三浦綾子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
誰かが話題にした本が記憶に残り、気になって入手して紐解き、その本との出会いが善かったと思える場合というものが在ると思う。本作はそういう、話しを聞いて気になったという切っ掛けで出会った。そして読後に、本との出会いが善かったと余韻に浸っている。
少し長く読み継がれていて、これからも読み継がれていくであろう作品、或る意味で「古典」という趣も在る作品だと思う。
本作は上富良野町(作中の時代は上富良野村)を舞台とする物語で、実際の大きな災害の頃のことに題材を求めている。この作品を知る切っ掛けとなったのは、上富良野町の隣りである美瑛町を訪ねた経験だった。
美瑛町を訪ねて、景色を愛で、写真を撮るようなことを -
Posted by ブクログ
ネタバレ三浦綾子さんの7年間の教師時代。
情熱的で頭脳明晰な三浦綾子さん。
時代が違ったらという「たら」「れば」を言いたくなる。
しかし、迫り来る戦争をどんどん肌で感じ、
最後は今まで信じて疑わなかったことを
墨で塗りつぶさねばならなくなったことを自省しやめていく。
教育愛に燃え、子どもをとことん可愛だっていた彼女だったからこそ
虚無感や失望の念が強かったのだろう。
キッパリと教師を辞める潔さ。
彼女の真摯さに惹かれる。
教師時代、炭鉱の村に赴任し、そこで働く人の子達を見て
目を見開かれていく彼女。
中でも朝鮮半島から来た子が
風呂敷を振ってサヨナラを告げていた光景が目に焼きつく。
その後日談もいい -
Posted by ブクログ
ネタバレ三浦綾子さんの7年間の教師時代。
情熱的で頭脳明晰な三浦綾子さん。
時代が違ったらという「たら」「れば」を言いたくなる。
しかし、迫り来る戦争をどんどん肌で感じ、
最後は今まで信じて疑わなかったことを
墨で塗りつぶさねばならなくなったことを自省しやめていく。
教育愛に燃え、子どもをとことん可愛だっていた彼女だったからこそ
虚無感や失望の念が強かったのだろう。
キッパリと教師を辞める潔さ。
彼女の真摯さに惹かれる。
教師時代、炭鉱の村に赴任し、そこで働く人の子達を見て
目を見開かれていく彼女。
中でも朝鮮半島から来た子が
風呂敷を振ってサヨナラを告げていた光景が目に焼きつく。
その後日談もいい -
Posted by ブクログ
「おれはな耕作、あのまま泥流の中でおれが死んだとしても、馬鹿臭かったとは思わんぞ。もう一度生れ変ったとしても、おれはやっぱりまじめに生きるつもりだぞ」
どんな理不尽が襲いかかっても拓一は真面目に生き続ける、作中でのその姿勢に何度も感動させられた。
拓一・耕作兄弟と家族の幸せはもうすぐ近くというところで、この災害が起きた。泥流に迷わず飛び込む兄、拓一。厳しい環境で育った男の強さに驚くばかり、本当に昔はこんな感じだったのだろうか。
実際にあった出来事を基にした作品ならではのリアリティーを感じることもできた。迷わず続編も買ったくらいに、拓一・耕作兄弟のこれからの挑戦が気になった。 -
ネタバレ 購入済み
夏枝がやばい。もちろん、自分の子供が殺されたら気がおかしくなるのは分かるけど、なんかそれよりも終始、女を捨ててません!現役でいきたいんです!っていうのがイタイ。完全にかまってちゃんおばさんになってる。
そして、啓造もロリコンになってて、はたからみるとサイコパスな夫婦。
でも、そこが面白い!!何も知らない陽子が儚げでかわいくて、なんとか幸せになってくれーって思う。最後の遺書の部分はかわいそうで泣いてしまった。
原罪を問うテーマだが、原罪があちらこちらに散りばめらていて、答えが見つからなかった。続氷点で見つかるかなぁ。 -
購入済み
気品と泥臭い雰囲気が漂う物語だった。夏枝、啓造、村井はどこまでも自己中。子供の気持ちはまるで無視という感じがしてイライラした。
それがこの話を面白くさせているのだけれど。敵を愛するということは、正直難しい。自分の子供を殺されたとしたら犯人を愛するとか赦すとかはまぁ無理だろうなぁ。陽子や徹がどのように真実を知って生きていくのか、下巻を読むのが楽しみ。