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Posted by ブクログ
ギブスベッドで死と闘う日々の中で,三浦綾子さんは,短歌のすばらしさに目覚めた。最愛の人,前川正さんを亡くした後の短歌は読むのもつらい。大切なものをなくしても,ギブスベッドで生きていかなくてはならないなんて・・・。
「娘たちが売られた時代」,「水野源三さんのうた」,「母国をひきさかれた人々」というエッセイが沁みる。二言目には娘の自慢話をしていたお父さんも娘を売らなくては生活できなかった時代があった。想像もできないけど。しかし,今は自分から安売りする時代・・・。
水野源三さんは、9才のとき,赤痢の高熱で全身マヒの体となった。源三さんは,首を曲げることもうなづくこともできなかった。お母さんが五十音図をひとつひとつ指していき,源三さんが瞬きした字を拾っていって,詩や歌を作っていったという。幾度もありがとうと声に出して言いたいと思いながら一日が過ぎたいう歌は感謝にあふれている。
そして,母国をひきさかれた人々に出てくるのは朝鮮・韓国の人々だ。今回のシドニーオリンピックで,統一の象徴の旗を掲げ,「アリラン」をバックに入場した「コリア」選手団。自分の国がひきさかれ,家族が離れ離れになったらと考えたら,やりきれない。
今はなき三浦綾子さん。彼女の感じていた痛みを少しでも共感できたらと思う。
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小説・文芸
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