三浦綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ある書評によると、この小説は、キリスト教で言うところの「原罪」がテーマ。原罪とは、平たく言うと“人が生まれながらに背負う罪”。陽子は、自分が無垢に純粋に正しく生きていても「実娘の殺人の娘」という事実によって「自分の存在そのもの」が周りを傷つけてしまう、生まれながらの原罪を持っていることに絶望するのです。この小説の主人公は、夏江でなく、陽子なのだ。‼️
氷点(下) なんか心持ち文体が固く?なった、(上)はなんとなく、動きがなく、夏江が陽子の正体を知ってしまって、夫が青函連絡船が座礁して、死海を彷徨う所で終わった。
陽子除く関係者全員、陽子の過去を知ってしまって、夏江は陽子を陰ながら、嫌がらせ行為するが、学生の陽子の親でありながら嫌がらせ出来るのだろうか?、啓造は、夏江が陽子に嫌がらせするの見て、陽子が不便だが対処出来ない。私小説のように、空想で物語が進んで、小説のキャストの実態を感じ無くてイマイチだ。
(夏枝さん。村井に引導を渡すのは、あんたが一番ふさわしいよ)
「何だ。そのオキュパイド・ジャパンってのは」 「ジャパンよ、汝は余の捕われ人だぞよっていう事だな」
(だが、おれのように、妻への憎しみのために、自分の子を殺した犯人の娘を引きとるなどという、たわけたやつはいないだろう)
十年前うかつにも啓造は、自分の手紙で夏枝に秘密を知られてしまった。そして、徹にも何年か前に、陽子の出生は知られてしまった。いままた、陽子はそれを知ったのではないかと、不安になった。
「でも自殺する人って、とにかくわがままですわ」 夏枝がくり返した。 「そうかも知れないね。自分の命をかけてまで、自己主張するというふうに考えればね。しかし、そうとばかりもいい切れないな」 「あなたは決して自殺なさらないでしょうね。いつも冷静でいらっしゃるから」
けれども、いま陽子は思います。一途に精いっぱい生きて来た陽子の心にも、氷点があったのだということを。
(おれも佐石も、夏枝も村井も、高木も、そして中川光夫も三井恵子も、みんなで陽子をここまで追いやったことになる)
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兄・徹の友人・北原と愛し合うようになった陽子。しかし母・夏枝は北原にゆがんだ愛情を持ち、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう……人間存在の根源に迫る不朽の名作。 -
Posted by ブクログ
ある書評によると、この小説は、キリスト教で言うところの「原罪」がテーマ。原罪とは、平たく言うと“人が生まれながらに背負う罪”。陽子は、自分が無垢に純粋に正しく生きていても「実娘の殺人の娘」という事実によって「自分の存在そのもの」が周りを傷つけてしまう、生まれながらの原罪を持っていることに絶望するのです。この小説の主人公は、夏江でなく、陽子なのだ。‼️
氷点(下) なんか心持ち文体が固く?なった、(上)はなんとなく、動きがなく、夏江が陽子の正体を知ってしまって、夫が青函連絡船が座礁して、死海を彷徨う所で終わった。
陽子除く関係者全員、陽子の過去を知ってしまって、夏江は陽子を陰ながら、嫌がらせ行為するが、学生の陽子の親でありながら嫌がらせ出来るのだろうか?、啓造は、夏江が陽子に嫌がらせするの見て、陽子が不便だが対処出来ない。私小説のように、空想で物語が進んで、小説のキャストの実態を感じ無くてイマイチだ。
(夏枝さん。村井に引導を渡すのは、あんたが一番ふさわしいよ)
「何だ。そのオキュパイド・ジャパンってのは」 「ジャパンよ、汝は余の捕われ人だぞよっていう事だな」
(だが、おれのように、妻への憎しみのために、自分の子を殺した犯人の娘を引きとるなどという、たわけたやつはいないだろう)
十年前うかつにも啓造は、自分の手紙で夏枝に秘密を知られてしまった。そして、徹にも何年か前に、陽子の出生は知られてしまった。いままた、陽子はそれを知ったのではないかと、不安になった。
「でも自殺する人って、とにかくわがままですわ」 夏枝がくり返した。 「そうかも知れないね。自分の命をかけてまで、自己主張するというふうに考えればね。しかし、そうとばかりもいい切れないな」 「あなたは決して自殺なさらないでしょうね。いつも冷静でいらっしゃるから」
けれども、いま陽子は思います。一途に精いっぱい生きて来た陽子の心にも、氷点があったのだということを。
(おれも佐石も、夏枝も村井も、高木も、そして中川光夫も三井恵子も、みんなで陽子をここまで追いやったことになる)
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兄・徹の友人・北原と愛し合うようになった陽子。しかし母・夏枝は北原にゆがんだ愛情を持ち、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう……人間存在の根源に迫る不朽の名作。 -
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三浦綾子『塩狩峠』。
一度読まないと、と思っていた作品。
祖母・トセの影響からキリスト教嫌いだった永野信夫。トセから亡くなったと聞かされていた母・菊だったが、父・貞行が菊と別れることができず、別のところに家庭を設け、妹・待子も設けていた…
真実を知り、母・菊にもキリスト教にも反感を覚える信夫だったが…
小学生時代からの親友・吉川の住む札幌に移り住んで、吉川の妹・ふじ子と再会し、ふじ子が肺病とカリエスに侵されてながらも…
信夫は本当に純粋でまっすぐな人間だった。
祖母・トセの教えを守り、親友・吉川との約束を守り、お坊さんになろうとしたり、他人の給料を盗んだ同僚・三堀の救おうとしたり…
トセの教えも当時であれば間違いではないが…
キリスト教とは正反対の教えだった。
そんな信夫だからこそ、キリスト教や母・菊に反感を持ってしまうのも当然だろう。が、優しい人間だけにそれを言葉に出してしまえない。
苦しい時であったであろう。
ふじ子を待ち続ける信夫。
そこまでできるだろうか…
自らを犠牲にして、他の乗客を助けることができるだろうか…
それを目の当たりにした三堀の人間性まで変えてしまうのだから。
ふじ子が不憫でならない。お互い待ち続けたにもかかわらず、このような結末になって…
『塩狩峠』という題名にもかかわらず、『塩狩峠』の場面、信夫の決死の行動の記述は…
ちょっとがっかり。
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三浦綾子『塩狩峠』。
一度読まないと、と思っていた作品。
祖母・トセの影響からキリスト教嫌いだった永野信夫。トセから亡くなったと聞かされていた母・菊だったが、父・貞行が菊と別れることができず、別のところに家庭を設け、妹・待子も設けていた…
真実を知り、母・菊にもキリスト教にも反感を覚える信夫だったが…
小学生時代からの親友・吉川の住む札幌に移り住んで、吉川の妹・ふじ子と再会し、ふじ子が肺病とカリエスに侵されてながらも…
信夫は本当に純粋でまっすぐな人間だった。
祖母・トセの教えを守り、親友・吉川との約束を守り、お坊さんになろうとしたり、他人の給料を盗んだ同僚・三堀の救おうとしたり…
トセの教えも当時であれば間違いではないが…
キリスト教とは正反対の教えだった。
そんな信夫だからこそ、キリスト教や母・菊に反感を持ってしまうのも当然だろう。が、優しい人間だけにそれを言葉に出してしまえない。
苦しい時であったであろう。
ふじ子を待ち続ける信夫。
そこまでできるだろうか…
自らを犠牲にして、他の乗客を助けることができるだろうか…
それを目の当たりにした三堀の人間性まで変えてしまうのだから。
ふじ子が不憫でならない。お互い待ち続けたにもかかわらず、このような結末になって…
『塩狩峠』という題名にもかかわらず、『塩狩峠』の場面、信夫の決死の行動の記述は…
ちょっとがっかり。
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Posted by ブクログ
現実に合ったことをベースにした物語であることは何となく知っていたのだが、まさか最後の最後に塩狩峠の事故が起きるとは思っていなかったので意表をつかれた。
士族の子として男たるものこうあるべきと育てた祖母、
信仰のために子を捨てた形になってしまった母、
その間で自分なりの形で家族を愛し、人間は平等と教えた父
に囲まれて育った信夫を通して、明治の頃のキリスト教と仏教、時代と人権、生きること死ぬこと、自我と欲望、友との約束、神、愛、赦し、色々なテーマが展開されて一気に読んだ。
キリスト教信者ではないが、押し付けがましい宗教的なものではなかったので読み進めやすかった。 -
Posted by ブクログ
現実に合ったことをベースにした物語であることは何となく知っていたのだが、まさか最後の最後に塩狩峠の事故が起きるとは思っていなかったので意表をつかれた。
士族の子として男たるものこうあるべきと育てた祖母、
信仰のために子を捨てた形になってしまった母、
その間で自分なりの形で家族を愛し、人間は平等と教えた父
に囲まれて育った信夫を通して、明治の頃のキリスト教と仏教、時代と人権、生きること死ぬこと、自我と欲望、友との約束、神、愛、赦し、色々なテーマが展開されて一気に読んだ。
キリスト教信者ではないが、押し付けがましい宗教的なものではなかったので読み進めやすかった。