三浦綾子のレビュー一覧

  • 三浦綾子 電子全集 病めるときも

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    短編集。
    頼む、、次こそ幸せになってくれ…と思いながら読み続けた。

    「愛」が難しい。
    どんなことになっても愛し続けるっていうのは、難しいんだなって思う。
    これを耐えると幸せになるの??とかを考えてしまう。。
    難しかった。。

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    2023年08月31日
  • 三浦綾子 電子全集 毒麦の季

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    短編5編とも主人公の心の動揺、そして招いてしまう不幸はいずれも鋭く重い。著者が優れた短編作家でもあることを証明していると思った。定年後の寂しい心境『尾灯』、妹を喪い同じ病に冒された姉と義弟の微妙な関係『喪失』、不倫の夫とその両親の理不尽な態度に泣かされる主人公の妻の心境『貝殻』、吃音ゆえに不幸な人生を歩み最後は冤罪にも抗議をする元気もないおとなしい男性の内面『壁の声』、夫の不倫の末に家庭を奪われた妻とその幼い息子の境遇と悲劇的な終末『毒麦の季』。著者には珍しくキリスト教とは無縁の作品ばかりであったが、人間の醜い罪、それが招く救いのない不幸な世界を描き尽くしている。

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    2023年07月03日
  • 三浦綾子 電子全集 ひつじが丘

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    著者の「氷点」に続く第2作。青春小説のごとく始まる札幌のミッション系女子高校生(奈緒美、京子、輝子たち)と若い美男子の英語教師・竹山哲哉先生、青春真っただ中の純真な姿の冒頭のシーンからの激動の数年間を経て感動のラストへ!惹き込まれるようにその面白さで一気に読んだ。しかし、テーマは極めて重い。京子の兄・良一という女泣かせの青年の登場により、若い女性たちが不幸に巻き込まれていく。牧師である奈緒美の父・耕介が「愛とは赦すこと」と語る言葉に著者の問いかけがあり、耕介自身そして主要な登場人物たちの心の奥にある罪が抉られる。見事な展開で、最後に冒頭のシーンを想起させる青空と白い雲を見る場面で終わる。数年し

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    2023年06月30日
  • 三浦綾子 電子全集 細川ガラシャ夫人(下)

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    下巻始まってすぐに本能寺の変があってからはやはり玉が話の中心。
    この時代に父があんなことしといてよく生き残れたなぁと。幽閉生活は過酷であり、寂しかっただろうなと思いました。
    最期のシーンにはちょっとウルッと来ちゃいました。
    それにしても旦那である忠興!なんつー身勝手野郎だ(笑)玉を愛していたとは思う、長生きしてもずっと独身だったなんて…。

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    2023年02月21日
  • 三浦綾子 電子全集 細川ガラシャ夫人(上)

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    細川ガラシャ夫人…名前とキリシタンだったということしか知らず読み始めました。
    前半部分であるこの上巻は、ガラシャ夫人というよりは父の明智光秀の話が大半だったと感じました。光秀と妻の煕子の出会いから結婚、織田信長との関係、もちろんガラシャこと玉含む子供たちや家臣の話。どれも興味深く読みました。
    戦国時代の戦の過酷さや信長の残忍さには眉を顰めました。
    個人的には信長も光秀も嫌いです。きっと光秀は聡過ぎたのでしょう。信長は誰も信用出来ない残念な人。全然関係ないけど土方歳三さんがこの時代に生きてれば…とも思いました。

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    2023年02月19日
  • イエス・キリストの生涯

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    キリストの生涯をキリストに関わる絵画と三浦綾子のエッセイで辿っていく。

    三浦綾子さんの文章からは、背筋がピシッと伸びており、どこか気高さのようなものを感じた。

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    2023年02月12日
  • 三浦綾子 電子全集 銃口 (上)

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    ネタバレ

    読後に知ったが、フィクションだった時点で少し興覚め。
    ただ同時に、三浦氏の遺書的な作品ということも知り、キリスト教をお仕着せするようなこともなく、氏が読者に伝えたかったことは純粋にこういうことだったのかなぁと思いながらどんどん読み進められた。

    内容としては連載小説ゆえ仕方ない面もあるが、同じ記述の繰り返しが多く、全体としても冗長過ぎるきらいがあった。

    細かいところでは、木下先生が校長の意向に背きつつ数年間も左遷されなかったのは無理がある(戦前だったら、親が政治家でもない限りあんな真似は出来ないはず)。

    また逆に、タコ部屋から逃げてきた金が、どういう形で朝鮮に帰ったのかが描かれていないこと

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    2023年02月01日
  • あのポプラの上が空 新装版

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     札幌の医者家族のドラマを通して、家族観、男女観、宗教観に問題提起。昭和30年代以降が舞台と思われ、漱石モノより現代に近いはずだが、強く伝わってくるものがなかった。医者という富裕層が舞台だからか。
     登場人物それぞれの心の闇についても印象に残ったのは「あなたの体はキレイ?」と尋ねられて以降、妻を抱けなくなった戦争帰りの陶吉のみ。でも、それが後の家族の問題の芽であり、その根源が戦争による人間破壊であれば、人の罪と心の傷の大きさを知る。
     最初、べらんめえ調でぐれていた景子がインパクトあったのにあっけなく普通の良家の女子学生に戻ってしまったのは残念。登場人物はそれぞれ個性的でもあったし、描き方次第

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    2023年01月13日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(下)

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    全員が自分に対し、何らかの罪を持っている、もしくは罪の意識にかられている。
    湊かなえさんのNのためにみたいな後味だった。何気ない一文でさえ、情景でさえ、全てに意味がある展開であると思います。

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    2022年12月23日
  • 続 氷点(下)

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    全員が自分に対し、何らかの罪を持っている、もしくは罪の意識にかられている。
    湊かなえさんのNのためにみたいな後味だった。何気ない一文でさえ、情景でさえ、全てに意味がある展開であると思います。

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    2022年12月23日
  • 三浦綾子 電子全集 細川ガラシャ夫人(下)

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    女性が自分の意思を持って生きることが難しい時代に、芯を持ち生きるガラシャ夫人の強さに惹かれた。

    三浦綾子さんの作品では、キリスト教について触れられることがよくある印象。今回もキリスト教がかなり物語の鍵となっていた。

    宗教について色々と問題がある昨今。宗教とは何かと考える機会が多い中、この本に出会えてよかった。

    私自身には信仰がないため、信仰する人の気持ちが分からない。しかし宗教の在り方が、この本を読んで少し分かった気がする。

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    2022年12月19日
  • 一日の苦労は、その日だけで十分です

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    本のタイトルと中身は別。
    あちこちで語っていた内容などがまとめられた本。

    してほしいより与えること。
    共に生きること。
    本当の一期一会とは。
    み心のままに。

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    2022年11月25日
  • 三浦綾子 電子全集 病めるときも

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    どの作品も人間の醜さのドス黒いところが感じられる作品です。
    ただどの作品にも愛とは何かを感じさせる作品でもある。

    タイトルになっている病めるときもはまさに愛とは何かを考えさせられる作品。

    井戸

    羽音
    奈落の声
    どす黝き流れの中より
    病めるときも

    の短編集

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    2022年11月22日
  • 病めるときも

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    どの作品も人間の醜さのドス黒いところが感じられる作品です。
    ただどの作品にも愛とは何かを感じさせる作品でもある。

    タイトルになっている病めるときもはまさに愛とは何かを考えさせられる作品。

    井戸

    羽音
    奈落の声
    どす黝き流れの中より
    病めるときも

    の短編集

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    2022年11月22日
  • 三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(上)

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    千宗易、妻お稲は有力な武将三好長慶の姉であった。あるとき、千宗易は名高い能楽師であり、茶の湯では弟子にあたる宮王三郎の元で、その妻おりきと出会い、ひと目で心惹かれてしまう。

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    2022年11月14日
  • 一日の苦労は、その日だけで十分です

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    障害を持つ人たちに対し、かわいそうだからと彼らのために何かをしてやろうというのではダメだ。共に生きることが大切なのだ。ために、ではなく、共に生きよ、と言うのだ。
    日本人には、愛というものの本質が非常に少なくて、同情という領域が非常に強い、という。

    結婚というものは、相手も自分のいく方向に歩いていく人としなければならないと思う。だから、二人の目的は一つであるということだ。その人にとって1番大切なことが芸術であるなら、相手の人もやはり芸術に理解があり、大切にする人でなければ、結果は火を見るより明らかということになるのではないか。結婚は、その人の人生の目的が相手の人と合致した時に最もよくいくとおも

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    2022年11月01日
  • 残像

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    栄介の酷さはともかく、洋吉も大概である。弘子は「一生をまじめに生きてきた父」と言っているが、果たしてそうなんだろうか?そして、自分は「栄介ひでぇ!」「洋吉、お前もな!」と言えるんだろうか?と感じました。

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    2022年09月16日
  • 三浦綾子 電子全集 残像

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    栄介の酷さはともかく、洋吉も大概である。弘子は「一生をまじめに生きてきた父」と言っているが、果たしてそうなんだろうか?そして、自分は「栄介ひでぇ!」「洋吉、お前もな!」と言えるんだろうか?と感じました。

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    2022年09月16日
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯

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    真面目に一生懸命に生きていたのに。自然にはそんなこと関係ない。小作人だの水飲み百姓だのと馬鹿にされ、どれだけ働いても生活は楽にはならない。行きたい学校にも行けない。母は遠くに働きに出ており、それもまた馬鹿にされる要因に。しかし祖父母が愛情深く孫たちを守り、立派に育てあげる。もう少しで母に会える、妹も大喜びだ。なのに十勝岳が噴火し、泥流が家族を奪った。真面目に生きることに意味はあるのか?ただただ、読後感が悪い。じっちゃまたちには幸せになって欲しかったなあ…

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    2022年08月28日
  • 三浦綾子 電子全集 自我の構図

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    著者の作品としては、宗教色はあまり出ていない。“許し”が、だいたい著者の題材になることが多いが、本作品もそのようなものだ。他の作品では、よく著者は愛することは許す事だ、と言うが、本作品ではそれを明確に言ってはいない。

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    2022年08月25日