三浦綾子のレビュー一覧
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この作品も、人間の自己中心的な愚かさ、人間が人間を傷つけてしまう「罪」ある姿を描き出した作品。
人間は本当に自己中心な、エゴイスト。
作中、登場人物たちがとる行動は、それなりに理由あることではあるのだろう。しかしそれは、自己中心的な、思いからとる行動。
それがどんどん自分の首を絞め、相手をも傷つける。
人を愛するって?? 「愛するとは何かがわからなかった。二人にとって、愛するとは、いわば好きという感情にすぎなかった」
二人の愛情は「何か事が起これば、たちまち憎しみに変わる感情であった」
嫉妬や憎しみを感じる登場人物たちは、ある意味とても人間らしいが、それゆえに恐ろしいと感じてしまっ -
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初めてこのような文庫本を読んだが、とても読みやすく一気に読み終えてしまった。
香也子は何故そんなにまでして人の不幸を楽しんでいるのか最初はわからなかったが、物語が進むに連れなんとなくわかるような気がした。
人間誰しもが香也子のような気持ちを、気付かないだけであって心の奥底に眠らせているのではないか。
人の幸せを願っているようで、実はそうでない部分が自分にもあるような気がした。
恵里子と西島はできすぎたカップルだと思ったが、そんな理想のカップルは今の時代いないだろうと思い羨ましく思った。
様々なタイプの登場人物がそれぞれの役割で上手く登場しているように感じた。 -
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初めてこのような文庫本を読んだが、とても読みやすく一気に読み終えてしまった。
香也子は何故そんなにまでして人の不幸を楽しんでいるのか最初はわからなかったが、物語が進むに連れなんとなくわかるような気がした。
人間誰しもが香也子のような気持ちを、気付かないだけであって心の奥底に眠らせているのではないか。
人の幸せを願っているようで、実はそうでない部分が自分にもあるような気がした。
恵里子と西島はできすぎたカップルだと思ったが、そんな理想のカップルは今の時代いないだろうと思い羨ましく思った。
様々なタイプの登場人物がそれぞれの役割で上手く登場しているように感じた。 -
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戦時中の昭和を舞台に、主人公が教師を目指し、そして戦争に巻き込まれていく。
言論統制により、見に覚えのない罪に問われ、教壇を下りることとなる主人公。自由に、ものを言えない、思想を抱くことのできないことの恐ろしさを感じさせられました。
本書の中に度々出てくる「神」というテーマ。正しい行いをしている者が必ずしも幸せな生涯を送るわけではない。神がいるならば、正しいものにこそそれに見合った幸せな人生が与えられるものではないのか・・・。正直、私もそう感じます。しかし、「見返りを期待して、正しい行いをしているわけではない」のです。自分の中の神様に背かない生き方をしたいと感じました。常に、自分に向けら -
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ネタバレ「蟹工船」の作者、小林多喜二の母、セキの話です。
この本を知ったきっかけは、「平台がおまちかね」という本。
私は蟹工船を読んだことがなく、「ああ、学校の授業で習ったなぁ」くらいにしか覚えてなかったのですが、「母」を書いたのが三浦綾子さん、ということで興味を持ちました。
昭和初期、というのはどうも、どの本を読んでも思うことだけど、嫌な、暗い時代だったんだなと思う。
言いたいことを自由に言えない時代。
正しいことを言うと捕まる時代ってなんなのだ。
もしタイムマシンでこの時代に行けたなら、日本をこんな国にした奴(誰だか知らんけど)のところへ行って、「バカ」と頭を叩いてやりたい。
小林多喜二がどういう -
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ネタバレ「蟹工船」の作者、小林多喜二の母、セキの話です。
この本を知ったきっかけは、「平台がおまちかね」という本。
私は蟹工船を読んだことがなく、「ああ、学校の授業で習ったなぁ」くらいにしか覚えてなかったのですが、「母」を書いたのが三浦綾子さん、ということで興味を持ちました。
昭和初期、というのはどうも、どの本を読んでも思うことだけど、嫌な、暗い時代だったんだなと思う。
言いたいことを自由に言えない時代。
正しいことを言うと捕まる時代ってなんなのだ。
もしタイムマシンでこの時代に行けたなら、日本をこんな国にした奴(誰だか知らんけど)のところへ行って、「バカ」と頭を叩いてやりたい。
小林多喜二がどういう -
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ネタバレ三浦綾子さんの初期作品3編を集めた短編集です。
これらの作品は、三浦綾子記念文学館設立を機に、原稿を整理していたら出てきたものや、不完全なままだったものを東西奔走しながら復元したものであるらしい。特に「茨の陰に」の復元にはかなりの労力をかけたとのこと。
表題作「雨はあした晴れるだろう」は義理の兄に密かに憧れている主人公がある事件をきっかけに彼に失望、同級生の男の子とほのぼのとした関係が始まりそうなところまでを日記形式で書かれている作品。「この重きバトンを」は、主人公が父の半生を知り、父に対する見方が変わるという作品。「茨の陰に」は町長一家を描いた作品。
初期作品と言うことはたぶん -
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ネタバレ三浦綾子さんの初期作品3編を集めた短編集です。
これらの作品は、三浦綾子記念文学館設立を機に、原稿を整理していたら出てきたものや、不完全なままだったものを東西奔走しながら復元したものであるらしい。特に「茨の陰に」の復元にはかなりの労力をかけたとのこと。
表題作「雨はあした晴れるだろう」は義理の兄に密かに憧れている主人公がある事件をきっかけに彼に失望、同級生の男の子とほのぼのとした関係が始まりそうなところまでを日記形式で書かれている作品。「この重きバトンを」は、主人公が父の半生を知り、父に対する見方が変わるという作品。「茨の陰に」は町長一家を描いた作品。
初期作品と言うことはたぶん -
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ネタバレ大学時代、三浦綾子さんの著作を読みまくっていた時期があり、この作品もその時に読んだもののひとつなのです。いわゆる純文学風でない作品であるゆえ、太目の文庫なのに妙にとっつきやすかったように思います。
この作品の説明をする時に私は、
「確かねー、「悪徳の栄え」のような姉妹が出てきて(姉がいい人で妹が極悪人ちゅう感じね)最終的には姉が幸せになって、妹がギャフンと言わされるという話だったと思います」なんて言い方をしてしまいます。さらっと読んだ時の印象はまさにこんな感じだったのです。ところが2回目に読んでみたらもっと複雑で奥が深い作品でした。
主人公香也子は、自分より美しいものが嫌いで、また、他