三浦綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自伝最終章。
僕は信仰とは縁のない人間だけど、信仰に対する考え方はこれらの本を通じてガラリと変わりました。
『自分の子供を殺されたクリスチャンの母親がいた。その母親は「許せない、絶対に許さない、でも許さなければ」という心の葛藤を何年も何年も繰り返し、ついに犯人を許した。そして刑務所で文通をするようになり、出所して3年経てその犯人が洗礼(クリスチャンになる儀式)を受けた。その時に母親生まれた感情は、ただただ溢れんばかりの嬉しさだった』
…どうやったらそんな境地になれるのか。他にも普通に生きているだけでは信じられないようなエピソードがたくさんあり、「信仰」というものについてもっと知りたいなと強く感 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦中、旭川の質屋の長男として生まれた、主人公。
質屋という商売だったが、人情にあふれる恵まれた環境で育つ。
戦中の理不尽な天皇崇拝の教育で、唯一の小学校の時の担任だった恩師は
納得できる思想・生き方、何が大事か?を教えられ、
主人公は憧れて教師を目指す。
とは言え、主人公は戦時教育に反していたわけではなく、
根本には天皇を崇拝する心は、多くの当時の国民と同じように持っていた。
まっすぐな心そのまま、教師になったが、
思想統制の波にかかり、どん底に落ちていく。
当時の思想統制の怖さと、今の自由さを実感させられ、
本当に今に生まれてよかったと思います。
主人公は当時の数 -
Posted by ブクログ
ネタバレ何回読んだか分からないくらい何度も読んだ、
私の一番大切な本です。
中学の頃、何カ月もかけてバスの中で読んで以来、
私のバイブル。
「あー、この本にある言葉が私を作ってきたんだなぁ」
と思います。本当にすごく影響を受けた。
中学の頃好きだった話は、
●あの人どうしている。
●大きいミスを許し、小さなミスにはきびしく。
●行けばしゃんとなる。
●そこまでは覚えています。
●どうか一生幸せであるように。
●愛がこわれるから。
「そこまでは覚えています」の話は、
何度読んでも泣いてしまいます(;_;)
なんて温かな心なんだろう。
「行けばしゃんとなる」は、
中学時代いつも唱えていた気がする