三浦綾子のレビュー一覧

  • 三浦綾子 電子全集 銃口 (上)

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    人間の本質に迫る三浦文学の最高傑作と言われている『銃口』。久方ぶりに再読している。
    「どうしたらいいかわからん時は、自分が損になる方を選ぶといい。」
    担任の坂部先生は温かい心にふれて、主人公竜太は教師を志す。
    日中戦争が始まった昭和12年、竜太は旭川でなく炭鉱の町の小学校へ赴任する。純粋な彼は、先輩の木下先生にも教師としての憧れを抱きつつ、真っ直ぐに教育の道を突き進む。音楽の備品が整わない中行った研究授業は、まさに目から鱗の授業だった。しかし、綴り方教育に力を入れている彼に特高の影がちらつき始める。
    戦争が激化し、物資が減り、それとともに思想が統制されていく。表現の自由がせばめられていく環境の

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    2025年07月15日
  • 三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

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    40年以上前に塩狩峠を読み、今回この本を読みました。
     作者が結核と脊椎カリエスを患ったのは知っていましたが、この様な闘病生活を送ったことは初めて知りました。キリスト教の方たちが皆、この様な素晴らしい人たちなのか、三浦さんの人柄でこの様な方々が集まるのか分かりませんが、前川さんがお亡くなりになった所では号泣しました。
     この経験や入信があったからこその塩狩峠や三浦文学だったんですね。納得です。

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    2025年07月10日
  • ちいろば先生物語(上)

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    熱血教師が恩師たちとの出会い、戦争体験を通じて信仰に目覚める過程を丹念に描く。
    前半、軍国主義にとらわれていくところはステレオタイプ、単調に思われたが教徒の戦友の生き様に心打たれ、キリスト教に興味を持っていく。
    やがて終戦、人生に対する迷いを主人公榎本信郎はどう解決していくか。

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    2025年07月06日
  • 三浦綾子 電子全集 ちいろば先生物語(上)

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    熱血教師が恩師たちとの出会い、戦争体験を通じて信仰に目覚める過程を丹念に描く。
    前半、軍国主義にとらわれていくところはステレオタイプ、単調に思われたが教徒の戦友の生き様に心打たれ、キリスト教に興味を持っていく。
    やがて終戦、人生に対する迷いを主人公榎本信郎はどう解決していくか。

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    2025年07月06日
  • 塩狩峠

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    高三の時担任から勧められたのがキッカケで読んだ本。久しぶりに再読。一番好きな小説かも。めっちゃ悲しくなるけど。
    18歳の俺よりも29歳の俺の方が思うことはやや多かった気がするけど、芯にある感情は全く同じだったと思う。終盤の主人公のような人間になりたいって強く思う、キリスト教への信仰関係なく。やっぱ筋通ってる人間ってカッコいいんだよなとにかく。
    別の本で「『信仰』の信仰」って概念出てきて、俺は結構それを支持してる。信仰ってなにも宗教に限らないと思ってて、自分が思う正しいことに邁進できる人生を送りたいと常日頃多少思ってるし、この本を読んでその気持ちを強く思い出した。ただ隣人愛ってほんと難しいな、今

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    2025年06月16日
  • 三浦綾子 電子全集 塩狩峠

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    高三の時担任から勧められたのがキッカケで読んだ本。久しぶりに再読。一番好きな小説かも。めっちゃ悲しくなるけど。
    18歳の俺よりも29歳の俺の方が思うことはやや多かった気がするけど、芯にある感情は全く同じだったと思う。終盤の主人公のような人間になりたいって強く思う、キリスト教への信仰関係なく。やっぱ筋通ってる人間ってカッコいいんだよなとにかく。
    別の本で「『信仰』の信仰」って概念出てきて、俺は結構それを支持してる。信仰ってなにも宗教に限らないと思ってて、自分が思う正しいことに邁進できる人生を送りたいと常日頃多少思ってるし、この本を読んでその気持ちを強く思い出した。ただ隣人愛ってほんと難しいな、今

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    2025年06月16日
  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(下)

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    ネタバレ

    よかった
    登場人物に関しては
    陽子が真面目というかまっすぐすぎる
    夏枝と達哉はどうも好きになれない
    辰子さんが1番好き
    と言った感じ

    ゆるしについては私もずっと考えてるけどわからない。正直多分ずっとそうだと思う

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    2025年06月13日
  • 続 氷点(下)

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    ネタバレ

    よかった
    登場人物に関しては
    陽子が真面目というかまっすぐすぎる
    夏枝と達哉はどうも好きになれない
    辰子さんが1番好き
    と言った感じ

    ゆるしについては私もずっと考えてるけどわからない。正直多分ずっとそうだと思う

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    2025年06月13日
  • 氷点(上)

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    久しぶりに読みました。

    いわゆる勝ち組と言われている医師やその奥様の人間のいやらしい部分が共感できる。
    陽子のピュアな心というか・・・これには本当にリスペクトです。

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    2025年06月08日
  • 三浦綾子 電子全集 氷点(上)

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    久しぶりに読みました。

    いわゆる勝ち組と言われている医師やその奥様の人間のいやらしい部分が共感できる。
    陽子のピュアな心というか・・・これには本当にリスペクトです。

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    2025年06月08日
  • 塩狩峠

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    最後は衝撃とともに胸を打たれました。
    幼少期からの主人公の心情の変化、成長が丁寧に描かれていて、登場人物が優しい心の持ち主ばかりなので読んでいて心地良かった。
    主人公は実在された人物の原型で、著者が創りあげた人格として描かれています。あとがきにある実在の人物のエピソードも読み応えがありました。
    どう生きるかを深く考えさせられる物語でした。


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    2025年06月02日
  • 三浦綾子 電子全集 塩狩峠

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    最後は衝撃とともに胸を打たれました。
    幼少期からの主人公の心情の変化、成長が丁寧に描かれていて、登場人物が優しい心の持ち主ばかりなので読んでいて心地良かった。
    主人公は実在された人物の原型で、著者が創りあげた人格として描かれています。あとがきにある実在の人物のエピソードも読み応えがありました。
    どう生きるかを深く考えさせられる物語でした。


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    2025年06月02日
  • ちいろば先生物語(上)

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    信仰のために私が十字架にあがる時は是非あなたに押し上げてほしいと願っています。
    過去に私を理解してくれたあなただからこそ、その役目を担うにふさわしいと思っています。
    でも何も気負う必要はありません。ぼくのことなんかすっかり忘れてもいい。ただ私の信仰が本物であれば自然と神が導いてくださります。

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    2025年06月01日
  • 三浦綾子 電子全集 ちいろば先生物語(上)

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    信仰のために私が十字架にあがる時は是非あなたに押し上げてほしいと願っています。
    過去に私を理解してくれたあなただからこそ、その役目を担うにふさわしいと思っています。
    でも何も気負う必要はありません。ぼくのことなんかすっかり忘れてもいい。ただ私の信仰が本物であれば自然と神が導いてくださります。

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    2025年06月01日
  • 氷点(下)

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    下巻は展開が凄まじく、ラストは涙腺が緩む。
    「原罪」というテーマを深く考えずにはいられない。
    誰しも知らず知らずのうちに罪への傾向性を持っているのかも、と考えると人間は弱い者同士。
    気になる終わり方なので続編も読んでみたい。

    余談ですが、1963年朝日新聞の一千万円懸賞小説募集だったこと、当時としては破格の金額。
    長寿番組「笑点」は『氷点」を捩って(もじって)付けられた名前で、旭川の近くで笑点の収録があった時、綾子さんに出演の依頼があったが辞退した。というエピソードを初代秘書さんが語られていてほっこりしました。

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    2025年05月24日
  • 三浦綾子 電子全集 氷点(下)

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    下巻は展開が凄まじく、ラストは涙腺が緩む。
    「原罪」というテーマを深く考えずにはいられない。
    誰しも知らず知らずのうちに罪への傾向性を持っているのかも、と考えると人間は弱い者同士。
    気になる終わり方なので続編も読んでみたい。

    余談ですが、1963年朝日新聞の一千万円懸賞小説募集だったこと、当時としては破格の金額。
    長寿番組「笑点」は『氷点」を捩って(もじって)付けられた名前で、旭川の近くで笑点の収録があった時、綾子さんに出演の依頼があったが辞退した。というエピソードを初代秘書さんが語られていてほっこりしました。

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    2025年05月24日
  • 嵐吹く時も(新潮文庫)

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    苫幌村という小さな村で雑貨店を営む順平・ふじ乃夫婦の娘、志津代が主人公
    ほんの幼い頃から3児の母親となるまでの長い期間を追っています
    志津代の夫文治が「どこの家庭でも嵐を孕んでいる」と感じたように、常に少し不穏な空気が漂って(だいたい奔放なふじ乃が原因で)展開も早く、長編ですが最後まで飽きずに読めました
    時代が違うとはいえ、30代で初孫を抱いたふじ乃に衝撃…(笑)

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    2025年05月15日
  • 三浦綾子 電子全集 氷点(下)

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    自己愛と罪悪感と償い
    ひどく冷たく愚かな人間は人を愛せるのか
    罪への自覚から愛を芽生えさせることはできるのか
    私はいつか必ず死ぬ、という当たり前のことに
    久しぶりに思い当たった

    小さな頃から、おばあちゃんになったら
    木造の平屋で猫を1匹膝にのせて
    本に囲まれて死にたいと思ってた

    さて、そんな呑気なことを言ってる場合なのか?
    今日から生活を変えねば、と思うほどに
    氷点は私の心に深く根づいた

    —————————————————

    p219 赤い花

    正木が自殺しても、彼がいうところの、個人の存在価値はこの世において無に等しいと感じさせることの解決にはならない。社会が複雑になればなるほど、個人

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    2025年05月05日
  • 氷点(下)

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    自己愛と罪悪感と償い
    ひどく冷たく愚かな人間は人を愛せるのか
    罪への自覚から愛を芽生えさせることはできるのか
    私はいつか必ず死ぬ、という当たり前のことに
    久しぶりに思い当たった

    小さな頃から、おばあちゃんになったら
    木造の平屋で猫を1匹膝にのせて
    本に囲まれて死にたいと思ってた

    さて、そんな呑気なことを言ってる場合なのか?
    今日から生活を変えねば、と思うほどに
    氷点は私の心に深く根づいた

    —————————————————

    p219 赤い花

    正木が自殺しても、彼がいうところの、個人の存在価値はこの世において無に等しいと感じさせることの解決にはならない。社会が複雑になればなるほど、個人

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    2025年05月05日
  • 氷点(上)

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    2025年GW前の金曜日の東京は突然の大雨で
    リュックに入れた氷点の上巻は随分と濡れそぼってしまったけれど
    いま下巻を読み切ってみるとそれも良い思い出となるくらい
    今年この本を読めて良かったなと思う
    続氷点も気になる

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    2025年05月05日