川上未映子のレビュー一覧

  • 乳と卵

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    女性ならではの話が関西弁で勢いよく綴られていく。

    年代によって悩みが異なり、それをお互い隠したがるから、余計に理解できない。そのせいで関係も悪化する。

    似たようなことって周りにも起こりうる。
    そんな時は西武ライオンズの今年のスローガン、「打破」でいこう。本作もそのパワーは負けてないと思う。

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    2026年06月19日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    コロナ禍のお話。
    短編集。
    タイトル通りこわいもの。
    お化けとかそういうのではないけど現実にあるこわいものの話。
    美しい文章だった

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    2026年06月16日
  • 乳と卵

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    すごく生々しかった。
    女性が抱える、女性ならではの悩みが生々しく描かれている。女性は男性よりも身体的な成長が早い。成長に合わせた身体的な変化も特徴的(表現合ってるのかわからんけど)。生理とか胸の成長とか。特に緑子の身体と心のギャップから生まれる疑問や感情に、「ほぇ〜」ってなってた。そらそうよなぁ。自分で自分のこと気持ち悪いって思う時期絶対あるやろうなって思った。
    豊胸を考えてる巻子がホステスっていうのも絶妙。女性の行動心理は男性精神のうえに立ってるんやろか。いくぶん生きにくいやろうな、、って。他人事のような感想超えて、もはやそれを理解しようとまで思えた。最後はハッピーエンドやったと信じてる。緑

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    2026年06月21日
  • ヘヴン

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    2026/6/16
    苛めを受ける中学生男子の物語。
    似た境遇にいるコジマ、苛める側の百瀬、医師、母親との会話からそもそも存在しない問いに存在しない答えを探し続ける主人公が印象的だった。
    確かに色々な対比が散りばめられていて、文章的にとても読みやすい。
    後半で主人公が誰の考え方・生き方を真似るでもなく下した決断に、本文には描かれない主人公の未来の明るさを感じた。

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    2026年06月16日
  • 乳と卵

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    ネタバレ

    本の薄さから読みやすいと思ったら、読点だらけで、句点のない文章が本いっぱいに詰まってて、戸惑いました。改行もほぼなし。でも、慣れると頭には情景が浮かぶ不思議な文章です。独身の主人公、豊胸を考えている主人公の姉、しゃべらなくなった姪っ子。これは母娘の物語なのか、女の物語なのか、わからなくなりました。三宅香帆さんは母娘としてあげられていたけれど、意外にさっぱりしてるんですよね、この母娘。卵を頭にぶつけ合うという謎の心理戦(?)は、床掃除がとても心配になりました。芥川賞、ふーむ、不思議。豊胸は怖いです。

    でも、娘は生理を隠そうとしたり、母娘の軋轢があの卵合戦で解消されたとは、なんか納得ができない。

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    2026年06月14日
  • ヘヴン

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    感想がすごく難しい。刺さる人には刺さるのかしら。

    すべてのものごとには意味があるのだから受け入れるとするコジマと、すべてのものごとは偶然が重なっただけなので嫌なら自分で変えるしかないとする百瀬の考え方、どちらにも納得できる。
    むしろ私は、「嫌なら自分で変えるしかないけど、それでもどうしようもならなかったことはきっと何か意味があること」と思うようにしている。

    但しコジマの思想はあまり理解できない。
    いじめを受け入れるも拒絶するも勝手だが、いくら汚れたままでいることが本人に特別な意味があるからといっても、風呂に入らないことかで周囲に迷惑も不快感も与えているのは事実。それでいて、いじめてくる人間

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    2026年06月03日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    人の複雑な部分が詰まった一冊。読んでてずっと苦しい感じがした。
    この表現いいなと思う文章がいくつかあって、心に残った。
    最後の娘については主人公に少し共感できるところがあって、感情移入していただけに最後ひやっとした

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    2026年05月29日
  • 黄色い家(下)

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    花は、悪に憧れて染まったわけではなく、純粋でまっすぐなあまり、何にでも染まりやすく、見ていてとても辛い。ここにいていいと言ってくれる人に合わせ続けた結果、倫理観まで悪に染まっていく様子が見ていられなかった。このリアルな侵食されていく描写、川上未映子すごいな、どうやったら描けるんだろうと不思議にも思った。

    たらればばかりが浮かんだ。もし途中で、正しい選択肢を教えてくれる優しい大人がいたら。居場所を見つけてくれる人がいたら。救いの手をどうにか差し伸べられなかったものか。
    途中の花の黄色への執着も怖かった。
    最初は黄美子さんの真似っこで、幸せへの憧れに見えたが、だんだん信仰や呪いへと変貌する。

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    2026年05月24日
  • ヘヴン

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    川上さん作品2作目。
    やっぱり読みやすく、面白くてやめられなくて、1日で読んだ。
    切なくて苦しい描写の中に、ホッとするような、キラキラと光る素敵な空気が出てきて。
    シャガールの絵が作中に出て来たのも、良かった。
    分かりやすいハッピーエンドじゃない感じがリアルだった。

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    2026年05月21日
  • 乳と卵

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    変な小説。
    エピソードトークを喋りかけられてるような、話のその場面に実際にいて脳内を覗いているような、不思議な文章。ふんわりしているので、女性が生まれながらにして背負う重たくしんどい宿命のことをテーマにしても軽快に受け取れる。
    短編の『あなたたちの恋愛は瀕死』が面白い。やるせなさが好き。

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    2026年05月14日
  • 乳と卵

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    少し難しく、登場人物の感情がとりとめもなく書かれていて読みづらい点もありましたが面白かったです。緑子のやるせなさに共感できました。

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    2026年05月12日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    物語を読み進めていくと、コロナ禍のあの時のあの感じが蘇ってくる。あの時私は地元を離れて地方に住んでて緊急事態宣言下でも働く側で、世の中に平等なんてないんだなって、職業や環境によって誰かが線引きした中の外側の人間で内側に入れなかった溢れた側の人間なんだなって、なんか捻くれてたな。そんなあの時の気持ちも思い出させてくれた作品でした。
    一つ一つの話は何度も読み返しながら読み進めて、どの物語も最後には読者の想像にお任せします。みたいな感じの終わり方で、これが地獄なのか、これが恐怖なのかって感じました。

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    2026年05月10日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    3周回ってまた村上春樹に興味が湧いてきた。
    良書。



    ようこそ、村上さんの井戸へ――川上未映子はそう語り始める。少年期の記憶、意識と無意識、「地下二階」に降りること、フェミニズム、世界的名声、比喩や文体、日々の創作の秘密、そして死後のこと……。初期エッセイから最新長編まで、すべての作品と資料を精読し、「村上春樹」の最深部に鋭く迫る。十代から村上文学の愛読者だった作家の計13時間に及ぶ、比類なき超ロングインタビュー!

    はじめに 川上未映子
    第一章 優れたパーカッショニストは、一番大事な音を叩かない
    朗読会の思い出/「語りかけ」の変化/キャビネットの存在/「人称」をめぐって/登場人物、囚わ

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    2026年05月08日
  • 夏物語

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    全編にわたって状況描写がすごく細かくて、よくこんなに描けるなぁ、リアルに想像できるなぁと思った。
    主人公の夏子の感情は、もちろん上下はあるんだけどどこか1歩引いているというかゆっくりして感じられる。
    確かに子供を産む/産みたいという時に子供が不幸/病気になるかもしれない、とか子供のことをあんまり考えないし、それって賭けではあるなぁと思った。
    第1章はあまりにも描写細かい中で、割と暗くて重めな前提情報の話が多いので面白いのか?とおもってしまったが、第2章からはスピードアップする。

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    2026年05月06日
  • 愛の夢とか

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    短編集。最後の物語では、死んだ奥さんが天国や地獄に行けず、生前の家を彷徨いながら夫と別の女性の新生活を見て苦しんでいた。しかしそれは妻の勘違いで、実際には夫は妻の死後も彼女のことを想い続け、前向きに生きていた。

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    2026年05月03日
  • 乳と卵

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    ネタバレ

    思春期に入った女の子が、体の変化に戸惑い嫌悪し、自分のこころは体という入れ物に入ってるだけと感じている。一方、シングルで育てている母親もなぜか豊胸手術をしようと企てる。ままならない境遇を、この体がもっとこうだったら違う人生になるかもと期待してか。それにしても、この娘が賢い。声を発しなくなったのはなぜか。読後感がよい。母子に幸あれ!

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    2026年04月30日
  • ヘヴン

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    ネタバレ

    重かった………………読むのにとても時間が掛かった。。

    ずっと辛いし、希死念慮が膨らんで鬱状態が加速していく描写は本当に生々しくて、新卒期の摩耗しきった己と重なる部分もあって、わかるなあ、と思いながら読んでた。

    元々ショッキングな描写には耐性があるつもりでいたけど、それも年々ダメになってて、主人公が二ノ宮たちに人間サッカーとかいう惨たらしい暴力に晒されるところで貧血になって一時中断した。。
    生々しい活字に体調崩すのは、中山七里『連続殺人鬼カエル男』と平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』以来かもしれない。

    ノストラダムスの予言、とかいう、自分が生まれるずっと前に流行ったらしいワードか

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    2026年04月26日
  • 黄色い家(上)

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    読んでいて感じたのは、「こうなるしかない」という諦念に近い確信だった。
    未成年での飲酒やスナック勤務、血縁ではない人々との同居、明らかな違法行為の人間関係。表面的には自由にも見える環境の中で、実際には選択肢がほとんど存在しない。守ってくれる大人も、安定した生活も、引き返すための基盤もない。あるのは、その場に適応するしかない状況だけだ。
    さらに残酷なのは、ようやく積み上げたものが徹底的に破壊されることだ。自分で稼いだお金は盗まれ、次には母親に奪われる。外からの搾取だけでなく、内側からも奪われることで、信じられるものそのものが失われていく。
    本来なら拠り所になるはずの家族が、最も人を削る存在になっ

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    2026年04月26日
  • 乳と卵

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    東京に住む妹の所を訪れた姉とその娘が営む夏の3日間。何故か豊胸手術に取り憑かれている母と思春期の娘の関係が痛々しく切なかった。独特の文体で読みにくさはあったが段々慣れた。女性のからだの真髄を探るチチとラン。なるほどと思う事も。熱さのある作品。

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    2026年04月15日
  • 春のこわいもの(新潮文庫)

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    いくつかの短編小説で構成される一冊。
    どの話も読み終えたあとに、ふわっと余韻が残るような感覚を抱いた。良いか悪いか、ハッピーエンドかバッドエンドか、必ずしも割り切れない曖昧さに、私は個人的に春を感じられて良かった。

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    2026年04月14日