三浦綾子のレビュー一覧
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ネタバレこの家族に出会わなかったら、違う幸せがあったんだろうか。最後はそう、考えされられた。辻口家族の一悶着に完全に巻き込まれた陽子。読んでいて、本当に辛かった。辛いという言葉だけでは、表現しきれない。それでも陽子のまっすぐな性格がまた辛くさせる。それでも陽子の近くに辰子がいてくれてよかったって、心から思った。一人でも支えになる人がいると、ほっとする。それにしても私も高木の言葉を本当だろうと、信用してしまった一人。いやいや、そんなことをしなければ、幸せだっただろうよ。いやいやいや、元をたどると、夏枝が…。
いやでも、犯人が1番か?…。
続・氷点も読みたい。 -
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ネタバレこの家族に出会わなかったら、違う幸せがあったんだろうか。最後はそう、考えされられた。辻口家族の一悶着に完全に巻き込まれた陽子。読んでいて、本当に辛かった。辛いという言葉だけでは、表現しきれない。それでも陽子のまっすぐな性格がまた辛くさせる。それでも陽子の近くに辰子がいてくれてよかったって、心から思った。一人でも支えになる人がいると、ほっとする。それにしても私も高木の言葉を本当だろうと、信用してしまった一人。いやいや、そんなことをしなければ、幸せだっただろうよ。いやいやいや、元をたどると、夏枝が…。
いやでも、犯人が1番か?…。
続・氷点も読みたい。 -
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ネタバレ貴乃はひたすらに耐え続けた。人間だから耐えなければならないと。しかしひたすらに耐え続けた貴乃は幸せだっただろうか?
完治と結婚した時から貴乃の心は凍てついてしまったように見えた。自分の心を凍らせなければ、耐え抜くことはできなかっただろう。
辛いことを耐えずに礼文島へ帰った女性は幸せに暮らしているという描写がある。
耐え抜くことが必ずしも正義ではなく、辛ければ逃げてもいいと言うメッセージだろうか?
天真爛漫なあき子はお金だけでは生きていけなかった。優しい夫がいるにも関わらずに。
あき子は貴乃と孝介の関係を知らなければ死ななかっただろうか?
知らなくともいつかは孝介の前から姿を消していたように -
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感動した。
戦国時代、戦いに明け暮れる男同様、女も大変な時代であったと思うが、細川ガラシャほど、波瀾万丈、そして気高く生きた女性は他にいただろうか?父、明智光秀の謀反による実家の消滅後、生きていくことの方が辛かっただろうと思う。あとがきにあったように、ガラシャの死を持って、徳川方が結束を強め関ヶ原の戦いの勝利をもたらせたという点で、ガラシャは、歴史を変えた人物の一人と言えるであろう。
三浦綾子さんの文章は、池波正太郎氏の文章のように、人間の生き様をわかりやすく丁寧に描いており、気持ちよく読める。
個人主義が強い現代において、若い人達にぜひ読んで欲しい一冊である。 -
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ネタバレ本当に、お互いに必要な存在であれば、諦めなければ、何年待っても、どんなに離れても必ず一緒にいることができる。
神様は全てを完璧なタイミングで与えてくださる。もう少し早く出会っていれば、そうではない。今出会えたことに神様の大きな意思を感じる。
千利休はひたすらに茶の湯の道に生きたかった。それを理解してくれる人、高めてくれる人、同じ方向を向いて生きて行く伴侶として、おりきを神様が与えてくださったと思う。
どれだけ裕福に暮らしていてもお稲は最後まで幸せではなかっただろう。
しかし、お稲の態度は現代でも、私を含めて誰しも心当たりがあるのではないだろうか。
逆に言うと夫を尊敬し、一番の味方でいれ -
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★★★★★ フルプライス出せる!
細川ガラシャの伝記という以上に、人生の道標ともなる作品だった。
味土野での孤独、そして夫と再会してからも味わう寂寥感に、玉子は既存の価値観を疑うようになる。
幸せを他人に求めていたら、その人が自分の意にそぐわぬ言動をした際に自分を保てなくなる。だから自分の中にその基準を求めなければならないというのは、現代でも全く変わらないところだと思った。ガラシャはそれを信仰に求めたが、別に信仰でなくてもいい。ただ危機に陥った時にどう行動すればいいのか、その判断の基準を一つ持っておけば良いだけなのだという教えを感じた。
一つ筋の通った人は強い。秀吉に襲われそうになった際の -
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小林多喜二の母セキが作者に語る形で綴られる小林多喜二の人生と母の思い。幼い頃の思い出、遺体が戻ってきたときの怒り悲しみ、死後の絶望。セキさんの真っ直ぐな性格とあいまって、多喜二への思いがぐさりと刺さる。北海道に1人やっていた長男もなくしていたというセキさん、若くして子供を立て続けになくす悲しみが辛すぎて電車の中では読み進められなかった。
それにしても昔の女性はこんなにも真っ直ぐに子供を愛せていたのかと思うと羨ましくもある。セキさんの言葉に自分の時間がとか自分の人生が、とか自己犠牲を嘆く姿は全くない。子供が大きくなったらその家々を回って布団を繕ってやることを夢見る、そんな人生。もっとも、セキさん -
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小林多喜二の母セキが作者に語る形で綴られる小林多喜二の人生と母の思い。幼い頃の思い出、遺体が戻ってきたときの怒り悲しみ、死後の絶望。セキさんの真っ直ぐな性格とあいまって、多喜二への思いがぐさりと刺さる。北海道に1人やっていた長男もなくしていたというセキさん、若くして子供を立て続けになくす悲しみが辛すぎて電車の中では読み進められなかった。
それにしても昔の女性はこんなにも真っ直ぐに子供を愛せていたのかと思うと羨ましくもある。セキさんの言葉に自分の時間がとか自分の人生が、とか自己犠牲を嘆く姿は全くない。子供が大きくなったらその家々を回って布団を繕ってやることを夢見る、そんな人生。もっとも、セキさん