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Posted by ブクログ
この物語における「事件」は前作冒頭に起きた事件のみ。犯人も捕まっていて解決済みのひとつの事件が影響を与えていくという、不思議なミステリーだった。登場人物1人ひとりの細かい心理描写があり、「ゆるし」ということについて考えさせられる。
私のまわりにも軽薄で思考が浅いと感じる人はいてがっかりしたりイライラしたりはする。しかし、そのような人は決して思いやりがないとか優しくないわけでもなく、思考の軸がこちらとは違うだけで、優しい気持ちも思いやりも持っていて、ある意味では、深く読みし過ぎてしまう私たちよりも素直で、気持ちも強い部分があるのだと思う。そしてそれが深読みし、共感し過ぎて疲弊する人間にとっては救いであり、必要な存在であると思った。根本的な考え方の違いということを受け入れる=ゆるすことで生きやすくなるのかもしれないと感じた。
Posted by ブクログ
一気に読みました。氷点がかなり面白かったので、続編こわいな〜と思って二の足を踏んでいましたが、読み始めたらすぐ読んでしまった。おもしろかった。読んでてしんどかったりもどかしかったりする話だけど離さない引力のある話だな〜と氷点同様思った。
上巻、夏枝へのヘイト溜めすぎじゃない!?!?というほど執拗に書かれているような気がした。わたしは氷点のときから、夏枝という女がなんだかんだ嫌いではないというか、彼女はどうしようもなく箱入りのお嬢さんのままで、水と土が良ければ完璧な美しい花で、本当に素敵な女性で本当に素敵な母だったのだと思う。だからどちらかというと啓造のほうに苛立つというか、自分は正しいことしかしていないという風なところがかなり鼻についたような感じ。
そういうと辰子も村井もむかっとくるんだけど。
陽子の産みの母、その家族も登場して話が動いていくと「どうなっちゃうのー!」とハラハラしてしまってややつらかった。
今作は「ゆるし」がテーマとのことで、あらゆる登場人物が自身の罪に向き合い、あるいは他人の罪をいかにゆるしたか、というシーンが出てくる。陽子は自身の罪というより、不義を犯した母が何よりゆるせない。その果てに生まれた自分が祝福されなかった子供であることを憂う。という葛藤がたびたび出てきて、ラストの流氷のシーンがある。なんどもキリスト教のおしえが出てくるんだけど、人と人の間のゆるしてほしいという気持ちとゆるしは永久ではないのだなと思った。なんていうか言い方が難しいのだけど。だから人には神さまが必要なのかもしれない。
Posted by ブクログ
1年遅れで北大に入学した陽子。
夏枝と離れて兄の徹や北原さんと穏やかな大学生活を送れると思っていたら、生みの母親の家族との接点が出来てしまう。
不義の子を産んだ母も、不義の子として生まれた自分も許せず思い悩む陽子。罪と許しについて考えさせられました。こんな重い話、私の身には降りかからないけど。
育ての母である夏枝が浅はかで、わがままで、苦手。でも私も似たようなもんなんじゃないかと思ったりして、自分省みるためにもたまに読もう。氷点〈上・下〉、続・氷点〈上・下〉全4巻の中で夏枝が圧倒的にやばいキャラかと思いきや、もっとやばい奴が出てきます。面白かった。
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