三浦綾子のレビュー一覧

  • 三浦綾子 電子全集 銃口 (上)

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    ネタバレ

    三浦綾子の最後の作品。主人公の幼年時代から学校教師に憧れ、小学校教師として働くまで、幼なじみの友との秘かな恋。昭和初期の天皇のご真影への礼拝。そのような主人公に治安維持法の陰が。日本が暗くなっていく時代ですが、素晴らしい前向きな人たちとの出会いに励まされる主人公。著者の描く人はみんな善人ばかりで、読んでいて心がほのぼのとしてきます。

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    2013年08月25日
  • 三浦綾子 電子全集 わが青春に出会った本

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    三浦綾子が青春に出会った本ということで、若干古いものがおおいですが、今もすたれぬ名作ぞろいで私も何冊かは読んだことがあるものがあった。この本を読んで始めて三浦綾子の本の読み方を知ったけれども、良くも悪くもほんとうに教科書的というか、筋と登場人物を的確に追って、解釈をし、感動というかこころ動かされるポイントはここで、教訓はこれである、といったような、まあ言い方悪いですが平凡な読み方をしたとのような書き方で驚いた。しかしまあ青春に出会った本というのは後から振り返っても格別の思い入れがあるようで、わたしも今読んでいる本を大切にしようとおもいました。

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    2013年08月06日
  • 三浦綾子 電子全集 石の森

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    ネタバレ

    三浦綾子さんには珍しい文章だな、と思ったらセブンティーンで連載されていたものとのこと。
    好みの問題は置いといて、連載媒体によって、「三浦綾子の世界観」を残しつつもテイストをたくみに変える、そこがとても見事だと思いました。

    恋愛がメインテーマになるかとおもいきや、ストーリーは「男女の性別にとらわれない人と人の結びつき」が愛である、と結論します。
    思い込みがや感情の起伏の激しい主人公にやや疲れながら読み進めましたが、この結末にはほっとしました。
    その少々疲れ、うんざりさせるような主人公も20歳そこらの女性としては至極自然な姿です。
    三浦綾子さんのほかの作品と比べると、キリスト教色も淡く、非常に自

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    2013年06月18日
  • 三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(上)

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    ネタバレ

    『氷点』や『塩狩峠』で有名な三浦綾子さんの歴史モノってことで読んでみました。
    やっぱりキリスト教系のお話だったよ。

    妻のいる千利休さんが初めて本気でドキドキした女性はお友達の奥さんで、いろいろあって20年後に愛人になって、30年後に正式な後妻さんになって、その女性がキリシタンになったので、利休さんも教会に行ってみて…ってところで下巻に続く。

    歴史ものと言うよりは、キリシタンの愛とは…ってお話みたい。
    文体は良いけど、歴史ものとして読んだ立場からすると、かなり物足りないかな…。

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    2013年05月10日
  • 三浦綾子 電子全集 広き迷路

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    初、三浦綾子作品。
    裏表紙に書いてあるけど、
    まさに、都会の迷路に潜む人間の孤独と欲望を、息詰るサスペンスで浮き彫りにした異色長編。
    登場人物が全員、欲のままに動いていて、ドロドロしてる。
    上原常務もいい人そうに見えて…
    先が気になって、一気に読破したけど、なんか疲れた。
    ドロドロ系の作品は自分に合わないかもしれない。
    でも、解説読んだら、もう一回読みたくなったから、いつかまた読もう。

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    2013年03月31日
  • 三浦綾子 電子全集 自我の構図

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    全編重い雰囲気のただよう小説だった。けれど真実味があり、人間の人間に対する愛の不完全さ危うさについて実感させられる。

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    2013年03月20日
  • 三浦綾子 電子全集 続 泥流地帯

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    『泥流地帯』の続編。
    前作が良かっただけに、それほどの感動は得られなかったのが、少し残念です。

    ただ、登場人物のその後を知りたいのであれば、一読する価値はあります。

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    2013年03月20日
  • 三浦綾子 電子全集 帰りこぬ風

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    この方の本を読むと
    少し気持ちが凛とします。

    おそらく作者がキリシタンであることが影響された文章を
    読んでいるせいかな。

    作品としては日記の形で話が進んでいきます。

    いろんな本やことわざから
    格言がたくさん出てきて
    そういうところも楽しめます。

    受け入れることより否定することのほうが
    簡単で容易なことだけど
    それは心の要領の狭さを意味するし
    受け入れることが
    いかに難しくて苦悩するものであっても
    受け入れようとしていくことで
    心が広くなっていけるように
    していきたいと思いました。

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    2013年03月19日
  • 三浦綾子 電子全集 新約聖書入門 ―心の糧を求める人へ

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    三浦さんの作品にはキリスト教への信仰が見受けられます。
    種三浦さんの作品を知る手がかりになる、そう考えます。

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    2013年03月15日
  • 三浦綾子 電子全集 水なき雲

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    身近にありそうな設定の家庭の物語。子ども、夫の悩み。表には出さないが、抱えている問題には、色々と共感できることが多い。

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    2013年01月20日
  • 三浦綾子 電子全集 わが青春に出会った本

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    作家三浦綾子さんがどのような本を読んで育ったのか?
    私にはここまでいきいきとこれまで読んだ本について思い返す事ができるだろうかと考える。
    深い信仰が根底にある事もあらためてわかりました。

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    2012年12月14日
  • 三浦綾子 電子全集 石の森

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    読みやすいと思ったらセブンティーンに連載していた小説なのね。
    三浦氏にしてはキリスト教色が少ないので、まぁ無難なところだと思う。
    しかしまぁ、設定すべてが古すぎて、ちょっと白ける感は否めない。
    あと50年したらその古さがセピアに見えて好ましくなるかもしれないけれど、今は一番鬱陶しいところ。

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    2012年10月10日
  • 果て遠き丘

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    昼ドラの悪役並みに悪いヒロイン香也子の毒気にあてられます。裕福な家庭に生まれ、人並み以上の美貌もあるのに人の幸せを台無しにすることに熱意を注ぐ香也子は、心優しい姉絵理子までも妬み…

    どこかで改心するものと思いましたが、最後までどうしようもないままでした…小悪魔にもなりきれていないし…

    でも香也子程でなくても自分より優れたり恵まれている人を羨んでしまう気持ちは私の中にもあります。
    人の振り見て我が振り直せ。西島・絵理子カップルは完璧すぎるけど、せめて金井のような男の本質を見抜く目は欲しい。

    幸せにしてくれそう(だから好き)ではなく、幸せにしてあげたい(だから一緒にいたい)とお互いに思い

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    2012年09月24日
  • 三浦綾子 電子全集 果て遠き丘

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    昼ドラの悪役並みに悪いヒロイン香也子の毒気にあてられます。裕福な家庭に生まれ、人並み以上の美貌もあるのに人の幸せを台無しにすることに熱意を注ぐ香也子は、心優しい姉絵理子までも妬み…

    どこかで改心するものと思いましたが、最後までどうしようもないままでした…小悪魔にもなりきれていないし…

    でも香也子程でなくても自分より優れたり恵まれている人を羨んでしまう気持ちは私の中にもあります。
    人の振り見て我が振り直せ。西島・絵理子カップルは完璧すぎるけど、せめて金井のような男の本質を見抜く目は欲しい。

    幸せにしてくれそう(だから好き)ではなく、幸せにしてあげたい(だから一緒にいたい)とお互いに思い

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    2012年09月24日
  • 銃口 下

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    治安維持法違反の容疑で勾留された竜太。釈放されても辛い日々が続く。芳子とやっと結婚できるという時に、戦争に召集される。過酷な軍隊生活。

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    2012年07月02日
  • 三浦綾子 電子全集 旧約聖書入門 ―光と愛を求めて

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    ネタバレ

     聖書はそれを宗教書として読むか歴史書として読むか、つまり信仰として読むか文学として読むかによりその受け取り方は大いに異なるだろう。聖書のエピソードに現れる明らかな矛盾を疑いで見るか、隠喩として見るか。進化論や宇宙論との明らかに対立することが明らかになった現在、聖書はむしろその物理的、生物的な矛盾を無視して、そこの人間ドラマの示すものだけに注目することができる。

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    2012年06月02日
  • 三浦綾子 電子全集 水なき雲

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    平凡で幸せそうな家族なのにこんなにもそれぞれの葛藤があるのかと
    思える作品でした。

    サラリーマンの夫和朗とその妻亜由子。
    子供は男の子が二人、兄純一と弟真二の四人家族。
    物語は少年純一の澄んだまなざしをとおして、
    父と母の大人の世界を見つめながら進んで行きます。

    和朗は昔から浮気症だと思っている亜由子の目線で
    最初は語られるので、読者も和朗が悪いと思えますが、
    和朗には和朗の言い分があり、
    それがこの物語のキーワードになっていました。

    この小説は昭和58年発行で、そのころの世相がよくわかる作品です。
    夫婦にしてもこれは、まるで仮面の夫婦です。
    ギスギスした夫婦間でも子供のためにと、
    耐え

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    2017年11月09日
  • 三浦綾子 電子全集 夕あり朝あり

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    クリーニングの白洋舎、創業者の生涯。
    キリスト教の洗礼を受けてからの彼の生き方に感銘を受けた。
    信仰を持った者の優しさ、強さを感じた。様々な困難も強い信仰心で耐え、前へ進んできた。その姿に見習うことは多い。

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    2012年05月28日
  • 三浦綾子 電子全集 それでも明日は来る

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    濃いキリスト教信者の闘病エッセイ。非キリスト信者には考え方が硬いなと思えるかも。三浦作品を楽しんできた人向け。自分のように三浦作品デビューにする本ではない。

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    2011年12月15日
  • 三浦綾子 電子全集 新約聖書入門 ―心の糧を求める人へ

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    クリスチャンだけあって、旧約聖書入門よりノリノリ。
    章が少なくひとつひとつに多くのボリュームを取ってることもあり、マタイによる福音書は80ページ、前作より出来がいい。
    惜しむらくは書簡集が駆け足になってること。ここも同じくらいにボリュームで書かかれてたならば、もっと良かった。

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    2011年12月04日