三浦綾子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
始終泣きながら読んだ。
生きるとは、そして死ぬとは。私たちの人生は、何のために存在するのか。悩みもがく人間の痛切な想いに、三浦綾子は一クリスチャンとして答えを出すことを試みている。
自分自身も実際に肺結核と脊椎カリエスを患い、信仰に生を支えられた経験を持つ。また、信夫のモデルである長野政雄の史実を知って感銘を受け、「塩狩峠」を書いたのだという。
彼女の人生、彼女の「誠」がそのままに反映されたこの作品を読むと、私自身もこのように、もっと正直に生きることができるはずだと思わされる。傲慢な行いを顧み、罪を認め、より善く生きるために己を律することができるはずだと。
フィクションに過ぎないと言われてしまえばそれまでなのだけれど、読後のこの感動をいつまでも新鮮に覚えていたい。道標のような作品。 -
Posted by ブクログ
始終泣きながら読んだ。
生きるとは、そして死ぬとは。私たちの人生は、何のために存在するのか。悩みもがく人間の痛切な想いに、三浦綾子は一クリスチャンとして答えを出すことを試みている。
自分自身も実際に肺結核と脊椎カリエスを患い、信仰に生を支えられた経験を持つ。また、信夫のモデルである長野政雄の史実を知って感銘を受け、「塩狩峠」を書いたのだという。
彼女の人生、彼女の「誠」がそのままに反映されたこの作品を読むと、私自身もこのように、もっと正直に生きることができるはずだと思わされる。傲慢な行いを顧み、罪を認め、より善く生きるために己を律することができるはずだと。
フィクションに過ぎないと言われてしまえばそれまでなのだけれど、読後のこの感動をいつまでも新鮮に覚えていたい。道標のような作品。 -
Posted by ブクログ
下巻は読む方もどんどん追い詰められていく。
内容も、結末も知っていても話に引き込まれていくし、幾度も考えさせられる。
啓造の立場、夏枝の立場、高木の立場、徹、そして陽子。
下巻は特に夏枝の心の動きが身勝手すぎて、嫌悪する。
氷点と言えば、原罪。
「原罪」とは何か?を常に考えながら読み進める。
生まれながらに持っている罪とは何か?
「汝の敵を愛せ」
啓造、高木、夏枝、それぞれの身勝手な思惑で陽子の人生を狂わせてしまう。
人とは恐ろしい。誰しも恐ろしさを持っている。
それを見せつける小説。
キリスト教を超えた深い教えがある。
これがデビュー作なのが信じられない。
今回37年ぶりに読み返したけど、全く色褪せることなく何年たって読んでも傑作は傑作。
内容も鮮明に覚えていたことに驚いた。
それくらい、初めて読んだ時、自分にも衝撃だったのだろう。
塩刈峠と氷点は人間とは何かを思い出すために時々読むのがいいかもしれない。
引き続き続編も読もう。
-
Posted by ブクログ
下巻は読む方もどんどん追い詰められていく。
内容も、結末も知っていても話に引き込まれていくし、幾度も考えさせられる。
啓造の立場、夏枝の立場、高木の立場、徹、そして陽子。
下巻は特に夏枝の心の動きが身勝手すぎて、嫌悪する。
氷点と言えば、原罪。
「原罪」とは何か?を常に考えながら読み進める。
生まれながらに持っている罪とは何か?
「汝の敵を愛せ」
啓造、高木、夏枝、それぞれの身勝手な思惑で陽子の人生を狂わせてしまう。
人とは恐ろしい。誰しも恐ろしさを持っている。
それを見せつける小説。
キリスト教を超えた深い教えがある。
これがデビュー作なのが信じられない。
今回37年ぶりに読み返したけど、全く色褪せることなく何年たって読んでも傑作は傑作。
内容も鮮明に覚えていたことに驚いた。
それくらい、初めて読んだ時、自分にも衝撃だったのだろう。
塩刈峠と氷点は人間とは何かを思い出すために時々読むのがいいかもしれない。
引き続き続編も読もう。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ素直に人の言葉に耳を傾けて、ものごとの表面だけではなく内面を理解しようとする信夫
とことん真面目で、人の弱い部分に寄り添う深い愛情を持つ吉川
豪快かつ自由、それでいて柔軟で優しい隆士
彼らに気付かされることがたくさんあった
信夫はやっぱり貞行と菊の子だな、と思った
素敵な夫婦だった
幼少の待子、可愛い
信夫が最期に頷きかけた三堀はこの先どう生きていくのだろう
結末が切なくて涙が出た
▪️印象に残った言葉
「『おかあさま』
信夫は、その喜びをいいたいような気がして母を呼んだ。だが、ひとことおかあさまと呼んだだけで、何もいわなくてもいいような、そのままそっくり自分の気持ちが母に流れていっているような、そんな気持ちがした。」
------
「いいえね、たった一年二ヶ月でも、何だかわたしの過ごしてきた十何年の楽しかったことを全部集めても、この楽しさにはくらべられないと思ったの」
------
「とうの昔に、こんな死を、吉川は知っていたような気がした。激しい衝撃と共に、心のどこかに、揺らがないひとところがあった。全身をゆさぶられるような衝撃のはずなのに、心のひとところだけは、きわめて静かだった。それは、信夫を知っている吉川の友情であったかもしれない。」
-
Posted by ブクログ
ネタバレ素直に人の言葉に耳を傾けて、ものごとの表面だけではなく内面を理解しようとする信夫
とことん真面目で、人の弱い部分に寄り添う深い愛情を持つ吉川
豪快かつ自由、それでいて柔軟で優しい隆士
彼らに気付かされることがたくさんあった
信夫はやっぱり貞行と菊の子だな、と思った
素敵な夫婦だった
幼少の待子、可愛い
信夫が最期に頷きかけた三堀はこの先どう生きていくのだろう
結末が切なくて涙が出た
▪️印象に残った言葉
「『おかあさま』
信夫は、その喜びをいいたいような気がして母を呼んだ。だが、ひとことおかあさまと呼んだだけで、何もいわなくてもいいような、そのままそっくり自分の気持ちが母に流れていっているような、そんな気持ちがした。」
------
「いいえね、たった一年二ヶ月でも、何だかわたしの過ごしてきた十何年の楽しかったことを全部集めても、この楽しさにはくらべられないと思ったの」
------
「とうの昔に、こんな死を、吉川は知っていたような気がした。激しい衝撃と共に、心のどこかに、揺らがないひとところがあった。全身をゆさぶられるような衝撃のはずなのに、心のひとところだけは、きわめて静かだった。それは、信夫を知っている吉川の友情であったかもしれない。」
-
Posted by ブクログ
本棚の整理をしていて、古い氷点を見つけて読みたくなった。
改訂版が出ていると知り、そちらを購入して読んだ。
平成の改訂版ては、フォントサイズが大きくなり、改行も多くなっていて、全体に読みやすくなっている印象。
言葉遣いなどは現代にそぐわないものはあるけど、時代背景を考慮し、修正はされずに発表当時のままが使用されている。
さて内容は記憶に残っている通り。
何十年も経っているのに、よく覚えていることに感心する。それだけの文章力。
妻の裏切り、失った子供、その復讐に犯人の子供を引き取る。という夫の心の動きを中心に、キリスト教の「汝の敵を愛す」が繰り返し問いかけられる。
何十年経って読んでも、再び引き込まれる氷点の世界観。
これがデビュー作なのだから、やはりすごいと思う。
三浦綾子の氷点と塩刈峠は、時々読んで考えたい。
今読むと、内容的には韓ドラにありそうな感じなので、三浦綾子さんって、すごい時代の先取りだったのかも。
下巻も続けて改訂版で読もうと思う。