし、シングルマザー、AIDで産まれた人、反出生主義…夏子は様々な人たちの思いを聞き、どうして自分は子どもが欲しいのかと考える…。
    親のエゴではない命はない…というのは、その通りで。AIDで

    0
    2026年01月20日
  • 夏物語

    Posted by ブクログ

    エレナフェッランテ推薦の女性作家小説リストにあったことがきっかけで読んだ。貧困やジェンダー、作家として作品を書くこと、出産に関する選択など、色んな要素のある長編作。久々の日本の小説なので長くても読みやすかった。
    彼女ほどの貧困も葛藤もなく好きな人と結婚、妊娠、という人生を歩んできたので、違いを見つめるような気持ちで読み進めた。存在しないほうがよかった、そんなことを思わせる社会ではいけないよな。

    0
    2026年01月05日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    村上春樹という巨人に川上未映子がせまっていた。文章を書くということを極めたいということ。ストイックで規則正しい生活で待つ。そして常識人でもある。そりゃマラソンもするなと納得。思いの外楽しめた。過去の自分の作品覚えてないとか。川上未映子のほうが詳しい。ふたりの今後の文章に興味がもっとでた。

    0
    2025年12月15日
  • 夏物語

    Posted by ブクログ

    小説だけどエッセイのような取り留めのなさのある本。
    脅威の652ページ。
    ページ数は多かったけどそこまで苦痛に感じませんでした。
    物語は2部方式になっており、1部は主人公である夏子の姉の巻子と、その娘の緑子が夏子のもとに滞在しにやってくる話。
    2部はこの話の本筋とも言える内容で、夏子が自分の子供を欲するように考えてAID(第三者からの精子提供を受けて行う人工授精)を検討する話。

    テーマ自体は重い話でしたが、私個人としてはテーマとは異なる本質的な話(ちょこちょこ出てくる)が好きで、川上未映子さんの他の著書を読んでみたくなりました。
    以下、気に入った文章。

    3.おっぱいは誰のもの
    p77きれい

    0
    2025年12月14日
  • 夏物語

    cnm

    購入済み

    女性なら一度は考えたことがあるであろう「子供を産むこと」について書かれた小説。高評価を得ているとのことで購入しましたが、書かれていることはどこか他人事で、何処かの記事を引っ張ってきただけのもののような感じがしてしまいました。乳と卵がとても感情的な作品だっただけに、その続編とのギャップが大きかったです。

    0
    2025年12月01日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    ふわふわでいてどろどろな、女の一部をゆっくり咀嚼して飲み込んだような読後感。独特な文体と浮遊感のあるストーリーで、女の奇妙で歪な部分を丸ごと食わされたかのようだった。

    女は女を嫌うのに結局はどこまでも女なのだと思わされた。

    0
    2026年04月05日