三浦綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この物語における「事件」は前作冒頭に起きた事件のみ。犯人も捕まっていて解決済みのひとつの事件が影響を与えていくという、不思議なミステリーだった。登場人物1人ひとりの細かい心理描写があり、「ゆるし」ということについて考えさせられる。
私のまわりにも軽薄で思考が浅いと感じる人はいてがっかりしたりイライラしたりはする。しかし、そのような人は決して思いやりがないとか優しくないわけでもなく、思考の軸がこちらとは違うだけで、優しい気持ちも思いやりも持っていて、ある意味では、深く読みし過ぎてしまう私たちよりも素直で、気持ちも強い部分があるのだと思う。そしてそれが深読みし、共感し過ぎて疲弊する人間にとっては救 -
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この物語における「事件」は前作冒頭に起きた事件のみ。犯人も捕まっていて解決済みのひとつの事件が影響を与えていくという、不思議なミステリーだった。登場人物1人ひとりの細かい心理描写があり、「ゆるし」ということについて考えさせられる。
私のまわりにも軽薄で思考が浅いと感じる人はいてがっかりしたりイライラしたりはする。しかし、そのような人は決して思いやりがないとか優しくないわけでもなく、思考の軸がこちらとは違うだけで、優しい気持ちも思いやりも持っていて、ある意味では、深く読みし過ぎてしまう私たちよりも素直で、気持ちも強い部分があるのだと思う。そしてそれが深読みし、共感し過ぎて疲弊する人間にとっては救 -
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中学の時に一度読んだきりの「蟹工船」だが、強い印象に残っている。その作者、小林多喜二の母の語りが本書だ。実話を元にしたノンフィクションとのこと。
今の時代では考えられないような貧しさだが、母の心の清らかさと温かさには首を垂れるしかしない。誰から教えられることもなく、ここまで人を清らかに優しく、純粋にさせるものは何なのかと思う。当たり前のように心から子供たちがすることを信じて背中を押す姿もとても印象的だ。母を迎えた多喜二の父も同様だ。多喜二の優しさと清らかさ、賢さ、一途さも、こんな人は今まで知らない。小林多喜二とはこのような人だったのか。
貧しさ故に学校に行くこともできず、子供の頃から働き詰 -
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中学の時に一度読んだきりの「蟹工船」だが、強い印象に残っている。その作者、小林多喜二の母の語りが本書だ。実話を元にしたノンフィクションとのこと。
今の時代では考えられないような貧しさだが、母の心の清らかさと温かさには首を垂れるしかしない。誰から教えられることもなく、ここまで人を清らかに優しく、純粋にさせるものは何なのかと思う。当たり前のように心から子供たちがすることを信じて背中を押す姿もとても印象的だ。母を迎えた多喜二の父も同様だ。多喜二の優しさと清らかさ、賢さ、一途さも、こんな人は今まで知らない。小林多喜二とはこのような人だったのか。
貧しさ故に学校に行くこともできず、子供の頃から働き詰