三浦綾子のレビュー一覧

  • 三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

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    ネタバレ

    終戦を機に、教科書を墨塗りにさせられ、それまで教えたことが誤りだったかもしれないことに自責の念を感じた著者は、七年間の教員生活に終止符を打ち、虚無感の中に沈んでいく。そんな中肺病となり、同じく肺病患者でクリスチャンの前川正に導かれて次第にキリスト教の教えに触れ、信仰を得ていく。自殺未遂までした虚無から、さらにはカリエスとなって寝たきりになり、愛する前川正にも先立たれた悲しみをも生き抜いて、同じくクリスチャンの三浦光世と結婚するまでの自伝的小説。
    人生に生きる意味はあるのか、自分は生きていても良いのか。子どもたちに偉そうに教えたことが次の日には誤りとして墨塗りにされる、この世で真実とされるもののあやふやさの中に、前川や三浦や、元婚約者の西中の筆者に対する態度は、さらにいえばクリスチャンの人々の態度は、いつも利他的で愛に満ちていて、真実であることを感じさせる。そんな揺るぎない愛と信仰と希望を持って、神の前に真実に生きることの尊さと、難しさを感じる。
    でも小学校教師としての筆者は、国定教科書に書かれている以上のことを児童たちに教えていると思うし、受け持ちの子どもたち一人ひとりのその日の出来事をそれぞれの日記に書いていく先生の眼差しや先生の愛はそれこそ真実だと思う。キリスト教に出会う前のことだけど、教師としてのこの筆者の態度の中にも真実の愛があるのではないかと思った。(私は真似できない)

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    2026年01月03日
  • 三浦綾子 電子全集 細川ガラシャ夫人(上)

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    読みながら常に情景が浮かぶ本です。

    デビュー当時の柴崎コウさんみたいな
    美人を想像しながら読んでいました。

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    2026年01月02日
  • イエス・キリストの生涯

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    宗教画と共に、三浦綾子氏がキリスト教の救いについて語る1冊。
    この本とは別に私は中野京子さんの『名画と読むイエス・キリストの物語』を思い出す度に読み返す。
    人の世に生きるとは、“神の子”でさえもその業に絡め取られていく。しかし、それさえも凌駕していく神の愛を知る事で救われる事を、光がさす様に理解しました。

    仕事の人間関係で悩み苦悩する中、色々なビジネス書を読み漁りましたが、もしも、みんなが聖書を糧として生き、己を顧みたら、どんなに良い世界になるかと思ったのです。

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    2025年12月21日
  • 三浦綾子 電子全集 母

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    最初から最後まで泣き通しでした。

    明治初頭の秋田の寒村でうまれ、13歳で結婚、小樽へ渡り病弱の夫を支え、6人の子供を育てたセキ。

    セキの大きな愛情と、明るさ、そして子供を信じるという、親としては至極当たり前のようなことだけれど、自分の子育てを振り返り振り返りしては、その懐の深さと、優しさと強さに感動した。

    私にとって、とても大切な作品になりました。

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    2025年12月02日
  • 母

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    最初から最後まで泣き通しでした。

    明治初頭の秋田の寒村でうまれ、13歳で結婚、小樽へ渡り病弱の夫を支え、6人の子供を育てたセキ。

    セキの大きな愛情と、明るさ、そして子供を信じるという、親としては至極当たり前のようなことだけれど、自分の子育てを振り返り振り返りしては、その懐の深さと、優しさと強さに感動した。

    私にとって、とても大切な作品になりました。

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    2025年12月02日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(下)

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    人のこころを最後まで描き切る、描写でストーリーを語るだけでない、深く、時にはこころを傷つけそうな文学。これが本当の文学かもしれないが。
    啓造、陽子の内省が、浅はかであるときもあり心理に近い時もあり。しかし本当の善悪はどこでつけられるか。杓子定規らに見ると明らかな悪も、弥吉の戦時中の罪により咎められないものにもなる。
    もしかしたら原罪というゆるしは、人間がどこかで持っている罪深さをお互いに許し合う、ということなのかもしれない。

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    2025年11月15日
  • 続 氷点(下)

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    人のこころを最後まで描き切る、描写でストーリーを語るだけでない、深く、時にはこころを傷つけそうな文学。これが本当の文学かもしれないが。
    啓造、陽子の内省が、浅はかであるときもあり心理に近い時もあり。しかし本当の善悪はどこでつけられるか。杓子定規らに見ると明らかな悪も、弥吉の戦時中の罪により咎められないものにもなる。
    もしかしたら原罪というゆるしは、人間がどこかで持っている罪深さをお互いに許し合う、ということなのかもしれない。

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    2025年11月15日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(下)

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    氷点4冊一気に読み終わった!
    続編もたるむことなく面白かった。
    登場人物全員の気持ちに共感出来るところもあって
    「原罪」について深く考えさせられた。

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    2025年10月31日
  • 続 氷点(下)

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    氷点4冊一気に読み終わった!
    続編もたるむことなく面白かった。
    登場人物全員の気持ちに共感出来るところもあって
    「原罪」について深く考えさせられた。

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    2025年10月31日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(上)

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    上巻なので本筋は置いて、
    村井はほんとのところ何を考えているんだ?
    20年も…
    村井と高木視点はないのかな

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    2025年10月25日
  • 続 氷点(上)

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    上巻なので本筋は置いて、
    村井はほんとのところ何を考えているんだ?
    20年も…
    村井と高木視点はないのかな

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    2025年10月25日
  • 続 氷点(下)

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    啓造が気持ち悪すぎる。夏枝は普通の女ですよ。続でも夏枝が不憫で、この夏枝の寂しさを啓造は想像することもできず聖書を読んでさらに今は改心した、今の自分は正しいと思い込もうとしているように感じる。
    いかに自分の娘ではないとしても赤ん坊の頃から育てた陽子に性を感じるような男が、他者から人格者だと尊敬されるような描写には辟易します。

    しかし氷点の面白さは損なわれない!
    というか、当時はこんなキモい男を読者は受け入れられたんですか?信じられない!

    最後の選択肢、
    陽子が幸せだったといえる
    人生になることを願います!

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    2025年10月25日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(下)

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    啓造が気持ち悪すぎる。夏枝は普通の女ですよ。続でも夏枝が不憫で、この夏枝の寂しさを啓造は想像することもできず聖書を読んでさらに今は改心した、今の自分は正しいと思い込もうとしているように感じる。
    いかに自分の娘ではないとしても赤ん坊の頃から育てた陽子に性を感じるような男が、他者から人格者だと尊敬されるような描写には辟易します。

    しかし氷点の面白さは損なわれない!
    というか、当時はこんなキモい男を読者は受け入れられたんですか?信じられない!

    最後の選択肢、
    陽子が幸せだったといえる
    人生になることを願います!

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    2025年10月25日
  • 続 氷点(下)

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    この物語における「事件」は前作冒頭に起きた事件のみ。犯人も捕まっていて解決済みのひとつの事件が影響を与えていくという、不思議なミステリーだった。登場人物1人ひとりの細かい心理描写があり、「ゆるし」ということについて考えさせられる。
    私のまわりにも軽薄で思考が浅いと感じる人はいてがっかりしたりイライラしたりはする。しかし、そのような人は決して思いやりがないとか優しくないわけでもなく、思考の軸がこちらとは違うだけで、優しい気持ちも思いやりも持っていて、ある意味では、深く読みし過ぎてしまう私たちよりも素直で、気持ちも強い部分があるのだと思う。そしてそれが深読みし、共感し過ぎて疲弊する人間にとっては救いであり、必要な存在であると思った。根本的な考え方の違いということを受け入れる=ゆるすことで生きやすくなるのかもしれないと感じた。

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    2025年10月20日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(下)

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    この物語における「事件」は前作冒頭に起きた事件のみ。犯人も捕まっていて解決済みのひとつの事件が影響を与えていくという、不思議なミステリーだった。登場人物1人ひとりの細かい心理描写があり、「ゆるし」ということについて考えさせられる。
    私のまわりにも軽薄で思考が浅いと感じる人はいてがっかりしたりイライラしたりはする。しかし、そのような人は決して思いやりがないとか優しくないわけでもなく、思考の軸がこちらとは違うだけで、優しい気持ちも思いやりも持っていて、ある意味では、深く読みし過ぎてしまう私たちよりも素直で、気持ちも強い部分があるのだと思う。そしてそれが深読みし、共感し過ぎて疲弊する人間にとっては救いであり、必要な存在であると思った。根本的な考え方の違いということを受け入れる=ゆるすことで生きやすくなるのかもしれないと感じた。

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    2025年10月20日
  • 三浦綾子 電子全集 続 泥流地帯

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    泥流地帯の完結編、実質下巻にあたる本作
    十勝岳噴火による泥流被害のその後を描く

    復興を目指す拓一と耕作達に光はあるのか

    時代は大正から昭和へ
    さらに襲い掛かる苦難

    しかしそれは、災難か試練か
    人生の苦難の意味を伝える心動かす作品

    没入感あり一気読み
    今とは違う昔の時代背景
    生き方や価値観も細かく、改めて心に残る話だと感じた

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    2025年09月23日
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯

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    上富良野の市街から一里以上離れた部落に住む兄弟、拓一と耕作。貧しいながらも真面目に生きていたある日、すべてを飲み込む泥流が大切なものを奪っていく。

    大正15年、北海道 十勝岳噴火。

    正しい者がなぜ苦しむのか、人々の苦難とこれからを描いた物語。

    災害被害にあい、生き延びた者、そうでない者。
    そしてこれから、生き延びたものはどう前に進むのかまでが書かれた本作。

    その後の話は
    続泥流地帯に続く。

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    2025年09月20日
  • 三浦綾子 電子全集 母

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    中学の時に一度読んだきりの「蟹工船」だが、強い印象に残っている。その作者、小林多喜二の母の語りが本書だ。実話を元にしたノンフィクションとのこと。

    今の時代では考えられないような貧しさだが、母の心の清らかさと温かさには首を垂れるしかしない。誰から教えられることもなく、ここまで人を清らかに優しく、純粋にさせるものは何なのかと思う。当たり前のように心から子供たちがすることを信じて背中を押す姿もとても印象的だ。母を迎えた多喜二の父も同様だ。多喜二の優しさと清らかさ、賢さ、一途さも、こんな人は今まで知らない。小林多喜二とはこのような人だったのか。

    貧しさ故に学校に行くこともできず、子供の頃から働き詰めで、その上子供を殺される経験までして、80過ぎまで生きてきた多喜二の母。戦後の日本には、このような方がたくさんいたのだろう。そのような方々の存在を胸に留めておきたいと、改めて感じた。

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    2025年09月07日
  • 母

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    中学の時に一度読んだきりの「蟹工船」だが、強い印象に残っている。その作者、小林多喜二の母の語りが本書だ。実話を元にしたノンフィクションとのこと。

    今の時代では考えられないような貧しさだが、母の心の清らかさと温かさには首を垂れるしかしない。誰から教えられることもなく、ここまで人を清らかに優しく、純粋にさせるものは何なのかと思う。当たり前のように心から子供たちがすることを信じて背中を押す姿もとても印象的だ。母を迎えた多喜二の父も同様だ。多喜二の優しさと清らかさ、賢さ、一途さも、こんな人は今まで知らない。小林多喜二とはこのような人だったのか。

    貧しさ故に学校に行くこともできず、子供の頃から働き詰めで、その上子供を殺される経験までして、80過ぎまで生きてきた多喜二の母。戦後の日本には、このような方がたくさんいたのだろう。そのような方々の存在を胸に留めておきたいと、改めて感じた。

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    2025年09月07日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(下)

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    一気に読みました。氷点がかなり面白かったので、続編こわいな〜と思って二の足を踏んでいましたが、読み始めたらすぐ読んでしまった。おもしろかった。読んでてしんどかったりもどかしかったりする話だけど離さない引力のある話だな〜と氷点同様思った。
    上巻、夏枝へのヘイト溜めすぎじゃない!?!?というほど執拗に書かれているような気がした。わたしは氷点のときから、夏枝という女がなんだかんだ嫌いではないというか、彼女はどうしようもなく箱入りのお嬢さんのままで、水と土が良ければ完璧な美しい花で、本当に素敵な女性で本当に素敵な母だったのだと思う。だからどちらかというと啓造のほうに苛立つというか、自分は正しいことしかしていないという風なところがかなり鼻についたような感じ。
    そういうと辰子も村井もむかっとくるんだけど。
    陽子の産みの母、その家族も登場して話が動いていくと「どうなっちゃうのー!」とハラハラしてしまってややつらかった。
    今作は「ゆるし」がテーマとのことで、あらゆる登場人物が自身の罪に向き合い、あるいは他人の罪をいかにゆるしたか、というシーンが出てくる。陽子は自身の罪というより、不義を犯した母が何よりゆるせない。その果てに生まれた自分が祝福されなかった子供であることを憂う。という葛藤がたびたび出てきて、ラストの流氷のシーンがある。なんどもキリスト教のおしえが出てくるんだけど、人と人の間のゆるしてほしいという気持ちとゆるしは永久ではないのだなと思った。なんていうか言い方が難しいのだけど。だから人には神さまが必要なのかもしれない。

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    2025年09月03日