三浦綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「井戸」、「足」、「羽音」、「奈落の声」、「どす黝き流れの中より」、そしてタイトルとなつてゐる「病めるときも」の六編からなる短編集です。
どの短編も人間の弱さやら傲慢さやらが、サラリと描かれてゐるかと思へば、エゲツなさ全開に描かれてもゐます。ただ、「病めるときも」は他の短編とは異なり、人間のさういふものを超えた奥深きところが描かれてゐます。
いづれにしても共通してゐるのは愛とは何なのか。…でせうかね。
また、どの編もハッピー・エンドとして描かれてはゐないやうであつても、文末の句点以降の書かれてゐない白紙部分をどう読むのか。ソレをどう受け容れるのか、受け容れられぬのかを作者から問はれてゐるや