三浦綾子のレビュー一覧

  • 続 氷点(上)

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    余韻を残して終わった『氷点』の続編。
    自殺未遂を起こした陽子ちゃんが助かり、特に後遺症もなく暮らしていくなかで、より著者のキリスト教的な視点が強く表現されていく作品でした。

    キリスト教における「原罪」と「許し」をティーンエイジャーの陽子ちゃんがどう自分のなかで消化(昇華)していくのかのお話。

    陽子ちゃんが我が子を殺した犯人の子ではないと知ってもお母さんは未熟な人間のまま。これは一生変わらなさそう。
    医師のお父さんも良い人であろうとし過ぎていくつになっても迷いっぱなし。

    そこに暴動機関車のような陽子ちゃんの実の弟などが出てきて、とにかくお話としては飽きさせませんでした。
    ただ、陽子ちゃんま

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    2024年03月17日
  • 続 氷点(上)

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    誰の中にも存在する罪を的確に書いている。人は愛とか憎しみといった感情を飼い慣らせないのに、愛と憎しみに好き勝手に振り回されてるている。

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    2024年02月13日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(上)

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    誰の中にも存在する罪を的確に書いている。人は愛とか憎しみといった感情を飼い慣らせないのに、愛と憎しみに好き勝手に振り回されてるている。

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    2024年02月13日
  • 病めるときも

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    少し古い作品だから読みにくいかな?と思っていたけど、内容が重く考えさせられる分、文は軽く読みやすかった。

    表題作『病めるときも』を含め、「愛」がテーマの短中篇集。
    人を愛するとはどういうことか、形のないものを信じることの難しさ、人によって違う価値観。いつの時代も変わらぬ「愛」に対する問が投げかけられていた。
    肉体的なエロスのみを追求するのもまた愛だし、精神的に充足を求めるのもまた愛。正解はないけど、人は自分の答えを探し続けていくんだと思う。
    貞操観念について考えることがあるけど、まさに、という作品が多かったなぁ。

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    2024年02月09日
  • 三浦綾子 電子全集 病めるときも

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    少し古い作品だから読みにくいかな?と思っていたけど、内容が重く考えさせられる分、文は軽く読みやすかった。

    表題作『病めるときも』を含め、「愛」がテーマの短中篇集。
    人を愛するとはどういうことか、形のないものを信じることの難しさ、人によって違う価値観。いつの時代も変わらぬ「愛」に対する問が投げかけられていた。
    肉体的なエロスのみを追求するのもまた愛だし、精神的に充足を求めるのもまた愛。正解はないけど、人は自分の答えを探し続けていくんだと思う。
    貞操観念について考えることがあるけど、まさに、という作品が多かったなぁ。

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    2024年02月09日
  • 三浦綾子 電子全集 嵐吹く時も(下)

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    異なるキャラクターの登場人物が家庭に嵐を呼ぶ。人は誰でも過ちを犯すものという前提で許し合うこと、思いやることが必要。人を傷つけないためには一生かけての嘘も許容される。優しい気持ちになれる作品。2023.12.14

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    2023年12月14日
  • 三浦綾子 電子全集 石ころのうた

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    作者の作品は「氷点」を高校生時代に読んだ以来でした。
    作家になる前は戦時中は教師をされていた時のお話です。
    彼女自身の若い頃の自伝小説です。
    作者の人なり、戦時中の生活、炭鉱街で暮らす人々の生活が書かれています。
    作者の戦争への思いを知る事が出来ます。

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    2023年12月12日
  • 石ころのうた

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    作者の作品は「氷点」を高校生時代に読んだ以来でした。
    作家になる前は戦時中は教師をされていた時のお話です。
    彼女自身の若い頃の自伝小説です。
    作者の人なり、戦時中の生活、炭鉱街で暮らす人々の生活が書かれています。
    作者の戦争への思いを知る事が出来ます。

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    2023年12月12日
  • 三浦綾子 電子全集 雪のアルバム

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    悪いのは自分ではない。自分はこんなに不幸な目にあっている。他の人が傷ついても私ほどじゃない。他の人にはわからないんだ。
    もしかしたら、主人公の清美はこう思っていたのかもしれない。
    私もそんな彼女に共感した。
    彼女の背負っているものは重すぎる。復讐しても不思議じゃない。
    でも彼女の気持ちは晴れなかった。こころを寄せていた人にも突き放された。

    逃げ出すことができなければ、愛するより仕方ない。
    でも、そんなことは簡単にはできない。
    彼女は思いがけない再会を果たす中で、自分の弱さを直視し、今まで恨んでいた相手にも恥ずかしがっていた存在にも違う想いが湧いてくる。

    きっと許しという深い愛に出会えたから

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    2023年12月12日
  • 三浦綾子 電子全集 この土の器をも ―道ありき 第二部 結婚編

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    評価を下すような内容ではないですが
    前作の「道ありき」と比べると緩やかなペースで
    夫婦の愛を中心に描かれています。

    三浦綾子さんというよりも、夫の光世さんの誠実さや真摯な思想を感じる事ができました。
    人生自体が小説のようで、読んでいて身の引き締まるような思いでした。

    病気や生活の多忙さの中で
    文筆活動をするバイタリティに脱帽。
    信仰的使命感が無いとなかなか出来る事では無いと思いました。

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    2023年11月13日
  • 三浦綾子 電子全集 続 泥流地帯

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    ヨブ記を題材とした、正しく生きるとは、善く生きるとは何か(=信じるとは何か)を苦難を通して表現した作品。

    ヒューマンドラマの形式で、
    信仰心(正しく生きる)とは何かを、寓意的に読者にわかりやすく説明していく。

    「善因善果・悪因悪果の否定」という構造で非常に分かりやすく信仰心を理解できる一方で、物語全体が善行善果になってしまっているのも否めない。

    本家の「ヨブ記」自体も同じ構造になっているので、本当の意味での信仰の深さや神秘性を、言葉や物語を通して表現する事に限界があるのかなと感じました。

    一般大衆向けに書かれていると思うのでしょうがないですが、ニーチェが言うところのルサンチマンに陥って

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    2023年11月07日
  • 国を愛する心(小学館新書)

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    三浦綾子の政治、天皇制に対する考え方がどういうものであったか、これまでの著作を読んで気になっていたので、この本で理解することができた。

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    2023年11月06日
  • 三浦綾子 電子全集 忘れてならぬもの

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    三浦作品を何冊か読んだいまの自分に、実にいいタイミングでこの本に出会えた。他の著書でも同じようなことが書かれたとしても、毎回、新鮮な気持ちで読むことができる。というか、何度読んでも飽かない文章であることに驚く。

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    2023年11月05日
  • 三浦綾子 電子全集 光あるうちに ―道ありき 第三部 信仰入門編

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    人間、すなわち自分自身のくだらなさ、どうしようもなさをあげつらって、虚しくなることで終わらないのがいいと思う。闇と光が混交した現実世界。

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    2023年11月05日
  • 三浦綾子 電子全集 忘れてならぬもの

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    ネタバレ

     殺人犯の娘陽子を通して原罪というテーマを扱った「氷点」、長野政雄氏の生涯を描いた「塩狩峠」、明智光秀の娘「細川ガラシャ夫人」、天塩と北見に股がる膨大な原野「天北原野」。肺結核、脊椎カリエス、13年間の大病を患った三浦綾子さん(1922~1999)「忘れてならぬもの」、2002.2発行。①対話とは、単に言葉が通ずることではなく、心情が通ずることが第一 ②自分をほめる人は、ひとには決して、ほめられない。自分をせめる人を、ひとは責め立てない。

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    2023年10月28日
  • 続 氷点(下)

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    陽子のその後の話
    小説の名を借りたキリスト教入門書ともとれる
    等身大の陽子の疑問や葛藤は私たちの普遍的な問題とも共通しているから、読んでいて飽きない
    ただ終わり方については納得いかない部分はある
    それはたぶん私の宗教観も関わってると思う
    色んな人の感想が聞いてみたくなる作品

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    2023年10月09日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(下)

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    陽子のその後の話
    小説の名を借りたキリスト教入門書ともとれる
    等身大の陽子の疑問や葛藤は私たちの普遍的な問題とも共通しているから、読んでいて飽きない
    ただ終わり方については納得いかない部分はある
    それはたぶん私の宗教観も関わってると思う
    色んな人の感想が聞いてみたくなる作品

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    2023年10月09日
  • 三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

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    文章が侍(?)のように、きりりっとしていて、真面目。色々と、悩んだり、困難にぶつかったり、悲しみにくれたりもするけど、どこかカラッとしていて、明るい。
     前川正をはじめ、稀有な人格者がたくさんでてくるが、同じ人間なのか、怪しくなると同時に、素直に頭が下がる。

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    2023年10月07日
  • 三浦綾子 電子全集 水なき雲

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    家族間で対話が不足しているがゆえの悲劇だと思った。
    半年後に結婚するので、相手に対する思いやりを忘れずにいきたいです。
    本の内容とは関係ないが、普段使わないデバイスで読んだので疲れた。
    この人の作品は本で読みたいかな。

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    2023年10月04日
  • 母

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    ネタバレ

    朗読会の作品として取り上げられていたため、読んでみたかった。
    三浦綾子作品はほぼ読んだつもりだったが、知らなかった。
    蟹工船の作者である小林多喜二の母セキの物語。
    セキが自分語りをする中で浮かび上がる、貧しさと明るさ、清らかさ。
    7人産み3人が亡くなる。そのうちの一人が次男である多喜二。多喜二が身請けしたタミちゃんのこと。

    日本一の小説家でなくていいから、朝晩のごはん、冗談を言い蓄音機を聞きぐっすり眠る、そんな夢も叶わなかった

    もちろん時代も違うけど幸せの基本はここにあると痛感する。多喜二が警察で拷問を受け亡くなったとき、
    私は多喜二だけの母親ではない、と生き続けたこと。
    産んだ子を失う

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    2023年09月20日