鳴神響一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今年ベスト更新。戦国時代の出羽の雄、安東愛季を描く。陸奥側の戦国史は詳しいが、安東氏のことはよく知らなかった。
まず愛季の人物の描き方が非常に良い。領土拡大よりも領民の民のための戦という軸で史実を紡いでいく技量が素晴らしい。載舟覆舟、一即一切、枉尺直尋という指針が効果的に挟まれていく点も気持ち良い。汀という(恐らく)架空の女性に纏わるエピソードがまさにそうで、運命的な出会いと縁が人生を翻弄していく。
序盤は奥村宗右衛門への三顧の礼、清水治郎兵衛との街づくりといった治世の基盤づくり、後半は領土安寧のための戦といった流れも物語として非常に分かりやすい。戦も馴染みのない人物が多い中シンプルに情報 -
Posted by ブクログ
ネタバレヲタクと呼ばれる人たちに捜査依頼をする高校生くらいにしか見えない童顔女子
今回は鉄道ヲタク
鉄道ヲタクと言っても、幅広いことに驚いた
乗り鉄、撮り鉄、音鉄、駅鉄…
音でも走音やら、アナウンスやらとジャンルが広い
と、話の内容よりも鉄道ヲタクについてのインパクトが強すぎた
撮り鉄が迷惑行為をしているというニュースを見たことがあるが
それが原因で悲しい事件へと繋がっていった
娘が急病で急救急車を呼ぶも出払ってて来てくれず
仕方なしに自走で行く
そんな途中の道路で撮り鉄たちが道路を塞いでる…
こっちは命に関わりそうなのに、撮り鉄たちに気をつけながら、ゆっくり走ると
「邪魔、ドケ」など言われ
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購入済み
新時代の警察小説
元精神科医の若手美人心理分析官がSNSで爆弾テロ犯と対峙する話。
ネット社会の発展に伴い、警察の操作方法なんかも変革すると思ってSNSを使う警察小説を探していたときに出会った本。
警察小説ものと思って手を出すと、いきなり鼻につく夏希のプライベート。汗臭い漢たちの職場である警察小説に全くそぐわず、強烈な違和感を感じる。
しかしSNSや、信念のない犯行、ネット炎上など、新しい時代を反映させた、新しいヒロインを意図的にこの世界に入れたのかと、作者のイタズラを見つけたような気持ちになる。
最初は強かった違和感が物語が進むにつれて影を潜め、なんとなく受け入れてしまう。そんな時代の移ろ -
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