三浦綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
複数巻を平行読破。三浦綾子の最後の長編だったのね。
北海道綴方教育連盟事件に巻き込まれた竜太。わけもわからず退職届を書かされ、見張りがついたまま釈放される。しかし、留置所移送の際にお互い留置中の坂部先生に出会ったことから、気持ちを強くする。その後徴兵で満州に渡り、数々の出会いと偶然が彼を救っていく…。
戦争で、軍隊の記述だから読みにくいかなーと思っていたが、全くそんなことはなく、流れるように読めていくのが三浦綾子。小難しい記述もなければ、血なまぐさい表記もない。
流石に長編小説の女王だけあって、キャラクター設定及び心の拠り所、考え方というものがしっかりあり、あまり増えはしないが、登場人物 -
Posted by ブクログ
複数巻を平行読破、そういや清張を読んでた気がする。それはさておき、長編小説の女王、三浦綾子も行っとこかということで。
昭和の初め、質屋の長男として生まれた竜太は、小学校4年からの担任であった坂部先生の人間性に打たれ、教師を目指す。元々成績優秀であった竜太は、トントン拍子に師範学校を卒業し、炭鉱の町の教師になるが、折しも日本が戦争に突入していく中、教育の難しさに直面していく。
元々、北海道で戦中起こった事件をモチーフにしており、緻密な取材から、全く違和感のない設定担っていることに加え、大河ドラマ風の作品を書かせたら第一人者の三浦綾子であるので、滞りなくストーリーを追うことができる。こういう才