三浦綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ昭和に発売された本だけあって、時代背景や言い回しが古いが、内容はスッと読める。医師で院長の辻口の嫁である夏枝が、夫の勤める病院の眼科医である村井に自宅で言い寄られる。夏枝も多少の好意があったため、村井ともう少し一緒にいたいと思い、帰宅したら3歳の娘ルリ子を蔑ろにする。ルリ子は遊んでもらえずに外に出るが、その最中に殺害された。
夫はその事実を知り、村井と夏枝に憤怒する。その後犯人が捕まり、夏枝は病に伏せる。病状が治った後、ルリ子の代わりとなる女の赤ん坊が欲しいと夫に頼む。夫は、村井と夏枝が会っていたことでルリ子が亡くなったことを恨んでおり、夏枝に秘密でルリ子を殺した犯人の娘を養女として引き取る。
陽子と名付けられた養女は、7歳までは夏枝に大切に育てられるが、ふとしたきっかけで夏枝は陽子がルリ子殺害の犯人である事を知る。夏枝は陽子を咄嗟に殺害しようとしたが、未遂に終わる。陽子はその事を公言はしなかった。その後も一緒に暮らしてはいるが、次第に夏枝は陽子に冷たくなる。そんな様子を、ルリ子の兄にあたる徹は不憫に思いながら、陽子を可愛がる。
そして、結核の治療のため遠方で療養していた村井が、再び病院に帰ってくることになる。夏枝は肌の手入れをし、新調した服を身に纏って心待ちにするが、帰ってきた村井は、ふくよかな身体になり見窄らしかった。夏枝はそのことにひどく落胆する。
そして上巻の最後には、夫の辻口が学会に出るために乗船した船が台風で転覆し、乗っていた人の生存は絶望的だというニュースが夏枝の耳に入る。しかし、多くの人が亡くなった中で、辻口は奇跡的に生存を果たす。治療を終えて、その日帰る事を夏枝には知らせぬまま、辻口が自宅に向かうシーンで物語は終わる。
所感としては、夏枝のあまりにも身勝手な振る舞いに、なぜこれほど多くの人は巻き込まれて、それでも夏枝からの愛を求めるのだろうと腹立たしい気持ちになる。夏枝は誰もが振り返るほどの美人で、醜いものを嫌い、美しいものを好む。欲しいものを手に入れるために、周りにある大切な人を蔑ろにする。そんな人間臭い人物であるが、いかんせん周囲の人が善人であるため、この人物への違和感が募った。
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ネタバレ昭和に発売された本だけあって、時代背景や言い回しが古いが、内容はスッと読める。医師で院長の辻口の嫁である夏枝が、夫の勤める病院の眼科医である村井に自宅で言い寄られる。夏枝も多少の好意があったため、村井ともう少し一緒にいたいと思い、帰宅したら3歳の娘ルリ子を蔑ろにする。ルリ子は遊んでもらえずに外に出るが、その最中に殺害された。
夫はその事実を知り、村井と夏枝に憤怒する。その後犯人が捕まり、夏枝は病に伏せる。病状が治った後、ルリ子の代わりとなる女の赤ん坊が欲しいと夫に頼む。夫は、村井と夏枝が会っていたことでルリ子が亡くなったことを恨んでおり、夏枝に秘密でルリ子を殺した犯人の娘を養女として引き取る。
陽子と名付けられた養女は、7歳までは夏枝に大切に育てられるが、ふとしたきっかけで夏枝は陽子がルリ子殺害の犯人である事を知る。夏枝は陽子を咄嗟に殺害しようとしたが、未遂に終わる。陽子はその事を公言はしなかった。その後も一緒に暮らしてはいるが、次第に夏枝は陽子に冷たくなる。そんな様子を、ルリ子の兄にあたる徹は不憫に思いながら、陽子を可愛がる。
そして、結核の治療のため遠方で療養していた村井が、再び病院に帰ってくることになる。夏枝は肌の手入れをし、新調した服を身に纏って心待ちにするが、帰ってきた村井は、ふくよかな身体になり見窄らしかった。夏枝はそのことにひどく落胆する。
そして上巻の最後には、夫の辻口が学会に出るために乗船した船が台風で転覆し、乗っていた人の生存は絶望的だというニュースが夏枝の耳に入る。しかし、多くの人が亡くなった中で、辻口は奇跡的に生存を果たす。治療を終えて、その日帰る事を夏枝には知らせぬまま、辻口が自宅に向かうシーンで物語は終わる。
所感としては、夏枝のあまりにも身勝手な振る舞いに、なぜこれほど多くの人は巻き込まれて、それでも夏枝からの愛を求めるのだろうと腹立たしい気持ちになる。夏枝は誰もが振り返るほどの美人で、醜いものを嫌い、美しいものを好む。欲しいものを手に入れるために、周りにある大切な人を蔑ろにする。そんな人間臭い人物であるが、いかんせん周囲の人が善人であるため、この人物への違和感が募った。
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ネタバレ最後の最後でちょっと分かった気がした。正しくまっとうに生き、誠実さを忘れず、嫌がらせをされても明るく笑い飛ばし、他人の心の汚い部分を垣間見ても信じず、徹頭徹尾善意の人であり続ける、そのような人が自分に拭いきれない罪が最初から課せられていたことに気づいたら、それにどう対応するであろうか、ということなのかもしれない。
ただ、それだけがテーマなのだったら、話の前半部分ほとんど必要ないような気もする。そのくらいほぼすべての登場人物が意味のないことにこだわり続け、誰も気にしていないようなプライドを必死に守って、傷つける必要もない人を傷つけていた。どいつもこいつも大したことないのに、自分は大したことない人間って分かってない。いや一応それっぽいこと考えはするんだけど(キリスト教だのなんだのご大層に引き合いに出して)、考えるだけで全然改めていない。それは結局、自分のくだらなさをちゃんと引き受けられていないということだと思う。
生まれてすぐ実親から引き離され、経済的には豊かであるがお世辞にも温かいと言えない陰湿な性格の夫婦によって育てられた陽子があんなに屈託なく素直な良い子に育つというのもかなりファンタジーだと思う。
続編は読まないな。 -
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ネタバレ最後の最後でちょっと分かった気がした。正しくまっとうに生き、誠実さを忘れず、嫌がらせをされても明るく笑い飛ばし、他人の心の汚い部分を垣間見ても信じず、徹頭徹尾善意の人であり続ける、そのような人が自分に拭いきれない罪が最初から課せられていたことに気づいたら、それにどう対応するであろうか、ということなのかもしれない。
ただ、それだけがテーマなのだったら、話の前半部分ほとんど必要ないような気もする。そのくらいほぼすべての登場人物が意味のないことにこだわり続け、誰も気にしていないようなプライドを必死に守って、傷つける必要もない人を傷つけていた。どいつもこいつも大したことないのに、自分は大したことない人間って分かってない。いや一応それっぽいこと考えはするんだけど(キリスト教だのなんだのご大層に引き合いに出して)、考えるだけで全然改めていない。それは結局、自分のくだらなさをちゃんと引き受けられていないということだと思う。
生まれてすぐ実親から引き離され、経済的には豊かであるがお世辞にも温かいと言えない陰湿な性格の夫婦によって育てられた陽子があんなに屈託なく素直な良い子に育つというのもかなりファンタジーだと思う。
続編は読まないな。 -
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映像も見ず、ずっと手を出してこなかった超有名小説だけれど。
子供みたいに靴下を妻に履かせてもらうとか戦後前期って凄いですよね。モヤモヤを抱えたまま向き合わないとかも昔っぽいし気持ち悪い夫婦。
やはり
男女間の嫉妬や愛憎と苦手な分野の話で読むのにとても時間がかかる。
赦せないなら別れろよって思ってしまうし啓造の偽善と粘着には虫酸が…
理想とのギャップに苦しんで、ウジウジち醜い矮小なのが人間
戦後ながら、裕福で恵まれた夫婦に起きる不幸に、復讐に使われた陽子はどうなるのか
気になるのはそれだけで読んでいるけれど…
この後下巻は更にハードなドロドロ展開になるようで、とても続きは現実離れしていて読み続けるのは無理だと思いました。
私はクリスチャンではないので距離感をもって読めるけれど、塩狩峠も中々驚愕する題材だった。
昔、細川ガラシャ夫人を私に勧めた同僚はクリスチャンだったかもしれないなぁ
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映像も見ず、ずっと手を出してこなかった超有名小説だけれど。
子供みたいに靴下を妻に履かせてもらうとか戦後前期って凄いですよね。モヤモヤを抱えたまま向き合わないとかも昔っぽいし気持ち悪い夫婦。
やはり
男女間の嫉妬や愛憎と苦手な分野の話で読むのにとても時間がかかる。
赦せないなら別れろよって思ってしまうし啓造の偽善と粘着には虫酸が…
理想とのギャップに苦しんで、ウジウジち醜い矮小なのが人間
戦後ながら、裕福で恵まれた夫婦に起きる不幸に、復讐に使われた陽子はどうなるのか
気になるのはそれだけで読んでいるけれど…
この後下巻は更にハードなドロドロ展開になるようで、とても続きは現実離れしていて読み続けるのは無理だと思いました。
私はクリスチャンではないので距離感をもって読めるけれど、塩狩峠も中々驚愕する題材だった。
昔、細川ガラシャ夫人を私に勧めた同僚はクリスチャンだったかもしれないなぁ
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Posted by ブクログ
ネタバレ半分くらい読んで。
明治から昭和初期にかけて貧しさゆえに理不尽で苦労しかない人たちが本当にいたなんて不憫でならない。自分は今の時代で恵まれているはずなのにしかしながら心からの感謝が持てない。理屈ではわかっていても幸せなはずなのにいくら教会で祈っても有り難みの実感がわかない。これが人間なのでしょうか。
2/3くらい読んで。
母親は息子が立派にならなくても生きていてそばにいてほしいと願うものなのですね。
読み終わって。
母と子の愛情の深さに感動しました。この時代の闇に輝く光。人の哀しみや不幸はたくさんありますが人には分かってはもらえない。でもイエス様はわかってくださる、共に歩んでいただけると知り母セキさんに助けられました。そしてルカの福音書23章34節があらためて胸に刻まれました。
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ネタバレ半分くらい読んで。
明治から昭和初期にかけて貧しさゆえに理不尽で苦労しかない人たちが本当にいたなんて不憫でならない。自分は今の時代で恵まれているはずなのにしかしながら心からの感謝が持てない。理屈ではわかっていても幸せなはずなのにいくら教会で祈っても有り難みの実感がわかない。これが人間なのでしょうか。
2/3くらい読んで。
母親は息子が立派にならなくても生きていてそばにいてほしいと願うものなのですね。
読み終わって。
母と子の愛情の深さに感動しました。この時代の闇に輝く光。人の哀しみや不幸はたくさんありますが人には分かってはもらえない。でもイエス様はわかってくださる、共に歩んでいただけると知り母セキさんに助けられました。そしてルカの福音書23章34節があらためて胸に刻まれました。