三浦綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
うわー、ここで終わるのか。
もう分かりきったストーリーながら、この劇的な紆余曲折に本当に読まされてしまったなぁという感想。
陽子の健気さに泣けてくるが、恋愛に関しては、もっと積極的に誤解を解きなさいよ、としか思えない。
しかし、夏枝、そして啓造…!
反省しろー。
これがオチか。どうりで後半は高木が出てこないわけですね。
もっとみんな、コミュニケーションをちゃんと取りなさいよ。
啓造は教会通いを再開しなさい。
上巻にあった、むかし幼女に性的暴行をした件やら、陽子をやばい目つきで見ていることやら、気持ち悪すぎる。
ふだん、人格者ぽく描かれているのに、なんと人間って多面的なんだ。
そもそものキッ -
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うわー、ここで終わるのか。
もう分かりきったストーリーながら、この劇的な紆余曲折に本当に読まされてしまったなぁという感想。
陽子の健気さに泣けてくるが、恋愛に関しては、もっと積極的に誤解を解きなさいよ、としか思えない。
しかし、夏枝、そして啓造…!
反省しろー。
これがオチか。どうりで後半は高木が出てこないわけですね。
もっとみんな、コミュニケーションをちゃんと取りなさいよ。
啓造は教会通いを再開しなさい。
上巻にあった、むかし幼女に性的暴行をした件やら、陽子をやばい目つきで見ていることやら、気持ち悪すぎる。
ふだん、人格者ぽく描かれているのに、なんと人間って多面的なんだ。
そもそものキッ -
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人間の多面性が上手く描かれている作品。
感想を見る限り批判も多い印象だが、愛と罪と赦しというテーマは的確な表現だと思う。
まずルリ子が殺されたことに対する啓造の怒りが、妻への憎しみへと変わるのがリアル。
犯人が許せないのは間違いないが、それよりも、愛していた夏枝の裏切りのほうが関心ごととして強いのだと至るところで匂わされている。
その一方で、夏枝への愛が消えておらず期待している側面もあるからこそ、信じたいと思ってしまう矛盾。だからこそ直接問いただせずに、すれ違いへと発展してしまっているのである。
そしてこの行き場のない怒りの発散が、犯人の娘という立場にいる陽子なのである。
犯人が生きていれ -
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人間の多面性が上手く描かれている作品。
感想を見る限り批判も多い印象だが、愛と罪と赦しというテーマは的確な表現だと思う。
まずルリ子が殺されたことに対する啓造の怒りが、妻への憎しみへと変わるのがリアル。
犯人が許せないのは間違いないが、それよりも、愛していた夏枝の裏切りのほうが関心ごととして強いのだと至るところで匂わされている。
その一方で、夏枝への愛が消えておらず期待している側面もあるからこそ、信じたいと思ってしまう矛盾。だからこそ直接問いただせずに、すれ違いへと発展してしまっているのである。
そしてこの行き場のない怒りの発散が、犯人の娘という立場にいる陽子なのである。
犯人が生きていれ -
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原罪とは何か、がテーマとなって1965年刊行当時にベストセラーになったらしい(1964年の朝日新聞連載らしい)けど、激重テーマすぎてこんなの皆読んでたの…と驚く。友達の勧めで読んだけど、自分では選ばないわ…。笑
とにかく皆が皆利己的というか、自分のことばっかりで、でもまぁ人間というのはそんなものなのでしょう。陽子ちゃん健気すぎて可哀想。自分の中の罪の可能性、と向き合って乗り越えてこそ生きていく本当の意味を見つけられる、という言葉のメッセージ。ラストは希望で終わってるけど、続氷点なるものがあるらしい。陽子ちゃんは一旦は乗り越えられなかったものとどうやって向き合うのか、どうやって話を繋げるのだろう -
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原罪とは何か、がテーマとなって1965年刊行当時にベストセラーになったらしい(1964年の朝日新聞連載らしい)けど、激重テーマすぎてこんなの皆読んでたの…と驚く。友達の勧めで読んだけど、自分では選ばないわ…。笑
とにかく皆が皆利己的というか、自分のことばっかりで、でもまぁ人間というのはそんなものなのでしょう。陽子ちゃん健気すぎて可哀想。自分の中の罪の可能性、と向き合って乗り越えてこそ生きていく本当の意味を見つけられる、という言葉のメッセージ。ラストは希望で終わってるけど、続氷点なるものがあるらしい。陽子ちゃんは一旦は乗り越えられなかったものとどうやって向き合うのか、どうやって話を繋げるのだろう -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価の高いこちらの小説。
一度は読んでおこうと思い、手にしました。
思った以上に、ドロドロとした愛憎劇が繰り広げられています。
村井・夏枝・啓造の、なんと身勝手なことか!
まず村井が最低なのは言うまでもないとして。
啓造は、愛娘を失ったことと嫉妬心で苦しむことには同情します。が、だからといって復讐として、そこまでやります?
長男である徹の気持ちは考えない?
とりあえず、言葉を飲み込まないで、気になることは口に出して聞きなよ、と何度も思いました。
夏枝は、利己的で心の底では子どものことなんて考えていない。自分大好き人間のように感じました。
村井に対する気持ちも、外見が醜くなるとスッと冷 -
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ネタバレ評価の高いこちらの小説。
一度は読んでおこうと思い、手にしました。
思った以上に、ドロドロとした愛憎劇が繰り広げられています。
村井・夏枝・啓造の、なんと身勝手なことか!
まず村井が最低なのは言うまでもないとして。
啓造は、愛娘を失ったことと嫉妬心で苦しむことには同情します。が、だからといって復讐として、そこまでやります?
長男である徹の気持ちは考えない?
とりあえず、言葉を飲み込まないで、気になることは口に出して聞きなよ、と何度も思いました。
夏枝は、利己的で心の底では子どものことなんて考えていない。自分大好き人間のように感じました。
村井に対する気持ちも、外見が醜くなるとスッと冷 -
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生き方を学ぶ
主人公永野信夫がとにかく思慮深く、自分自身にとことん正直な人間で、そこに惹かれるものがある。
とにかく馬鹿正直で、誰しも経験し得る感情でありながらも言葉にする程の事でもないようなことを、丁寧に気持ちを紐解いて赤裸々に語る場面がたくさんあり、良い意味でなんだかむず痒い気持ちにもなる。
キリスト教の考えについては正直よくわからないのだか、信夫の生きる道、死生観というのは、自分ごととして深く考えされられた。
個人的には、父の貞之の遺書が泣けた。
私の読書家としての経験の少なさ故か、後半は疲れて読み飛ばしたくなるようなところもあり、感動も何故か薄れてしまった。