三浦綾子のレビュー一覧
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ネタバレ【嵐吹く時も 下】 三浦綾子さん
順平が亡くなって後も、カネナカの忙しさは変わらなかった。
番頭の甥である三郎もカネナカで住み込み働いていた。
カネナカに来る前は商家に奉公に出ていた三郎は如才なく働いていたが
密かに判を持ち出し、多額の借金をし行方をくらませた。
知らずのうちに三郎の保証人にされていた志津代たちは
店も土地も全てを手放し、苫幌を離れ旭川へと移ってきた。
旭川での生活は苫幌での生活とはかけ離れた静かなモノであった。
文治は記者として働きはじめ志津代との間に3人の子どもをもうけた。
旭川の静かな生活に物足りなさを感じるふじ乃の前に増野が現れる。
増野は数年前に行商をやめ -
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この作品も、人間の自己中心的な愚かさ、人間が人間を傷つけてしまう「罪」ある姿を描き出した作品。
人間は本当に自己中心な、エゴイスト。
作中、登場人物たちがとる行動は、それなりに理由あることではあるのだろう。しかしそれは、自己中心的な、思いからとる行動。
それがどんどん自分の首を絞め、相手をも傷つける。
人を愛するって?? 「愛するとは何かがわからなかった。二人にとって、愛するとは、いわば好きという感情にすぎなかった」
二人の愛情は「何か事が起これば、たちまち憎しみに変わる感情であった」
嫉妬や憎しみを感じる登場人物たちは、ある意味とても人間らしいが、それゆえに恐ろしいと感じてしまっ -
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初めてこのような文庫本を読んだが、とても読みやすく一気に読み終えてしまった。
香也子は何故そんなにまでして人の不幸を楽しんでいるのか最初はわからなかったが、物語が進むに連れなんとなくわかるような気がした。
人間誰しもが香也子のような気持ちを、気付かないだけであって心の奥底に眠らせているのではないか。
人の幸せを願っているようで、実はそうでない部分が自分にもあるような気がした。
恵里子と西島はできすぎたカップルだと思ったが、そんな理想のカップルは今の時代いないだろうと思い羨ましく思った。
様々なタイプの登場人物がそれぞれの役割で上手く登場しているように感じた。 -
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初めてこのような文庫本を読んだが、とても読みやすく一気に読み終えてしまった。
香也子は何故そんなにまでして人の不幸を楽しんでいるのか最初はわからなかったが、物語が進むに連れなんとなくわかるような気がした。
人間誰しもが香也子のような気持ちを、気付かないだけであって心の奥底に眠らせているのではないか。
人の幸せを願っているようで、実はそうでない部分が自分にもあるような気がした。
恵里子と西島はできすぎたカップルだと思ったが、そんな理想のカップルは今の時代いないだろうと思い羨ましく思った。
様々なタイプの登場人物がそれぞれの役割で上手く登場しているように感じた。