あらすじ
自らをイエスの乗り物、小さいロバに擬し、生涯を伝道に捧げた榎本康郎牧師の壮絶な生と死を綴った伝記小説。
「イエスを乗せて世界の涯までも歩む小さなロバでありたい」との決意のもと、日曜学校や保育園を設立し、妻・和子とともに、貧しい生活の中で伝道活動に身も心も捧げていく榎本保郎。京都から今治に移ったのち、アシュラム運動の発展にも尽力するが、その体は確実に病に蝕まれていった・・・。
虚飾のない、血のかよった人間味溢れる「ちいろば先生」こと榎本保郎牧師の姿を描く、伝記小説。
「三浦綾子電子全集」付録として、夫・三浦光世氏による「創作秘話」を収録!
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Posted by ブクログ
決して聖人君子の話でないところが何より良い。
牧師となりながら妻と口論したり迷い続ける人生。その中で神の摂理なのか、信仰が良い方向に進んでいく。
享年52歳、決して長いとは言えなかった一聖職者の生涯を見事に描いた評伝小説上下巻でした。