川上未映子のレビュー一覧

  • ヘヴン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    重かった………………読むのにとても時間が掛かった。。

    ずっと辛いし、希死念慮が膨らんで鬱状態が加速していく描写は本当に生々しくて、新卒期の摩耗しきった己と重なる部分もあって、わかるなあ、と思いながら読んでた。

    元々ショッキングな描写には耐性があるつもりでいたけど、それも年々ダメになってて、主人公が二ノ宮たちに人間サッカーとかいう惨たらしい暴力に晒されるところで貧血になって一時中断した。。
    生々しい活字に体調崩すのは、中山七里『連続殺人鬼カエル男』と平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』以来かもしれない。

    ノストラダムスの予言、とかいう、自分が生まれるずっと前に流行ったらしいワードか

    0
    2026年04月26日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    読んでいて感じたのは、「こうなるしかない」という諦念に近い確信だった。
    未成年での飲酒やスナック勤務、血縁ではない人々との同居、明らかな違法行為の人間関係。表面的には自由にも見える環境の中で、実際には選択肢がほとんど存在しない。守ってくれる大人も、安定した生活も、引き返すための基盤もない。あるのは、その場に適応するしかない状況だけだ。
    さらに残酷なのは、ようやく積み上げたものが徹底的に破壊されることだ。自分で稼いだお金は盗まれ、次には母親に奪われる。外からの搾取だけでなく、内側からも奪われることで、信じられるものそのものが失われていく。
    本来なら拠り所になるはずの家族が、最も人を削る存在になっ

    0
    2026年04月26日
  • ヘヴン

    Posted by ブクログ

    読んでる途中は思春期特有の残酷さと生々しさがしんどかったが、母親が最後「〜しなさい」と言い切ってくれたあたりから終わりの数ページが美しかった。

    0
    2026年04月18日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    東京に住む妹の所を訪れた姉とその娘が営む夏の3日間。何故か豊胸手術に取り憑かれている母と思春期の娘の関係が痛々しく切なかった。独特の文体で読みにくさはあったが段々慣れた。女性のからだの真髄を探るチチとラン。なるほどと思う事も。熱さのある作品。

    0
    2026年04月15日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    いくつかの短編小説で構成される一冊。
    どの話も読み終えたあとに、ふわっと余韻が残るような感覚を抱いた。良いか悪いか、ハッピーエンドかバッドエンドか、必ずしも割り切れない曖昧さに、私は個人的に春を感じられて良かった。

    0
    2026年04月14日
  • 夏物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    表現がほんとうにいい。特にラストの子どもが生まれる描写は非常に鳥肌がたった。情景描写もずっと良かった。
    第一部は、女性の身体感覚みたいな話で、正直あまり理解できなかった。僕が男性だから、というのもあるとは思うけどもっと理解したさはある。乳と卵も読もうと思う。
    第二部は、相澤さんが出てきてから良かったと思う。善さんが喋るパートが川上未映子らしいなあと。どうまとまってるのかは正直あんまりわかんなかったから影響は受けなそうっていうか、長く心に残るような気はしないけどすごいあったかい文章に浸る感覚が後半は味わえてとても良かった。

    0
    2026年04月12日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    序章と最後が面白かった。
    女子同士の会話が本当に話してるようでリアルだった。
    中盤のブルセラがどうとか韓国人がどうとかには興味持てなかった。
    続きが気になる終わり方だったから下巻に期待します。

    0
    2026年04月07日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    コロナが蔓延し、生活が一変したあの春にまつわる物語を連ねた短編集。

    全話に通じて対話が少なく主人公の心情を丁寧に描写していることと終始不穏な空気が漂っていることが印象的であった。

    心理描写に関しては"不安"や"恐れ"などといった一言でも通じる感情を様々な比喩表現を用いてこれでもかというほど深掘りっているのが印象的だった。
    心理描写ももちろんだか、傍から見た言動に関しても「この人はこういう感情なんだろうな」と読者が一目で分かるような表現が秀逸であった。

    作品の空気感に関しては暗い話が多く、何かが起きる結末でないことが不穏な空気感を作り出していた。起き

    0
    2026年04月03日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    私も10代前半で「女性になること」への抵抗感を感じていた。初潮が来ると赤飯を炊くという慣習も意味わからなかったし、身体の変化にもついていけなかった。そのときうまく言葉にできなかった苦しさが、緑子の一言ひとことに詰められていた。正直決して読みやすい小説ではなかったが、その読みにくさこそが、今まで誰も正しく表現できなかった、女であることの苦しい感情たちを見事に表現していた。

    0
    2026年03月29日
  • 愛の夢とか

    Posted by ブクログ

    淡々と話が進んでいく中で、考えさせられるというか人の心の奥深くに存在している闇みたいなやつに気付かされる作品だった。
    ただ、改行も少なく本当に淡々と話が進むため、ちょっと読みづらかった。

    0
    2026年03月28日
  • 愛の夢とか

    Posted by ブクログ

    「お花畑自身」が1番引き込まれた。
    「アイスクリーム熱」も、まずまず。
    あとはちょっと読み終えるのに苦労した…!

    0
    2026年03月24日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    どの話も掴みきれないまま終わったという感じ。川上さんの本は初めて読んだけど、なんか、初めての感じ。
    明快なストーリー、なるほどという結末が得られない感じ。
    文章の美しさを感じとる作品なのだとしたらわたしにはまだ難しい作品だったかも。

    0
    2026年03月24日
  • 乳と卵

    Posted by ブクログ

    なんだか不思議な感覚がじんわりくる小説でした。

    言葉での表現があまり得意でなく、良く観察し、独特の感性で物事を感じとるタイプの人たち。
    芸術的なセンスが強くて、真っ直ぐな心を持ってるから世の中を上手く泳ぎことが苦手でちょっと生きづらそうな遺伝子を持つ人たちかな。って思いました。
    若い緑子は思春期に入りこれから色々と戸惑うだろう。
    でも卵かぶり事件で母子の絆が再確認されたのかな。
    このシーンは笑えてしまった。どこの家庭でもありそうな思春期の子とのぶつかり合い。それをこの家族は殴り合いや、言い合いではなく、卵かぶりでしたのだなあ
    彼らは本当に個性的で平和的で、独特の魅力を持つ人たちだ。

    0
    2026年03月23日
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    川上未映子さんが描く女の話は、繊細で美しく、そして一途の不穏が漂う感じが本当に素敵だなと思う。ウィステリア〜も良かったけど、シャンデリアの虚しさが蔓延る雰囲気も好きだった。ブランド品を買えても満たされない心の寂しさよ。

    0
    2026年03月20日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    コロナ禍は大騒ぎして馬鹿なことだったと記憶されるんだろうか。いや生きている時に感染すれば死ぬかもしれない得体のしれない「病い」と実感される記憶だと思う。その切迫感がこの小説群に反映されている。「ブルー・インク」の永遠に失われた手紙の物語を読みながら、世界と自分がああこうやって分断されていったんだと思い返していく。個を大切に最大限に尊重することで手に入れたものが、今のあからさまな力の支配を許すことだとは思いたくない。そんな現在をコロナ禍の時点で投射しているように思える作品であった。

    0
    2026年03月19日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    初めての川上未映子さん。

    お話のテンポが良くてどんどん進む。花に試練のフラグが立ちすぎて切ない…。

    下巻に続く。

    0
    2026年03月14日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なんかもっとお金に関わるサスペンスな話かと思ってたら違ってました。ストーリーの核の黄美子さんがゆったりしているからか、進行ものんびりです。花は母に200万円を貸し、「れもん」も燃えてしまって、頼りの大人である黄美子は全く頼りにならないし、どうするんだろうと思います。特に登場人物全員、善人寄りの思考回路をしているけれど、ちょいちょい癖があるところは気に入っています。黄美子はどんな逮捕されるような悪事をしたのかどうか、きっと本人に悪気なんてないんでしょうが、それを楽しみにし下巻も読みます。黄色い家はどこ。

    0
    2026年03月14日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    黄美子さんと花ちゃん達の生活は青春っぽさがあって美しい描写だったけど、水面下に蔓延る生活の不安定さや社会的弱者の運命が拭いきれず、この生活の儚さを感じながら読んだ。下巻はもっとしんどい描写が続くのだろうけど。花ちゃんだってもっとまともな家に生まれていたら、それなりの生活が送れそうな素質はあるはずなのに、結局自分の生まれ育った環境が自分の人生の8割くらいを決めるんだと思うと、世知辛い。

    0
    2026年03月12日
  • 黄色い家(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    中盤が少しだけ退屈だったが、最後また盛り返した。下巻が楽しみ。母親が虐待している暴力的な母親ではなく、でも決していい親ではなく、リアル。一生懸命、子供も嫌いではない、でも自分の方が好き、楽しいことがしたい。
    信頼している大人(きみこさん)実は他の大人からみたら、あの人は、、、ってときの花ちゃんの気持ちもリアルだなぁと。よくあることだよね、ではないが、パーツパーツの事柄とそれにまつわる気持ちに共感

    0
    2026年03月07日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    これはパンデミックの時期でなくても、人間の心に巣食う。社会と隔離された入院という時間、淡い恋心を抱いていた相手と心が繋がらなくなった時、美しさのあこがれの先にあった汚さ、死を前にしての性への執念、近しい人への優越感。この感情がずっと続くものではないけれど、重苦しく息がつまるような感覚を体験した人は多いのではないでしょうか。

    0
    2026年03月01日