【感想・ネタバレ】三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(上)のレビュー

あらすじ

精神の自由と情熱をつらぬいた茶聖・千利休の半生記を描いた歴史長編。

三好長慶を異母兄に持つお稲は、武力の強さにあこがれ、茶の湯の天才である夫・利休を軽んじていた。利休はそれでも家族を大切にしていたが、能の天才・宮王三郎の妻女・おりきに出会い、激しく心を奪われてしまう・・・。
利休の、反権力的な堺町人文化の一頂点でもある茶の湯の道を極めていく縦軸と、おりきへの激しい思いを横軸に、戦国時代を描いた歴史長編。精神の自由と情熱をつらぬく強さを持った男の半生記でもある。

「三浦綾子電子全集」付録として、著者が裏千家茶道の機関誌である月刊茶道誌『月刊淡交』に寄稿したエッセイ、著者の手によるぐい呑み写真を収録!

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Posted by ブクログ

「利休にたずねよ」を読み、映画を見てからこの本を読んでいる。「利休にたずねよ」では、後妻の宗恩の嫉妬を描いていたが、この本では、本妻、お稲の嫉妬を取り上げている点が興味深かった。

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2013年12月30日

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中学生か高校生のときにはじめて読んだ。
それまでよく知らなかった、千利休の生涯について描かれた小説。

茶聖と呼ばれた千利休の、人間くさい部分も描かれていて、ぐっと身近に感じられた。

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2012年10月18日

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三浦作品は読むたびに深く新鮮な感動を与えてくれる。
千利休が高い地位や見知にありながらも茶人としての在り方を問い続け改革し続けた生き方に心が揺さぶられた。その利休に大きな影響を与えたおりきの姿と二人の深い尊敬と信頼で結ばれた愛情にも。
千利休の茶の湯がどんなものだったのか、もっと知りたい。

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2011年09月22日

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千利休の生涯を家族を中心に書かれた小説です。千利休や妻おりきのなりそめ等、とても身近に感じられて良い小説です。お茶の世界で今日まで伝えられている様々なエピソードも、いろいろな場面に織り交ぜられており、イメージが沸いてきます。特にこの小説を通しておりきに好感を覚え、ファンになる方などもいるかも...と思っております。

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2011年03月19日

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☆ユウ
お爺ちゃんの本棚を物色中に発掘した本。タイトルの”その妻たち”に何やらシンパシーを感じ読み出す。おおお爺ちゃんこの本ってばこの本もしかして。。官能小。。ではなかったけど俺には刺激が強かった。千利休って最後は切腹させられたんや。昔のことやのに現代の文体で書かれてるから引き込まれた。茶道にも興味がでた一冊。

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2009年10月04日

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ネタバレ

茶聖千利休が後に後妻となるおりきと出会う所からストーリーが展開する。上下巻で切腹によって幕を閉じるまでを鮮やかに描く。
話の中で道具出てきたりお点前のシーンでは、以前お茶のお稽古に行っていた頃を思い出し、そういう経緯で現在の茶道の形ができたのかと興味深く読み進めた。

山本兼一著の『利休に尋ねよ』と被る部分も多いが、書き手によって浮き彫りにされる利休の人物像が変わりそれもまた面白い。

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2021年10月20日

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時代も考え方も、道徳も全然違う文化。
今に移り変わってく端を感じる。
今の世の中もどことなくそんな雰囲気がある。
当たり前が当たり前でなくなっていくことは、今までにもあった事なのだなあと思う。

登場人物の心の中が良く描かれていて、どきどきする。

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2021年05月16日

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利休の歴史を面白く読める1冊。濃茶の始まり、黒楽の始まり、大津袋の始まり、にじり口の始まりなど、宗恩の影響がこれほど大きいとは知りませんでした。

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2018年07月10日

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愛にも美を追求する利休の物語。『利休にたずねよ』より先にこっちを読みたかった。章ごとに数年の時間間隔がある三浦綾子の文体も読み慣れてくると心地良い。上巻終えてまだ序盤、というところで星4つ。

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2014年01月29日

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利休さんの思想にどんどん心惹かれていく。
茶道のことのみならず、禅の思想も勉強したいと思っている。
おりきのような女になりたいもんだ・・・。

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2013年02月10日

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ネタバレ

今では考えられないくらい浄不浄の観念が顕著で、
個人の意思よりも道徳や社会の目が重んじられていた。
その社会通念に従って意思とは相反する行動をとることが
美徳とされている節がある。
ここまではまあ一般常識だとして、
本書ではこうした観念にさらにキリスト教的価値観が入り組んでくる所が
見所。
何がどうなのかなんて、一概には言えないんですね。
自分の行動に自信が無いならば常識を便にすれば宜しい、
というのはどの時代にも共通していえることなんだろうか。

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2011年01月07日

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文章に慣れるのに時間がかかったり、昔ながらの価値観でさくさくと読み進められなかったりしたが、単純ではない人間模様を楽しむことができた。下巻を読むのが楽しみ。

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2025年09月06日

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千宗易、妻お稲は有力な武将三好長慶の姉であった。あるとき、千宗易は名高い能楽師であり、茶の湯では弟子にあたる宮王三郎の元で、その妻おりきと出会い、ひと目で心惹かれてしまう。

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2022年11月14日

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名物を集めるように、女を囲った男の一番の理解者は、キリシタンの妻だった。

なるほど、三浦綾子が千利休を書いていたのはそういうことだったかー。

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2022年05月25日

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ネタバレ

後年の千利休の妻となった おりき は、キリシタンになったが、千利休は、その教えを一部見た目はするものの、信者にはならなかった。ただ、茶道を極めるために、その考えや作法を取り入れたりした。
千利休は、茶道に一途だったが、秀吉の力には屈することも多かった。黄金の茶室を作らざるを得なかったりしたことに、自分が情けなく思うことが多かった。そんなことがつもり、世間の評判も気にしていたが、最終的には、秀吉に屈するのはいけないと思い、命乞いすることなく、甘んじて切腹を受け入れたかんじである。
随所にキリストの教えは出てくるが、深くはなく、また、歴史小説としても中途半端を感じた。
全2巻

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2020年08月01日

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上巻の後半から一気に三浦綾子らしくなって、ぐっと引き込まれる。
後半が気になるところ。
堺という場所に興味がわいてくる。

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2015年09月09日

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ネタバレ

『氷点』や『塩狩峠』で有名な三浦綾子さんの歴史モノってことで読んでみました。
やっぱりキリスト教系のお話だったよ。

妻のいる千利休さんが初めて本気でドキドキした女性はお友達の奥さんで、いろいろあって20年後に愛人になって、30年後に正式な後妻さんになって、その女性がキリシタンになったので、利休さんも教会に行ってみて…ってところで下巻に続く。

歴史ものと言うよりは、キリシタンの愛とは…ってお話みたい。
文体は良いけど、歴史ものとして読んだ立場からすると、かなり物足りないかな…。

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2013年05月10日

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