三浦綾子のレビュー一覧
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三浦綾子さんは塩狩峠を中1で読んで以来。
杉浦先生の温かさ。
これは塩狩峠のあの人を彷彿させた。こんな人になりたいです。私。
一郎の思春期に迎えた受け入れがたい家庭の事情。和夫の素直さ。久代の抱える過去。いまも癒えない傷。トキの隠したい現実と世間の目を恐れる虚栄心。
大人になることが酷なことだとは必ずしも思わない。けれども、「知らぬが仏」って諺が諭すように
一郎や和夫、みどりには知らないでほしい。でも乗り越えるしかない。もし知ってしまったなら。
やっぱ三浦綾子さんって、現代作家には書けない小説を書いてたんだな。シュールな大人向けの絵本を読んでるみたいな気分。
一郎が父と妾だと知った菜穂子 -
Posted by ブクログ
わだしは、この子供らが、ぞっくり大きくなったら、今月はチヤの家、今月は三吾の家、今月は多喜二の家と、布団の皮を剥いで、洗い張りしてやったり、打ち直して綿を入れてやったりしてやるべーって、夢みてたの。
ねえ、あんたさん、わだしの願いは、欲張りな夢だったべか、無理な夢だったべか。そんなつもりはなかったども、あんな小っちゃな夢でも叶えられんかった。
わだしが思うに、右翼にしろ、共産党にしろ、キリスト教にしろ、心の根っこのところは優しいんだよね。誰だって、隣の人とは仲よくつき合っていきたいんだよね。うまいぼた餅つくったら、つい近所に配りたくなるもんね。むずかしいことはわからんども、それが人間だとわだ -
Posted by ブクログ
わだしは、この子供らが、ぞっくり大きくなったら、今月はチヤの家、今月は三吾の家、今月は多喜二の家と、布団の皮を剥いで、洗い張りしてやったり、打ち直して綿を入れてやったりしてやるべーって、夢みてたの。
ねえ、あんたさん、わだしの願いは、欲張りな夢だったべか、無理な夢だったべか。そんなつもりはなかったども、あんな小っちゃな夢でも叶えられんかった。
わだしが思うに、右翼にしろ、共産党にしろ、キリスト教にしろ、心の根っこのところは優しいんだよね。誰だって、隣の人とは仲よくつき合っていきたいんだよね。うまいぼた餅つくったら、つい近所に配りたくなるもんね。むずかしいことはわからんども、それが人間だとわだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ印象に残っているのは、いよいよ最期のとき。
侍女や自分の子供との別れを惜しみつつ、
キリスト教信者であるため自害ができないので、
家臣から命をうばわれる際、何を思ったのか自分の髪をまとめてから首を差出した…
これには家臣もとまどいつつ「切腹ではないので」というような!?ツッコミをいれると、ガラシャ曰く「間違いましたか」と言って微笑したあと、胸元を開いたところを槍でひと突きされ命を絶たれた。
この緊迫した場面でのユーモアというか天然ぶりというか…
死ぬのは嫌だろうし切ないだろうし、なのにボケて微笑までするなんて…
これだけで、ガラシャの人柄や潔さや負けず嫌いな感じとか、いろんなことを想像 -
Posted by ブクログ
ネタバレ夫婦そろってキリスト教の信者であることは知っていたけど、こんなにも生活が宗教中心であるというのに驚いた。
まあ、キリスト教団の機関誌に書かれたエッセイだから、というのもあるのだろうけれど。
時代的に個人情報がダダ洩れで、作家のもとにファンが訪れることも稀ではなかったとしても、あまりに多くの人々が、気安く、頻繁に、時間を問わず、悩み相談に訪れたり電話したりするのにも驚くけれど、気真面目に何時間もそれにつきあわざるを得ない(締め切り間近だとしても)作家の方も大変な時代だったんだなあ。
職場にもキリスト教徒の人が何人かいて、アメリカに数年出向していた人に「実際、進化論についてどう考えているんです