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人間と国家のエゴイズムが、生き方や愛を狂わせていく様を描く長編小説。
貴乃、完治とその父・伊之助たちの須田原一家も、一儲けするべく樺太に渡った。孝介の真意を汲みかねる貴乃は、複雑な思いで孝介と親戚付き合いを始めたのだが……。そして、平和に見えた樺太にソ連軍が侵入してくる。主人公・貴乃を含めたそれぞれのエゴイズムが、そして国家エゴイズムが人間の運命を狂わせていく。運命や自然に翻弄される純愛を通し、十字架を背負った人間たちのドラマを描く長編小説。
1977年(昭和52年)にテレビドラマ化され話題を呼んだ。
「三浦綾子電子全集」付録として、夫・三浦光世氏による「創作秘話」を収録!
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2023年11月04日
愛憎劇と社会や戦争がもたらす人生の不条理が
人間の本質的な部分を浮き彫りにしていって
生とは、死とは何かを考えさせられる内容でした。
「氷点」に近いスキャンダラスな愛憎劇だけど、
生も死も、善も悪も肯定するような
壮大なスケールの精神性を感じました。
全体を通して、展開もテンションも結末も
常に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月22日
1974(昭和49)年から1976(昭和51)年に雑誌連載として登場した作品だという。1976(昭和51)年に単行本となった。後に文庫本にもなっていて、幾つかの版が出たと見受けられるが、今般入手したモノの初版は1985(昭和60)年ということだ。
上巻では1923(大正12)年頃から1938(昭和1...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月06日
人間生まれてきた以上、幸せだけを受けるわけにはいかない。
幸せを受ける以上、不幸せも受けるしか仕方がない。
これがいちばん印象に残りました。
幸せしかなかったら幸せじゃないもんな。
ならば、25年間も耐え続けた貴乃と考介には最後には幸せになってもらいたかったとも思うけど。
三浦綾子の小説には...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月01日
数多くの三浦綾子作品を読んできたが、今回も罪なき人達に襲いかかる多くの試練とそれを耐え忍ぶことを通じて生きるとはなにか、人を愛するとはなにか、といった人生の根源的な部分を問うた作品であった。
孝介と貴乃の純な恋愛が須田原家の完治により引き裂かれることから始まるこのストーリーであるが、想像を遥かに上回...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月21日
泥流地帯が良かったので、全くあらすじを知らないまま手に取った。舞台こそ戦前の樺太と北海道で三浦綾子の世界観だが、登場人物たちの複雑に絡み合った愛憎の人間関係は現代の昼ドラでもこうはいかないだろうというほど。
神は登場人物全員に過酷すぎる運命を与えるのだが、主人公の貴乃は身を捩りながらただひたすら耐え...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月20日
日露戦争の戦果として樺太の南半分を日本が取得したと歴史で習ったが、その樺太の南半分を舞台に繰り広げられる、昼ドラや韓流ドラマなみの愛憎劇。北海道と違って樺太は外国だからそうそう簡単に行けないんですよね
主役のはずの綺麗な心持のご立派な貴乃と孝介よりも、その主役の敵となる完治とあき子の俗な物言いや...続きを読む
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