三浦綾子のレビュー一覧

  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(上)

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    耐えること、許すこと、それがこの本の主題だろう。いや、著者の主題と言うべきか。なんのために耐え、なんのために許すのか、それは、ある時は自分のなすべきことだからであり、ある時は人の幸せを思うからだ。
    人間は生まれてきた以上、幸せだけを受けるというわけにはいかない。幸せを受ける以上、不幸せも受けるしか仕方がない。
    全三巻

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    2021年06月15日
  • 三浦綾子 電子全集 ひつじが丘

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    それぞれの心の中が表現されていて、しかも展開が早いのでテレビのような印象が強かった。

    テーマは愛。
    恋ではなく愛。
    愛とは許し続けること。
    美しい女性が見た目がよい男性に惹かれる。
    本質を見誤る。
    そして結末は。

    読んでみて良かったけれど、なんだかすっきりしないような。
    あまり見ないけれど、NHKのドラマのような印象でした。

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    2021年06月04日
  • 三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(下)

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    宗易とおりきのやりとりにわくわくできると思いきや、秀吉はじめとした武将のあまりに酷い振舞いに憤りまくる。
    小説でありながら感情が乱れて仕方ない。
    読んでてちょっとつらかった、、

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    2021年05月17日
  • ごめんなさいといえる

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    ちょっと久しぶりの三浦綾子。
    信仰の強さにまたハッとする。
    祈ること。

    氷点まだ読んでないので読みたくなった。

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    2021年03月08日
  • 三浦綾子 電子全集 細川ガラシャ夫人(下)

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    後半、ガラシャ夫人の生きざまに圧倒されつつ読み進んだ。キリシタンとしての信仰については、この著者ならではの作品になっていると思う。「み心のままになさしめたまえ」という言葉が頭から離れない。登場人物では、初之助に惹かれた。著者の創作部分かな?

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    2021年03月08日
  • 三浦綾子 電子全集 嵐吹く時も(下)

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    下巻も止まらずに読んでしまった。
    ただ都合のよい展開みたいに思えてしまう部分も…。

    まさかのラストにえぇー!と声を出してしまいました。

    でも、読み応えあったー。、

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    2020年12月28日
  • 三浦綾子 電子全集 雨はあした晴れるだろう

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    実は三浦綾子の作品を読んだのは初めて。初期の短・中編3本が収載されているんだけど、総じて時代のせいか、それとも自身が敬虔なクリスチャンのせいか、ずいぶんとお行儀のよい小説、主人公や中心的な人物が善良すぎる印象でいたら、どうも若者向けの雑誌が初出のものらしい。それがわかると何となくうなずける。
    登場人物が善人は限りなく善良で、悪人は限りなくしょうもなく描かれていてまるでひと昔前のテレビドラマのようにさえ思える。小説はもっと微妙な人の姿を描いてこそだと思う。

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    2020年12月26日
  • 雨はあした晴れるだろう

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    実は三浦綾子の作品を読んだのは初めて。初期の短・中編3本が収載されているんだけど、総じて時代のせいか、それとも自身が敬虔なクリスチャンのせいか、ずいぶんとお行儀のよい小説、主人公や中心的な人物が善良すぎる印象でいたら、どうも若者向けの雑誌が初出のものらしい。それがわかると何となくうなずける。
    登場人物が善人は限りなく善良で、悪人は限りなくしょうもなく描かれていてまるでひと昔前のテレビドラマのようにさえ思える。小説はもっと微妙な人の姿を描いてこそだと思う。

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    2020年12月26日
  • 三浦綾子 電子全集 愛の鬼才―西村久蔵の歩んだ道

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    江別在住時代によく「ユカたん」を食べていて、そこからこの本にたどり着いて読み始めた。江別に「キリスト村」があったことも初めて知った。それにしても三浦綾子氏の周りには、こんな「聖人」と呼ばれるような人が多い。なぜだろ?

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    2020年12月15日
  • 三浦綾子 電子全集 銃口 (上)

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    ネタバレ

    どうしたらわからない時は自分の損になる方を選んだらいい。だいたいそれが間違いない。また、自分が得するようなことに出会った時は、人間試される時だと思う。得をしたと思ってよろこんでいたら、大いに誤ることがある。人間利に目がくらむかものだ。
    勇気のある人とは、正しいと思うことを、ただ一人ででもやり遂げることが出来る人を言う。
    自分にとって最も大事なこの自分を、自分が投げ出したら、いったい誰が拾ってくれるのか。自分を人間らしくあらしめるのは、この自分しかいない。
    全二巻

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    2020年11月07日
  • 三浦綾子 電子全集 母

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    ネタバレ

    小林セキという小林多喜二の母の話。義理の兄の借金などで、ひどい貧乏に暮らしてきたが、そんな義兄もパン屋で当たって、小樽で夫婦で手伝うことになった。パン屋には、人夫たちも多くやってきて、苦労話や身の上話を手拭いで涙を拭き拭き語っていく。そんな人の話を聞いてあげることはとても良いことなんだと感じたものだという。
    多喜二は拷問の末に命を落とすが、本書が一定の明るさというか、ほのぼのしさが漂っているのは、小林一家が非常に明るい、貧乏だけど底なしに明るい一家だったからだろう。
    貧乏で暮らしが苦しい描写がおおいものの、親と子と兄弟と親戚と、その夫婦と、お互いに気持ちの通いあった者同士がいたのが救いだった。

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    2020年10月18日
  • 母

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    ネタバレ

    小林セキという小林多喜二の母の話。義理の兄の借金などで、ひどい貧乏に暮らしてきたが、そんな義兄もパン屋で当たって、小樽で夫婦で手伝うことになった。パン屋には、人夫たちも多くやってきて、苦労話や身の上話を手拭いで涙を拭き拭き語っていく。そんな人の話を聞いてあげることはとても良いことなんだと感じたものだという。
    多喜二は拷問の末に命を落とすが、本書が一定の明るさというか、ほのぼのしさが漂っているのは、小林一家が非常に明るい、貧乏だけど底なしに明るい一家だったからだろう。
    貧乏で暮らしが苦しい描写がおおいものの、親と子と兄弟と親戚と、その夫婦と、お互いに気持ちの通いあった者同士がいたのが救いだった。

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    2020年10月18日
  • 三浦綾子 電子全集 藍色の便箋―悩めるあなたへの手紙

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    三浦綾子さんの本は、無意識のうちに傲慢になって他者を尊重する意識が薄れている自分を矯正するために、定期的に読むべきだと思った。特に妻に対してもっと尊敬を払わなければならないといつも思わされる。

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    2020年10月07日
  • 三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(上)

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    ネタバレ

    後年の千利休の妻となった おりき は、キリシタンになったが、千利休は、その教えを一部見た目はするものの、信者にはならなかった。ただ、茶道を極めるために、その考えや作法を取り入れたりした。
    千利休は、茶道に一途だったが、秀吉の力には屈することも多かった。黄金の茶室を作らざるを得なかったりしたことに、自分が情けなく思うことが多かった。そんなことがつもり、世間の評判も気にしていたが、最終的には、秀吉に屈するのはいけないと思い、命乞いすることなく、甘んじて切腹を受け入れたかんじである。
    随所にキリストの教えは出てくるが、深くはなく、また、歴史小説としても中途半端を感じた。
    全2巻

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    2020年08月01日
  • 三浦綾子 電子全集 続 泥流地帯

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    ネタバレ

    前編、続編含めて、苦難の意味は何かというのがテーマだ。
    十勝岳爆発後の泥流地帯で生きていく家族の話。心で物事を考える長男拓一と、頭で考える耕作が様々な苦難に見舞われながら、何が正しい選択なのか考えていく。
    耕作の言うことはもっともだ。でも、拓一の言うことには心を動かされる。
    泥流にのまれた土地の復興に向けて汗を流す拓一だが、みなはその努力を笑い、無駄なものだと嘲った。ただ、拓一は思うのだ。もし、この努力が報われなくてもそれはそれでいい。自分の生涯に何の報いもない難儀な時間を待つのも、これは大した宝になるかもしれない、と。実りのある苦労なら誰でもする。しかし、全く何の見返りもないと知って、苦労の

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    2020年07月27日
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯

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    ネタバレ

    正しき者には苦難がある、という。辛いこと、苦しいことを通して、神さまが何かを教えてくれる。きっとそのことを理解できる正しい者にこそ苦難がある。
    苦難イコール罪の結果ではない。人生における苦難をどう受け止めるかによってその人の人生が真に良いものとなる。正しい者には災いが多い、という言葉が旧約聖書にある。神は私たちに苦難を恵みとして与えているという表現もある。
    苦難の受け止め方は人それぞれであり、本当の自分を試されるものである。

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    2020年07月26日
  • 三浦綾子 電子全集 ひつじが丘

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    ネタバレ

    愛するとは何度も何度も許し続けることである。
    人生とは選択である。
    小説を通してそれを伝える。
    他の人に対しては忍耐深く寛大であれ。あなたも他人が耐え忍ばねばならぬようなものを事実において多く持っているからである、とイミタチオ・クリスチに書いてある。誰も自分の姿には気付かない。人を理解するためには自分自身を先ず正しく理解しなければならない。自分を知ることが人を愛するはじめだ。
    そして、最後の章で言う。人間はまことに過失を犯さなければ生きてゆけない存在である故に、われわれは、ただ神と人とにゆるして頂かなければ生きてゆけない者なのであります。

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    2020年07月25日
  • 裁きの家

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    自分も日々何かを裁いているのか。裁くほどの何かを持っているんだろうか?いや、持っていないと思う。そんなことを考えました。

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    2020年06月27日
  • 三浦綾子 電子全集 裁きの家

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    自分も日々何かを裁いているのか。裁くほどの何かを持っているんだろうか?いや、持っていないと思う。そんなことを考えました。

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    2020年06月27日
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯

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    大正時代の北海道・十勝岳の麓の部落。貧しい家庭の拓一、耕作兄弟。貧しいながら温かい人間関係に囲まれた2人の未来に明るさを感じる。逞しく野太な兄と、頭脳明晰な弟。苦労人の人格者の祖父など。そのような平和な日々に突然襲った噴火と土石流災害。キリスト教小説なのだが、前半ではキリスト教は遠い世界として会話に出てくる程度。2人の若者の福子・節子などへの甘酸っぱい恋心を感じさせてくれる青春小説としても読める。終盤近くで大正15年に十勝岳に発生した大災害の模様が詳細に書かれ、2人や周りの人たちの人生に大きな変化が避けられなくなるところで、続編へ。

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    2020年05月16日