三浦綾子のレビュー一覧

  • 三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

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    偶々出くわした小説が興味深く、「同じ作者による他の作品」と幾つかの作品を紐解く中で出会った作品である。なかなかに興味深く拝読した小説である。
    「小説」というモノは、作者が自由自在に想像の翼を羽ばたかせて綴るモノであろう。作者本人の経験や見聞、人生と然程関連が無くても何らの支障もない。それでも、場合によっては作者本人の人生が色濃く反映される小説というモノも登場する。
    三浦綾子作品に関しては、丁寧に取材をして様々な人達の話しを参考にしながら綴られている作品が見受けられると感じられる他方、御自身の人生の中での経験や、考えて来た事柄等が色濃く反映されていると想像させる面も大きいように感じる。小説家とし

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    2023年12月01日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(上)

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    清く正しく美しい心を輝かせていた陽子が
    世の中の澱みや人間の歪みを知り変化していく
    母夏枝の無邪気さと父啓造の気持ちの変化が
    物語を結末へと繋げていく

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    2023年11月18日
  • 続 氷点(上)

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    清く正しく美しい心を輝かせていた陽子が
    世の中の澱みや人間の歪みを知り変化していく
    母夏枝の無邪気さと父啓造の気持ちの変化が
    物語を結末へと繋げていく

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    2023年11月18日
  • 銃口 上

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    80年以上も前の事件、それに巻き込まれる羽目に陥った人物という題材を軸とした物語で、30年も以前に発表された小説ではある。が、そういう「何十年前」という変な旧さは微塵も無い。現在の時点でも考えさせられる内容を大いに含む小説だ。
    美瑛を訪ねた際に、十勝岳噴火の災害に纏わる話題として小説『泥流地帯』が知られているということを何度も聞いていて、思い切って入手して読んでみた。実質的な上下巻ながら、別作品扱いである『続 泥流地帯』と併せて読み、これが非常に好かったので「同じ作者の別な作品」と三浦綾子作品を何作か続けて読んでみた。何れも、新聞や雑誌の連載で初登場、そして単行本が初めて登場という時期が半世紀

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    2023年11月11日
  • 続 氷点(上)

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    小説を愉しんだ後に思う場合が在る。作中の最終盤辺りの経過の後、「如何いうようになってしまう?」ということが凄く気になる場合が在って、「こういうように?」と勝手に考えを巡らせてしまう場合も在る。
    『氷点』という小説を読んだ。不幸な事件が契機で、一家は重大な秘密を密かに抱え込んでしまう。その秘密に関るヒロインは、その秘密を突き付けられる羽目に陥り、最終盤で騒動を起こしてしまう。やがて一家の秘密の真相を知る人物が、その真相を伝える。そういう具合で「ヒロインの陽子は如何なる?」という場面で物語が幕を引くのが『氷点』であった。
    作者の三浦綾子の中で、『氷点』は発表されている「ヒロインの陽子は如何なる?」

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    2023年11月08日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(上)

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    小説を愉しんだ後に思う場合が在る。作中の最終盤辺りの経過の後、「如何いうようになってしまう?」ということが凄く気になる場合が在って、「こういうように?」と勝手に考えを巡らせてしまう場合も在る。
    『氷点』という小説を読んだ。不幸な事件が契機で、一家は重大な秘密を密かに抱え込んでしまう。その秘密に関るヒロインは、その秘密を突き付けられる羽目に陥り、最終盤で騒動を起こしてしまう。やがて一家の秘密の真相を知る人物が、その真相を伝える。そういう具合で「ヒロインの陽子は如何なる?」という場面で物語が幕を引くのが『氷点』であった。
    作者の三浦綾子の中で、『氷点』は発表されている「ヒロインの陽子は如何なる?」

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    2023年11月08日
  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(下)

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    愛憎劇と社会や戦争がもたらす人生の不条理が
    人間の本質的な部分を浮き彫りにしていって
    生とは、死とは何かを考えさせられる内容でした。

    「氷点」に近いスキャンダラスな愛憎劇だけど、
    生も死も、善も悪も肯定するような
    壮大なスケールの精神性を感じました。

    全体を通して、展開もテンションも結末も
    常に程よい緊張感があり、個人的には今のところ三浦綾子最高傑作です。

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    2023年11月04日
  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(上)

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    愛憎劇と社会や戦争がもたらす不条理が
    人間の本質的な部分を浮き彫りにしていって
    生とは、死とは何かを考えさせられる内容でした。

    「氷点」に近いスキャンダラスな愛憎劇だけど、
    生も死も、善も悪も肯定するような
    壮大なスケールの精神性を感じました。

    全体を通して、展開もテンションも結末も
    常に程よい緊張感があり、個人的には今のところ三浦綾子最高傑作です。

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    2023年10月27日
  • 三浦綾子 電子全集 旧約聖書入門 ―光と愛を求めて

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    聖書は過去数千年にわたって読み継がれてきた世界的なベストセラーであるといわれている。
    それを、クリスチャンではない人にも感覚的に分かりやすく解説されていると思った。もともとは全く神様を信じていなかった作者だからこそ、より分かりやすく書けるのだと思う。

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    2023年10月25日
  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(下)

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    1974(昭和49)年から1976(昭和51)年に雑誌連載として登場した作品だという。1976(昭和51)年に単行本となった。後に文庫本にもなっていて、幾つかの版が出たと見受けられるが、今般入手したモノの初版は1985(昭和60)年ということだ。
    上巻では1923(大正12)年頃から1938(昭和13)年頃という背景だ。下巻では上巻の最後の辺りに在った場面の数ヶ月後から物語が起こり、1945(昭和20)年の戦争の終結の頃迄、最終盤辺りは戦後に相当する昭和22年頃という時代が背景だ。上下巻を通じて、概ね四半世紀の期間、その時代を生きた作中人物達の人生が描かれる物語ということになる。
    下巻の物語は

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    2023年10月22日
  • 三浦綾子 電子全集 天北原野(上)

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    或る小説を興味深く読んで愉しんだという経過が在ると、「同じ作者による別作品?」という興味が沸き起こる。
    その種の興味に駆られて入手するに及んだのだが、紐解き始めてみると頁を繰る手が停まらない、また「停められない」という様相を呈し、なかなかに愉しんだ。
    題名の「天北」である。明治の初め頃、現在の北海道内に所謂「旧国名」に相当する地方の地域が設定された。北海道の北には「天塩国」、「北見国」というような「国」が設定された。ここから「天北」というような呼び名が起こっている。使用例を見ると、2つの「国」の頭文字を取っているという例も、「天塩国の北側」という意味が起こりという例も在るという「天北」である。

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    2023年10月22日
  • 三浦綾子 電子全集 石の森

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    人間の弱さを理解していることが強く優しく生きるためには大事、みたいなテーマ。いつもの三浦綾子さんらしさを感じる。

    親しい友達も家族でもお互いの気持ちを完璧に理解することはできないという点で自分以外はみな他人であり、だから人は孤独。自分も他人のことを心から思ったり理解することはなかなかできなくて、親しい人が悲しんだり苦労していることはよくよく知らずに自分が一番不幸であるかのように思い込んでしまう。そういうことに気づく経験をして人(というか自分)の弱さを知ったときに少し優しくなれる。でもどんなに優しい人でも人を傷つけない人はいない、優しいからこそ人を傷つけうる。っていうお話だなと思いました。

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    2023年10月19日
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯

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    素晴らしかった。重厚で読み応えがあって、示唆に富む。久々にいい本に出会えた。こういう本をまた読みたい。

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    2023年10月14日
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯

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    誰かが話題にした本が記憶に残り、気になって入手して紐解き、その本との出会いが善かったと思える場合というものが在ると思う。本作はそういう、話しを聞いて気になったという切っ掛けで出会った。そして読後に、本との出会いが善かったと余韻に浸っている。
    少し長く読み継がれていて、これからも読み継がれていくであろう作品、或る意味で「古典」という趣も在る作品だと思う。
    本作は上富良野町(作中の時代は上富良野村)を舞台とする物語で、実際の大きな災害の頃のことに題材を求めている。この作品を知る切っ掛けとなったのは、上富良野町の隣りである美瑛町を訪ねた経験だった。
    美瑛町を訪ねて、景色を愛で、写真を撮るようなことを

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    2023年10月14日
  • 石ころのうた

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    ネタバレ

    三浦綾子さんの7年間の教師時代。
    情熱的で頭脳明晰な三浦綾子さん。
    時代が違ったらという「たら」「れば」を言いたくなる。
    しかし、迫り来る戦争をどんどん肌で感じ、
    最後は今まで信じて疑わなかったことを
    墨で塗りつぶさねばならなくなったことを自省しやめていく。
    教育愛に燃え、子どもをとことん可愛だっていた彼女だったからこそ
    虚無感や失望の念が強かったのだろう。
    キッパリと教師を辞める潔さ。
    彼女の真摯さに惹かれる。

    教師時代、炭鉱の村に赴任し、そこで働く人の子達を見て
    目を見開かれていく彼女。
    中でも朝鮮半島から来た子が
    風呂敷を振ってサヨナラを告げていた光景が目に焼きつく。
    その後日談もいい

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    2023年10月11日
  • 三浦綾子 電子全集 石ころのうた

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    ネタバレ

    三浦綾子さんの7年間の教師時代。
    情熱的で頭脳明晰な三浦綾子さん。
    時代が違ったらという「たら」「れば」を言いたくなる。
    しかし、迫り来る戦争をどんどん肌で感じ、
    最後は今まで信じて疑わなかったことを
    墨で塗りつぶさねばならなくなったことを自省しやめていく。
    教育愛に燃え、子どもをとことん可愛だっていた彼女だったからこそ
    虚無感や失望の念が強かったのだろう。
    キッパリと教師を辞める潔さ。
    彼女の真摯さに惹かれる。

    教師時代、炭鉱の村に赴任し、そこで働く人の子達を見て
    目を見開かれていく彼女。
    中でも朝鮮半島から来た子が
    風呂敷を振ってサヨナラを告げていた光景が目に焼きつく。
    その後日談もいい

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    2023年10月11日
  • 三浦綾子 電子全集 心のある家

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    三浦綾子さんの本を初めて読みました
    雪虫やナナカマドは道民なのでわかるわかる!と共感して読みました

    素敵なクリスチャンのご夫婦で、ご主人の人柄も素晴らしいと思いました

    学ぶよろこび
    小さな生命を守るために
    は子供にも読んで欲しいと思いました

    この本に出会えてよかった!!

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    2023年09月02日
  • 三浦綾子 電子全集 ひつじが丘

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    ネタバレ

    23歳の今。
    この本に出会って本当に良かったと思いました。

    良一に惹かれて結ばれた後、後悔する気持ちのやり場の無さ。とても感情移入しました。

    そして奈緒美の両親の温かさ。
    愛とは何かを深く学びました。

    どんな境遇に立っても人を裁くのではなく、許して生きていく。
    この本からとても難しい人生の課題を与えられました。

    人生のバイブルにします。

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    2023年08月18日
  • 三浦綾子 電子全集 泥流地帯

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    30代に読んで40代50代と2回再読
    そのくらいオススメ
    読む年代で感じ方が変わりますね(深まります)
    50代での再読では市村キワ(耕作達の祖母)と同い年になってしまった

    生きていられる内10年一度の再読続けたいな




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    2023年08月10日
  • 三浦綾子 電子全集 銃口 (上)

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    戦時の旭川の新米教師の話。昭和25年に三国同盟、政党解体、国家総動員、配給制が始まるのに、日本国内の出来事ではないように受け止めた上、いずれ勝つでしょとの国民一般の意識。新聞や東大も国策に疑義を持つ者を排除し、決まったベクトルに進んでいく。。そんか中、キリスト教の博愛精神を持つ担任に憧れ、教師となった主人公。天皇万歳の校長、教頭の下、今後どうなるのか。当時の状況もわかるし、展開もよく、読み応えしかない。

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    2023年08月03日