三浦綾子さんは塩狩峠を中1で読んで以来。
杉浦先生の温かさ。
これは塩狩峠のあの人を彷彿させた。こんな人になりたいです。私。
一郎の思春期に迎えた受け入れがたい家庭の事情。和夫の素直さ。久代の抱える過去。いまも癒えない傷。トキの隠したい現実と世間の目を恐れる虚栄心。
大人になることが酷なことだとは必ずしも思わない。けれども、「知らぬが仏」って諺が諭すように
一郎や和夫、みどりには知らないでほしい。でも乗り越えるしかない。もし知ってしまったなら。
やっぱ三浦綾子さんって、現代作家には書けない小説を書いてたんだな。シュールな大人向けの絵本を読んでるみたいな気分。
一郎が父と妾だと知った菜穂子へは妙な感情を抱き始めた経過が私には理解しがたかった。兄弟いないしね。姉を急に女としての眼でしか見れなくなったのかな。反抗期なら父親との葛藤があるのは理解できるけど、ここまでくると人間不信になる勢い。上巻を読んでみて下巻はどうなってゆくんだろうって楽しみ。一郎と和夫が腹の違う兄弟ってバレるのか?なみえの真実は?豪一と久代は再会してしまうのか?
平和な毎日に終止符を打つ日が刻一刻と迫る。
家族が崩壊してしまうXデーが。もはや家族とすらいえないかも。家族ってなんなんだろう。
積み木がぐらぐらと揺らぎ始めた。それが上巻の終わり方だった。面白いのは下巻なのかな。下巻に期待大。
そういえぱ杉浦先生と久代の恋はどうなるんだろう?好意を持っている同士でさえ、血のつながった家族でさえ理解しあえないなんて。
それから上巻で面白いと思ったのは父兄の描写。私たちも家族を作る番になったなら子どもと教育は避けられない課題の一つ。高校を卒業して結婚までの過渡期にいる時期だからこそ面白く感じたのかも。どっちの立場でもないから。