三浦綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
生き方を学ぶ
主人公永野信夫がとにかく思慮深く、自分自身にとことん正直な人間で、そこに惹かれるものがある。
とにかく馬鹿正直で、誰しも経験し得る感情でありながらも言葉にする程の事でもないようなことを、丁寧に気持ちを紐解いて赤裸々に語る場面がたくさんあり、良い意味でなんだかむず痒い気持ちにもなる。
キリスト教の考えについては正直よくわからないのだか、信夫の生きる道、死生観というのは、自分ごととして深く考えされられた。
個人的には、父の貞之の遺書が泣けた。
私の読書家としての経験の少なさ故か、後半は疲れて読み飛ばしたくなるようなところもあり、感動も何故か薄れてしまった。