三浦綾子のレビュー一覧

  • 病めるときも

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    三浦綾子作品を何冊か読んできたけど、この短編集には毒のある人物が多数出ており、中にはトラウマになりそうな結末の作品もあった。おそらく自分が表面的な読み方しかできてないんだろうなと思ってる。

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    2022年07月08日
  • 三浦綾子 電子全集 病めるときも

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    三浦綾子作品を何冊か読んできたけど、この短編集には毒のある人物が多数出ており、中にはトラウマになりそうな結末の作品もあった。おそらく自分が表面的な読み方しかできてないんだろうなと思ってる。

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    2022年07月08日
  • 三浦綾子 電子全集 泉への招待―真の慰めを求めて

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    神は目が見えない人について、弟子たちにこう言った。本人が罪を犯したのでもなく、また、その両親が犯したのでもない。ただ、神のみわざが、彼の上に現れるためである。と。

    著者は、肺結核やカリエス、癌とさまざまな病を発症したが、それは、神からのプレゼントだと思うようになったという。

    大島の相沢良一牧師発刊の黒潮誌に、祈りの塔より、として転載された、病まなければ、という詩がある。
    病まなければ ささげ得ない祈りがある
    病まなければ 信じ得ない奇蹟がある
    病まなければ 聞き得ない御言がある
    病まなければ 近づき得ない聖所がある
    病まなければ 仰ぎ得ない聖顔がある
    おお 病まなければ 私は人間でさえもあ

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    2022年07月21日
  • 泉への招待~真の慰めを求めて~

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    神は目が見えない人について、弟子たちにこう言った。本人が罪を犯したのでもなく、また、その両親が犯したのでもない。ただ、神のみわざが、彼の上に現れるためである。と。

    著者は、肺結核やカリエス、癌とさまざまな病を発症したが、それは、神からのプレゼントだと思うようになったという。

    大島の相沢良一牧師発刊の黒潮誌に、祈りの塔より、として転載された、病まなければ、という詩がある。
    病まなければ ささげ得ない祈りがある
    病まなければ 信じ得ない奇蹟がある
    病まなければ 聞き得ない御言がある
    病まなければ 近づき得ない聖所がある
    病まなければ 仰ぎ得ない聖顔がある
    おお 病まなければ 私は人間でさえもあ

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    2022年07月21日
  • 三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(上)

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    名物を集めるように、女を囲った男の一番の理解者は、キリシタンの妻だった。

    なるほど、三浦綾子が千利休を書いていたのはそういうことだったかー。

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    2022年05月25日
  • 三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(下)

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    ネタバレ

    昔の感覚(婚姻関係、家族関係、主従関係)について行けず、読み終わった自分を褒めたかった。

    千利休は、出世欲みたいなものもあり、センスがあり、柔軟で、たくさん女性と関係していたとは、茶道のレジェンドにはあまりイメージできなかった。そしてあのラストの猛々しさよ。いい女と結婚して、さらばじゃ、なんてスーパーマンか、と嫉妬もした。なぜ切腹の後介錯しないの、晒した首を見に行く一般人たち。ありえん。昔についてけん。

    そんな中で、心を鷲掴みにしたのは、「こんてむつすむん地」。
    なにこのタイトル、これを読みたいわ。

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    2022年05月14日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(上)

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    ネタバレ

    一生を終えてのち残るのは、我々が集めたものではなくて、我々が、与えたものである。(ジェラール シャンドリ)
    「おもしろいものだね。あくせくして集めた金や財産は、誰の心にも残らない。しかし、かくれた
    ほどこし、真実な忠告、あたたかい励ましの言葉などは、いつまでも、残るのだ。」

    夏枝が、「生きてる、って、寂しいわね」って、ラストに言ってる…。
    それに、対して、啓造が、つぶやいた、
    「そうか、夏枝も、淋しいのだ。
    その寂しい者どおし、なんで、つまらない争いを繰り返すのか。淋しければ、肩をよせあって、仲良く生きるべきなのだ。」
    当たり前かも、知れないけれど、なかなか、
    出来ない事。
    しみじみと、夫婦

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    2022年03月05日
  • 続 氷点(上)

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    ネタバレ

    一生を終えてのち残るのは、我々が集めたものではなくて、我々が、与えたものである。(ジェラール シャンドリ)
    「おもしろいものだね。あくせくして集めた金や財産は、誰の心にも残らない。しかし、かくれた
    ほどこし、真実な忠告、あたたかい励ましの言葉などは、いつまでも、残るのだ。」

    夏枝が、「生きてる、って、寂しいわね」って、ラストに言ってる…。
    それに、対して、啓造が、つぶやいた、
    「そうか、夏枝も、淋しいのだ。
    その寂しい者どおし、なんで、つまらない争いを繰り返すのか。淋しければ、肩をよせあって、仲良く生きるべきなのだ。」
    当たり前かも、知れないけれど、なかなか、
    出来ない事。
    しみじみと、夫婦

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    2022年03月05日
  • 三浦綾子 電子全集 愛すること信ずること

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    本書は、著者が女性自身に連載した随筆を何作か追加して送り出したものだ。自分はダメな妻だといいながらも、ストレートで愛情ある家庭を築いていることがひしひしと伝わる。ただ、妻とは、女とは、夫とは男とは、と、現代ではとんでも本になるような内容だが、愛があり、労りがあるので、その辺は差っ引いて読むと良い。自分が男であれば、本書の妻の部分を自分に置き換えればいい、人に置き換えればいい。

    日曜大工が自慢の夫が居れば、たとえ少々ぐらい脚のぐらつく椅子を作っても、何万円の椅子にも勝る大事な椅子として喜んで腰を掛けたらどうか。また、何をすることもできない夫が勤め先での自慢話を長々と話して聞かせたら、妻は、本当

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    2022年01月12日
  • 三浦綾子 電子全集 夕あり朝あり

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    五十嵐健治、この人は偉人でありながら、心根が弱い。キリスト教に改心してからすでに10年20年たったときでも、心根が弱い。関東大震災のとき、子どもや妻、従業員を思う余裕もなくひとり一目散に逃げ出したというエピソードなど象徴的である。それゆえに、励みになる。根からの聖人だと、信仰など凡人には不可能なものと感じてしまうところがあるが、そういうところが少ない。

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    2021年12月31日
  • 三浦綾子 電子全集 石ころのうた

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    三浦綾子の自伝小説だ。
    彼女は、小学校の教師になり、皆から好かれた。だが、彼女はこの小説を書くにあたって、当時のことを思い出し、自分は全然教師として失格だったと悔悟している。たしかに、彼女のクラスの子たちは、成績は良い方だった。でも、今にして思うことは、全然、子供たちに必要なことを、大切なことを教えていなかったというのだ。真理を教えるべきであったと。愛することは何かを教えるべきであったと。実につまらぬことを口やかましく教えてきたことを後悔したという。キリスト教に帰依した彼女らしい反省で好感がもてる。彼女は、生徒をかわいいと思い、厳しく躾けることを使命と思い、1人の生徒も置き去りにしてはならぬと

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    2021年12月20日
  • 石ころのうた

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    三浦綾子の自伝小説だ。
    彼女は、小学校の教師になり、皆から好かれた。だが、彼女はこの小説を書くにあたって、当時のことを思い出し、自分は全然教師として失格だったと悔悟している。たしかに、彼女のクラスの子たちは、成績は良い方だった。でも、今にして思うことは、全然、子供たちに必要なことを、大切なことを教えていなかったというのだ。真理を教えるべきであったと。愛することは何かを教えるべきであったと。実につまらぬことを口やかましく教えてきたことを後悔したという。キリスト教に帰依した彼女らしい反省で好感がもてる。彼女は、生徒をかわいいと思い、厳しく躾けることを使命と思い、1人の生徒も置き去りにしてはならぬと

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    2021年12月20日
  • 三浦綾子 電子全集 丘の上の邂逅

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    旭川には一度だけ行ったことがある。真ん中を大きな河が流れる澄んだ街だ。この本に何度か出てくる歩行者天国の大通りも歩いた。大都会にもない規模感の歩行者専用ストリートがなんでこんな北の一地方都市に!?と不思議に思ったのが懐かしい。その時は旭川が三浦綾子ゆかりの土地だとは知らなかった。また訪れたいものである。

    表題にもなっている「丘の上の邂逅」の教え子との再会のエピソードなど印象的な話はたくさんあるが、特別触れられているわけではないにも関わらず何より印象深いのは、著者と夫との関係性であろうか。深い信頼関係とはこういう形で表出するものなのだなと感心する。理想の夫婦像の一つの解。

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    2021年11月07日
  • 三浦綾子 電子全集 ひつじが丘

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    ミラン・グランデラの『存在の耐えられない軽さ』を読んですぐ三浦綾子のこの『ひつじが丘』も読む。類似点が多い。

     びっくり。

     なんと、なんと人間は悩んで生きるもの、なのか!

     を、書く作家が多いことか!

     と言ってる場合じゃありません。本はたくさん読まなくっちゃ、読まなくっちゃ。

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    2021年08月17日
  • 三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

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     三浦綾子については、長い闘病生活の後『氷点』でベストセラー作家と話題になったし、小説もいくつか読んでいる。でも、ちょっときついなーという印象が残っている。

     そんな先入観があって読んだからか、悪印象ではないけれどやはりたじたじとなった。

     絶望的な事が起こっても打ち開いていくその強さに、圧倒されっぱなしだった。打ちのめされたと言ってもいい。それでなければ13年間にも及ぶ闘病生活を乗りきれなかったのだろうが。

     キリスト教に目覚めていくのだけれど、はじめは疑っている、その様子が尋常でない様に思えた。すべての事象に強く強く反応する気質がすごい。それが信仰に繋がるのだろうとしても。 

     他

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    2021年08月15日
  • 三浦綾子 電子全集 夕あり朝あり

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    白洋舎を起こした五十嵐健治の話だ。これまた、回想風に物語は進む。この手のはあまり好きではないが、著者の作品は好きなので読む。五十嵐は、飽きっぽい性格だったのだろうか、職に就くも、早いときは一時間で逃げ出した。これが、幾度も幾度もあるのだ。ただ、人を信じること厚く、逃げられたと思っても、それでもいく日も待ったりするのだった。20歳になるまでは、一攫千金を夢見て、東京に出たりしたが、これが職が続かず、逃げ出してしまうのだ。ただ、その一攫千金も、自分のためではなく、親を、母親を楽させてやろうとのことだったので、憎めないのだ。
    五十嵐は、つてを頼り三井呉服店(後の三越)に入る。ここでも人に恵まれ、10

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    2021年08月18日
  • 三浦綾子 電子全集 死の彼方までも

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    「信ずるって変ねえ。確証がないことを信ずるのよね。」 
     三浦綾子さんの短編「足跡の消えた女」の一節。

     三浦さんはキリスト教徒してこういう言葉を散りばめた小説をお書きなったが、帰依していなくてもその言葉は響いてくる。

     定かでないからこそ信じたくなるし、信じなければ生きていけない。

     いつも正しいことを選択しているはず、恥じないように行動しているはず、自分はぶれない、だからひともそうしていると信じよう。

     ではない。自分は不確かである。けれどもひとのことは信じよう。

     ここに嘘つきがいるとする。明らかに嘘とわかっていても、そのひとがそう信じて欲しいとしたら、信じてあげることが自分の

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    2021年08月13日
  • 三浦綾子 電子全集 岩に立つ

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    回想風に話は進む。まるで、浅田次郎だ。いや、浅田次郎の方が時代は新しいから間違った表現だけど。

    一本気の棟梁が子供の頃からおとなになり、戦場に行っても、自分の三年を曲げず生きたって話だ。著者の主題にいつもある許しというのは本書にはない。ただ、弱いものを助けるというのがあるのかな。

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    2021年08月11日
  • 三浦綾子 電子全集 雪のアルバム

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    主人公の清美が信仰告白する、それをこの一冊で語ったものだ。決して幸せとは言えない境遇に育った清美が一人の男の子を好きになり、その人の考え方に共感し、諭されながら成長する。その中にはやはり、著者の小説の主題とも言える、許す、そして愛するというのが根底に流れている。
    自分の好きなひとばかりが住んでいる世の中などない。そこから逃げ出しても、逃げ出した先にはきっと合わない人間が必ずいる。その度に逃げ出すことなんかできないのだ。だったらどうすればいいか。逃げ出すことが出来なければ、愛するより仕方ないのだ。憎むという不愉快な感情から逃げ出すためには、相手を好きになるより仕方ないのだ。
    罪を犯さないなんてだ

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    2021年08月04日
  • 三浦綾子 電子全集 われ弱ければ-矢嶋楫子伝

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    女子学院の初代院長であり、日本キリスト教婦人矯風会(一夫一妻制、禁酒禁煙などを推進)の初代会頭の矢嶋楫子の話である。矢嶋が気付かせてくれるのは、教育者とは単に子供がかわいいとか、子供が好きだというだけではダメで、人間とは何かを捉えることのできない教育者であってはならないという。教師や母親は、いわゆる優しければよい、というぐらいのことでは、人間を育てることはできないのだ。愛は意志である、という言葉がある。矢嶋楫子こそは、その意志的な愛を持った闊達な教育者であった。
    矢嶋は、あなたがたには聖書がある、自分で自分を治めよ、と学校の生徒たちに言いきった。人間としての自覚を促されたのだ。矢嶋は規則のない

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    2021年07月20日