三浦綾子のレビュー一覧

  • 三浦綾子 電子全集 毒麦の季

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    『尾灯』『喪失』『貝殻』『壁の声』『毒麦の季』
    すべて救いのない物語である。ここでは弱い者が犠牲になったり,悲惨な最期を遂げるものが,さらりと描かれている。あまりに毒々しさがないが故に心に突き刺さる。彼らはどこで救われるのであろうか?

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    2019年01月05日
  • 三浦綾子 電子全集 わが青春に出会った本

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    三浦綾子さんが青春時代に出会った本。乱読しながらも,魂は聖書に向かって歩んでいる。すべての出会いが導きであったかのように。わたしの青春の書とだぶるところもあった。「天の夕顔」(中河与一)はもう一度読みたい。

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    2019年01月05日
  • 三浦綾子 電子全集 旧約聖書入門 ―光と愛を求めて

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    旧約はユダヤ教で,新約はキリスト教。そう思っていた。でも,この本のまえがきに,「旧約とは,神が人に対してなされた旧い契約,新約とは,新しい契約のこと」で「新・旧あわせて聖書だ」とあった。まずはここで,認識を新たにし,読み始めた。
    一番,印象に残ったのは,ヨブ記。多数の財産も自分の10人の子女も一日に奪われた。そんな中にあっても,彼は「わたしは裸で母の胎を出た。また裸でかしこへ帰ろう。主が与え,主が取られたのだ。主のみ名はほむべきかな」と神に祈って言う。信じがたい言葉だ。でも,そんなヨブがなぜ病にまでおかされなくてはならないのか・・・。今度は聖書を読んで考えたい。

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    2019年01月05日
  • 三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

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    本好きの友人から勧められた本。道ありきから、塩狩峠、最後に氷点にいけと、順番まで指定されたが、その通りに読みどハマりした。三浦綾子さんを好きになった原点。

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    2019年01月04日
  • 三浦綾子 電子全集 孤独のとなり

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    親が子に多くを期待してはいけない。吉野弘の詩『奈々子へ』のようだ。子どもに過剰な期待をすることは親子関係をゆがめることになる。神から預かった子という認識はなかなかできないけど。
    学校を卒業したということが独学できるということ。ということは学校の仕事は独学できるように学び方を教えるということだ。
    一緒に景色を楽しんでくれる運転手さんの存在。これはうれしい。自分の論理を振り回すことより,相手の目線で楽しむことができる人。こういう人になりたい。
    自分の親が実の親でないことがわかった時,「わがまま言ってすまなかった。」と思えるみどり鮨の店主。一度そのひと味ちがうという鮨を食べてみたい。
    誰に叱られても

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    2019年01月05日
  • 孤独のとなり

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    親が子に多くを期待してはいけない。吉野弘の詩『奈々子へ』のようだ。子どもに過剰な期待をすることは親子関係をゆがめることになる。神から預かった子という認識はなかなかできないけど。
    学校を卒業したということが独学できるということ。ということは学校の仕事は独学できるように学び方を教えるということだ。
    一緒に景色を楽しんでくれる運転手さんの存在。これはうれしい。自分の論理を振り回すことより,相手の目線で楽しむことができる人。こういう人になりたい。
    自分の親が実の親でないことがわかった時,「わがまま言ってすまなかった。」と思えるみどり鮨の店主。一度そのひと味ちがうという鮨を食べてみたい。
    誰に叱られても

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    2019年01月05日
  • イエス・キリストの生涯

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    それぞれの画家が描くさまざまなキリスト像がある。少しずつ少しずつキリストという人の輪郭が見えてくる。やっぱり聖書を読まなくちゃ始まらない。

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    2019年01月05日
  • 三浦綾子 電子全集 新約聖書入門 ―心の糧を求める人へ

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    本当の平等とは何か。愛のある不公平という言葉を目にしたことがある。自分のものさしとはちがうものさし。表面的な平等でなく,奥深い平等。
    人間は罪深い存在だ。だからイエス様がその罪を背負ってくださった。そんな素朴な信仰でいいという。

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    2019年01月05日
  • 三浦綾子 電子全集 青い棘

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    彼女の小説を読んでいくと,人間の心の危うさ,頼りなさを感じてしまう。戦争で一人目の奥さんをなくした大学教授が息子の奥さんにその幻影をだぶらせる。その奥さんが義父に憧れている。その危うさがたまらなくて,ずんずんひきこまれていった。2人は何の罪深い行為をするわけではないのだが・・・。やはり愛は意志なのかもしれない。

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    2019年01月05日
  • 三浦綾子 電子全集 この土の器をも ―道ありき 第二部 結婚編

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    三浦綾子さんの自叙伝第二部「結婚編」

    病の綾子さんを5年も待った光世さんとの甘い新婚生活、の話ではない。
    夫婦という家族になって、綾子さんの信仰を夫の光世さんがどれだけ支えていたことか、光世さんの堅実な信仰的考え方に脱帽。私など足下にも及びません。

    あれほど病に臥せっていた綾子さんが、伝道をしたり、家を建てようと奮闘したり、色々な悩み(主に結婚や夫婦生活について)の相談相手になっていたり、綾子さんの小説を読んだことがある人なら、こういうところから小説の筋書きが浮かんだのかなぁと思うことがたくさんある。
    人生の経験があるからこそ、書ける文章ってあるんだなぁと。

    本当に夫婦として正しい生き方

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    2018年05月10日
  • 三浦綾子 電子全集 新約聖書入門 ―心の糧を求める人へ

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    ネタバレ

     再び、三浦綾子氏の作品だ。著者の作品は、ものすごく深いとこまでを知っているという訳ではないかも知れないが、押し付けがましくも無く、実体験に基づいていたり、読むほうからするとすんなり入りやすい。

     イエスはいつも弱い人々に目を向けていた。イエスのいちばん嫌いなのは、自分を正しいと思っている人間達であった。心の中でいつも「自分は大した者だ。学はある、金はある、そして人に尊敬されている」と数え上げては誇っている人たちである。イエスは誇ることの出来ない人たちには限りなく愛をそそぐが、誇り高ぶる人間には容赦ないきびしさを持っていた。考えてみると、私たちは神の前に立ったとき、本当に誇るべきものをどれだ

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    2018年05月01日
  • 三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

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    ノンフィクションは口には合わなかった私ですが(沢木耕太郎は全然ダメでした)、三浦綾子の道ありきはなぜか読めました。女性の目線から見た「風立ちぬ」のようで面白かった。それにキリスト教という要素が入ってきて、塩狩峠という作品の背景理解が進んだ。三浦綾子や遠藤周作は、一体どんな世界を見ているのだろう。

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    2018年04月08日
  • 三浦綾子 電子全集 帰りこぬ風

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    やっばり、自分のやってることを直接言われるより、
    人のを見たほうが心にズドンとくるよね。

    反面教師が一番の勉強方法。

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    2018年03月19日
  • 三浦綾子 電子全集 夕あり朝あり

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    五十嵐健治氏という白洋舎を創立した方の自らの人生を語る小説。1877年(明治10年)生まれの若者が、無一文での各地を巡るその迫力に驚く。明治時代の雰囲気を感じることができたし、その中で群馬で、小樽で、出会った旅館のご夫妻がクリスチャンであったことから、小樽の宿に常宿される中島佐一郎氏との出会いにより救いに導かれる。その後は別人のような歩み。妻も信仰の人!五十嵐氏が救われてからの半生は正に恵みの日々、三越の使用人として宮内庁に出入り、そして独立後も三越の役員・上司たちに支えられ、白洋舎が発展していく。洗濯屋として嫌われていた職業が、近代的ドライクリーニングとして成長していくまでの歴史が克明に書か

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    2018年03月18日
  • 石ころのうた

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    時代が違えば私も…と、改めて思わされる。この人にも、こんな軍国少女時代があったのだ。
    同じく戦時中の自伝を書いた曾野綾子の本も、近々読んでみよう。

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    2018年02月20日
  • 三浦綾子 電子全集 石ころのうた

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    時代が違えば私も…と、改めて思わされる。この人にも、こんな軍国少女時代があったのだ。
    同じく戦時中の自伝を書いた曾野綾子の本も、近々読んでみよう。

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    2018年02月20日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(上)

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    ネタバレ

     氷点の続編だ。陽子が助かり、それからまた、苦悩の日々が始まる。死ぬよりも生きることの方が困難なときもある。それでも陽子は名前のごとく、明るく生きようと頑張る。人間の幸福は、結局は自分自身の内部の問題だ。生きる意義や目的がつかめないうちは、空虚であり、虚無的である。満たされないということだり、幸福感が無いのである。ただ、不幸を知らない人には真の幸せは来ない。幸福が人間の内面の問題だとしたら、どんな事情の人であれ、幸福の可能性はあるのだ。

     自分ひとりぐらい死んでも構わないとは思ってはいけない。その一人ぐらいと思っている自分に、たくさんの人がかかわっている。ある一人がでたらめに生きると、その人

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    2018年02月08日
  • 続 氷点(上)

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    ネタバレ

     氷点の続編だ。陽子が助かり、それからまた、苦悩の日々が始まる。死ぬよりも生きることの方が困難なときもある。それでも陽子は名前のごとく、明るく生きようと頑張る。人間の幸福は、結局は自分自身の内部の問題だ。生きる意義や目的がつかめないうちは、空虚であり、虚無的である。満たされないということだり、幸福感が無いのである。ただ、不幸を知らない人には真の幸せは来ない。幸福が人間の内面の問題だとしたら、どんな事情の人であれ、幸福の可能性はあるのだ。

     自分ひとりぐらい死んでも構わないとは思ってはいけない。その一人ぐらいと思っている自分に、たくさんの人がかかわっている。ある一人がでたらめに生きると、その人

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    2018年02月08日
  • 三浦綾子 電子全集 旧約聖書入門 ―光と愛を求めて

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    ネタバレ

     旧約聖書の内容を一つ一つ説明するのではなく、聖書とはこのようなものだよ、読みやすいから読んでみて、という感じの著書だ。

     彼女が感銘を受けたり、影響を受けたりした聖書の言葉を分かりやすく、現実と対比させながら解説している。確かに、この本を読むと聖書を読んでみようかなと思うが、聖書を直接読むよりも、もう少し平易な入門を読んでみようかな、と言う感じ。ほんとに、聖書のとっかかりとして読むにはとてもいい本だ。読んでみて、『なんだか物足りないな』『もう少し何か聖書のことを知りたいな』と思えるような、まさに著者の思う壺のような良書である。

     聖書の中に、箴言(しんげん)というのがある。箴言は、長々し

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    2018年01月27日
  • 三浦綾子 電子全集 光あるうちに ―道ありき 第三部 信仰入門編

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    ネタバレ

     三浦綾子氏の自伝の第3部である。

     自伝というよりは、題名が示すように、キリスト教のすすめ的な読み物である。牧師ではない彼女だからこそ、そして、非常に苦しい思いをし、キリスト教など誰が信じるか、といっていた彼女だからこそ書けること、説得力がある信仰入門が書けるだろうとということで、書いてみたということだ。確かに、あいまいな部分は多いように感じるが、読者が少しでもキリスト教に興味を持ってくれればよいという彼女の思いは十分に伝わっているのではないかと思う。

     泥棒と悪口を言うのと、どちらが罪深いか。という問題がある。教会の牧師は、悪口の方が罪深いと言った。大事にしていたネックレスが盗られたと

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    2018年01月22日